ギャンブル投機のターゲットになる水資源(オルタナティブ通信) NATO動き出す! (佐藤守)
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▼ギャンブル投機のターゲットになる水資源(オルタナティブ通信)
かつてロックフェラーの部下として、テキサス州等で石油会社の乗っ取りを手がけ、悪名を轟かせた「乗っ取り屋」ブーン・ピケンズ。80年代には、日本のトヨタ自動車を壊滅させる目的で、トヨタ自動車のライト等の部品を製造する小糸製作所の乗っ取りを手がけたピケンズ。その目的は、小糸製作所の提供する部品価格を上昇させ、トヨタの自動車価格を吊り上げ、販売を落ち込ませ、日本の代表的企業トヨタを窮地に追い込む事であった。トヨタの弱体化に成功した場合には、GM等によって、トヨタを乗っ取る計画もあったと言われている(小糸製作所の乗っ取りは失敗に終わった)。この乗っ取り屋ピケンズは、現在、米国テキサス州からサウスダコタ州等に拡がる大草原地帯=グレート・プレーンズの地下に眠る、オガラ帯水層の水資源への買収・ギャンブル投機を行い始めている。ピケンズは買収した水資源を、テキサス州の水不足地域に送り、新たな農地を開発する事で、数十億ドルの利益が「得られる」としている。しかし既にテキサス北西部で牧場等を経営している農民達からは、新たな農地開拓で現在のオガラ帯水層は、数十年後には干上がり、既存の牧場、農地全てが「砂漠化」してしまう、と反対運動が持ち上がっている。今後、数十年間だけ、テキサス州の農業が繁栄し、その後は廃墟と化すのか、それとも既存の農場で地下水を大切に使い、テキサスの農業を永続的に続けて行くのか。ピケンズは買収に要した数億ドルの投資資金が、地下水の販売で数十億ドルになり、「回収できれば良い」。数十年後の事など、「どうでも良い」。
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▼ NATO動き出す! (佐藤守)
グルジアの領土保全を支援するため、NATOが動き出したようだ。BBCもCNNも、デホープスヘッフェルNATO事務総長が「ロシア軍は紛争前の状態に戻るべきだ」と強調した会見をLIVEで報じた。記者団の「ロシア軍が撤退を始めた」という質問に、まだ確認はしていないと答えた事務総長は、いずれにせよ「ロシアとNATO間の各種協議や軍事演習などを当面凍結する」考えを示した。勿論、ロシアがグルジアと交わした「和平協定を遵守しなければ」との条件付きだが、NATOはグルジアの領土保全を支援し、グルジアとの関係強化で合意したという。18日、グルジア外務省はCISから脱退することを通告し、ロシアは南オセチアに移動式のSS-21を配備したという。その射程は120Kmといわれているから、グルジア全土が射程圏内に入る。周辺諸国も気が気じゃなかろう。一昔前だったら「これは戦争」であった。グルジア国内の避難民は既に13万人を越えていて、食糧はじめ衛生用品などが欠乏しているが、ロシア軍の妨害と治安悪化で被害地域への輸送もままならないという。
今朝の産経7面「世界読解」という欄に、湯浅氏が「グルジアにチャーチル待望論」というコラムを書いている。「今の世に、拡張主義の大国を阻止する英首相チャーチルのような政治家はいないのか。大国ロシアが小国グルジアに仕掛けたわなは、第二次大戦に先駆けてヒトラーのドイツが仕掛けた詐術とよく似ている。1938年9月、ヒトラーはチェンバレン英首相に対してチェコのズデーデンを割譲するよう要求した。チェンバレンはミュンヘン会議で独裁者との融和に踏み切り、『戦争は回避された』と傘を打ち振りながら帰国した」が、「ヒトラーは怒涛の進撃でズデーデンどころか、あっという間にチェコ全土を制圧してしまった。軍事大国のロシアもまた、小国グルジアに周到なわなを仕掛けていた。サーカシビリ政権の『欧米寄り』姿勢が気に入らないロシアは、グルジア内の少数民族からなる南オセチア自治州とアブハジア自治共和国の取り込みをはかってきた。大国が小国をひねりつぶすには、それなりの正当性がなければならない。何よりも必要なのは、グルジアから先に手を出させる算段である。2つの地域の独立を承認しつつ、住民にロシア国籍を与えるという腹黒い餌をばら撒いた」日米開戦のときの「ルーズベルトの陰謀」とよく似てはいないか? 67年前、日本が“まんまと”罠に嵌ったように、今回も「サーカシビリ大統領はしびれを切らして南オセチアに軍を差し向けた。待ち構えていたロシアの思うつぼである。すぐさまグルジアへの爆撃を開始し、戦車を侵攻させた。住民にはロシア旅券を発行してあるから『住民保護のための介入』が軍事侵攻の名目になった。ヒトラーがズデーデンに居住する『ドイツ人保護のため』と称して難なく突破していったのと同じである。グルジアはまんまとわなに嵌ったのだ。ロシアはグルジアが北大西洋条約機構(NATO)加盟に失敗するのをじっくりと見極めていた」「プーチン首相には、99年のチェチェン紛争の際に、予想に反してチェチェン共和国の首都グロズヌイまで制圧してしまった前歴がある。彼はこの時の功績が認められて、エリツィン大統領から禅譲が約束されたのだという。殺戮が功績になるとは、げに権力というのは恐ろしい」しかし、チェチェン侵攻は必ずしも成功とはいえなかった。チェチェンの予想外の抵抗で、どれほどの被害が双方に出たことか。ブッシュ大統領がロシアの野望に警鐘を鳴らす“チャーチルの声”に反応しなければ、ウクライナ、ベラルーシなど旧ソ連諸国は親露政策を取らざるを得なくなる。今こそ欧米結束して平和維持軍を派遣するなど、ロシアの勢力圏作りを打破する時ではないか」と書いたが、さて、レームダック状態のブッシュ政権はどう出るか?欧米の出方によっては、今回のロシアのグルジア侵攻は、アフガンの二の舞になり得るだろうが。それにしても頼りないのは日本政府である。今、日本政府は夏休みの真っ最中、国会召集を9月中旬にするか下旬にするかで揉めている。産経抄子は「グルジア情勢も緊迫したままだが、永田町は夏休みの惰眠を貪って」いて、「インド洋での海上自衛隊による補給活動の継続をめぐって与党の足並みが乱れているのも長い夏休みの原因になっている。パキスタンの政情が先行き不透明だからこそ、原油の安定輸送に欠かせぬインド洋の安全に日本も貢献すべきなのだが、野党と公明党の考えは違うようだ。ならば国会で徹底的に論議するのがスジだ。待ったなしの懸案はほかにいくらでもある。国会議員は、大した用もないのに海外旅行をしたり、田の草取りと称して盆踊りをはしごで有権者の歓心を買うのが仕事ではない」と書いたが、よく国民が黙っているものだと“感心”する。五輪選手たちも北京で懸命に戦っているのに、国会議員たちが「盆踊りのハシゴ」とは“優雅”なものである。世界情勢、とりわけ欧州は動いている。中近東もキナ臭くなりつつある。国際情勢の変化にかかわらず、のんびりと夏休みを過ごすことが出来る国会議員がいる日本国は、まさに東洋の『ユートピア』であろう。
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日本の国会議員の仕事なんて
もしかしたら、わたしにでもできる仕事なのでは?
by日本のお姉さん