頂門の一針 | 日本のお姉さん

頂門の一針

金融安定法と闇の勢力
━━━━━━━━━━
佐藤ライザ

★米金融安定法が成立し、闇の勢力のシナリオ通りに進んでいる、日本の対応策は?

◇ 最大7000億ドル(約74兆円)の公的資金を投入して、金融機関の不良債権を買取る事(金融機関救済)を柱とする「金融安定法」が、2008年10月3日ようやく成立し、ブッシュ大統領が署名して発効しました。

 (注) 金融安定法: 下院で一度否決、上院で可決(74対25)、下院で再議決して成立(263対171)。2500億ドルを拠出して金融機関から不良債権を買取る、1000億ドルを大統領判断で追加、3500億ドルを議会の承認で再度追加。

◇ 当初、下院が金融安定法に反対(否決)したのは、各議員が選挙区の反応を見て、金融機関救済のために公的資金(国民の税金)が投入されるのを嫌っていたものであります。

◇ ところが、預金者保護策(金融機関が経営破綻した場合の預金保証上限を 10万ドルから25万ドルへ引上げ)及び、税優遇策(中堅所得層と研究開発の税優遇の延長、代替エネルギー促進へ税優遇)という「飴」を付加して(目先を誤魔化す策謀を演出して)、「金融安定法」を成立させたと申せます。

◇ 闇の勢力・国際金融資本グループは、各種の金融商品(サブプライムローン・デリバティブ=金融派生品・ラップ口座の投資信託・低価値不動産債権の証券化等々)を、次々と開発・創設して世界中から巨額の資金を集め、自分達は大いに利得をしました。

◇ 前項の金融商品の欠陥が暴露しそうになると、「世界金融の安定化」(株価暴落を防止・金融機関取付け騒ぎの予防・金融機関間の貸借送金決済の確保等)の美名のもとに、「金融安定法」を裏工作によって成立させ、結果的に米国財政の赤字を加速させ、米国民の将来負担を増大させ、他の諸外国にも応分の負担を強いるものであります。

◇ 闇の勢力・国際金融資本グループによる世界的規模の金融経済「淘汰・圧縮」戦略は、当面、世界を低成長へと誘導しています。

高度成長を期待して過度の意欲を見せて来たChina 等は、大きなパンチ(打撃)を受けます。エネルギー・物価・賃金等は下落基調を続け、結果的に「地球環境」にとって優しくなっております。

◇ 闇の勢力・国際金融資本グループの「独り勝ち」ではありませんか。

◇ かかる時機に、日本が無理に(焦って)自国経済を良くしようと(景気回復を模索して)、特にバラマキ方式の財政資金を投入すればする程、「蟻地獄に落ち込んだ蟻」の如くに、国家財政を益々悪化させま
す。

◇ 財政出動を殆ど必要としない戦略(経済政策)を、優先させるべきであります。

 1、株式関連の税(源泉税・配当課税)をゼロ(無税)とし、保有株式を相続贈与対象資産から除外します。その税収減としては、預貯金の源泉税を20%から70~80%へと引上げて充当します。株式総額の低下を防止する事は、高級品の売れ行き減を防止して、景気の下支え要因となります。

 2、公務員(国会議員も)の無給化(国民が一定期間交替で公務員を無給で努める事)を、早急に断行します。国家財政の半分近くは人件費です。これがゼロに接近する事による歳出減は大きいです。生活困窮者の家族は、公務員として勤務中に限り、医食住完全ゼロの施設で最低限の生活を保証します。

 3、占領軍が押し付けて、日本の独立・自立・自主防衛への移行を阻害している「奴隷憲法」は、本質的に「無効」ですから、改正ではなく国会決議によって「破棄」します。

 4、財政悪化の根源である「選挙制民主主義」を全面的に改変し、「聖人政治」「直接民主主義」「民間監視システム」を組み合わせた政治制度へ移行します。因みに、「選挙制民主主義」を採用している国家で、財政が健全な(赤字が殆ど無い)ケースはありません。


◇ 日本のメディア・有識者等が、占領軍以来の海外勢力の「ごり押し」に制約されて、世界の経済金融の本質を解明出来ずに、右往左往している事態は、極めて情けなく、国際オンチを露呈しています。

◇ 日本の将来は、エネルギー資源・食糧・財政・防衛・教育の大問題を抱えています。例えば、石油エネルギー・食糧が輸入不能の場合、「国民の生活第一」の如きは「絵に描いた餅」へと転落します。

◇ 小沢一郎氏も、麻生太郎氏の場合も、選挙民に媚びへつらって(歓心を買おうとして)、単に政権(維持或は奪取)だけに拘泥していると、日本は再生・再興のチャンスを失い、日本国家・日本民族自体が奈落の底へと転落して行きます。(完)

「日本の進路」  日本戦略の研究会 No.0456 2008/10/05より転載

★ 登録・解除には、
http://www.geocities.jp/si6376/  が適しております。
mailto:n21cq@yahoo.co.jp   21世紀研究会
mailto:npslq9@yahoo.co.jp   日本戦略の研究会
━━━━━━━━━━
やはり混沌米大統領選
━━━━━━━━━━
前田 正晶

どうやら昨年9月に私の元上司が言った「アメリカには未だ女性かアフリカ系アメリカ人の大統領を受け入れる素地は出来ていない」という読みが外れそうな雰囲気になってきたようです。

「72歳とアラスカ州知事の経験しかない女性の組み合わせ」対「アフリカ系アメリカ人と65歳の上院議員の組み合わせ」が、当初の予想を覆して経験不足と百戦錬磨の民主党コンビが有利となったようだと報道されています。
だが、私には民主党の政権には余り好感が持てません。特にクリントン元大統領の時代にはただひたすら日本に対して強硬姿勢で臨んだという印象と記憶が鮮明でした。

当時はアメリカ本土に残った数少ない製造業の一つ、紙パルプ産業の製品中でも紙・板紙を輸入せよと強硬に迫るならまだしも、スーパー301条の摘要までを言い出す横車を押してくる始末でした。

アメリカの紙類の決して世界一流とは評価できない品質を熟知し、我が国の品質に対する要求の細かさと厳しさを知る身には、全く無理無体な要求でした。

その第一線に立たされた経験からすれば、現在のような100年に1度の危機に直面したアメリカで民主党政権ともなれば、なりふり構わずあの頃よりも強硬に全面的に他産業の製品も"Buy America"で迫ってくるでしょう。これは極 端な無理筋です。

だが、このような一業種の心配をしている時期ではないでしょう。私が常に唱えてきた「アメリカ経済では住宅着工と自動車産業が不振となれば、事態は悪化するのみである」が全くその通りに展開しているのです。

中でも、住宅産業は最悪で、そのためだけではないにしても「サブ・プライム問題」のような今回の大問題を起こす直接の原因となったかの感がある案件も発生しました。

その未だ嘗て誰も経験したことがない金融・証券・財政・保険業界の危機を、具体的な経営ないしは経済活動の経験がなかった大統領が指揮して、その補助をするのが「古き知識と経験しかない、現代に通用するかどうか危ない副大統領のコンビ」がアメリカを引っ張っていくことになるのです。

この懸念は共和党政権となっても同じではないでしょうか?古き良き時代の経験と知識が通用するか怪しくなった大統領に、経験不足の副大統領ですから。

あのリーマンブラザーズの破綻以来の全世界の主要証券市場における株価の低落を見て下さい。資本主義を標榜する国で、証券市場があの有様では企業はどうやって資金を調達すれば良いのですか?銀行はすでに貸し渋りと貸し剥がしを始めていると言うではないですか?

しかも、アメリカで一説によれば数百兆円もの不良債権を抱えていると言うではありませんか?

その処理を優先しなければならないのに、「今までやりたい放題で巨額の報酬を得ていた銀行や証券の経営者どもを税金で救うとは何事か」と怒り狂う、いや嫉妬に凝り固まった一般人が多数いると言うではありませんか?これでは事の本質を見誤ってはいませんか?

アメリカ人は今こそ何が焦眉の急で、何を後回しにするべきかを的確且つ迅速に判断して、自らが蒔いた種の始末を外国に押しつけようなどとしないことを考えるべきではありませんか?

我が国の政界はことの重大性を未だ完全に認識していないかと危惧します。正しく認識していれば「何時解散するか」だの「代表質問か?」や「所信表明」がどうのと言っていられなないと思うのですが?選挙の心配をして世界の大局を見失わないでもらいたい。

━━━━━━━━━━━━━
政治を興行にしてはならない
━━━━━━━━━━━━━
 加瀬 英明

福田首相が唐突に内閣を投げ出した。そうすることによって、日本の国際信用を深く傷つけた。 

私は前任者だった安倍総理が体調を崩したという理由だけで、国民から任せられた重責をほうり投げだした時にも、私が知っていた日本はこうではなかったと思って慨嘆した。一時、首相代行を任命したうえで入院して、自分の夢を継ぐ後任者を擁立するのに努めるべきだった。

2人はタラワ、アッツ、サイパン、グアム、テニアン、ペリリュー、硫黄島などの南海の孤島で、祖国の彌栄を祈って玉砕した若者たちの覚悟を、想い遣ることがなかったのだろうか。ついこのあいだまで、敵前逃亡は日本人としてもっとも恥ずかしいことだった。

 国を忘れた国民

自民党も民主党も、目先の国民生活を重視することを訴えてきた。福田改造内閣は生活の「安心実現」を掲げたし、民主党は「生活第一」を標語としている。

私たちはいつの間にか、国を忘れた国民になってしまった。国家不在では、国民でありえない。私たちは国民の名に価いしない、消費者になっている。

それよりも、国としてどうあるべきか、10年後、20年後の日本がどうあるべきなのか、国家の経綸を論じてほしかった。

誰の口にも、憲法改正がのぼらない。アジアの風雲が急を告げているというのに、日本は擬似国家にとどまっている。

日本の安全の大本である日米同盟を機能させるために、インド洋にわが海上自衛隊の艦隊を留めておくことが、国益にとって必要である。

今日の政治家は軽いから、国と国民にとって重い課題を担うことができない。まるで軟体動物のようになった。今日、永田町に志ある政治家が二十人もいるだろうか。

 政治はマニフェストで進化しない

民主党のマニフェストは、高速道路を無料にするといっているが、ついでに家庭の光熱費や、医療介護費も、タダにすると約束すればよかった。
それにしても、なぜマニフェストと舌足らずにいうのか。公約と呼ばないのか。国語を守ることは政治家の責務であるはずだ。

国語を軽んじてはなるまい。国語は先人たちが、その一語一語に重い意味を託してきた。私は言葉の重さを計る秤が、存在していることを信じる。

言葉は人をつくる鋳型である。カンニングとか、セックスとか、ローン、クレジット、ライスとか、パパとか、生半可な外国語を用いるのは、日本語が宿している責任感から逃れるためである。

試験の不正行為、性行為、借金といえば、軽々しく口にすることができない。ライスは食べ残して、ポリバケツに捨てても許されると思うが、お米とか、御飯というと後ろめたい。

読者は私が時代遅れだと、笑うものだろうか。父親は家長であり、一家の大黒柱であるが、パパとなると、年ごろの娘が酔っぱらって真夜中過ぎに帰ってきても、娘を寛容に迎える腑抜けの親を思わせる。日本語には外国からの借用語にない、自浄作用がある。

嫁といわずに、ブライドとか、ブライダルという。世界の国語のなかで、日本語ほど大量の外来語が短期間のうちに流入した言語はない。マニフェストというのは、恥かしい。

まったく熟(こな)れていない外国語を、人生の重要な場面でさかんに乱発する。そうするのは先人たちから受け継ぐべきである思考を、絶つためである。

私たちはすっかり軽佻浮薄な民となってしまった。「安心実現」とか「生活第一」と囃したてるのは、大多数の国民が美味しいものを食べて、健康に生き永らえることだけを、欲しているからである。心をもちいた
り、頭で思考することがなくなった。

 伝統文化を守るべきだ 

国民が享楽という泥沼に、溺れている。享楽は刹那的なものだ。だから、先人たちの心の贈物である伝統文化を、疎かにする。遠くを見ることもできない。

民主党は他の野党とともに参議院で過半数を握って、政権にありつくことだけを望んでいる。その場かぎりのことに関心を奪われて国政を麻痺させているが、政治までが刹那的なものになっている。

マニフェストという爺さま婆さまに分からない言葉をはやらせた政党は、流行に乗ることだけを考えている。流行なら、気紛れな婦人服屋にまかせておくべきではないか。

私がずっと私淑してきた政治家に、塚本三郎先生がいる。真の憂国者だ。

近著『劇場政治の因果』をお恵み下さった。そのなかで、こう書かれている。

 モーリシャス島の教訓

「インド洋にモーリシャスという島がある。その島には人間は住んでいないが、豊かな緑の島には、島にとって大事な餌が十分に生息している。
難破し漂流して、この島に辿り着いた或る船員の物語りを思い出す。

難破した近くに小さな島を見つけ、ようやく泳ぎ着いた。もちろん船の中にすべてを残したが、小刀をはじめ、僅かな小道具を持ち出すことが出来た。

島には人は居ない。空腹となっても、それらしき食べ物がない。耳をすませば鳥の鳴き声がする、海辺に丸々と太った鳥が群生している。これは良い餌だと狙って、そっと近づくが、鳥は逃げない。鳥に近づき両手で捕えても逃げようとしない。鳥は人間の恐ろしさを知らない。鳥を料理して食べたらおいしい。

その男は、その鳥を常食として生き永らえた。料理した肉を干して貯えもした。

やがて、島の近くを通りかかった舟に助けられて、故郷に戻った。その男は鳥の干物を土産に、舟の人達に贈った。この難破船の話は有名である。

鳥は本来、高くから下を眺めて、餌の在りそうな処を探し求めて飛び回る。鳥は餌を求め苦労して、羽を拡げて遠くへ飛ぶから雄々しく美しく育った。飛ぶ必要がなくなれば、鳥の羽は次第に退化してゆく。同時に体は肥大化していった。

モーリシャスの島は、豊富な餌があるから、高く飛ばなくても、地上を歩くだけで充分である。

この島を発見したヨーロッパの人々は、飛べない鳥を見て、『豚鳥』と呼び、それを捕まえて、焼いて食べた。美味でもある。その結果、豚鳥は捕獲され、どんどん減少して、遂に十七世紀末には絶滅してしまったと伝えられている」

そして、「日本人は豚鳥となったのか」と、嘆かれている。「第2、第3、第4、第5の塚本三郎」が、輩出することを祈りたい。

━━━━━━━━━━━━━━
嫉妬が言わせる「世襲はダメ」
━━━━━━━━━━━━━━
平井 修一

政治家の世襲はダメだという。理由が分からない。

世の中は世襲に満ちあふれており、代々教職員とかJRマン、医者、公務員、経営者、鉄鋼マンなんて珍しくない。役者もそうだし、茶の湯や生け花も代々宗匠は世襲である。

我が国が世界に誇る天皇制は2000年も世襲である。政治家だけが世襲は不都合があるのだろうか。

政治家は選挙があるから安定した職業とはいえない。落選すれば泥水を吸い、何ぞの時は溝に屍をさらすような、およそ職業という、普通の意味での「生活を支える仕事」ではない。堅気はまず政治家になろうとは思わないだろう。

総理や大臣などの幹部になると命を狙われる。だから総理には5人前後のSPが付く。似たようにボディガードが付くのはヤクザの組長や横綱だ。普通の職業ではない。

こんな危ない仕事につくのは、尋常ならざるよほどの非常の人で、よほどの覚悟があるから息子あるいは娘が世襲する。後援会もそれを諒とする。

それを非難するのは多分「嫉妬」であろう。親父が引退し、息子がそれ(地盤、看板、カバン)を引き継いで年収2500万円ももらうなんて濡れ手に粟だ、許されない、と記者連中とそれに口を合わせた評論家は言うが、記者の中には代々記者というのも珍しくないのではないか。

屁理屈を並べて「政治家の世襲はダメ」という愚はお仕舞いにしてほしいものだ。小生は代々お国のために命をかけた世襲的愛国者であり、代々仕事は違っても経営者である。気が短いから愚論には「手のほうが早い」というのも世襲である。世襲万歳(このタイトルでNHKは番組を作れ)。

━━━━━━━━━━━
「あきたこまち」の誕生
━━━━━━━━━━━
渡部亮次郎

郷里の秋田県産の米「あきたこまち」が届けられ、コメの美味しさを堪能した。新米が早く食べたいと、南国の早稲を買っていたが、比べるのもおかしいぐらい美味い。
「あきたこまち」の食味について公的食味試験機関「日本穀物検定協会」1984年11月の総合評価は「0・944」。
これは新潟県産「コシヒカリ」「0・7~0・8」、同「ササニシキ」は「0・5~0・6」を大きく上回るものだった。
穀物検査官は「『あきたこまち』の高い数値はこれまで出たことがなかった」と評した。これを契機にマスコミや流通業界の関心が高まり、とくに県外における知名度向上に弾みがつき24年の歴史が流れた。
24年前の1984年9月7日に秋田県品種対策協議会を開催し、県農業試験場が作り出した「秋田31号」を奨励品種に採用することを決定した。
同日、知事が県農協中央会長、県農業試験場長同席のもと記者会見を行い、品種名を「あきたこまち」と命名し奨励品種に採用したことを発表した。
命名の由来は、秋田県雄勝町に生まれとされる美人の誉れ高い平安時代の歌人「小野小町」にちなみ、秋田で育成した美味しい米として、末永く愛されるように願いを込めた。
「あきたこまち」は、母親の「コシヒカリ」から良食味性を、父親の「奥羽292号」から早熟性を受け継いでいる。このことから、寒冷地北部でも新潟の「コシヒカリ」並の良食味米栽培が可能となり、倒伏や「い
もち」病に対する抵抗性も「コシヒカリ」以上の特性を持っている。
さらに、炊飯すると米粒に美しい光沢と粘りがあり、食味に関する特性は申し分がなかった。
米どころ秋田県とは言いながら10a(1反歩=300坪)当たり平均収量は、戦前(1945年以前)の200!)台から1950年頃には350!)台に急増。
その後、1955(昭和30)年は450!)、1965(昭和40)年には550!)と大幅な伸びを示した。
この要因は、戦後の食糧難時代に、農地解放に伴う生産者の増産意欲の高揚とともに、保温折衷苗代、三早栽培(早播き、早植え、早刈り)などの普及及び県の増産運動「健康な稲作り運動」と相まって、全県民的な普及によって助長された。
こうした技術開発と多収品種の導入により1976年、1977年、 1980年には「単収日本一」となり全国で最も安定多収県として位置づけられた。また、全国の多収穫競作会では秋田県から「米作日本一」が続出するなど、多収技術が開花した時代であった。
しかし1970年代に入ると、全国的に米の生産過剰となり生産調整が始まった。秋田県も政府米の在庫を抱えながら、多収栽培から脱却できない産地であった。つまり、多収栽培を行うのではなく量より質、消費者に喜ばれる、売れる米づくりへと転換せざるを得なかった。
このような背景から、1974年に秋田県農協中央会が水稲育種事業の実施を県に要請し、翌年に県が水稲育種事業の開始(再開)を決定した。
つまり秋田県では1913年から1941年までの25年間、交雑育種を手掛けて育成したが、その後中断していたのだ。1977年の福井県農業試験場へ調査・享受の折、同場で75年に交配した「コシヒカリ」(母)×奥羽292号(父)の「福交60-6」のF2種子1株を譲り受けた。
譲受けた「福交60-6」は、1981年に系統選抜4年目(F6)を迎え、系統名(地方番号)を「秋田31号」と命名した。1983年には系統選抜6年目(F8)を迎え、1群8系統の栽植し2系統20株を選抜し育成段階を終了した。当時「コシヒカリ」は育成して約30年になっていたが、それまで「コシヒカリ」を親に交配した品種を奨励品種に採用した事例がなく、「秋田31号」が最初の品種であった。
しかも、「コシヒカリ」の欠点である耐病性、耐倒伏性、収量性を改善した早生品種で、食味は「コシヒカリ」を上回った。
県農協中央会と農協経済連が「美人を育てる秋田米」のキャッチフレーズを発表し、秋田県初の水稲新品種誕生に花を添えた。
県外出荷が開始された「あきたこまち」は、新品種!)類の中で破格の仮渡し金60Kg20,133円の高値で取引された。また、キャンペンガール「こまち娘」が誕生し、市女傘を身につけた平安朝の姿と、秋田で育成した美味しい米「あきたこまち」として大いに印象づけた。
出典:秋田県農林水産技術センター農業試験場次長 児玉 徹 氏作成の資料。2008・10・04

━━━━━━━
話 の 福 袋
━━━━━━━
 ◎乳牛飼料にもメラミン=製造3社を告発-中国農業省

【北京5日時事】中国農業省は4日、有害物質メラミンの牛乳混入事件を受けて全国の飼料業者などを調査した結果、乳牛などの飼料にもメラミンが混入されていたことが分かり、飼料メーカー3社を公安機関に告発したと発表した。

牛乳への混入と同様に、たんぱく質含有量を高めるため、メラミンを添加した飼料を製造していたとみられる。飼料を食べた乳牛がメラミンを蓄積していると、牛乳自体にも汚染が広がっていた可能性がある。 
10月5日14時17分配信 時事通信

 ◎<アリコジャパン>売却先…日生、東京海上が関心

日本の生命保険3社の売却を決めた米AIGは週明け以降、売却作業を本格化させる。最大の焦点はアリコジャパンの売却先で、日本生命保険や東京海上ホールディングスなどが関心を示している。今後の展開次第では保険業界の大型再編に発展する可能性もある。

アリコジャパンは日本のAIGの中核生保で、通信販売を活用して業績を伸ばしてきた。08年3月期の保険料等収入は1兆4657億円と国内大手4社に次ぐ規模。

営業職員主体の国内生保や代理店を使った損保系生保とは対照的な販売手法だけに、日生や東京海上など複数の大手が「新たな顧客層を開拓できる」とみている。

問題は1兆円を超すとの見方もある巨額の買収費用。国内勢は保険金不払い問題などで業績が伸び悩んでおり、「資金の確保が難しい」との声も漏れる。資金が豊富な外資系に対抗し、国内勢が連合して買収に名乗りを上げる可能性もある。

また、アリコは保有するAIG株が急落し、AIGから先月末、907億円の資本注入を受けた。「財務内容が悪化しているのではないか」との懸念も呼んでおり、買収に関心を持つ国内勢も「資産内容を慎重に見極めた上でないと、交渉に乗り出せない」(大手生保幹部)という。

売却発表を受け、4日はAIGのコールセンターに「契約は大丈夫か」などの問い合わせが相次いだ。AIGは「売却後も契約に影響はない」と説明しているが、売却先が早期に決まらないと契約者の不安が広がり、解約が増える恐れがある。AIGは通常は休みの5日もコールセンターで問い合わせに対応する。10月4日23時7分配信 毎日新聞

 ◎サンマ波に乗る 生鮮・輸出とも需要急伸 漁獲枠前年比4割増

道東沖で盛漁期を迎えた今季のサンマ漁で、水産庁や漁業関係者は漁獲枠を大幅に増やし、大量流通時代への転換を目指している。生鮮、輸出市場の開拓が実を結び、9月末現在の水揚げ高も前年を1割強上回った。世界的な魚食ブームも「追い風」に、豊富な資源を生かす取り組みが本格化している。

東京の百貨店・高島屋新宿店は釧路市漁協のブランドサンマ「青刀(せいとう)」の刺し身(約百グラム)を680円で販売。担当者は「この2、3年で消費者に着実に浸透してきた」と話す。

関東などで約200店を展開する回転ずしチェーン「元気寿司」(栃木県宇都宮市)も10年前の10倍超、年間90トンのサンマを扱うという。

また、都内の卸売業者は「今年のサンマはやや高いとはいえ、大量に安定して入る。物価高の今、なお値ごろ感がある商材」と話し、定番の焼きサンマ用も需要増を見込む。

一方、冷凍サンマの1-8月の輸出量は前年同期比3・8倍の3万トン、額は同3倍の27億円。世界的な魚食ブームにマグロなどの資源減が重なり、ロシア、韓国、東南アジア向けが急伸した。
(北海道新聞 (10/0512:53)

 ◎ 【外信コラム】イタリア便り 男性が存在する限り

イタリア諸都市は、旧東欧圏およびアフリカからの不法入国者による売春、特に街角に立つ女性の取り締まりに手を焼いている。
イタリアでは全国に約7万人の売春婦がいると推定され、その大部分が外国人女性だといわれる。彼女たちの多くはだまされてイタリアに運ばれ、監視下で過酷な環境の中で働かされており、人道的見地からも取り締まりが必要だ。
彼女たちは町外ればかりでなく住宅街などの路上でも、車でやってくる客を待つ。このため風紀上の問題のみならず交通妨害にもなる。
9月中旬から、ローマ市をはじめ各市が条例をつくり、現行犯で摘発された場合、街角の売春婦だけでなく客にも200ユーロ(約3万円)以上の罰金を科すことになった。
「人類史上もっとも古い商売」といわれる売春は、女性の売買につながるものだけに、イタリアでもこれまでいろいろな取締法が施行されてきた。
例えば、1888年には「公娼制度」が導入され、警察と衛生局の管理下で
「公娼宿」が設けられた。この公娼宿は1958(昭和33)年に売春禁止法
が成立するまで、全国に717軒あった。
だが、売春禁止法がザル法であるのは日本と同様で、衛生的見地や女性保護の立場から公娼制度の復活を求める声すらある。
結局、売春は男性が存在する限り根絶不可能な商売といえるのではなかろうか。(坂本鉄男)2008.10.5 03:26産経新聞

 ◎<売春防止法違反>容疑で出会い系カフェ経営者ら5人逮捕

埼玉県警生活環境1課などは5日、さいたま市大宮区宮町1の出会い系カフェ「モモカフェ大宮店」経営者、若田部厚夫容疑者(40)と従業員ら計5人を売春防止法違反(周旋)容疑で逮捕した。
出会い系カフェは、児童買春の温床との批判が強く、摘発に売春防止法を適用したのは全国初。若田部容疑者は「店は出会いの場で、売春はあっせんしていない」と否認している。
調べでは、5人は同店で8月25日、20代の女性に売春相手として会社員男性(23)を紹介した疑い。男性は近くのホテルで女性に3万円を払ってみだらな行為をした。
同店は06年春に開業し、入会金は男性1万円、女性は無料。男性は1時間1000円の待合室使用料を支払って入店し、選んだ女性と合意すると店に3000円を払って店外に連れ出すシステム。
10月5日23時18分配信 毎日新聞
━━━━━━━
反     響
━━━━━━━
 1)先のカイロに関するメールは、私が1985年にアメリカで受けた交通事故、の後遺症が未だに出てくる話でした。
これは横からの鞭打ちで、後方からのものよりも遙かに悪質でした。頸椎を衝突で捻挫させられて、2番と3番が右から左にずれて、その隙間に神経が食い込み、酷い自律神経の失調を引き起こします。
これは外傷がないので他人には解って貰えず、猛烈な頭痛と吐き気と脱力感と、思考能力の低下を招来しました。それでも1人で仕事をしていますから、休めなかったのです。悪化するのみでした。
それが近代医学では治しきれないうちに神経性下痢を起こして、精神にも異常を来し廃人同様になりました。それで2度の入院でも全く回復せず、アメリカ本社では会社の仕事の途中での被害にも拘わらず「治らないのであれば辞めさせるか」という段階に至りました。
そこを野路秀樹先生の力で頸椎を元に戻して頂けてました。それで2週間後に職場復帰して今日に至っております。だが、その精神的な苦痛は未だに頭の中に残っていて、もう100%問題ないと解っていても、何か不調になると思考能力が衰えてくることがあるのです。
これは「車の運転をしなくとも、危険が何時襲ってくるかは解らない」という例であると思っております。さらに、「精神的なことまで絡んだ頸椎や背骨等の事故の後遺症は、近代医学では治せない」と東海大学病院の若手医師に宣告されております。
野路秀樹先生は「人間の身体にはどんな病でも自力で治す力がある。私は患者の身体に手を触れてその方向に導いて上げるだけ。私を信じない人は治して上げられない」という人です。
滅多に出来ない、また2度としたくもない経験を語ったものでした。今回はその意味で苦しんでいました。その意味では投稿ではないかも知れません。悪しからずご了承下さい。以上 前田正晶
━━━━━━━
身 辺 雑 記
━━━━━━━
誤記訂正。「明の十三稜にて」の記事中,伯母さんは小母さんの間違い。
訂正してお詫びいたします。指摘して下さった古澤襄さん、有難うご
ざいました。