【西山昭彦の“企業内プロ”の行動学】 日経 *ダメ上司、ムダ上司の傾向と対策
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【西山昭彦の“企業内プロ”の行動学】 日経
*ダメ上司、ムダ上司の傾向と対策(1)何でも素通し「スルー上司」、慎重すぎる「ブロック上司」
今回から、タイプ別ダメ上司への対策を紹介する。第1弾は、上司のチェック機能が正常に働かない場合の対処法について述べる・・・ 。
まずは、チームの長としてのチェック機能を果たしていない、ダメ上司の典型タイプを2つ紹介しよう。それは「スルー上司」と「ブロック上司」だ。 「スルー上司」は、チェックを素通ししてしまうタイプだ。部下が作成した資料や報告書などを、自分の目できちんと確認することなくそのまま上に提出したり、客先へ持っていってしまう。一見、部下の能力を信頼して一任しているようにも見えるが、だからと言って上司が何もしなくていいわけではない。部下のミスにも気づかないなら、上司がいる必要はない。
・チェック機能のない上司も、細かすぎる上司も困りもの
こんな例がある。若い部下が、役員会議で使用する資料を作成した。スルー上司は、仕上がった資料をろくにチェックせずにコピーして会議で配った。ところが、うっかりミスで重要な内容が1ページ抜けていた。その結果、管理不行き届きとして、その部門の役員が謝罪し、部署全体がマイナス評価を受けた。これも、上司がチェックさえしていれば防げた事態だ。 対する「ブロック上司」は、スルー上司とは逆に「チェックが細かすぎるタイプ」だ。リスクを負うこと、ミスをすることを恐れるあまり、部下が持ってきた文書を全部事細かにチェックして、その都度思いついたような直しを何回も入れてくる。 実例を見てみよう。ある部下が新規の企画を提案する時、ブロック上司は、「横」と「前」を気にする。「横」というのは、例えば「同業他社」のこと。「他の会社では、どうなんだ」と業界の動きをくどいほど確認する。「前」というのは、「前例」だ。「以前はどうしてたんだ」と、過去のケースにこだわる。 このように、ブロック上司は「横」と「前」を気にしすぎるあまり、何度も企画書を書き直させたり調査をさせたりし、このやり取りを繰り返しているうちに、部下はやる気がなくなり、モチベーションを下げてしまう。 ではこうした上司には、どう対処したらいいのだろうか。 スルー上司は、部下を信頼しすぎているか、面倒くさがっているかのどちらかだ。そこで、部下の側で「上司をコントロールする」ぐらいの気持ちで行動するといい。 例えば文書を提出する際には、疑問点や不明点、確認しておきたい点などをまとめておき、先に伝えるようにする。「このように作成してみましたが、自分としてはこことここが気になっています」「問題点はここだと思いますが、どう思われますか」という具合に、上司の答えを促すように、部下の方からアプローチするといい。 ブロック上司は、未踏な領域にチャレンジするのを恐れ、危ない橋は渡りたくないというタイプだ。しかし、他社や同僚に後れは取りたくないという気持ちも持っている。そこで、部下は用意周到な策士になるといい。
新しい企画を提案する時は、事前に前例や他社の動向をつかんでおき、上司との想定問答集を考えておく。上司が懸念することに即座に回答し、例えば「ライバル会社は、もうやっているんですよ」と言えば、その気になってくれる。上司が二の足を踏みそうな個所をあらかじめ想定して潰しておけば、事がスムーズに運びやすくなる。 また、ブロック上司は、慎重になりすぎるあまり、修正して持って行っても、また前回の話に戻してしまうこともある。2回目に持っていった時に入った赤字通りに直すと、1回目に出した企画書と同じ内容になった、ということもよくある。このため、企画書を書いた時は、修正を入れるたびにすべてのバージョン(改訂版)を残しておくといい。上司の朝令暮改に対応できるファイルにしておくのだ。
・上司が本来果たす役割とは何か
上司が果たすべき役割として、部下の仕事に対するチェックは不可欠だ。それを怠りすぎても、過多になりすぎてもいけない。 部下に任せられる部分は任せ、部下が気づかないポイントや弱い部分は、指摘し補う。具体的には「部下と役割を分担し合い、ある程度の権限を渡す」「案件にプライオリティーをつけて取捨選択し、重要なものだけ確認する」。こうしたメリハリを利かせることが、上司の力量を示すことになる。 例えば客先へ持っていく提案書だったら、ポイントは価格と納期。この提案で利益を確保できるのか、社内のスケジュールは調整できるのかを判断し、正しく提示されているのかチェックすればいい。そうしたキモをきちんと押さえてくれる上司ならば、仕事はうまく回っていく。 しかし、分かっていても人はなかなか変わるものではない。個人の性格による面も大きいが、今までの経験や会社の体質も関係してくるからだ。その会社の人事評価が、加点主義か減点主義かによってそうならざるを得ない場合もある。 大別すると、歴史があり安定した業績を上げている大企業は、減点主義が強い。そのため、上司は慎重になり、ブロック上司が増える傾向にあると言える。一方、中小企業や急成長しているベンチャー企業などは、チャレンジしなくては始まらないので、慎重に細かく対応していられない。物事をどんどん進めるために、スルー上司のようなタイプも登場することがある。 また製造部門の工程管理や品質管理部門など、ルーチンワークがメインだったり小さなミスも許されない部署だと、慎重な上司の方が力を発揮できる。しかし営業部門のように、日々の変化に対応しチャレンジすることが優先される部署では、慎重にしすぎては業界のスピードについていけなくなる。 筆者自身は、どちらかというとスルー上司の傾向があると思っている。それは、若い頃、ブロック上司の下にいたことも一因である。部下の能力をもう少し信用してくれればいいのに…と当時思っていたことが、反動になったようだ。
・ダメ上司に対応することで、自分のスキルを高める
こうした背景を考えれば、いつか上司が自分から変わってくれることを期待するより、「相手にどう対処すれば好転するか」を考えた方が早い。それに、スルー上司もブロック上司も、見方を変えれば部下のスキルを上げてくれる得難い存在なのだ。 例えば、スルー上司の下についていれば、自分の仕事に対する責任感がつ生まれ、自分で問題点を考えるようになり、見直す力や問題点を抽出する力がつく。ブロック上司が相手なら、意思決定を促す訓練ができる。どのような論拠、どのような条件が揃ったら相手が動いてくれるかを日常生活で学んでいける。 スルー上司とブロック上司。これらの上司パターンを経験し、それぞれへの対応力を持てば、ビジネスパーソンとして怖いものなしのスキルが身につくだろう。 次回は、「自己中上司」と「過保護上司」について述べる。
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【身近な話題で為替を学ぶ】 【4】北京五輪後の中国はどうなる? 人民元の行方から徹底解剖
中国の為替政策は、北京五輪後の中国経済に大きく影響することが予想される。長期的に見れば世界経済にもインパクト大・・・ 。
8月8日、とうとう北京五輪が開幕した。日本選手の活躍ぶりも気になるが、村田氏が注目するのが中国の為替政策。北京五輪後の中国経済に大きく影響することが予想される。いや、中国経済だけでなく、長期的に見れば世界経済にもインパクト大。著名投資家のジム・ロジャース氏が「ドルに代わる基軸通貨となり得る」と指摘した人民元の行方――。我々にとっても他人事ではない!
・インフレと人民元維持でジレンマに陥る中国
前回、ユーロや豪ドルの相場上昇で、欧州や豪州のツアー代金が上がっているという話をしました。 その観点から言うと、海外旅行に行くなら中国は穴場かもしれません。なぜなら今のところ、人民元のレート上昇が人為的に抑えられているから。中国政府が「人民元高」を抑制するために、いわゆる「ドル買い・元売り」の為替介入を続けているからです。人民元を低く抑えることで、輸出企業の成長を持続させたい。中国政府にはそんな思惑があるんですね。
よって、人民元がまだ安いうちが中国訪問のラストチャンス! 実のところ、この為替政策にはそろそろムリがきているのではないかと見ているからです。 1番の原因は物価上昇(インフレ)です。中国の2008年6月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で7.1%の上昇でした。4月時点の8.5%に比べると低下しましたが、中国人民銀行(中央銀行)が目標としている数値は4.8%。四川大震災の影響もあり、インフレ懸念が減速してきたと見るのは早計でしょう。
インフレを抑制するためには、一般的に政策金利の引き上げという手段をとります。物価上昇が著しいユーロ圏でも、7月に政策金利が引き上げられました。しかし、中国は今、金利を上げるわけにはいかないのです。なぜなら金利を上げてしまうと、人民元が買われ、人民元が上昇してしまうから。インフレは抑制したいけれど、人民元は低く維持したい…。何とも悩ましい! 中国は大きなジレンマを抱えているわけです。 中国政府は、利上げ以外に、預金準備率の引き上げなどの金融引き締めを行なっています。が、物価上昇を抑えるほどの効果は上がっていません。
物価を押し上げている最大の要因が食品であることもポイントです。豚肉なんて、50%以上も価格が上昇しています。政府は、豚肉の事業者に補助金を出し、安定供給を促していますが、いくら政府が頑張ったところで、急に明日から豚肉の生産量が倍増というわけにはいかないですよね。震災のあった四川は豚肉や野菜の生産拠点でもあり、さらなる需給逼迫(ひっぱく)も予想されます。この状況下、中国政府が「ドル買い・元売り」の為替介入を続けると、介入によって売られた人民元が市中に流れ込み、中国国内に流通する貨幣の量が増加することを意味します。つまりインフレをより促進してしまう…。原油や資源などの高騰により、輸入品物価も上昇しています。前々回にお話ししたように、自国通貨安定はさらなる輸入物価アップにつながりますからね。 中国株の低迷は、中国経済のゆがみを象徴している… 以上のような理由で、五輪後に中国は為替介入を手控えざるを得ないのではないか。そう私は考えているわけです。現状、インフレ傾向に歯止めがかかる要素は見当りませんしね。中国の為替や経済の行方を探る意味では、インフレ動向、つまりCPIには注目です。もっと手軽に中国の先行きを占うなら、株式市場をチェックしましょう。中国・上海市場の時価総額はピーク時の半分以下になっており、北京五輪後の経済減速を織り込んでいるという見方もあります。僕は、ここからまだ下がるのではないかと考えていますが、その理由が破綻しつつある為替政策とインフレ加速なわけです。一般的には、物価が上がると株が上がると言われますが、それは企業がコスト増を販売価格に転嫁し、企業業績が伸びているケース。現在、中国で値上がりしているのは食料品や輸入品であって、その他の商品については販売価格にコスト増分がオンできていない。
豚肉業者は儲かっているのかもしれませんが、いわゆるメジャーな企業の業績は低迷しています。為替政策に無理がきていることから、今後、人民元が上昇すれば、輸出企業が打撃を受けることも予想されます。一方で、インフレが加速すれば、株価もさらに低迷。中国株の減速は、現在の中国経済のゆがみをリアルに表わしています。ただし、北京五輪を基点に、中国が大躍進を遂げるというシナリオも考えられなくはありません。東京オリンピックやソウルオリンピック、シドニーオリンピックもそうでしたが、オリンピックが一国の経済を大きく変える転換点になりうることは、歴史が証明しています。為替レートも、元を切り上げるだけでなく、変動相場制に近づく可能性もあります。 中国の経済の行方を探るなら、他国の過去の歴史も参考になりそうです。株式市場やCPIの動向を併せてチェックし、北京五輪後の中国経済のシナリオを描いてみてはいかがでしょうか。
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ようちゃんの意見。↓
★オリンピック後に中国が大躍進するなどと、国民に誤報を書くのは、犯罪です。既にシナ共産党幹部の資金は海外へ逃げ出している。五輪開催中でも株価は50%も下落している。税制も変わり、環境も悪化して、インフレでシナの労働者の「賃上げ要求が強まってる」ストでもされたら、工場は休業状態になるし、電力の不足はもう迫ってる。こういう状況で大躍進は無いでしょう。
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