「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 つづき
ようちゃん、おすすめ記事。↓
平成20年(2008年)8月17日(日曜日)
通巻第2292号 (日曜版 その2)
♪日本保守主義研究会から講演会のお知らせ
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8月30日(土曜日)に岩田温の新刊本『チベット大虐殺と朝日新聞』の発売記念講演会を行います。今年三月に起こったチベット蜂起は世界に大きな衝撃を与えた。自らの民族の独立と信仰のために立ちあがったチベット人の姿に、世界中の注目が集まった。日本国内でも中国の人権弾圧に対して大きな批判の声が上がった。しかしここで一つの疑問が沸いてくる。日頃「人権」を声高に叫ぶ朝日新聞は、中国のチベットに対する人権弾圧をいかに報じてきたのか、と。本書は戦後に朝日新聞がチベットについて報じた記事約6000件を徹底検証。そこから明らかになったのは、朝日新聞のチベットに対する冷酷な眼差しと、一貫した中国礼賛の提灯記事の実態であった。戦後日本は何故チベットに無関心であったのか。その原因は中共に媚び諂い、真実を隠し続けた朝日新聞にあったのだ。今こそ、朝日新聞の呪縛から自由にならなければならない。
●日本保守主義研究会講演会「チベット大虐殺と朝日新聞」
講師:岩田温(拓殖大学客員研究員)
日程:8月30日(土曜日) 14時開会(13時半開場)
場所:神宮前穏田区民会館(渋谷区神宮前 6‐31‐5)
(アクセス:JR山手線原宿駅より徒歩6分。地下鉄千代田線明治神宮前駅四番出口より徒歩2分)
会場分担金:2000円(学生無料)
参加申し込み、お問い合わせは事務局まで。当日直接お越しいただいてもかまいません。
※尚、当日は会場にて新刊『チベット大虐殺と朝日新聞』(税込1575円)を特別価格1200円にて販売いたします。
TEL&FAX 03(3204)2535
090(4740)7489(担当:山田)
メール info@wadachi.jp
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成20年(2008年)8月18日(月曜日)
通巻第2293号
華国鋒元国務院総理、元軍事委員会主席が危篤
「共産党は腐りきっている」と批判し続けた骨の髄までの共産主義者
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この人の名前を聞くと何故か懐かしい。
華国鋒は毛沢東の庶子。1920年代、湖南省で農民運動を展開していた毛沢東が「桃」という女性に産ませた。
戸籍上は「蘇祷」と名乗った。革命成立後、華国鋒は湖南省書記に抜擢され、その後、同省公安部長を歴任後、中央政界へ。副首相、軍事委員会主席とトントン拍子に出世してゆく。周恩来病没直後には首相代行をつとめた。毛沢東の子供ゆえに、である。歴史的役割は、毛沢東がいまわの際に華を呼んで「君がやってくれるのなら安心だ」と遺言した(と言われるが、これは伝説になった)。華国鋒は直ちに軍をおさえていた葉剣英、党をおさえていた李先念と計り、四人組を逮捕。1976年、華政権が成立した。だが華国鋒政権には「これ」という特色がなかった。ヴィジョン欠落、戦略性が希薄な人物だからであろう。まじめな性格らしく謀略に疎く、やがて鄧小平に巧妙に利用されて「使い捨て」られた。華は舌鋒鋭く共産党幹部を批判することで有名で、「中国共産党の正当な担い手は農民と労働者ではないか」と言い続けた。こうも言った。「権力を掌握した後、いったい中国共産党は何をしたのか。腐敗、利権、人民への圧政、司法の独断運用、人権無視、権力の乱用ぶりを目撃していると、嘗ての国民党を同じであり、現在の国民党のほうはもっと進歩しているではないのか」。2001年に華国鋒は中国共産党を脱党したと伝えられたが、昨年の第十七回党大会に人民服で出席し、白髪が注目された。ヒナ壇中央最後列の右端に座ったのが印象的だった。
この第十七回共産党大会で「次期総書記」と目される男が最終日に登場する。習近平である。それを事前に知っていたら華はなんと言っただろう?習はところで、七月初旬に香港を訪問したが、驚き桃の木は、香港政庁がこの人物を胡錦濤よりも上位に扱ったことだ。香港ワンチャイの豪華ホテルを貸し切りとして一般客を閉め出したのだ。
警備も胡錦濤のときより厳重にして次期指導者にごまをすった。華国鋒は次の発言をしているという。 「いまの共産党は腐れ切っている。利権をむさぼるだけの政党に成り下がって、その改革も出来ない胡錦濤よ、権力を手放して党から去れ、と書簡を送ったとされる」(博訊新聞網、8月17日付け)。重病説が14日から飛び交い、華国鋒は北京医院に入院。危篤という。懐かしき人物を思い出した。
(註 桃は女偏。「蘇祷」の祷は「金」編です)◎ ◎
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