「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 ・ 日本の進路 | 日本のお姉さん

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 ・ 日本の進路

ようちゃん、おすすめ記事。↓「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
    平成20年(2008年)8月5日(火曜日)
通巻第2276号  (8月4日発行)
(速報)
新彊ウィグル自治区カシュガルで武装警官隊の隊列に手投げ弾が投擲され、16名が死亡、ほかに十数名の負傷者がでた模様。
 4日午前八時頃に事件はおきており、北京側の公式発表はまだない。
 (事件を伝える多維新聞網 ↓)
http://www.dwnews.com/gb/MainNews/SinoNews/Mainland/2008_8_4_0_36_16_42.html

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♪(読者の声1)パール博士について意見を記します。
ご指摘の「パール博士は全幅の親日派ではなく大東亜戦争の全面支持ではなかった。日本無罪論にあらわれた理想主義は非暴力とカーストの出自と設計主義からきている」
 意見:
1.パル評価は米軍の評価で分かる:
パル博士の評価は、内容を読む以前に、戦勝国の米国側の対応から見ると分かり易い。 要するに虐待されたのである。彼の意見は公表を許されなかった。仲間外れにされた。 ということは政治裁判である東京裁判の日本非難路線ではなかった、すなわち日本擁護論であったということになります。

2.背景:いまなぜパール博士の意見が取り上げられるかというと、左翼反日歴史観のシバリが崩壊し、一方的な日本非難の不当性が日本人の間に拡がってきた。それにパル博士の意見書が使われる。そこで焦った敵が、意見書が膨大なことを利用して、内容が日本擁護ではないと言い出しているわけです。

3.パル博士に頼らない:日本人としては大東亜戦争の正当性を事件の史実の因果関係で主張すればよい。パル博士には戦前の白人植民地主義に対する抗議として勇気ある発現をされことに感謝するが、パル博士だけを根拠に日本の正当性を論じてはいけないと思う。もっと近代史を勉強しよう。史実は日本の味方です。(MC生)
 
(宮崎正弘のコメント)その通りで、当該書籍で西部さんが言っているように「パール判決文の前に清瀬一郎の立派な見解があります」。

♪(読者の声2)  粟田朝臣真人と遣唐使の件、とりあえず現代訳『続日本紀』宇治谷孟訳=講談社学術文庫)より、関連記事を抜粋してみました。
<引用>
文武天皇5年/3月より大宝元年(701)正月23日民部尚書(民部卿)で直大弐(従四位上相当)の粟田朝臣真人を、遣唐執使(天皇から節刀を賜った使)に任命した。<以下、大使、副使刀を任命、万葉歌人・山上億良も入っている。>四月12日遣唐使らが天皇に拝謁した。
五月7日 天皇は、唐使<にっとうし>粟田朝臣真人を入に節刀を授けた。…
大宝2年(702)正月21日 天皇は……正四位下の粟田朝臣真人……に詔して、朝廷政治に参加させられた。六月29日 遣唐使らが去年九州唐出航したが、風浪が激しくて渡海がこんなんであった。この時になってようやく動き出した。
慶雲元年(704)秋七月1日 正四位下の粟田朝臣真人が、唐から太宰府に帰った。初め唐に着いた時、人がやってきて「何処からの使人か」と尋ねた。「日本国の使人である」と答えた。逆に「ここは何州の管内か」と問うと、答えて「ここは大周の蘇州塩城県の地である」と答えた。真人は更に尋ねて「以前は大唐であったのに、いま大周という国名にどうして変わったのか」というと、答えて「永淳二年に天皇大帝(唐の高宗)が崩御し皇太后(高宗の后、則天武后)が即位し、称号を聖神皇帝といい、国号を大唐と改めた」と答えた。問答がほぼ終わって、唐人がわが使者に言うには「しばしば聞いたことだが、海の東に大倭(やまと)国があり、君子国ともいい、人民は豊かで楽しんでおり、礼儀もよく行われているという。今、使者をみると、身じまいも大へん清らかである。本当に聞いていた通りである」と。言い終わって唐人は去った。(TK生)

(宮崎正弘のコメント)学術文庫からのご指摘、まことに有り難う御座います。

♪(読者の声3) 貴紙2275号(読者の声2)ST生様のコメント「粟田朝臣の・・・」について、僭越ながら当方が得た情報を補足いたします。粟田朝臣について、捕虜三名の解放については不明ながら、『続日本紀』の記述を裏付ける中国側の文献としては以下のようなものがあるようです。
※以下、引用※
 まず『旧唐書』(日本伝)をひもとくと、「進徳冠を冠り、その頂に花を為り、分かれて四散する。身は紫袍を服し、帛をもって腰帯と為す」という細やかな装束描写につづき、その学問と容貌について「好んで経史を読み、文を属ることを解し、容止(容姿か?)は温雅である」と書かれている。また表現上の小異はあるものの、『新唐書』(日本伝)は「真人は学を好み、文を属ることを能くし、進止に容がある」、『通典』は「容止は温雅にして、朝廷これを異にする」、『唐会要』は「容止は閑雅にして、人を可しとする」とそれぞれ評価している。「朝廷これを異にする」(原文は「朝廷異之」)の「異」は動詞として「あやしむ」「うやまう」「めずらしくす」などの意味合いがあり、真人の非凡な容姿が唐人を驚かせたことを物語る。また「人を可しとす」つまり原文の「可人」は『角川大字源』によれば、熟語として「よい人物」「とりえのある人」を表わす。とにかく、粟田真人はときの則天武后にもよい印象を与えたらしく、麟徳殿の盛宴に招かれたのみならず、司膳卿という名誉職まで授けられたのである。遣外使節の容貌がその国のイメージ作りにどれほどの意味を持つかは、粟田真人の一例によって推し量られるであろう。言いかえれば、遣唐使の人選に「容貌」を条件として設けることは、外交の現場において要求される常識であるといえるかもしれない。 ※以上、引用終わり※上記の出典は、『中国史のなかの日本像』(王勇(WANG YONG)著 農山漁村文化協会 2002年)という書籍をもとに浙江工商大学日本文化研究所にて作成されたWebサイトです。
※参考URL 
http://www.zdrbs.com/japanese/book/nihonzo/04/3.htm
 上記から解するに、粟田朝臣のみが特別だったのではなく、当時の日本の外交戦略として「唐朝に集まる各国使臣の中にあってわが国際的地位を高める」任務を果たすため、それにふさわしい学問的素養に加えて堂々たる容貌と優雅な態度を備えた人物が遣唐使に選ばれていた、ということのようです。そして、その任務は見事に果たされ、唐王朝において我が国は圧倒的な称賛を得ていたとのことです。ご指摘に「外務省は省内教育のテキストに採用すべきではないですか」とありますが、まさに仰せの通りかと存じます。以上、お目汚しながら、ご参考まで。(海驢、東京j)

♪(読者の声4)アメリカはこれから衰亡期へ向かいますが、次の覇権国家が地平線上に雄姿を現すまでに、痛めつけてきた諸国からのブロウバックをどうにかかわしつつどう過ごしていくかが焦点となります。
そんな時期になって、混血大統領の可能性がほの見えてきたわけですが、南部1億人、農村人口6千万人、容易ではなさそうです。ローマに大事にされたアテナイ(アテナイ知識人はローマ貴族子弟の家庭教師、いや政治家の指南役としても大もて)、イスパニアに掌中の玉とされたルネッサンス・イタリア、同じくアメリカの上流WASPにもてたイギリスの文化人ーーアメリカが何をもって次の覇権国家に取り入ることができるのやら・・・。ある国の文化が古典化するとは、覇権国家から留学生を引き寄せられるだけの文化遺産を確保できるかどうかということでしょうから。政治は文化、文化は政治の視点が大事です。(MO生、相模原)

(宮崎正弘のコメント)コメントは巨視的で、すごいヒントが含まれています。「政治は文化、文化は政治」「文化が古典化する」なるほど、だから皮相な日本人は「文化が古典化した」かにみえる中国に憧れる?
      
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日本の進路★0433★080803★福田抜きで日本の将来を国民に問え

★ 表題: 福田康夫氏は、国民の目線で安心実現内閣を目指すが、「おもねり」を積み重ねて財政破綻を促進する、日本の将来を国民に問え
                    佐藤ライザ qx1x@104.net


◇ 福田康夫氏は、麻生太郎氏に幹事長就任を頼み込んで、人気の挽回を図ろうと藻掻き、2008年8月1日に内閣改造を断行しました。

◇ しかしながら、China の北京共産党政権は、福田康夫内閣の事を、「押せば引く」、つまり、「要求」すれば、毅然とした反論もなく、土下座して「服従」する、とバカにして(軽くあしらって)おります。

◇ 福田康夫氏は、「おもねり」(へつらい、国民や他国に気に入られようとする)をモットーとしています。「人の命は地球より重い」と叫んで、赤軍派の凶悪犯を非常識にも解放した、父親で元首相・福田赳夫氏の血(思考形態)を引いていると言わざるを得ません。

◇ 「国民の目線」とは、大局観なしで目先の欲に走っている国民の要請を、ほぼ無条件に受託する事であります。例えば、国内の圧力団体(漁業者連盟・運送業者団体等)から、石油価格高騰対策を厳しく要請されると、日本の将来財政を無視しても、受け容れる事であります。

◇ たとえ舛添要一厚生労働大臣を再任して、「目先の年金・福祉」に注力して見ても、財政赤字の累増を招くばかりであり、近未来(早晩)の財政破綻が必至と申せます。

◇ 国民の「安心を実現する」には、米国の一方的な庇護を離脱して、日本を軍事的にも・外交戦略的にも・技術的にも「強力国家」に改変するのでなければ、肝心のエネルギーと食糧の確保が出来ません。

◇ 目先の事柄(例、価格高騰)に右往左往して、支持率や選挙に拘泥し、国の内外に「おもねる」政治では、すぐに、馬脚を露(あら)わします(化けの皮がはがれます)。

◇ 真の政治は、日本の問題点(欠陥部門)を、明白に国民に示して、将来を見据えた日本の進路・在り方(財政・軍事・外交・エネルギー・食糧・福祉)を、一利百害の福田康夫氏を除外して、根本的に問うべきであります。

◇ 目先の安寧(平穏・快楽)を求めて、近未来に日本沈没(国家の崩壊・滅亡、治安壊滅・福祉完全消滅・国民奴隷化)の道を選ぶのか、それとも、現在の行政サービスや福祉の縮減を我慢しても、健全な独立国日本の存続を選択するのか、日本民族全員に真剣に考えてもらう必要があります。

(日本の進路、No.0433、福田康夫氏は、国民の目線で安心実現内閣を目指すが、「おもねり」を積み重ねて財政破綻を促進する、日本の将来を国民に問え、完)