居眠り病(ナルコレプシー)
東大教授らのチーム、「日中の眠気」にかかわる遺伝子を特定
[香港 29日 ロイター] 東京大学の徳永勝士教授(人類遺伝学)のチームが、日中に激しい眠気や筋肉の脱力などを引き起こす「ナルコレプシー(発作性睡眠)」に関係する可能性がある変異遺伝子を特定し、研究結果を専門誌「ネイチャー・ジェネティクス」で発表した。
米国や欧州では2500人に1人の割合で発症するナルコレプシーだが、日本人の発症率はその4倍に上る。 研究チームでは、日本人のナルコレプシー患者222人と健康な外国人389人について、DNAを分析。その結果、患者の方にはかなりの頻度である変異遺伝子がみられたという。 徳永教授は、ロイターとの電話インタビューで、この変異遺伝子の解明がナルコレプシーの治療法につながるとの期待を表明した。 9月29日14時4分配信 ロイター
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居眠り病(ナルコレプシー)↓
ナルコレプシーQ&A↓
A101.
(1) 症状
ナルコレプシーは「居眠り病」といわれるようにその最も目立つ症状は、時と場所に関係なく居眠りを一日に何回も繰り返えすことです。
次に、大喜びしたり「やった!」「しめた!」と得意になったときなど喜怒哀楽の感情の激しいとき急に顔や首、手足の力がかくんと抜けるという症状があり、この間意識は正常で周囲の話が理解できます。
この2つの症状が確実にあって何ヶ月も毎日続いていればナルコレプシーの疑いが十分にあります。他の症状としては、寝入り際に鮮明な怖い夢を見たり体を動かそうとしても動かせないいわゆる金縛りにあう、日中に居眠りをする反面、夜間に熟睡できない等の障害があります。
詳しいことは、Q103/A103 で説明していますのでご覧下さい。
なお、これらの症状はすべてが同一時期に発症するのではなく時間をおいて発症するのが普通です。
(2) 病気のメカニズム
ナルコレプシーの症状は、次の2つの病態生理に起因しています。
ア.睡眠・覚醒リズムの乱れ(睡眠の多相化)
⇒ 日中繰り返す過剰な眠気
イ.レム睡眠が不適当な時間に起きる
⇒ 情動脱力発作、入眠時幻覚、睡眠発作、睡眠麻痺
なぜこのような組み合わせになるのかとか、さらにその原因は、まだ十分明らかになっていません。
(3) 有病率
日本人のナルコレプシーの有病率は1万人当たり16人~18人という研究報告があります。この数値の開きは調査対象地域や対象年齢層の違い、調査年の相違などによるものと考えられ、一般的には約600人に1人とみられます。
ナルコレプシーはすべての人種において発病が見られますが、日本人の有病率は世界で最も高く、最も低いのはイスラエル(ユダヤ人)であることが知られており、欧米では1万人に2~4人(4000人に1人)といわれています。
男女の有病率の差はないと考えられていますが、病院で治療を受けている患者では男性の比率が高くなっています。この理由は男性の方が女性より会社勤務など社会的に活動しているため自分でも困りまた、周囲から指摘をうけることが多いためと考えられます。
(4) 発症年齢別
発症年齢は、10代から20代前半に集中しており、特に14~16歳にピークがあります。
ナルコレプシー↓
ナルコレプシーは「居眠り病」といわれるようにその最も目立つ症状は、時と場所に関係なく居眠りを一日に何回も繰り返えすことです。
次に、大喜びしたり「やった!」「しめた!」と得意になったときなど喜怒哀楽の感情の激しいとき急に顔や首、手足の力がかくんと抜けるという症状があり、この間意識は正常で周囲の話が理解できます。
この2つの症状が確実にあって何ヶ月も毎日続いていればナルコレプシーの疑いが十分にあります。他の症状としては、寝入り際に鮮明な怖い夢を見たり体を動かそうとしても動かせないいわゆる金縛りにあう、日中に居眠りをする反面、夜間に熟睡できない等の障害があります。
詳しいことは、Q103/A103 で説明していますのでご覧下さい。
なお、これらの症状はすべてが同一時期に発症するのではなく時間をおいて発症するのが普通です。
(2) 病気のメカニズム
ナルコレプシーの症状は、次の2つの病態生理に起因しています。
ア.睡眠・覚醒リズムの乱れ(睡眠の多相化)
⇒ 日中繰り返す過剰な眠気
イ.レム睡眠が不適当な時間に起きる
⇒ 情動脱力発作、入眠時幻覚、睡眠発作、睡眠麻痺
なぜこのような組み合わせになるのかとか、さらにその原因は、まだ十分明らかになっていません。
(3) 有病率
日本人のナルコレプシーの有病率は1万人当たり16人~18人という研究報告があります。この数値の開きは調査対象地域や対象年齢層の違い、調査年の相違などによるものと考えられ、一般的には約600人に1人とみられます。
ナルコレプシーはすべての人種において発病が見られますが、日本人の有病率は世界で最も高く、最も低いのはイスラエル(ユダヤ人)であることが知られており、欧米では1万人に2~4人(4000人に1人)といわれています。
男女の有病率の差はないと考えられていますが、病院で治療を受けている患者では男性の比率が高くなっています。この理由は男性の方が女性より会社勤務など社会的に活動しているため自分でも困りまた、周囲から指摘をうけることが多いためと考えられます。
(4) 発症年齢別
発症年齢は、10代から20代前半に集中しており、特に14~16歳にピークがあります。
ナルコレプシー↓
http://health.yahoo.co.jp/katei/detail/?sc=ST000030&dn=2&t=key
概説
日中の活動時に突然生じる抗しがたい眠気のために居眠りを繰り返す病気です。眠りの発作のほかに情動脱力発作、睡眠麻痺、入眠時幻覚、夜間の熟眠障害などを伴うことが多いのが特徴です。脳炎などの後遺症として起こる場合もありますが、大部分の原因は明らかではありません。時に遺伝することもあります。男女差はなく、10~20歳代で発症します。発症率は0.003~0.16%でまれな病気です。
症状
・過度の睡眠
抗しがたい睡眠の発作が何の前ぶれもなく突然に生じるのが特徴です。持続時間は、数分から1時間以上続くものまで様々です。通常は20分以内に目覚めます。目覚めた後にはすっきりとした爽快感が出現します。頻度は1日に2~3回程度から、頻繁に生じる場合まであります。発作は歩行中あるいは運動中など、時や場所をかまわずに生じ、日常生活に支障をきたします。自然にあるいは軽い刺激ですぐに目覚め、意識を取り戻します。発作中の睡眠は、通常の睡眠と外観上何ら変わりはありません。
・情動脱力発作(カタプレキシー)
身体の一部あるいは全身の筋肉の緊張が突然失われる発作です。笑う、興奮する、怒るなど感情の動きによって誘発され、全身に生じた場合は倒れてしまうこともあります。持続時間は数秒ないし数分と短く、睡眠発作と同時に起こる時と別に生じる場合とがあります。REM(レム)睡眠にみられる筋肉の弛緩(しかん)と同じ現象ではないかと考えられています。 意識障害意識障害や呼吸筋の麻痺は生じません。
・睡眠麻痺
入眠時や 覚醒覚醒時に、意識ははっきりしているにもかかわらず体を動かすことができない状態が生じます。これを睡眠麻痺と呼び、主に 覚醒覚醒時に生じます。いわゆる“金縛り状態”です。意識と運動機能がずれて入眠あるいは 覚醒覚醒するために生じると理解されています。
・入眠時幻覚
入眠直後に生じる視覚、聴覚、体性知覚にかかわる幻覚です。内容はひどく生々しい感覚を伴い、不快感や恐怖感を生じさせます。
・夜間の熟眠障害
夜間の睡眠は浅く、途中でしばしば目が覚めてしまうことが多くみられます。
診断
通常 REM睡眠REM睡眠は入眠後90分ぐらいしてから生じますが、ナルコレプシーの発作中の脳波は入眠してから速やかに REM睡眠REM睡眠に移行します。
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今日のお勧めは以下です。
◇ナルコレプシーと関連する新たな遺伝子変化が見つかった
東京大学の研究者等によってナルコレプシーと関連する新たなSNPが同定されました。
概説
日中の活動時に突然生じる抗しがたい眠気のために居眠りを繰り返す病気です。眠りの発作のほかに情動脱力発作、睡眠麻痺、入眠時幻覚、夜間の熟眠障害などを伴うことが多いのが特徴です。脳炎などの後遺症として起こる場合もありますが、大部分の原因は明らかではありません。時に遺伝することもあります。男女差はなく、10~20歳代で発症します。発症率は0.003~0.16%でまれな病気です。
症状
・過度の睡眠
抗しがたい睡眠の発作が何の前ぶれもなく突然に生じるのが特徴です。持続時間は、数分から1時間以上続くものまで様々です。通常は20分以内に目覚めます。目覚めた後にはすっきりとした爽快感が出現します。頻度は1日に2~3回程度から、頻繁に生じる場合まであります。発作は歩行中あるいは運動中など、時や場所をかまわずに生じ、日常生活に支障をきたします。自然にあるいは軽い刺激ですぐに目覚め、意識を取り戻します。発作中の睡眠は、通常の睡眠と外観上何ら変わりはありません。
・情動脱力発作(カタプレキシー)
身体の一部あるいは全身の筋肉の緊張が突然失われる発作です。笑う、興奮する、怒るなど感情の動きによって誘発され、全身に生じた場合は倒れてしまうこともあります。持続時間は数秒ないし数分と短く、睡眠発作と同時に起こる時と別に生じる場合とがあります。REM(レム)睡眠にみられる筋肉の弛緩(しかん)と同じ現象ではないかと考えられています。 意識障害意識障害や呼吸筋の麻痺は生じません。
・睡眠麻痺
入眠時や 覚醒覚醒時に、意識ははっきりしているにもかかわらず体を動かすことができない状態が生じます。これを睡眠麻痺と呼び、主に 覚醒覚醒時に生じます。いわゆる“金縛り状態”です。意識と運動機能がずれて入眠あるいは 覚醒覚醒するために生じると理解されています。
・入眠時幻覚
入眠直後に生じる視覚、聴覚、体性知覚にかかわる幻覚です。内容はひどく生々しい感覚を伴い、不快感や恐怖感を生じさせます。
・夜間の熟眠障害
夜間の睡眠は浅く、途中でしばしば目が覚めてしまうことが多くみられます。
診断
通常 REM睡眠REM睡眠は入眠後90分ぐらいしてから生じますが、ナルコレプシーの発作中の脳波は入眠してから速やかに REM睡眠REM睡眠に移行します。
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今日のお勧めは以下です。
◇ナルコレプシーと関連する新たな遺伝子変化が見つかった
東京大学の研究者等によってナルコレプシーと関連する新たなSNPが同定されました。
CPT1BとCHKBの間に位置するSNPがナルコレプシーと関連する
眠気・脱力発作・急速眼球運動(REM)睡眠異常によって特徴付けられる睡眠疾患・ナルコレプシーへのなりやすさと関連する新たな遺伝子変化が同定されました。
http://www.biotoday.com/view.cfm?n=29504
http://www.biotoday.com/view.cfm?n=29504
この関連は日本と韓国のナルコレプシー患者では認められましたが、白人や黒人では認められませんでした。
日本人の居眠り傾向(特に会議中や通勤電車中)にこのSNPが何らかの影響を
及ぼしているのかどうかも気になるところです。(終)
▽有料会員募集中
http://www.biotoday.com/reader_entry.cfm
BioTodayニュースレター 2008年9月30日 【現在の読者数 12269人】
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原因不明の居眠り病は、遺伝子と関係があったのですね。
眠りそうになると、心霊現象のような怖くてリアルな夢を
みたり、金縛りにあったり、笑っているときに、ガックンと力が
抜けたりするそうです。会社の会議中や、客と対談中に
寝たりするので、不真面目と思われて、クビになったり
するそうです。
他人から見れば明らかに眠そうなのに、本人にはあまり
自覚がなくて、寝たまま動いているので、
計算を間違ったり、家に帰る道を間違ったりするのだそうです。
ナルコレプシーでなくても、
突然、意識不明に陥ってしまう病気を持っている人は
運転したり、川のそばを歩かない方がいい。お風呂に
入る時は、家族に気を使ってもらわないといけない。
突然、川のそばで気を失って川に落ちたり、お風呂で
おぼれて死んだりする人がいるのです。
お風呂で意識不明に陥ったなら、少しでも意識が残っている
内に、お風呂の栓を抜いてほしいです。