頂門の一針 (重要です。)
他の議員の票で可決してほしい
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古澤 襄
聖人・君子が議員になるわけではないから仕方ないが、米国
下院で金融安定化法案を否決した裏話を聞くと「法案の必要
性は分かるが、私は賛成しない。他の議員の票で可決して
ほしい」というコメントを出した下院議員がいたそうだ。
金融機関の不良資産を公的資金で買い上げるのは、一般の
庶民にとっては税金の無駄遣いと映る。しかし、それをしなく
てはニューヨーク発の大不況が世界を覆う。回り回って米国の
庶民の生活を直撃する。
そんな面倒くさい説明を選挙民にするよりは、誰かがやって
くれるから自分は無難な反対票を投じる・・・選挙で落ちたく
ない議員心理が働いての法案を否決だった。大衆民主主義
の陥穽とお粗末な議員心理の標本を見た気がする。
米下院は定数435議席。投票結果は賛成205、反対228で
23票差で金融安定化法案を否決してしまった。日本のテレ
ビでは気の早い大学教授様が「これで米国の金融資本
主義は破綻した。下院選挙では法案に賛成した議員が
バタバタ落ちるだろう」と過激な予言までした。
だが現地からの情報では、法案否決に回った議員の方が
次の選挙で危ない人たちだったという。共和、民主両党とも
落選の危機に曝された議員の造反票だったそうだ。
ニューヨーク発の世界大不況と言われては、超大国米国の
面子が保てない。23票差の否決ということは、12票が賛成
に回れば可決していたことになる。米政府は修正法案を
提出して可決を図る動きが出ている。大暴落を演じた
ニューヨーク株式市場は、この動きに期待してダウ平均で
200ドル以上、急反発している。
日本も平成9年から10年にかけて深刻な金融危機を迎え
ている。この時にも公的資金を投入することに反対の
大合唱が起こった。この結果、ニッチもサッチもいかなく
なってから遅れた公的資金を投入になった。今の米国の
ことを日本は笑えたものではない。
しかし、遅れによる公的資金の投入で国民負担が膨らみ、
「失われた10年」と呼ばれる景気の長期低迷を余儀なく
されたものの”東京発の世界大不況”だけは出さずに
済んだ。産経新聞は「(米国は)日本の経験を生かせるか
が問われている」と報じている。
<大手証券の一角を占めるリーマン・ブラザーズの経営
破綻(はたん)に発展した米国の金融危機は、日本が平
成9年から10年にかけて経験した危機と、その歩みが
酷似してきた。
日本は公的資金の投入に躊躇(ちゅうちょ)し、結果として
国民負担が膨らみ、「失われた10年」と呼ばれる長期低迷
を余儀なくされた。米政府も公的資金の本格投入には
依然として及び腰で、日本の二の舞いとなる懸念が
ぬぐえない。
「さしずめ今年3月に経営危機が表面化したベアー・ス
ターンズが三洋証券なら、リーマンは山一証券だ。まるで
ビデオテープをみているようだ」
ある日銀幹部は、リーマン破綻に強い既視感を感じている。
平成9年11月に日本は戦後最悪の金融危機に見舞われた。
3日に三洋証券が会社更生法を申請したのを皮切りに、
17日に北海道拓殖銀行が当時の大蔵省から業務停止
命令を受け、24日には4大証券の一角の山一証券が
自主廃業を申請し、次々に破綻した。
≪信用不安≫
破綻の連鎖の原因は、現在の米国の金融市場で起きて
いる信用不安だ。
金融機関が資金をやり取りする短期金融市場では破綻に
よる回収不能を恐れた疑心暗鬼から誰も資金を出さなく
なり、経営が悪化している金融機関は資金繰りに行き
詰まり破綻に追い込まれた。
日本の金融危機の根底には、バブル経済時代に競うよう
に貸し込んだ不動産関連融資が大量に焦げ付くという
不良債権問題があった。
米国も低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライム
ローン)問題に象徴される住宅バブルの崩壊が根底に
あり、その構図は「二重写し」だ。
日本政府も米国と同様に公的資金の投入には及び腰
だった。7年に住宅金融専門会社(住専)の破綻処理に
6850億円の公的資金を投入し、世論の強い批判を浴びた
ことが「後遺症」となっていたためだ。
しかし、9年の破綻連鎖を受け、ようやく重い腰を上げる。
10年2月に30兆円の公的資金枠を設けた金融安定化法
が成立。同10月の日本長期信用銀行(現・新生銀行)、
12月の日本債券信用銀行(現・あおぞら銀行)の破綻
では、一時国有化により公的資金が活用された。
不良債権処理問題を先送りしてきた結果、破綻処理に
よる国民負担はすでに確定しているだけで10兆円超に
達している。
さらに、日本は破綻処理だけでなく、大手銀行への公的
資金による資本注入にも踏み切る。巨額の不良債権
処理で資本不足に陥った銀行による貸し渋りが深刻化
したためだ。資本注入額は、経営悪化で実質国有化さ
れたりそな銀行を含め最終的に総額12兆4000億円に
上る。
≪見殺しに≫
米政府は、ベアー・スターンズに加え、政府系住宅金融2社
には公的資金を活用し救済するが、リーマンに対しては
公的資金を使わず見殺しにした格好だ。
市場では「リーマンも救うべきだった」との声が強い。
米銀はサブプライム関連の損失処理による資本不足から
貸し渋りを強めている。実体経済にも深刻な影響が及んで
おり、解消には日本と同様の資本注入が不可避だ。
クレディ・スイス証券の白川浩道チーフ・エコノミストは
「米国の次は、日本の拓銀だ。つまり商業銀行の破綻が
本格的な米金融危機の引き金となる。そうなれば米政府も
動かざるを得ない」と指摘する。
しかし、破綻の連鎖による米国発の金融危機が世界経済
に及ぼす影響は、日本発とは比較にならない。日本の
経験を生かせるかが問われている。
(産経)>
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連合・自治労の悪企み
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平井 修一
地方公務員の長女が職員研修でディベートすることになった。
テーマは「外国人の地方参政権」で、「研修テーマ」と謳って
いるものの、はじめから結論ありきで、職員を洗脳しようと
いう連合・自治労の悪企みである。容共左派はゴキブリの
ようにどこにでもいるから、ホント、気が抜けやしない。
GHQマッカーサーのチルドレンは MaC Children、略して
「真っ赤チル」あるいは「マクチル」というのはどうか。
反共保守の小生の天職(vocation)はマクチルを粉砕
することで、時間がないからノンビリしてはいられない。
「外国人の地方参政権」ってなーに、と長女に問われ
たので、以下、求められるるままに講義した。
●外国人に参政権を与えている国はある
国連の191か国中、外国人に参政権を与えている国は
25カ国しかない。北欧三国や、豪・NZみたいに「統合」を
前提にしている国がほとんどで、先進国ではそれは
基本的にはない。庇を貸して母屋を取られる愚を犯す
国はない。
●韓国は認めているから日本も認めるべきだ
日本に永住している外国人は62万人。そのうち韓国・
朝鮮人は52万人。
韓国に永住している日本人は20人ほど。
韓国が日本人に参政権を与えても影響力はゼロ。
ところが日本では「52万票」。地方自治体の選挙では、
この組織票が大変な影響力を持つことになる。
彼らは100%選挙へ行くからだ。
地方議員は彼らの顔色をうかがう。国会議員は地方議員
の応援が必須だ。
韓国・朝鮮人の票はキャスティングボートになりかねない。
国政を左右されかねないのだ。
●日本はアジアを侵略したのだから償いとして参政権を
与えたら
戦前は「帝国主義の時代」で、弱いものは支配された。
戦争に負ければ、あるいは弱いものは、強いものに譲歩し、
条約を結んで土地を貸したり、商売することを認めざるを
得なかった。
その結果、日本は台湾を得て、中国でも土地を租借し
たり、商売する権利を得た。韓国とは条約を結んで合併
した。満洲の建国でも満洲人に協力して、日本人など五族が
入植できるようにした。そういう時代だったのだ。
日本は大東亜戦争が始まると、電光石火、欧米の植民地
から白人をたたき出した。それに勇気を得たアジア諸国の
ほとんどの国が独立した。皆が日本に感謝している。
ちなみに中国における日本の利権(租借権など)は1943年
にはすべて中国へ返還している。こんな列強はない。
英国やポルトガルはちょっと前まで中国の土地を
手放さなかった。
日本は侵略したのではなく、コミンテルンが操る蒋介石軍、
毛沢東軍、米国軍から正当な権益を侵略された
(戦争を仕掛けられた)のである。
●強制連行ゆえに韓国・朝鮮人は日本にいる
韓国・朝鮮人は仕事を求めて日本にずいぶんやってきた。
1944年には勤労動員(徴用)で義務として1700人ほどが
日本に連れてこられた。日本人は1942年頃から勤労
動員されている。
日本が勝つために台湾人も韓国・朝鮮人も皆協力した
のだ。皆、大日本国の臣民だったのだ。
それは強制連行などと言われるものではない。
●外国人に参政権は不要というのか
この問題は煎じ詰めれば「韓国・朝鮮人に参政権を与える
かどうか」ということ。韓国は日本の竹島を侵略し、対馬も
侵略する姿勢を見せている。
北朝鮮は日本人を拉致している。
中国も尖閣諸島を狙っている。彼らは北方領土を侵略して
いるロシアとともに日本の敵である。
敵に対して参政権を与えるのは
愚の骨頂である。
韓国・朝鮮人は毎年1万人前後が日本国籍を取得(帰化)
しており、年配者は亡くなっているから将来的には「在日」は
激減する。参政権はそれにより解決されていく。
それで困るのは居留民団と朝鮮総連で、その組織で
甘い汁を吸っている人が、同じく民主党・連合で甘い汁を
吸っている容共左派と手を握って参政権を寄こせと
言っているのだ。騙されてはいけない。
・・・と、まあ、きりがないからこの辺で終わりにするが、
容共左派はあらゆるところで跋扈しているから、おいら
みたいなジイジもノンビリしている余裕はないのである。
徹底的に敵を撃滅し、容共左派・マクチルを駆逐する。
敵も同じことを考えているから、わしゃあ駆逐されかね
んぞなもし。シエンを。
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微妙な事は通訳を使え
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前田 正晶
ロシア人の相撲取りだった元若ノ鵬は、大相撲の八百長を
告発するという記者会見ではロシア語で話していた。
私は当然のことだと思う一方で、なかなか端倪すべからざる
ものがあると感じていた。あるいは、誰かが裏で知恵を
つけているのかも知れない。
古い話になるが、かのロッキード事件の際にユーナイテッド・
スティール(当時)の社長シグ片山氏は、国会に証人喚問
された際に完全に英語で通したので、私は寧ろ驚いた。
私が在籍していたW社とユーナイテッド・スティールは、事務所
が同じビルの同じ階にあった。それで、私は日系米人の
片山氏が我々と同程度に日本語が出来ることを知っていた
のである。
それにも拘わらず、片山氏は国会には通訳を伴って登場して、
日本語は一つも話さなかった。
そのことを、W社本社から派遣されてきた日系人でMBAの
精鋭・J氏に尋ねてみた。
彼はこう言った。
「僕だってあのような重要な証言をすることになったら、
日本語は使わないで通訳をつけて英語で話すことを選ぶ。
理由は簡単。込み入った難しいことを言わねばならない時には、
日本語で完璧に微妙なことまで言える自信がない。
こういう場合には安全策を採って英語にする。
シグが英語を選んだのは当然であり、理解できることである」
「ナルホド」と私は納得した。そして少し反省した。私がもしも
アメリカの国会で何が言う場合があれば、おそらく舞い
上がって英語を選択するかも知れないと考えていたから
である。
多少英語で自分の考えを言える力があるからと言っても、
アメリカ人並みに出来るわけがないことは、それまでの
アメリカ会社暮らしで十分に解っていた。
だが、何となく英語でやってみたい誘惑に駆られるだろう
と、その時も密かに危惧していた。
若ノ鵬の話に戻れば、此処までに述べてきたようなこと
からして、彼は極めて懸命な選択をしたと思った次第である。
すなわち、言いたかったことは「少しくらい外国語が出来る
ようになったからといっても、自国語でも簡単に表現でき
ないような細かい微妙なことまで言い表すのは容易な
ことではない。
「これからは英会話くらい出来なければ」などと簡単に
言って英会話の勉強を強制してはならない。私は得意先の
方で(私の)通訳を断って、自分で英語で話して失敗された
例を沢山知っている」と言いたいのである。外国語で話す
のはそんなに簡単なことではないのだ。でも、出来ないと
不便な世の中になってきた。兎角この世は面倒である。
知るところによれば、外交では通訳を介した自国語発言が
原則だそうである。当然だろう。
そこで、現実に経験した例を挙げます。1994年に、ある日本の
銀行の課長とアメリカ人が交わした論争でした。英語で交渉
しておられた課長は「そんな提案を上司に上げても現時点では
通用しない。だから拒否する」と言いたくて
"I cannot bring up this proposal to my superior."という風に
言った。
だが、これでは何か物理的な事情か、アメリカ側が知らない
内部事情があるから上司に上げられない」と言ったことに
なります。彼はそこを「"cannot"=出来ない」で表現した
のです。
これでは理解されずに「出来ないのならば、我々が貴方が
出来るようにお助けしたい。それにはどうしたら良いのか
教えて下さい」と切り返されてしまいました。
そして「だから、出来ないと言っているじゃありませんか」と
数回押し問答が繰り返される結果になりまして、両方とも
いささか興奮気味となりました。
そこで、黙って聞いていた私が「恐れながら」と割って入り、
その場を収めました。私の手柄話をしようと言うのではなく、
二つの言語の相違からして、このような行き違いは屡々
起きていました。
それだけではなく、日本側には遠来の客に対して丁寧
且つ親切にしようと気を遣って、善意から何とか英語で
議論を展開されることがあります。
アメリカ側もそれを大いに有難いと感謝します。
だが、私は「和製英語」を批判しますが、そのようなことから
本来そういう意味ではない表現をしたり、例えば"naive"の
ように使い方を誤ると、誤解を生ずることもあります。
"understand"もそのうちに入る困った言葉です。
もっと簡単な例に"yes"と"no"の使い分けがあります。
「貴社はこの提案をお受けにならないのですね」という場合に、
アメリカ側が"You arenot going to accept our proposal.
Do you?"と言っ たとします。ここでは「受けない」時は
答えは"No."です。
だが、ここで"Yes."と言ってしまうことが間々あります。
「そんな簡単な間違いをするわけがない」と言われる方が
多いのですが、緊張した場面で、しかも英語で話していると、
つい日本語の発想で「イエス」と言っててしまうことはあります。
これに気が付かずに進行して、後から訂正することは可能
ですが、極めて気まずい展開になります。
先ほどの"cannot"の場合は私が出しゃばることは可能でした
が、そうは出来ない場合もありました。此処で私が指摘したい
ことは「双方ともに善意でも、または何らその意図がなくても、
円滑に言いたいことが伝わらないこともある のが、
「外国語の難しさである」であります。
アメリカ側からも「そんなことは聞いていない、言っていない」と
なった例もあります。長くなりますが例を挙げます。W社の
製品で競合先のアメリカの同業者のものに比べてある欠陥が
ありました。
得意先の工場を定期的に巡回していたアメリカの工場の技術
サーヴィス部長は、ある得意先の工場では何度も何度も繰り
返してその点を指摘されました。
彼は当然「解りました」と答えます。
そして、彼は改善命令と解釈して、工場を督励してその欠点を
何とか修正させました。そして製品を出荷してこのお客を
訪問しました、褒めて貰えると期待した。
ところが案に相違して苦情が出ました。「我々は貴社の製品は
こういうものと認識して、現場に対応させてきた。ところが今回は
そうではなかったので、最終製品の仕上がりが突然悪化した。
原因を調べてみれば、あの欠陥が修正されていたので、
当社の加工条件に合っていない製品となっていた。
何故に無断で修正したのか?」と詰問されました。
アメリカの部長は「それは異な事を承る。貴社は私の顔を見る
度に欠陥を指摘したではないか。それは修正せよという
メッセージと理解した。もしも現状維持で良かったならば、
苦情の後にそう言って欲しかった」と反論しました。
この行き違いには、通訳としても同席していた私にも反省の
余地が残りますが、これも二国間の言語の違いと、勝手に
解釈するなという点をも表していた悪い例であったと認識しまた。
こういう行き違い、解釈の違い、思い込みの結果等々の
文化の違いに起因する点を語りたかった。
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手布を拾えぬカースト
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渡部亮次郎
昔、英会話の先生(NYの若い女性)が「インドだけは2度と
行きたくない。なんだか国中が臭いし、カーストが特に嫌い」
と言っていた。ホテルの玄関で落し物をしても、ボーイは
拾ってくれない。拾っちゃいけないカーストに属している
からだという。
<列車に乗っているときなど、空いている席に座ろうと
した人を隣のインド人が手厳しく怒鳴りつけ追い払う
場面や、僕らに向かって彼らの悪口を言うような場面に
出くわした。僕らは、「ああ、これがカーストという奴だな。」
と思った。
僕らは、その程度しかカーストを実感する出来事に出会わな
かったが、実際には様々な形でカーストが深い根をおろして
いるようだ。表向きは身分差別を否定しているが、カーストは
人々の生活に密着しすぎている。
自分はバラモンの家系の出だと誇らしげにしゃべる人もいる。
ホテルの従業員に汚いから掃除してくれといったら「自分の
ジャーティーではないから」と断られたとか、下位カーストの
人を伴ってレストランに入ったら入場を断られたなどという
のはよく聞く話だ>。
(こじき)の下着を洗濯するカーストだと同僚は言うが本当
だろうか。私は両極とインドは訪問した事は無い。
カースト Caste インドに古くから伝わる社会制度。個々人の
階級を規定すると同時に、携わるべき職業をはじめ、結婚その
他さまざまな社会生活のありようを決定する。子は親の
カーストを必ず継承していくため、世代を超えて受け継が
れることになる。
もともとインドではジャーティ(「生まれが同じ者」の意)という語
で呼ばれているが、16世紀にインドにやってきたポルトガル
人が、これに母国語のカスタcasta(階級、血筋)という語を
あてたため、カーストとも称されるようになった。
日本では一般に、カーストといえば、大きな4つの階級区分
(4種姓)が想起されがちだが、これはカーストと密接な関係
にあるものの、正確にはバルナというべきものである。
バルナvarna(本来は「色」の意)は、紀元前1500年ごろ、
インド・ヨーロッパ語を話す遊牧民、いわゆるインド・アーリヤ人
が北方からインドへ進入し、やがて農耕社会を築き上げた頃
に成立した。
インドの聖典文学によれば、アーリヤ人のバラモン教
(ヒンドゥー教)司祭が社会を4つの階層に分けたとされている。
前200年~後300年のある時期にアーリヤ人の司祭・律法者
がマヌ法典を編纂した。
その中で世襲制の4つの階級区分を規定し、司祭階級自らを
その最上位においてブラフマン(バラモン)と称した。
2番目に王侯・武士のクシャトリヤ、3番目に農民や牧夫、
商人のバイシャ、4番目に3つの階級、とくにブラフマンに
隷属するシュードラをおいた(のちに農民や牧夫はシュードラ
に移される)。さらにその下、社会の枠組みのまったく外
(アウトカースト)に、不浄な人々とみなす不可触民(アンタッ
チャブル)を設け、下賎とされる職業につかせた。
こうしてアーリヤ人の農耕社会のシステムにおさまらなかった
先住部族民が不可触民とされたが、その後、ヒンドゥー教の
戒律を犯したり、社会の掟にそむいて4つの階級から締め
出された者もこれに加えられていく。
こうして司祭が作ったバルナの制度は、ヒンドゥー教の戒律と
切り離せないものとなり、神の啓示によって造られたという
大義名分のもとに、延々と存続してきたのである。
バルナを大きな枠としながら、実際の社会で機能している
のがカーストである。1つの村に司祭、銀細工、大工、床屋、
羊飼い、仕立て屋、洗たく屋、汚れもの清掃、乞食といった
種々さまざまな職をもつカーストが、10~30程度あり、
それぞれが村の中で近隣に集まって暮らしている。
カーストの数は、インド全体で2000~3000あるといわれて
いる。このカーストは、上に記したバルナの、不可触民も
含めた5つの階級のいずれかに属している。
カーストは、地縁、血縁、職能が密接にからみあった
排他的な集団で、その成員の結婚や職業、食事にいたる
までを厳しく規制し、また自治の機能ももっている。
結婚の規制は、個々のカーストの結束を強める上で、また
カースト制度全体を維持強化するうえで、特に大きな
意味をもっている。
カーストのメンバーは、自分と同じカーストの相手を選ば
なければならず( 内婚)、しかし、同時に自分と同一の
カースト「集団」のメンバーとは結婚できない。また、
男性が自分より下のカーストの女性と結婚することは
ある程度許容されるが、その逆はタブーとされている。
食事に関する規制は地域差が大きい。しかし一般に、
他のカーストのメンバーと食事を共にしたり、下のカースト
の者から飲食物の提供を受けることができないといった
規制や、とくに上位カーストに厳しい、肉食の制限も
ある。
普通、カースト名から職業が分かるほど、カーストが特定の
職業とむすびついていることが多い。しかもカーストが親から
子へ継がれていく以上、原則として子は親の職業を
代々継いでいくことになる。
カーストと職業の密接な関係はとくに職人カーストに顕著に
みられるが、いっぽう同じカーストに属しながら、別々の
職業にたずさわる例もめずらしくない。また、各カースト間の
社会的・経済的な互助的関係が、近代化の波に洗われて
崩れはじめた今日では、カーストと職業の関係は薄まり
つつある。
カーストは、インドの社会の安定要因として機能してきた一面は
あるが、一方で近代化を妨げる要因にもなっており、今日では
カースト間の障壁が次第に取り除かれようとする方向にある。
イギリスがインドを植民地支配していた時代に、カースト制度
の規制はかなり大きく緩和された。さらに第2次世界大戦後
の1947年、インドの独立とともに、憲法でカースト差別は
禁止され、49年の議会で不可触民制の廃止も宣言された。
その間、不可触民の解放を強く主張してインド社会に大きな
影響力をもった人に、ガンディーと政治家・社会運動家の
アンベードカルがいる。
ガンディーは、不可触民にハリジャン(神の子)の名を与えた
(今日では、不可触民は公式には指定カーストとよばれている)。
しかし、そうした動きにも拘わらず、地方と都市の差はあるに
しろ、今なおカーストは日常生活の面で強固に生き続けて
いるのが実態である。
2008・09・28
Microsoft(R) Encarta(R) 2006. (C) 1993-2005 Microsoft Corporation.
All rights reserved.
~~~~~~~~~
インド人の最上級の女子は、顔をいやしい身分の者に
見られるだけで汚れるので、カーテンの奥に閉じこもって
でてこないそうです。肉も食べないんです。
トイレ掃除をする階級というのがあって、その人は
それしかしない。だから、インド人の家にはたくさん
従業員がいて、一日中、ナンやチャパティを焼いている
とか、庭そうじだけとか、トイレ掃除だけとかして
いるんですよ。by日本のお姉さん
~~~~~~~~~
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話 の 福 袋
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◎自民執行部が衆院選先送り検討、追加の経済対策も
麻生首相や細田幹事長ら自民党執行部が、米国発の
金融不安とそれに伴う国内景気悪化への対応を優先させる
ため、「10月21日公示―11月2日投開票」の日程で準備して
いた衆院選の先送りを検討していることが30日、わかった。
複数の自民党幹部が明らかにした。追加的な経済対策を
策定する案も浮上している。
自民、公明両党は30日、国会内で幹事長・国会対策委員
長会談を行い、緊急経済対策を盛り込んだ2008年度補正予
算案を今国会で速やかに成立させることを決めた。
金融不安の深刻化を受け、補正予算案の成立前に衆院解散
によって政治空白を作るのは得策でないという見解で
一致した。
首相は同日夕、首相官邸で記者団に、「(補正予算は今
国会で)ぜひ上げないといけない」と述べた。衆院解散の
時期に関しては、「消費者庁(設置法案)もあるし、
新テロ対策特別措置法(改正案)もある。きちっと仕上げる
のは当然だ」と強調した。
首相はこれに先立ち、日本経団連の御手洗冨士夫会長と
首相官邸で会談し、「海外所得を国内投資や賃上げに
使うことを補正予算の次の手として考えたい」と語った。
日本企業が海外で稼いだ所得に関する税制優遇
策を、追加の経済対策として検討する意向を示したものだ。
追加対策はこのほか、証券税制見直しによる景気刺激策
などが軸となる見通しだ。首相が年度内の実施を明言して
いる所得税などの定額減税の対象や規模を具体的に示す
案も出ている。
自民党内では、追加対策を盛り込んだ第2次補正予算も
今国会で成立させるべきだという意見が出ており、衆院
解散・総選挙の時期は流動的になっている。
衆院選については、11月16日か23日の投開票とする案が
ある一方、経済情勢次第では年明けにずれ込むという見方
も出ている。首相は、公明党と協議したうえで最終判断する
考えだ。(2008年10月1日03時01分 読売新聞)
◎中川秀直、高市早苗、山本一太…新聞業界からカネを
貰い癒着する「新聞族議員」たち
http://www.mynewsjapan.com/reports/926
2006、2007年度の政治資金収支報告書を基に、新聞族議員
と新聞業界の関係を検証すると、献金額の第1位は
計220万円の中川秀直議員、第2位は、06年の特殊指定
問題で「大活躍」した高市早苗議員、3位は自民党最大派閥
「清和会」だった。
また意外にも公明党と民主党にも献金が行われていた。
献金先の政治家に特定商取引法(旧訪問販売法)の改正で
便宜を図って貰ったり、新聞の特殊指定を守るために
独禁法そのものを改正する動きをして貰ったりと、既得権
保持のため政治献金を行う姿勢はジャーナリズムとはほど
遠い。
メルマガ登録: http://www.mynewsjapan.com/mail_mag_users
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一種、被差別階級制度なのか。最低のカーストは、乞食