創価学会・公明党が仕掛ける「年末までの衆議院解散・総選挙」の狙いを読み解く。(じじ放談)
ようちゃん、おすすめ記事。↓
▼創価学会・公明党が仕掛ける「年末までの衆議院解散・総選挙」の狙いを読み解く。(じじ放談)
福田首相の後見人である森喜朗元首相や山崎拓などが「内閣改造すべきだ」と喧伝するのに対し、自民党選挙対策委員長古賀誠や同副委員長菅義偉並びに民主党鳩山由紀生幹事長が「衆議選は来年1月」と予告する有様である。小沢一郎民主党代表は臨時国会会期中の解散を主張し、今や政界は「内閣改造?」「早期の衆議院解散?」が新たな争点となってきた。福田首相は「すべて白紙」を繰り返し、進むこともできず、退くこともできず、進退極まった感じである。自民党内は「内閣改造派」と「早期解散派」に分裂し始めた。その背景には、同盟軍である創価学会・公明党の工作が作用しているのではないか?との疑念が深まっている。
7月27日付けウエブサイト「産経ニュース」は創価学会・公明党幹部の動向を以下1、2,3、4のとおり報道した。
1.公明党太田代表は25日、岐阜市内で講演し「これからの政局は、さまざまな展開があると思う。池の水を動かそうとするには、池を動かそうとしてもだめだ。石を拾って投げたら波紋ができ、水が動く。私の哲学では「石を探す暇があったら、自分で飛び込むべきだ」と語った。太田代表の発言は「どうにでも解釈できる」余地を残した禅問答のようであるが、聞く人が聞けばわかるはずだ。つまり、太田代表はメディアが報道することを想定して「福田首相に御忠告した」というべきである。
太田代表がいう「石を拾う」という意味は、おそらく「内閣改造」を示唆したものであろう。そして「池に飛び込め」というのは、「内閣総辞職せよ」と主張していると推察する。
2.公明党北川一雄幹事長は24日、国会内で記者会見し、7月末に予定される内閣改造について「内閣改造したからといって支持率が高くなる保証はない。これは極めて高度な政治的判断であり、福田首相がどう判断されるかだ。」と述べた。
公明党内では、性急な内閣改造に難色を示す声が相次いでおり、これを反映した発言と見られる。その上で、改造前に行われる首相と公明党太田代表との党首会談について「予定は全くない。太田代表から聞いてない」と述べ、週内の会談実施に否定的見解を示した。一方、北川氏は「私は党内に、9月以降はしっかり準備態勢をとれ。この夏が勝負だ」といっていると述べ、年内解散への期待を表明した。北川幹事長も「内閣改造しても仕方がない。早く解散せよ」と主張している。つまり「派閥推薦の順送り人事をやっても、選挙に役立たない。無益だ」と述べ、福田首相を牽制したのだ。
3.創価学会幹部は7月初旬から次々と自民党幹部らと水面下で接触、年内解散を説き始めた。この動きは「首相退陣→自民党総裁選挙→新首相で衆議選」というシナリオを加速しかねないが、「自民党が浮足立つことは想定の範囲内(学会関係者)だったようだ。創価学会も「背水の陣を敷いた」ということであろう。建前の「政教分離」を投げ捨てている様子である。「公明党任せにしている余裕はない」という心境であろう。「衆議選に勝ち抜くためには手段は選ばない」という意気込みが窺える。
4.神崎武法前公明党代表は7月2日夜「次の衆議院選挙はいつになるか分からない。福田首相の支持率が上がり自らの手で解散になるのか、あるいは支持率が低迷して福田氏が代わり、次の首相で解散になるのか、それも分からない。」と発言した。
第1の課題(創価学会・公明党は、いつ「内閣総辞職→新総裁・新首相選任→衆議選」の筋書きを描いたのか?
7月2日の神崎武法前代表が発言する以前、つまり6月下旬までに創価学会・公明党幹部の協議で決定したのではないか。決定にあたっては「池田大作名誉会長の鶴の一声」があったことは間違いない。創価学会・公明党にとって池田大作の意見は「神の御意向」と同じであるから、一度、出された結論が覆ることはあり得ない。だから創価学会は「政教分離」を原則とする日本国憲法に抵触するかもしれぬという危険を犯してまで、公然と政治に介入し始めたのだ。
公明党元幹部であった矢野が創価学会を相手に損害賠償請求訴訟を起している。小沢民主党が「矢野を参議院で証人喚問し、池田大作の責任を追及する」旨騒いでいる。創価学会にとって「出版妨害事件で池田大作が証人喚問されそうになった」時以来の一大事だ。最大の組織的危機が到来したといってよい。「神とも仏とも仰ぐ」池田大作を守護するため、創価学会・公明党は「なりふり構わず」組織防衛戦争に立ち上がった。という訳で、創価学会・公明党にとって次回衆議院選挙は負けることができない戦争になった。衆議院選挙に勝利して「小沢民主党を潰すか?」又は衆議院選挙に敗北して「池田大作名誉会長の国会証人喚問を許すか?」が、創価学会・公明党の最大の課題となった。
国民の支持率が20%台で低迷している福田内閣の下で「衆議院選挙」を戦った場合、万に一つの勝ち目もないことは素人でも分かる。内閣改造しても「派閥順送りの人事」では内閣支持率が下がることはあっても上がる見込みはない。創価学会・公明党が福田外しを仕掛ける動機はある。衆議院選挙を勝ち抜いて「小沢民主党を解体する」ためには「福田内閣総辞職→自民党総裁選挙→国民的人気の盛り上げ→新総裁・新首相による解散・総選挙」しか道はない。素人でも分かる。
第2の課題(福田康夫は「創価学会・公明党の内閣改造反対」を押し切れるか?)
福田康夫が森喜朗ほか派閥談合勢力の要請を受け入れて「内閣改造」の意志を固めたとする。そして、同盟軍である公明党太田代表に「協力してもらいたい」と懇願したとする。だが今回は、創価学会・公明党の決心は固い。創価学会・公明党は「福田康夫と心中する意思は全くない」から、福田首相の要請を拒否する。次回衆議院選挙は池田大作名誉会長を守護するのが組織の大命題となっているから、創価学会・公明党が福田康夫と心中する道を選択するとは思えない。
福田康夫が「どうしても内閣改造をやりたい」と主張した場合、創価学会・公明党は「総理の権限ですからどうぞ御勝手に。ですが、当方としては協力できません。今回は公明党から閣僚を出すことはできませんから、自民党だけで組閣してください」と突き放すはずだ。福田康夫の「内閣改造に同意できない」とする創価学会・公明党は「政権離脱」をほのめかすはずだ。同時に水面下で「小沢民主党との連立政権協議」を始める可能性が高い。小沢一郎が「創価学会に的を絞り、池田大作を証人喚問する」戦術を打ち出したのも「自民党と創価学会・公明党を離反させる」という戦術の一環であった。小沢一郎は「本気で創価学会潰しを企てている」という訳ではない。目的さえ達成できれば、いつでも池田大作と「手打ち式」を行うはずだ。マキャベリスト小沢一郎には「政教分離に抵触している宗教政党を排除する」という高尚な政治理念がある訳ではない。だから、「小沢一郎が創価学会を潰してくれるのではないか?」との期待は抱かない方がよい。信頼すれば馬鹿をみる。
第3の課題(創価学会・公明党は「自民党との連立政権」を解消できるか?)
創価学会は「池田大作を尊崇する」個人崇拝の団体である。公明党は創価学会の政治部にすぎない。創価学会は「池田大作を守護することを何よりも優先するカルト団体」といっても誰も驚かない。自民党が少数党に転落する可能性が見えたとき公明党は、自民党との連立政権を解消する道を選ぶ。ただし、「自民党が過半数割れする」と想定して連立政権を解消した後、予測が外れ「自民党が衆議院の過半数を制する」こともあるから油断できない。読みを外すと創価学会・公明党の命取りになる。創価学会・公明党にとって最悪のシナリオは「福田首相に見切りをつけ、政権与党を離脱した結果、麻生太郎が新総裁・新総理に選出され、自民党が勢いを盛り返し衆議選で単独過半数を制する」ことであろう。この場合、自民党と民主党保守勢力の大連立政権が誕生する可能性が高い。公明党には「お声」がかからない。つまり公明党は野党に転落し、創価学会池田大作名誉会長の国会証人尋問に脅え続けることになる。加えて、都内の一等地にある創価学会本部関連の土地・建物に対する課税問題が発生する。公明党が東京都議会選挙に総力を挙げる動機もこの辺にあるのかもしれぬ。
第4の課題(福田内閣は総辞職するか?それとも福田首相は「内閣改造」に踏み切ることができるか?)
28日午後6時のテレビ番組で、「福田首相と公明党太田代表が会談した」という事実が報じられた。さらに、金毘羅宮に詣でていた麻生太郎が参詣者と親しく懇談し握手している姿が放映された。記者から「内閣改造への意見」を聞かれた麻生太郎は「福田首相は内閣改造出来ますかね?」と応えていた。「内閣改造」という問題に直答することの危険を感じた麻生太郎が「はぐらかした」という面はあろう。麻生太郎は「創価学会・公明党筋の意向は把握している」と見るべきである。自民党幹部や「麻生太郎後援会」の面々からも、いろいろな情報を入手しているはずだ。つまり「福田首相が内閣改造を強行した場合、自民・公明の連立政権が瓦解する危険がある」情報も耳に入っているはずだ。
「創価学会・公明党が内閣改造絶対反対」を主張しているのを無視して、福田康夫は内閣改造に踏み切る勇気があるのか?」という意味で、麻生太郎は「福田首相は内閣改造できますかね?」と言ったのだろう。「そんな冒険ができますかね?」という意味である。
福田康夫は「総辞職すべきか?内閣改造すべきか?それが問題だ。」というハムレット的心理状態に陥っているはずだ。進むも地獄、止まるも地獄である。これを称して「進退極まる」という。福田康夫の性格行動傾向から判断するに、「内閣改造40%」「内閣総辞職60%」という確率ではないか。内閣改造を行うとすれば8月中旬頃まで、「内閣総辞職の場合は、遅くとも、民主党代表選挙が予定されている9月中旬頃までと考えてよい。それ以上引き延ばす体力は残っておるまい。
あるいは、福田康夫は「総辞職もせず、内閣改造もせず」づるづると政権を担い続けるかもしれぬ。大いにあり得る。この場合の確率は、「改造なし・総辞職なし」が30%、「総辞職」が40%、「内閣改造」が30%ということになろうか。しかし、レームダック状態に陥った政権を持ち続けるにも膨大なエネルギーを要するから、早晩疲れ果て「改造か?総辞職か?」のどちらかに舵を切らざるをえまい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(まとめ)
内閣改造か?総辞職か?それとも「穴熊持久戦?」ということになった。政局は風雲急を告げている。組織の存亡を賭けた創価学会・公明党の動きが、自民党を揺るがし始めた。自民党内の動きが激しくなっている。我が「麻生太郎陣営は情勢を観望している」様子である。安倍晋三も、今回は慎重である。内閣改造派(森喜朗・山崎拓・中川秀直ほか)と内閣改造反対・総辞職容認派(創価学会・公明党)の綱引きが始まった。これに小沢民主党が「臨時国会会期中の解散・総選挙」を唱え一枚かんできた。理想的なシナリオをいえば「創価学会・公明党の与党離脱→福田内閣総辞職→自民党総裁選→麻生総裁・総理実現」である。就任直後、麻生首相が国民に向けて政権構想を発表し「信を国民に問う」として衆議院を解散。選挙の結果、自民党が単独過半数を獲得→民主党保守勢力を糾合して連立政権を樹立→第二次麻生内閣誕生→・・・
このようなシナリオだと「創価学会と小沢一郎を同時に始末できる」一石二鳥となるのだが、果たしてどうなるか。