イスラエルからのニュース
2008年7月16日(水)
*************************************************
*今日の捕虜交換に向け、合意を閣議で承認。テロリストの
クンタルを含む5人の囚人にペレス大統領が特別恩赦を
行なった。(H,P,Y)
*誘拐された兵士たちの家族は「捕虜交換はイスラエルの
勝利」と歓迎を表明。しかし、クンタルのテロで殺された
犠牲者の遺族らは、釈放は間違いだと抗議した。(H,P,Y)
*レバノンはクンタルの歓迎のため国民の祝日を宣言。ヒズ
ボラは第二次レバノン戦争の「勝利」をアピールする構え。
(H,P,Y)
*シナイ半島で、テロ組織がイスラエル人の誘拐を目指して
いるとの情報。政府のテロ対策局は、シナイ半島からの
即時退避と、シナイ半島への旅行中止を国民に呼びかけ
た。(H,P,Y)
*オルマート首相が1993年にエルサレム市長選で勝つ
前に、米国のユダヤ人実業家から7万ドルを借り、返済して
いないことが判明。首相は「まだ返済期日が来ていない」と
説明している。(H)
*カルテットのブレア特使がガザ訪問を中止。イスラム過激
派が暗殺を予告する声明を発表する一方、シンベトも暗殺の
危険があるとして、ブレア特使に訪問中止を勧めたため。
(H,P,Y)
*捕虜交換の「勝利」で勢いづいたヒズボラが、再び攻勢に
出て来ると見て、北部国境では国防軍が警戒を強化中。(P)
*宗教派と世俗派の学校で細かく分かれている教育内容を
整合させ、公立学校でも高度なユダヤ教育を可能にする法律
が国会で成立。知識や価値観の違いによる社会の分裂を防ぐ
のが狙い。(Y,P)
2008年7月17日(木)
**********************************************
*捕虜交換で2人の兵士の遺体が
無言の帰国。最後まで生死を
明らかにしなかったヒズボラに、
家族は怒りの声。一方、レバノンではクンタル
が国民的英雄として迎えられた。(H,P,Y)
*イスラエル国内では兵士の棺の映像に全国民が悲嘆ムード。
捕虜交換への不満は大きく、オルマート首相の人気はさらに
低下か。(H,P,Y)
*イスラエルは、クンタルがアラブ世界で「英雄」と賞賛される
のに対抗して、1979年のテロを短い映像で紹介。クンタル
が無抵抗の4歳の少女の頭部を砕き惨殺したことなどを
紹介した。(H,Y)
*オルマート首相への贈賄容疑で取調べを受けている米国人
実業家タランスキー氏に、首相の弁護士が今日、法廷で
質問を行なう。(H)
*米国が上級外交官をイランに派遣へ。核開発問題で米国
が譲歩するとの見方が強まり、イスラエル政府内では懸念
の声も。(H,Y)
*自治政府のアッバス議長が、クンタルの家族に祝辞。
ハマスのハニエも捕虜交換を賞賛し、ガザで誘拐した国防
軍兵士の交換交渉を速く進めるよう、イスラエルに要求
した。(H,P,Y)
*捕虜交換でナスララの人気が急上昇。アラブ世界での
人気投票は、ナスララ、アサド大統領、アフマディネジャド
大統領の順だった。レバノンでは「イスラエルは見かけより
弱い」との見方が99%に。(P)
*マドリードでサウジアラビアのアブドラ国王主催による宗教
対話集会。
サウジアラビアは宗教的には保守派だが、アブドラ国王は、
2005年の即位以来、宗教対話活動に取り組んでいる。(P)
2008年7月18日(金)
**********************************************
*ガザで誘拐された国防軍兵士の解放交渉は再開の
見込み無し。ハマス は数百人のテロ実行犯釈放を要求し
ており、危機に瀕するオルマート政権としては同意が難しい。
(H)
*釈放されたクンタルがレバノンでムグニエの墓参りを行い、
イスラエルとの戦闘継続を宣言。レバノンではムグニエが
イスラエルに暗殺されたと広く信じられている。(H,P,Y)
*自治政府のアッバス議長とオルマート首相が来週に会談
すると、自治政府のエレカット氏が発表。和平交渉に新
展開か。(H)
*米国がイランに代表部を設置するとの報道。イラン敵視
政策を取って来たブッシュ政権が根本的な政策変更か。
しかし米上院は、イラン制裁の強化を決議した。(H,P,Y)
*イスラエルとヒズボラの捕虜交換の「成功」を見て、ハマス
内部ではドイツの仲介を待望する声。(P,Y)
*捕虜交換を報じたアラブメディアの大半はヒズボラの
「勝利」を賞賛。 しかし、スンニ派系メディアの一部は、
クンタルの帰還のために千人以上の人命と莫大な経済的
損失があったと批判した。(Y)
*オルマート首相の弁護士が、法廷でタランスキー氏と対決。
証言の信用性を崩すために8時間にわたり質問を行なった。
(P,Y)
*ネタニヤフ氏が公務でためたエルアルのマイルを妻の旅行
に使ったと、国会の倫理委員会が指摘。ネタニヤフ氏の
事務所は「マイルは自動的にたまったもの」と説明したが、
是正を約束した。(H,P)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp