「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 ◎クライン孝子の日記
ようちゃん、おすすめ記事。↓
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成20年(2008年)8月15日(金曜日)弐
通巻第2288号
<速報> ムシャラフ大統領が辞任か。混迷深めるパキスタン情勢
米国はついにムシャラフを操れず、逆に振り回された
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ウォール・ストリート・ジャーナルが速報している(14日付け)。
『48時間以内にパキスタン政局は大きな節目を迎える。ムシャラフ大統領が辞任する模様である』とつたえている。ムシャラフは1999年10月、無血クーデターで権力を掌握し、シャリフ首相をおいだす。中国との軍事同盟を強化する一方で、01年9月以後は、米国と密接な軍事協力関係を築いて、南アジアンの安定に貢献した、とブッシュ政権は認識しているから、ムシャラフ大統領の辞任は『寝耳に水』だろう。ムシャラフ大統領が辞任に追い込まれている理由は、「憲法違反」。とくに選挙向こうの疑義を呈した最高裁判所長官の更迭が、いまさらながら問題となったのだ。戒厳令下で大統領選挙を実施し、不正投票の可能性もあるとして議会が「大統領弾劾」を提示、もし辞任しなければ議会は圧倒的多数で大統領弾劾を決める。パキスタン議会はブッド元首相暗殺事件以後は、PPP(ブッド系)、PML(シャリフ系)入り乱れるものの総じてムシャラフ大統領弾劾を支持している。ムシャラフ大統領は免責事項として起訴されないことを議会に求めており、それを条件に辞任し、陸軍参謀総長に戻る模様だという。こういう時にカシミールがきな臭いのが大いに気になる。
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♪(読者の声1)中共の美女工作に思う。
北京オリンピックでは、訪中した石原都知事が「美女が非常に多い」などとつまらないコメントを出したらしい。
北京は嘲笑しているだろう。これは以前北朝鮮が韓国に美女集団を多数送り込んだ工作に倣ったのではないか。論理的な問題を性的な関心でごまかすという手口である。しかし助平政治家が目じりを下げている間に、秘密警察は裏でチベット人やウィグル人への残虐な拷問が行われている。大衆社会はだまされやすいのだ。英国の外交官がハニーポット工作で携帯電話を盗まれたという。英国政府が公務員に警報を出した。共産圏がスパイ工作に美女を使うのは、工作の費用対効果が一番高いからという。すなわち人件費だけなので非常に安いからという。現地に行ったら触らぬ神にたたりなし。支那の美女には油断大敵である。(MARU)
(宮!)正弘のコメント)君子危うきに近寄らず? あれ、整形ですよ。美女という判断基準は、しかも個人差があり、個人個人の審美観にもよるのでは?
♪(読者の声2)グルジアのサアカシビリを応援せよとする欧米論調を貴誌はさかんに紹介されていますが、サアカシビリは胡散臭い。食わせ者という説があります。CIAの傀儡のごときアフガニスタンのカルザイ大統領のように。 (UI生、神奈川)
(宮!)正弘のコメント)まずカルザイ(アフガニスタン大統領)ですが、いくつか過去の拙著に指摘したように、かれは米国亡命時代「ユノカル」の顧問で食いつないでいました。「ユノカル」は「中国海洋石油(CNOOC)」が果敢にもM&Aを仕組んで買収しようとしたカリフォルニア石油大手。海外に多くの鉱区を保有しているからです(いまはテキサコ傘下)。で、当時のタリバン政権と「ユノカル」はトルクメニスタンの石油をアフガニスタン経由でカラチまで敷設する1580キロのパイプラインに合意していた。なんと、クリントン政権の時です。カルザイが「大統領」として、アフガニスタンに送り込まれてすぐに、このパイプライン建設に合意しました。米国がカルザイを大統領にした最大の背景はこれだったのです(拙著『世界“新”資源戦争地図』(阪急コミュニケーションズ参照)。
だが、パイプライン・プロジェクトは頓挫中。タリバンやアルカィーダの暗躍が続き、セキュリティに問題がある。そのすきを巧妙に衝いて同パイプラインを北側へと迂回させ、トルクメニスタンからウズベキスタン、カザフスタン経由で新彊ウィグルまでの1800キロのパイプラインを敷設する工事が始まっています。誰が? 中国です。上のプロジェクトを中国が横合いからさっと引っさらった格好です。ちょうど西シベリアからロシアを迂回させてナホトカへ運ぶ日本側提示の世紀のプロジェクト案を、先に中国側へ分岐させて満州里 → 大慶へと運ばせるために横合いから取ったのが中国であったように。。。。
つぎにサアカシビリ(グルジア大統領)のことです。ウクライナの親米政権支援、バルト三国のロシアからの離反などと同様にグルジアをNATOに加えるため米国は様々な支援をしてきました。グルジアこそがカフカスの南に欧米が打ち込んだ橋頭堡であり、これが再びロシア側に転ぶと「冷戦終結」は元の木阿弥になる。サアカシビリ大統領が食わせ者? 当然ではありませんか。魑魅魍魎、弱肉強食の現代で、これくらいのギャンブル度胸がない政治家は、カフカスの政治を担えるわけがありません。胡散臭いのは当然、それでも陰謀家プーチンには立ち向かえないでしょうが。。。
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成20年(2008年)8月16日(土曜日)
通巻第2289号 (8月15日発行)
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次期総書記に最有力の習近平はなぜ静かにしているのか?
それでも実績を着実に積み上げて政治家の地歩を安定させている
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習近平は国家副主席に就任してから最初の外国訪問を北朝鮮にした。なぜか。「共産主義ですよ!私は!」と内外に見せつけるためである。中国共産党のヒエラルキーで、実質第六位(政治局常務委員、序列六位)とはいえ、次期後継と言われれば言われるほど、中国で危ないポジションはないからだ。毛沢東は次期後継を自ら指名しておきながら次々と失脚させた。劉少奇は河南省開封の病院で凄惨なリンチのあと息を引き取った。林彪はなぞの「航空機事故」で死亡。周恩来は茶坊主に徹したが、最後は癌とわかっても満足な治療を受けられないように毛沢東は命じていた(ユン・チアン『マオ』)不死身のカムバックを果たしたトウ小平は、次期後継の胡耀邦を失脚させ、つぎに趙紫陽に天安門事件の責任を取らせて失脚させ、さらに楊尚昆兄弟を引退に追い込み、傀儡江沢民を後継に指名したが、江沢民に絶対にキングメーカーのポストを与えず『次の次』は胡錦濤だと言い残して逝った。胡錦濤自身欲する人事は、次期後継主席に自派の李克強を視野に入れてきたが、李自身の動きが鈍く、また江沢民残党ならびに上海派、太子党の陰湿な抵抗に遭遇、土壇場で曽慶紅が自らの引退と引き替えに、太子党の習近平を送り込んできた。習はながらく浙江省書記、いきなり上海市書記に抜擢され、さらに三段跳びで中央政治局常務委員に加わる。 しかし三月の全人代で、この習金平に対して、胡錦濤は「軍事委員会副主任」のポストを与えなかった。軍を動かせないポストのままとして、しかも、習を北京五輪責任者とした。もし五輪が失敗したら、習に責任を取らせ、上海派と太子党をコーーへ追い込む計算がある。
▼習近平はしたたか
かれは冒頭にのべたように『私は共産主義を信奉していますよ』とでも宣言かするように、まず北朝鮮を訪問した。儀礼的儀式的とはいえ、中国外交において、この意味は大きい。江沢民も胡錦濤も、総書記就任後の早い時期に平壌を訪問しているからだ。北京五輪ではブッシュ大統領、プーチン、サルコジ、福田などなど胡錦濤が表舞台で世界の指導者と会見するのは国家主席であれば当然であるが、習錦平は意図的にか目立たず、しかし周到かつ着実に外交の檜舞台にあらわれている。まず習近平は、ブッシュ大統領と個別会談をもち、ついで金永南、北朝鮮代表とも面談した。 カタール大統領、ケニア大統領、イラン大統領らとも個別に面談し、歓迎会ではメインのテーブルを避けてモンゴル、スイスの元首らと同席だった。 また「太子党」ということで、ベルギー、デンマーク、オランダ、スペイン、タイ、トンガの王室と面会し「王室外交」を繰り広げた。だが、これらの習の外交は写真を人民日報に掲載させず、みごとに目立たない役割を演じきったのである。不気味な遊泳をつづける、この習近平は人心の収攬に長けていると言われる。
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(編集後記)終戦記念日の靖国神社、ことしも満員でした。知り合いが多く大村益次郎像脇のテント村では恒例の「国民集会」が開かれていました。周囲で十数人、いや数十人の知り合いに声をかけられました。それから石平さんと落ち合って、雑誌の対談会場へ。爆笑のうちに対談を終えて、石さんは西村真悟代議士の会へ合流、小生は出張校正へ。63年前の「日本の一番長い日」はことし最高気温、日光が肌に射すように痛く感じられました。
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◎クライン孝子の日記
■2008/08/15 (金) 小泉元総理、安倍前総理、有難うございました!
■2008/08/15 (金) 叩いて、大衆を煽動するだけが脳ではない
■2008/08/14 (木) 若い行動力で日本政治を変えよう!
■2008/08/14 (木) 命を掛けて金正日へのワシントンにおける抗議
安倍氏が靖国神社参拝、声援に手を振る 小泉元首相も3年連続
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小泉元総理、安倍前総理、有難う!国民は見ております!
奥中 正之氏より<<靖国神社に崇敬の祈りを捧げて下さるカソリック信者の方々がおられる。敗戦直後、ローマ法王代表バチカン公使代理として在日中だったピッテル神父様のスピリットが脈々と息づいている現実に感涙を禁じえない。当地広島の世界平和記念聖堂を祈りの場としている神父の中にも、「反日の丸」、「反君が代」を標ぼうする方たちがいる。しかし昨日のクライン孝子日記によるとカソリック神父様にもさまざまな方がおられることが分かる。クライン孝子氏は、小説「NON」に連載で、「日本とドイツ それぞれの戦後http://
その第四回では、”「ニュルンベルグ裁判」と「東京裁判」”
1)「東京裁判」と日本と戦後
2)ニュルンベルグ裁判の狙いとは?
3)終戦2年前に始まったナチス戦犯訴追計画
4)米英ソ仏、4カ国によるユダヤ人迫害
5)起訴24人、死刑12人
6)被告が受けた凄惨な拷問
7)守り通したドイツ人としての矜持
8)戦いに馴れた民族の強かさとそうでない民族のナイーブさと題して論説しておられる。連載第四回目は次の言葉で締めくくられている。「靖国神社のA級戦犯の合祀を毅然して容認し、堂々とこれに参拝できないリーダーを持つ日本とは、一体なんなのだろうか。不当な裁判を受けても、自らの歴史観と矜持をけっしてゆるがせにしないドイツと、今日の日本人とを隔てているものは何なのか。その違いを思うにつけ、暗澹たる気持ちになるのは、私だけではないだろう。」
≪備考≫広島の世界平和記念聖堂の建立を発議され、その建設に多大の貢献をされたラサール神父様は日本に帰化されたドイツ人である。(日本名は愛宮 眞備 様)ご自身も被爆された身でありながら、焼け跡に建てられたバラックの中に畳3枚を敷かれてここに起居しておられた。強い祈りの心に導かれ奇跡のような募金活動をされて、原爆で焼き尽くされた荒廃の地に立派なカソリック聖堂を建立された。ちなみに世界平和記念聖堂のパイプオルガンはドイツから寄贈されたものである >>
■2008/08/15 (金) 叩いて、大衆を煽動するだけが脳ではない
言論人の役目とは,「叩いて、大衆を煽動するだけが脳ではない」人間のことですから、過ちはあります。これは自省でもあります。とはいえ黙っていられないこともあります。最近、とても不愉快に思ったのは西尾幹二氏の「Will]9月号=もう一度だけ00000へのご忠告=など、巷の風評に学者的解釈を付け加えただけ。大衆は喜ぶでしょうが、これでは言論の役目を放棄して、大衆を煽動しているとしか思えない。特にさも見、聞いてきたような半端なドイツ論を文中で展開し姑息な手段で読者の目をくらますところなど氏の著書=異なる悲劇日本とドイツ=をつい想起してしまいました。(この時は、偶然、私もいろいろ氏と接触しておりました)皇室問題に関しては新田均氏による、=正論=9月号における皇太子さまへの=御忠言=の前に考える。君と臣の分限について。ーそれは本当に皇室と日本国の繁栄を願っているのだろうかー
のタイトルに尽きます。これは櫻井よしこ氏に関しても該当するように思うのは私だけではなさそうです。
【櫻井よしこ 福田首相に申す】
’08北京 白々しい国民目線
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野村かつよし氏の=櫻井よしこ論=
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そこで、奥中正之氏から、<<瀋陽での拉致問題をめぐる日朝実務者協議に関連して、昨日の産経抄士は興味を引く事実を指摘している。
8月12日午後2時に休憩に入った後、彼らは北の総領事館に引きこもってしまったのだという。再開したのは13日の午前0時を過ぎてからっだった由。この10時間、本国の指示を仰いだらしいのだが、拉致被害者の再調査をどう進めるかを日本側に回答するのに、なぜそんなに時間がかかったのか、分からない。おそらく北朝鮮が気にしていたのは日本よりも米国の反応だったろう。拉致問題でどんな反応をすれば、テロ支援国家指定を正式に解除させられるのか、探っていたような気がする。以上のように分析している。≪詳しくは↓≫
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■2008/08/14 (木) 若い行動力で日本政治を変えよう!
<<OJIN @「アジアの街角から」でございます。迅速にご掲載を給わりまして、真にありがとうございます!お盆休みの期間にも関わらず、発足3日目にして賛同者はもう20数名となり、なお増え続けております。ビデオ撮影の得意な方がいらっしゃれば、随伴する巡視船や上空を飛び回る哨戒機なんかも映像に収めて、また、事前に新聞社やTV局に通告して取材船やヘリコプターが飛び交う中で・・・
・ーーーヘッピリ腰政府から圧力がかかります? どこの国の政府じゃ~~!活動は、楽しく賑やかに、お祭り騒ぎでやりたいと考えております。(^○^)今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
MAIL MAGAZINE → ≪ WEB 熱線 ≫≡アジアの街角から≡
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儲かる中国情報・役立つ中国情報・ホームページもお訪ね下さい!
HOME PAGE = CHINACHIPS:アジアの街角から メルマガユニオン
http://
■2008/08/14 (木) 命を掛けて金正日へのワシントンにおける抗議
<<ワシントンDCらち連絡会の浅野です。ハンガーストライキ11日目のJin-Hae Joさんを再訪する。彼女は1日3本のボトルの水を飲み、無期限ハンガーストライキの信念は変わらない。以下は、世界の平和と友好を願う人達への、私なりのメッセージです。もし皆さんが超国家主義者でないのならば、なんでも国単位だけで考えるのは止めてほしい。もっと一人一人の人間のことを考えて欲しい。金正日=北朝鮮ではない、ことを理解してほしい。北朝鮮の、虐殺をいとわない独裁者と、苦しむ民衆を一緒にするのは止めてほしい。金正日と友好することは、北朝鮮の人々を殺すことに加担しているのだということを、理解してほしい。あなたが自分の保身あるいは自分の理論の保身のために金正日との友好を続けている確信犯ならば、仕方ない。しかし、もし皆さんがほんとうに北朝鮮の人々と友好したいと思っているならば、金正日と結託して北朝鮮の人々を苦しめることを止めてほしい。北朝鮮の人々は、もし死ななかったとしても、慢性的な栄養失調で、このままでは北朝鮮は馬鹿と小人だけの国になると言われている。北朝鮮の兵士の規定最低身長は140センチだということだ。日本人の拉致被害者の救出は、北朝鮮の人々の救出と、対立するものではない。その二つは二者択一の問題ではない。同じ船に乗っている人々である。金正日を排除して、北朝鮮を再建の方向に向かわせない限り、拉致被害者は救出できず、金正日を排除しない限り北朝鮮の人々は死に続ける。北朝鮮の再建の話を始めよう。日本でも、6者協議でも、そして北朝鮮でも。自分の保身のために自国民を虐殺をする独裁者を排除して、再建の話を始めよう。金正日に援助をすれば、それはさらなる死者を意味する。何故に1990年代に日本が食糧援助したにも関わらず、いや日本が食糧援助をしたが故に、餓死者が出たのか考えてみよう。その時、北朝鮮の食糧生産がゼロだと仮定しても、充分の食糧は海外から行った。しかし何百万もの餓死者が出た。何故なのか、もう一度考えてみよう。日本の援助は、北朝鮮の人々を苦しめるために使われてはならない。日本の援助は、朝鮮の人々の福祉のために使われなければならない。それがほんとうの友好と言うものだ。独裁者との友好は、嘘の友好だ。たくさんの拉致被害者をほんとうに救出するために、そして苦しむ北朝鮮の人々を救うためにも、金正日を排除しよう。誘拐された人々を救うことは、ほんとうは是々非々の政治の問題ではないはずだ。それは人間社会として最低のことだ。そして拉致被害者の救出は、本気でなければ、できない。まだ救出していないということは、本気ではなかったということだ。金正日だけが自分のサバイバルのために、他人を殺してでもと命をかけている。私達は、多数の人々を救うため、命をかけなければならない。本気にならなければ、拉致被害者は救出はできない。金正日を援助するのを止めてほしい。救出するのは、金正日ではなく、拉致被害者だ >>