頂門の一針 | 日本のお姉さん

頂門の一針

トヨタ過労ラ製造工場

━━━━━━━━━━平井 修一(翻訳も)


ワシントンポスト紙(7月13日)に日本のKAROSHI(過労死)が取 り上げられている。トヨタ社員の過労死について6月30日に愛知県の労働基準監督署が労災認定したことを受けた記事だが、日本のマスコミはこのニュースをそれほど大きくは取り上げなかったようだ。


もしかしたらマスコミの大方は、トヨタに睨まれるのを恐れて地方版で 小さく報道しただけなのだろうか。ポスト紙を見るまで小生もこのニュ ースは知らなかった。小生がマスコミ幹部ならトヨタ、松下、花王など大スポンサーのマイナス報道は極力扱いを小さくするから、マスコミの報道姿勢を責めるなんてことはできないし、マスコミの現場もおそらく過労死の温床だろうから、この件についてはどうしても腰が引けてしまうのかもしれない。


ワシントンポスト紙にとっても事情は似たようなものだろうが、それと もトヨタの注意を引くために掲載したという深読みもできる。ポスト紙ウェブ版には日産スカイラインの試乗記事が載っており、「ポルシェやランボルギーニみたいだ」なんてヨイショしている。「トヨタさん、魚心あれば水心って言うじゃないですか、うちへの広告出稿もお忘れなく」というメッセージだったりして。それはともかく、当該記事を翻訳する。日本の仕事のやり方は米国にとっては多分カルチャーショックだろう。・・・・日本の殺人的労働倫理 トヨタエンジニアの家族が補償を得る


ブレーン・ハーデン記者


【東京発】 仕事のし過ぎによる死は日本ではよくあることで、それに 対する名称さえある。KAROSHI(過労死)。


全国過労死ホットライン、過労死自助本もあり、会社のために早々と過

労死するサラリーマン(たいてい男性)の未亡人と子供たちを経済援助

する法律まである。日本の地方政府機関は、2006年に亡くなった45才のトヨタチーフエンジニアの未亡人と子供たちのために6月30日に労災認定し、補償を決めた。彼は、カムリセダンのハイブリッド版の世界的な製造の企画を担当し、心臓麻痺で死ぬ前の6ヵ月間、残業や休日出勤を繰り返し、またしばしば海外に出張した。残業時間は1ヵ月につき最高114時間にもなった。