頂門の一針
ようちゃん、おすすめ記事。↓7月11日
改革のための内閣改造を急げ
━━━━━━━━━━━━━屋山 太郎
≪まず党幹事長と官房長官を≫
福田内閣の支持率は9カ月前、発足した当時は60、70%あったが、ひたすら下がり続けて目下は20%前後に落ちている。大底を打った観がある が、下手をすれば支持率ひと桁になったあげく竹下、森両氏の総辞職の 二の舞いになりかねない。
かといって20%前後では解散・総選挙に打って出るわけにもいかない。
福田氏の性格では大芝居もできまい。地道に国民の納得がいく改革を進 めて、怒りを収め、静かな満足感に浸らせることに徹するべきだろう。
そのために福田首相に勧めたいのは早期の内閣改造だ。自民党役員と内閣改造のポイントはまず伊吹文明党幹事長と町村信孝官房長官を更迭することにつきる。福田首相は政策は官僚が準備し、政治家はその取捨選択をすれば良いと考えていたようだ。ところが時に「官僚がいうことをきかなくて困る」とボヤくようになった。
公務員制度改革基本法の要は各省の幹部人事の「内閣人事局」への一元 化である。これは「縦割り」主義の官僚内閣制を破壊し、政治家が政治 を主導できるようにする最も有効な改革点だ。ところが基本法の法案化に当たって町村氏は二橋官房副長官や坂官房副長官補ら官邸官僚と一緒になって「内閣人事局」潰(つぶ)しをはかった。福田首相が実現したい意向であることを知ると今度は公務員制度改革推進本部の事務局長に御用学者を充てることを画策した。福田氏が「オレが決める」と引き取って、事務局長に立花宏氏(前経団連専務理事)と次長に松田隆利氏(前総務省事務次官)を決めた。両氏とも改革派の旗手といわれた人だ。
≪国民に真意説明の能力を≫
こうみると福田首相は最も肝心な問題で間違えてはいない。しかし、国 民に真意を説明する能力に欠ける。旧通産OBの町村氏、旧大蔵OBの伊吹氏は共に官僚内閣制が生んだ遺物のような人物だ。伊吹氏は財務官僚さながらに、道路特定財源が問題になった時には、その中身を配慮せず、民主党のゴリ押しだけを非難した。いずれ増税が必要だというのは国民の50%以上が理解している。
しかし59兆円もの道路財源を懸命に確保しようとする一方、社会保障費 を2200億円(5年間で1兆1000億円)削るために後期高齢者医療保険を 導入するという。居酒屋タクシー、地方整備局の底無しの無駄、
公務員制度改革基本法の中身について町村氏は骨抜きにし、伊吹氏は民 主党のせいにして廃案にしようとした。こういう陰謀に怒った民主党が 自民党改革派との修正協議に動き出し、結局、法案は民主党案丸呑みに なった。町村氏の骨抜きは糾(ただ)されたわけだ。また後期高齢者医療問題も深手にならなかったのは、首相が道路特定財源の一般財源化の大ワザで局面を転換したからだ。
≪官僚の規律糾せる布陣で≫
福田首相は(1)公益法人への支出3割削減(2)無駄ゼロ-を打ち出 しているが、こういう役人への丸投げ一律方式では決して結果は出ない。これに先立って渡辺喜美行革相が独立行政法人改革を手がけたが、首相が渡辺氏の“狙い撃ち”方式を後押ししなかったため成果なしだった。たとえば雇用・能力開発機構の「私のしごと館」(京都府)などは580億円かけて建設し、毎年15億円の赤字続きだ。類似の民間の「キッザ ニア」(東京・豊洲)は大繁盛で大黒字。
そもそも官がこういう仕事をやるべきではないのに舛添要一厚労相は官 僚弁護に終始した。役人は常に横並び意識だから行革は渡辺氏のいうよ うに一点突破でやらないと成果は出ない。首相のやり方ではなまぬるい。現福田内閣は安倍前内閣を居抜きで引き継いで、幹事長や官房長官ら数人だけを替えたが、この肝心要のポストの人事を間違えた。支持率が大底を打ったことで福田内閣が向かうべき一つの方向がはっきりした。まず官僚内閣制を終わらせることだ。次に官僚の規律を糾してこそ、財政の規律を説くことができると知るべきだ。
この手順を間違えて、財務省の増税論に乗れば、支持率は下落して野垂 れ死にすることになるだろう。福田氏が誰がどこに適任か、人脈を持っているとは思えない。肝心のポストに誰を据えれば改革ができるかだけを考えて人事をやるべきだ。(ややま たろう)政治評論家・産経新聞7月11日【正論】
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若者の見苦しい着こなし
━━━━━━━━━━━前田 正晶
ほんの数分前まで話題のiPhoneなるものの売り出しの中継場面を見てい た。印象的だったのが、そこにジャンケンのチョキを出しながら満面の 笑みで買いに入っていく若者の汚らしい、見苦しい服装であった。これ を後期高齢者の戯言などと言うなかれ。後期高齢者にしてビジネスマンの服装学の権威を持って自認する私には、近頃の若者だけではなく次代を担う青年社員とでも言いたい若手の見苦しくだらしがない着付け、着こなしが大いに不満である。
私は「何であれほどしまりがない安物としか見えないスーツをだらしな く着て、電車の中などでみっともない座り方をしているだろうか」と、 何時も不思議に感じてその原因を考えていた。今朝ほどのあのみっともない着こなしを汚い服装を見て、昨年10月に7年振りに行ってきたアメリカはワシントン州・シアトルの旅行記に何を書いたか思い出した。一寸長い引用になるがその一部をご一読賜りたい。『 』のカギ括弧内がその引用部分である。
『我が国では、もうかなり長い間「ロー・ライズ」(”low-rise”だと 思うが、これは「低層の建物」で、”high-rise”となれば「高層ビル」 で”sky-scraper”と呼んだりする、念のため)と称される、股上が浅い ジーンズのパンツなりズボンなり何なりを引き下げて、下着を(故意に?)極限まで露出する履き方が猖獗を極めている。これは若年層には兎も角、一定以上の年齢層の感覚には好ましくないと言うか、苦々しく感じさせる流行だと思っている。また、男子高校生も「負けてはいられない」とばかりに、思い切り良く制服のズボンを引き下げて歩き、裾を引きずってズタズタにしている者が多い。中には「ジーンズはあれしか売っていないのだから、仕方がないのだろう」と諦め気味に理解を示す高齢者もいる。
実は、以前に「日本の若者に氾濫する服装の流行の多くは、余り真似て 貰いたくないアメリカのあるグループというか階級のそれを導入してい ることが多い」と言ったところ、「貴殿は階級制度を是認するつもりか?」と厳しい批判をされたことがあった。自己弁護をすれば「アメリカには階級と言うよりも、文化的にも全く相容れないグループが縦列に並んでいるのではなく、恰も別の惑星のように横に並んでいるだけ」と考えているのだが。
問題はその各グループ間での移動は先ず考えられない点にあるのだろうその不公平というか何か知らぬが、その不満を映画・演劇、音楽、踊り、服装等に人目を引く形で発散するのがアメリカ文化の特徴であろう。それを捉えて「魂の叫び」だの「ソウル」だのと我がマスコミやショー・ビジネスの世界が採り入れてきた気がする。今回はシアトルに行ってあらためて確認できたのだが、所謂”Greatereattle”における人口が93年頃との対比で3.8倍の380万人に達していた。彼の地にはそれに比例してアフリカ系アメリカ人と、嘗ては見られなかった街角に立つ物乞いが激増していたのであった。
その著増したアフリカ系若者が街を彷徨する姿を見ると、皆一様に下着 露出/裾ズタズタ型であった。この流行が日本から輸入されたとは到底 思えないので、矢張り「ルーツはアメリカにあり」だったと妙に安心し た。何れにせよ、あのパンツ着用の仕方は見苦しいし「俺ないしは私の勝手だ」と若者は主張するだろうが、それも感心しない。
我が国にはアメリカという国のXX差別を云々する傾向があるが、それは アメリカの実態を知らない皮相な見方であると確信している。我が国と 異なるからと言って、直ぐそこに結びつけるのは無理がある。』此処で言いたかったことは真似て欲しくなかった汚い服装を取り入れていることだ。その結果何が起きたかと言えば「毅然とした着こなしが出来ない若者が増えたこと」である。
しかも困ったことは、おそらく前期高齢者にも汚らしいと見えるだろう あの服装は必ずしも安物ではなく、もしかすると高級スーツよりも遙か に高価である点だ。此処で起きる問題は汚らしく見えるのは老人だけであって、彼らはあれで立派なファッションであると信じていることだ。だが、結果として生じたことは、いざまともであるべき社会人となって、スーツ着用の段階になってもそのだらしなさが後を引いてしまうのである。いや、そう推理していると言うべきかも知れない。そうでもなければ、あれほどだらしない着方をしないだろう。彼らはまともな着方を知らずに過ごしてきたのだ。
その昔、新入社員の頃に、明治生まれの真の紳士であった偉い方に教えられた「若いうちは思い切って高い服を着ろ。そうすれば高級品を自然 に大事に丁寧に着ることを心がけるものだ。そして時間の経過とともに、高級なスーツの着こなしが身に付いてくるものだ」と。これは飽くまでもスーツのことで、わざと穴を開け、切り裂いたブルージーンズのパンツのことではない。
すなわち、彼らにとっては高校生の頃から身につけていたあの勘違いフ ァッションが身について、毅然とした着こなしなどは出来ないのである と信じている。若者はおそらく「我々が好きでやっているファッションだ。放っておいてくれ」とでも言うだろう。そうかも知れない。だが、良く考えて貰いたい。ビジネスの正装であるべきスーツをだらしなくきている社員ばかりの会社を評価しない得意先だったあるかも知れないと。それが証拠に、大手町から有楽町までの間を歩いてみれば、だらしない着こなしで汚らしい服装をした者達に出会う確率は俄然低下するのだ。
私は声を大にして「若者は妙な錯覚を起こすな、自分自身の内容を磨く ことに努めるとともに、何が正常な服装であるかにも関心を持て。服装 を通じても自分を高める努力をせよ」と言いたい。読者のコメント:そうかもしれないけれど、若さがそうさせている、ように感じております。肉体的にも脳内的にも。だから、感じるだけで、いいません。障害者に対する言いがかりになるように思うからです,不治の病かもしれない脳内感染、これは、周囲が諦めるしかない。但し、家族に、感染しないように予防接種をする、心をたたき直すとか根性を受け付けるとか、そんな対処療法を、いま試みております。あと数年で、その結果も出ます、なにせ、中1、小5、小4ですから。酒井富雄
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NHKの陰謀を読む
━━━━━━━━内田 一ノ輔
現在、我家ではNHKの受信料を払っていない。理由は映りが悪いためだ。
民放5社は綺麗に映るのであるが、NHKの総合と教育だけが悪いのだ。ど のくらい悪いかと言えば、安物の室内アンテナでの映り具合といえば理 解していただけるかもしれない。気象状況の具合では更に悪くなる。当然、電波を強くするブースターも取り付けてあるが、改善されなかっ た。
住宅は密集しているが、3階建ての住宅も殆どない地区である。ただ気に なるのは2~300m先に高速道路が走っているので、この影響なのかもしれ ない。我家だけではないはずだ。一度、NHKの人が受信料を払えと言ってきたが、「映りが悪い、まともに映る電波をよこしてから出直してくれ」と拒否したが、それ以来2度と来ていない。
この件では近所の人と話しはしていないが、人目を気にする彼らのこと だから、恐らく払っているのではないかと思う。映りが悪いのをイライラしながら観て、さらにNHKの受信料を払っている彼らにとって、私のように映りが悪い・金を請求できる状況ではないとして、支払わない人間は「ズルイ」奴だと思うはずである。
ここは、隣近所の平和のためにも、この件では堅く口を閉ざすことにし ている。NHKとしてもこの地区の映りが悪いことは聞いているはずであるが、隣近所の目を気にする、お人好しでおバカさんな庶民をあてにして、「ダメ元」で回っているようだ。この事実を知りながら、この地区の電波状況を改善しようという動きも全く無いのである。この文章を書いていて思い出したが、アンテナがなくなった家が増えている。多分、NHKの映りが悪いのでケーブルテレビに切り替えたのであろう。
我家は、何1十チャンネルも観られるスカパーも契約しており、一日中ニ ュースを流している番組もある。視聴者に「すりこみ」を行なうプロパ ガンダ放送ばかりしているNHKの必要性は全く感じていない。はっきり言 えば、NHK不要論者である。衛星放送や民放のネットワークが発達した現在、NHKが無くなって困る人もいないはずだ。
一方、「NHKだから安心」、と本気で思い込んでいる庶民が少なくないの が実情である。かつて、日本国民は12歳の子供と同じだと揶揄されたが、進歩はないようである。NHKの内部情報も聞いている。年金泥棒の社会保険庁、タクシーチケットの真の実態を隠す官僚、天下りに奔走する役人、おねだり、リベート等々、まったく同じ体質を持ち、書ききれないほどの呆れた組織なのである。この実態については、次の機会としたい。
よく知らんが、「ワンセグ」というシステムがあり、携帯端末でテレビ を視聴できるらしい。テレビのCMで、ニンテンドーDSというゲーム機も専用のチューナーとアンテナを取り付ければ、「ワンセグ」放送が受信できると宣伝していた。この「ワンセグ」放送受信機の発祥は携帯電話だそうで、最近の携帯電話ではほとんどの機種が受信できると聞いている。
ここで、なぜ「ワンセグ」にこだわるかと言うと、この「ワンセグ」を 受信できる携帯電話やゲーム機を購入した時点で、テレビと同様にNHKの 受信料の「支払い義務」が生じるそうである。ただし、自宅ですでに受信契約をしている場合には、新たにワンセグの受信機を購入したとしても、改めて受信契約をする必要はない。
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ただし、企業や団体については、台数の増加に応じて支払いの義務が生じるそうだ。「ワンセグ」携帯を活用しているのは、大多数が若者であろう。、一人暮らしの場合でも、自宅にはテレビはあるはずだ。、彼らはNHKを観ない人種とも言える。彼らはNHKの受信料を払っているのであろうか。答えはNOの人が多数派のはずだし、このワンセグの事実も知らされていないのではないか。現状では、受信料の支払い拒否も可能な状況と言える。しかし、税金のように厳しく取り立てできるように法律を改定したいのが、NHKの本音であろう。受信料の値下げや、内部改革の嘘を言いつつ、上記の法律改正を行なうことを目論んでいるはずだ。もしそうなっても、既に支払っている視聴者からは異議は出ないはずだ。
しかし、ここにはNHKの陰謀が隠されているといえる。法改正した時点で、「ワンセグ」機能が付きの携帯電話、ゲーム機、パソコン等とチューナー付きのカーナビのすべてに、NHKの受信料の「支払い義務」を大々的に公表することになる。「テレビ観られるでしょ」と。家庭で受信契約を済ませ、支払っていれば影響はない。しかし、役所を含む企業団体では、職員に携帯を支給しているケースは少なくない。また、受信料の支払いを拒否している人たちも携帯は持っているはずだ。
携帯電話は、料金をクレジット口座からの引き落としが原則であり受信 料の徴収は簡単なのだ。毎月の携帯電話の利用料に加えて、強制的に受 信料を上乗せして請求されることになると考えても不思議ではない。
結論。法改正により、今まで不払いされていた分の回収のみならず、ワ ンセグなどを見ないはずである、「業務用」の携帯電話、カーナビ、テ レビチューナー付パソコンからも受信料が得られることになるのだ。
一気に、NHK受信料倍増計画オペレーションの状況完遂である。増加分は、NHKのみならず、官僚や政治家たちで、楽しく有効に使われる ことになる。