【太郎vs一郎】逆質問を無視…論戦すれ違い | 日本のお姉さん

【太郎vs一郎】逆質問を無視…論戦すれ違い

【太郎vs一郎】逆質問を無視…論戦すれ違い (1/3ページ)

2008.10.2 00:53麻生内閣発足後初の国会論戦が1日、始まった。代表質問に立った自民、民主両党の幹事長は衆院解散・総選挙をにらみ、アドリブも交えながら双方の政権運営や政策を激しく批判した。一方、麻生太郎首相(自民党総裁)と民主党の小沢一郎代表との「党首対決」は、互いの質問にまともに答えない、すれ違いに終わり、両氏の緊張した関係を浮き彫りにした。

 「首相からのせっかくの質問なので、私の所信を申し上げることにより、答弁としたい」

 最初に質問に立った小沢氏は、首相が9月29日の所信表明で訴えた民主党への「逆質問」を事実上無視することを「宣言」し、代表質問というよりは政権公約(マニフェスト)を発表する「所信表明」を20分間にわたりとうとうと述べた。

これに対する首相の答弁は4分にも満たず、あっさりしていた。小沢氏の政権公約には「日を改めて私どもの主張と競い合いたい」と触れるのみで、小沢氏が主張した早期解散には「私が決める」と吐き捨てるように答えた。

 また、「(昨秋の)福田康夫前首相との大連立の話が崩れたときに、小沢氏は『民主党はさまざまな面で力量が不足している』と政権担当能力がないことを自ら認めたと記憶している」などと、民主党の資質を問うことに重点を置いた。

 「党首対決」を終えた小沢氏は記者会見で、「失望した。首相が質問して、こっちが答えるなんて想定していない」と逆質問を改めて突っぱね、「原則を示し、間接的にわれわれの考えを彼によく分かってもらえるよう平易に説明したつもりだ」と、首相をこき下ろした。首相も首相官邸で記者団に余裕の表情を見せながらも「議論がかみ合わない感じだった。うかがいたかったことに答えていただけなかったから」とこたえ、すれ違いが続いた。

 むしろ、両党の幹事長対決の方が白熱した。

小沢氏に続いた自民党の細川博之幹事長は予定稿になかった「小沢批判」をアドリブで5分も展開した。

 「小沢氏は47歳で史上類を見ない最高の権力を持つ自民党幹事長だった。当時は金丸(信・元副総裁)-小沢ラインが日本の政治を壟断していた…」と嫌みっぽく語り出すと、「小沢氏は同志とともに脱党」、「細川政権、羽田政権を計11カ月でほうり出した」とあげつらい、「小沢氏についていった人が閣僚席に3人いるが、『小沢政治はこりごりだ』と言っている」とまで言い放った。ただ、興奮したのか、細田氏は、「足腰の強い農林漁業の復活」というべきところを、「弱い」と言い間違えた。

 民主党の鳩山由紀夫幹事長も「細田氏が興奮しているのをみても、与党と野党が逆転しているようだ」とアドリブを交えて応酬。与党議員から「野党の政策のほうが無駄遣いだ」というヤジが飛び出す中、鳩山氏が「首相の品格に欠ける」と発言すると、自民党議員が野党議員に詰め寄った。

 ボルテージが上がったように見えても、政策論争とはほど遠い「総選挙を意識した非難の応酬という感じ」(共産党の穀田恵二国対委員長)で終始した。(酒井充)http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/081002/stt0810020056000-n1.htm