ソマリアの海賊に捕まったウクライナの貨物船は、どうなったのかな。
ソマリア 海賊、無法地帯への逃げ込み図る
アフリカ東部のソマリア沖で戦車や弾薬を積んだウクライナの貨物船が海賊に乗っ取られ、船員ら21人が人質になった事件で、貨物船が米海軍などの軍艦3隻に包囲されている可能性が高いことがわかった。上空には軍用機も飛んでいるという。AP通信などが伝えた。米軍も貨物船を目視で捕捉していることは認めているが、貨物船は「海賊の楽園」と呼ばれる北東部エイル周辺への逃げ込みを狙っているとみられ、緊迫した状況が続いている。AP通信は衛星電話での貨物船船長の話として、船員1人が高血圧で死亡したと報じた。事実なら事件に絡んだ初の死亡者となる。
フランス通信(AFP)によると、海賊のスポークスマンを名乗る男は28日、貨物船からの衛星電話で「(身代金の)要求額は2000万ドル(約21億円)だ。3隻の軍艦に囲まれており、遠方にも複数の艦船が見える」と語った。
3隻のうち1隻は、米海軍第5艦隊に所属し、多国籍艦隊としてソマリア沖をパトロールする駆逐艦「ハワード」。英BBC放送によると、第5艦隊の副報道官も、ハワードが貨物船から約8キロの位置にあるソマリア中部のホブヨ沖合に停泊していることを認めた。
ただ、副報道官は米軍が事件に介入する可能性については明言を避けている。事件を受け、ロシア軍がミサイルフリゲート艦を現場に派遣しており、AP通信は「(ハワードは)ロシア艦船到着までの監視役とみられる」と伝えた。ロシア艦の到着まで約1週間かかるとみられている。
一方、米CNNテレビは隣国ケニアの海運関係者の話として、海賊が身代金額を引き下げたと報じた。海賊は当初、3500万ドル(約37億円)を要求していたが、(1)乗組員が米国人ではない(2)接岸できなければ荷降ろしができない-などの理由で減額したという。
海賊の目的地とみられるエイルは、海賊ビジネスが“主要産業”の無法地帯。BBCによると、現地では小型パソコンにスーツ姿の海賊用会計士や交渉人が闊歩(かつぽ)し、街には人質用の特別レストランもあるという。(犬塚陽介)
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/080928/mds0809282043001-n1.htm
ソマリアの海賊対策どうする 貨物船乗っ取り1週間 国連安保理決議も決め手なし (1/2ページ)
【シンガポール=宮野弘之】ロシア製のT72型戦車33両や武器を積んだウクライナの貨物船が9月25日にソマリア沖で海賊に乗っ取られてから2日で1週間経過したが、依然として膠着(こうちゃく)状態が続いている。今回の事件は欧州とアジアを結ぶ重要航路であるソマリア沖の海賊問題の解決が、国際社会にとって極めて重要であることを浮き彫りにした。さらに、事実上の無政府状態にあるソマリア自体も、イスラム原理主義勢力の伸長で、アフガニスタンに続く新たなテロリストの温床になるとの懸念も指摘され始めている。
貨物船はパナマ船籍でウクライナの会社が運航。ウクライナとロシア、ラトビア人の船員21人が乗船し、ケニアのモンバサ港に向かう途中、ソマリア沖で武装した海賊に乗っ取られた。現在ソマリア中部のホブヨ沖に停泊。米第5艦隊の艦船が監視を続けている。
ケニアのナイロビで海賊問題を追っている東アフリカ船員支援計画の当局者によると、海賊とウクライナの船主側の交渉は電話で行われており、2000万ドルを要求する海賊側にウクライナの船主側は減額を求め、決着にはなお時間がかかるという。
今回の事態を受け、ソマリア暫定政府当局者は、米国はじめ周辺海域に展開するフランス、英国などに海賊摘発を求めたが、各国とも自国民が直接かかわっておらず、逮捕してもソマリア国内での裁判さえ難しいため手をこまねいている。
国連安全保障理事会は6月、ソマリア領海内で海賊行為の取り締まりを行う権限を各国に与える決議を採択したが、「具体的な手段を定めず各国に判断を任せており、実効性に乏しい」(海運関係者)というのが実情だからだ。
ソマリア周辺海域とくにイエメンとの間にあるアデン港は、欧州とアジアを結ぶスエズ運河に通じ、年間2万隻以上が通過する国際海運の要衝だ。しかし、ソマリアは首都モガディシオ周辺と一部地域以外、沿岸部はほとんどイスラム勢力が掌握。海賊は、沿岸部の港湾都市エイルなどを拠点にイエメン近海にまで出向いて船を襲撃している。マレーシアの国際海事局(IMB)海賊情報センターによると、ソマリア沖では今年だけで30隻以上が乗っ取られ、未遂に終わったのも含めると、被害はそれ以上だ。海賊被害が続くことで、ここに来て船荷の保険料が1年前の10倍に上げられたという。
さらに、今回の事件では船に積まれていたロシア製戦車や武器が、ケニア経由で、スーダン南部の反政府勢力に流されるものだったとの疑惑が浮上。ケニアの地元紙ネーション(電子版)も2日、信頼できる軍関係者の話として、戦車や武器はモンバサ港から陸路でスーダンのジューバに運ばれる予定だったと伝えた。同紙はさらにこれまでもロシアの武器がケニア経由でスーダンに送られていると指摘した。
ケニア政府は否定しているが、ソマリアの海賊問題が地域の新たな問題を浮かび上がらせた格好だ。
■ソマリア 面積は約63万8000平方キロ、人口約870万人。英国保護領だった北部とイタリア保護領だった南部がそれぞれ独立した1960年にソマリア共和国として統合された。しかし、部族間の対立が激化し91年にバーレ政権が崩壊、内戦に突入した。同時に旧英領が「ソマリランド共和国」として独立を宣言したが、南部と異なり治安も安定しているという。2004年に発足したユセフ大統領率いる暫定政府は、06年12月にエチオピアの支援で首都モガディシオを掌握した。だが、いずれも国家として承認されていない。
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/081002/mds0810022033000-n1.htm
国連は、何にもしない。
あった方がいいだろうという組織なのだろう。
アメリカもお金に余裕が無いし、
これからは、無法地帯が増えるのだろう。
今年だけで30隻以上の船が乗っ取られた。
日本は、輸送船をアメリカに撃沈されて資源不足で
すでに戦争に負けているところを、さらに原爆を二個も
落とされて敗戦を迎えた。ソマリアの海賊の景気が
よくなって、もっと大胆になったら、日本のタンカーも
どんどん乗っ取られてしまうかもしれないよ。