ロシア政治経済ジャーナル No.524
アメリカ幕府のエコX → エゴ○
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全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!いつもありがとうございます。北野です。だいぶごぶさたしてしまいました。申し訳ありません。
▼諸悪の根源になったアメリカ幕府
まいど同じことを書いていますが、私は親米。日本の仮想敵は、中国一国。しかし、中国はアメリカのいる場所ではおとなしい。だから、日米安保は大切にしましょうという考え。とはいえ、メルマガではホントのことを話さざるをえません。今起こっているさまざまな問題。諸悪の根源は、アメリカ合衆国なのです。今回のサミットの主要テーマは、・地球温暖化問題・石油価格高騰・食糧価格高騰などでしたが・・・。
▼温暖化問題
まず地球温暖化問題。アメリカは、世界最大の二酸化炭素排出国。
この国一国で、なんと全世界の22%を出している。
2位は、中国で全世界の19%。
3位はロシアで5.8%。
4位は日本で4.7%。
5位はインドで4.5%。
そして、ブッシュはこういいました。「中国やインドを含めなければ、意味がない」まあ、確かに順位だけみるとそうですね。ところが、「一人当たりの排出量」をみると、まったく違う絵が見えてきます。アメリカ人一人当たりの排出量は年間19.8トン。中国は、3.9トン。なんと一人当たりで見ると、中国の排出量は、アメリカのわずか5分の1。ちなみに、日本は9.8トンでアメリカの半分以下。それでも、中国の2.5倍です。インドはなんと、1.1トン。アメリカのわずか18分の1。これらの数字を見ると、各国の主張がよくわかります。アメリカについては既述のとおり。そして、いまだ貧しい中国とインドは、「自分たちは発展途上なので、まずは先進国のあんたたちから削減しなさい」と主張している。なんとなく気持ちわかるでしょう。アメリカの主張を聞いた両国は、「温暖化問題をダシにして、経済大国への道を邪魔しようとしてるんちゃうの?」と思っている。しかし、大人の欧州と日本は、「まずは私たちが率先して」といっている。
まあいずれにしても、国としての総量でも、一人当たりでもダントツ世界1のアメリカは、二酸化炭素を減らすつもりは全然ないのです。
▼石油・食糧価格高騰は、アメリカ経済危機の結果
生活に大きな打撃を与えているインフレ。その原因は、石油・食糧価格の高騰。これについては、二つの視点が必要です。つまり長期と中短期。今まで何度も書いているので詳しく触れませんが、石油・食糧価格は以下の理由で、長期的に上昇しつづけるのです。
・石油
1、中国・インド・その他の国々の経済成長で、需要が増え続ける
2、石油が枯渇する日が近づいている
3、新エネルギーの普及は遅々として進んでいない
・食糧
1、人口(と胃の数)は年間8000万ずつ増えている(つまり需要増)
2、経済成長による農業離れで、供給は減っていくとはいえ、現在起こっていることはあまりにも急激で異常です。
一体何が原因なのか?これは、いわゆる「投機マネー」が原因。↓
<エネルギー白書>原油高騰は投機資金が相場押し上げ5月27日10時48分配信 毎日新聞
政府は27日の閣議で07年度のエネルギー白書を決定した。原油価格の高騰について、原油先物市場に流入する投機資金が相場を押し上げていると指摘。07年下半期の米国産標準油種(WTI)の平均価格1バレル=90ドル程度のうち、需要と供給のバランスを反映した実勢価格は60ドル程度で、3分の1の30ドル程度は投機資金による押し上げとする分析を明らかにした。>需要と供給のバランスを反映した実勢価格は60ドル程度だそうです。後は投機資金による押上げだと。で、なんで投機資金が原油市場に流れ込んだのか?<白書は原油高騰について、アジア諸国の需要が増加しているほか、米国の低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題の影響で、金融市場からの原油市場への流入が急増していることが要因と指摘した。>(同上)
おわかりでしょうか。流れを見ると、
1、住宅バブル崩壊
2、サブプライム問題顕在化
3、行き場をなくした資金が原油や穀物市場へ
4、原油や食糧価格急騰
5、物価上昇
6、お父さん・お母さんは涙
という流れ。元を正せば、アメリカ経済がコケたことが原油・食糧問題の根源なのです。では、インフレを沈静化させようとすれば、どうすればいいのか?これは簡単。投機マネーに対する規制を強めればいい。ところが、アメリカ・イギリスの反対で、実現しそうにありません。なぜアメリカやイギリスは反対するのか?投機マネーは、規制が大嫌いなのです。もしアメリカが「投機マネーを厳しく管理する」などといった日にゃあ。アメリカから資金が一斉に引き上げ、ドルは紙切れになってしまう。そして、アメリカはソ連のように崩壊してしまうかもしれません。結局、末期にあるアメリカの失敗やエゴにより、世界中の人が迷惑をこうむっている。
▼北朝鮮との和解
もう一つ、日本人がムカついていること。アメリカは、北朝鮮に対し「テロ指定解除」の手続きに入ってしまった。ま、昔からのRPE読者の皆さまは、大昔から知ってたことですが。。(「ボロボロになった覇権国家」255p 参照)この件について日本では、「ブッシュは外交成果を急いだ」などと説明されています。外交成果を急いだ。。。アメリカと世界を無視して核兵器を開発し、ミサイルを日本にむけてぶっぱなす国と和解することが「外交成果」ですか?
日本人はそれで怒ってるのに、アメリカ人はバカで「わ~お、ざっつ ぐれいと!」と感動するのでしょうか?また日本人は、「アメリカは拉致問題を解決しないまま、テロ指定解除に・・・」と怒っています。日本人のリアクションから見えてくるのは、「アメリカは世界最強なのに・・・」という、神話。「アメリカは最強でなんでもできるはずなのに、してくれない」という憤り。でも、こう考えたらどうでしょうか?幕末に突入したアメリカも大変なんですよ。ホント大変なんです。
▼北朝鮮と和解し、イラン・ロシアをいじめるアメリカ
もし、ブッシュが北朝鮮と和解したことが「外交成果を急いだ」というのなら、イランとも和解するはずでしょう?また、ロシアとも和解すればいい。ところが、アメリカは核兵器をもつ北と和解する一方で、核兵器をもたないイランをどんどん追い詰めているのです。(詳細は、 【RPE】イラン攻撃の準備をこっそりと・・・ 08年6月18日号http://archive.mag2.com/0000012950/20080619182638000.html
)を参考にしてください。続報が入っています。皆さんもテレビでごらんになったと思いますが、イランがミサイル実験を行った。理由は、イスラエルがイラン空爆の準備をしているから。↓
<イラン、ミサイル試射 「イスラエル演習に対抗」7月10日8時2分配信 産経新聞
【カイロ=村上大介】イランの革命防衛隊は9日、射程2000キロの新型中距離弾道ミサイル「シャハブ3」1発を含む9発のミサイル発射実験を同日行ったと発表した。革命防衛隊は、イランの核施設への攻撃を検討しているとされるイスラエルが先月、イラン空爆の「予行演習」を行ったとされることへの対抗措置であると表明した。>イラク攻撃でのウソがバレバレで、アメリカはなかなかイラン攻撃をしづらい。しかし、イランがイスラエルに先制攻撃をしかければ、話は別。アメリカは、イラン攻撃の完璧な口実を見つけることができる。
▼つづく米ロ冷戦
アメリカは、世界の目がサミットに向いてる最中、こっそり東欧チェコと、MDレーダー施設建設に関する協定を調印してしまいました。これはロシアの脅威ですので、メドベージェフやプーチンは強く反対しています。<米、MD網構築加速 露反発「軍事的に対抗」7月10日8時2分配信 産経新聞
【モスクワ=遠藤良介】米国が8日、ミサイル防衛(MD)計画のレーダー施設をチェコに建設する協定に調印したことを受け、ロシア外務省は同日、協定がチェコ政府によって批准された場合には軍事的な対抗措置を取らざるを得ないとの声明を発表した。チェコ国内での反対論が根強いことを踏まえ、冷戦期さながらの論理を振りかざして批准断念に追い込む狙いがある。>どうです?「ブッシュが北朝鮮と和解したのは、『外交成果』を急いだからだ」というトンチンカンな理由を信じていた皆さん。何でアメリカは北と和解し、イラン・ロシアとの仲を険悪にしているのですか?全然筋がとおらないでしょう。
▼イラン・ロシアはホントの脅威
今起こっている危機について以下のように書きました。
1、住宅バブル崩壊
2、サブプライム問題顕在化
3、行き場をなくした資金が原油や穀物市場へ
4、原油や食糧価格急騰
5、物価上昇
6、お父さん・お母さんは涙
さらに深く原因を見てみましょう。どうして、住宅バブルは崩壊したの?これは、アメリカ住宅部門への資金流入がとまったからでしょう。なんでとまったの?これは、ドル体制の危うさが認識されてきたからでしょう。どうして、「ドル体制」は危うくなってきたの?ここに、アメリカが北を放置し、イラン・ロシアをいじめる真の理由があります。↓
<イラン、原油のドル建て決済を中止=通信社07年12月10日9時31分配信 ロイター[テヘラン 8日 ロイター] イラン学生通信(ISNA)は8日、ノザリ石油相の話として、同国が原油のドル建て決済を完全に中止した、と伝えた。>イランがドル建て決済を完全に中止したのは、昨年末ですが、そのプロセスはずっと前から進行していたのです。では、なぜアメリカはロシアをいじめるのか?↓
<米露“破顔一笑” 「ルーブルを世界通貨に」プーチン大統領ますます強気07年6月12日8時0分配信 産経新聞
【サンクトペテルブルク=内藤泰朗】ロシアのプーチン大統領は10日、出身地サンクトペテルブルクで開かれた国際経済フォーラムで、同国の通貨ルーブルを世界的な基軸通貨とすることなどを提唱した。同国など急成長する新興国の利益を反映した経済の世界新秩序が必要であるとの考えを示した形だ。世界的な原油価格高騰を追い風に強気のロシアは、米国主導の世界経済に対抗し、欧米諸国に挑戦する姿勢を強めるものとみられる。>
もうおわかりでしょう。北朝鮮は、脅威ではない。しかし、ドル体制を意図的に崩壊させているイランとロシアは、アメリカの真の脅威なのです。さて、追い詰められたアメリカ幕府はどうするのでしょうか?戦争か?大政奉還か?
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全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!いつもありがとうございます。北野です。だいぶごぶさたしてしまいました。申し訳ありません。
▼諸悪の根源になったアメリカ幕府
まいど同じことを書いていますが、私は親米。日本の仮想敵は、中国一国。しかし、中国はアメリカのいる場所ではおとなしい。だから、日米安保は大切にしましょうという考え。とはいえ、メルマガではホントのことを話さざるをえません。今起こっているさまざまな問題。諸悪の根源は、アメリカ合衆国なのです。今回のサミットの主要テーマは、・地球温暖化問題・石油価格高騰・食糧価格高騰などでしたが・・・。
▼温暖化問題
まず地球温暖化問題。アメリカは、世界最大の二酸化炭素排出国。
この国一国で、なんと全世界の22%を出している。
2位は、中国で全世界の19%。
3位はロシアで5.8%。
4位は日本で4.7%。
5位はインドで4.5%。
そして、ブッシュはこういいました。「中国やインドを含めなければ、意味がない」まあ、確かに順位だけみるとそうですね。ところが、「一人当たりの排出量」をみると、まったく違う絵が見えてきます。アメリカ人一人当たりの排出量は年間19.8トン。中国は、3.9トン。なんと一人当たりで見ると、中国の排出量は、アメリカのわずか5分の1。ちなみに、日本は9.8トンでアメリカの半分以下。それでも、中国の2.5倍です。インドはなんと、1.1トン。アメリカのわずか18分の1。これらの数字を見ると、各国の主張がよくわかります。アメリカについては既述のとおり。そして、いまだ貧しい中国とインドは、「自分たちは発展途上なので、まずは先進国のあんたたちから削減しなさい」と主張している。なんとなく気持ちわかるでしょう。アメリカの主張を聞いた両国は、「温暖化問題をダシにして、経済大国への道を邪魔しようとしてるんちゃうの?」と思っている。しかし、大人の欧州と日本は、「まずは私たちが率先して」といっている。
まあいずれにしても、国としての総量でも、一人当たりでもダントツ世界1のアメリカは、二酸化炭素を減らすつもりは全然ないのです。
▼石油・食糧価格高騰は、アメリカ経済危機の結果
生活に大きな打撃を与えているインフレ。その原因は、石油・食糧価格の高騰。これについては、二つの視点が必要です。つまり長期と中短期。今まで何度も書いているので詳しく触れませんが、石油・食糧価格は以下の理由で、長期的に上昇しつづけるのです。
・石油
1、中国・インド・その他の国々の経済成長で、需要が増え続ける
2、石油が枯渇する日が近づいている
3、新エネルギーの普及は遅々として進んでいない
・食糧
1、人口(と胃の数)は年間8000万ずつ増えている(つまり需要増)
2、経済成長による農業離れで、供給は減っていくとはいえ、現在起こっていることはあまりにも急激で異常です。
一体何が原因なのか?これは、いわゆる「投機マネー」が原因。↓
<エネルギー白書>原油高騰は投機資金が相場押し上げ5月27日10時48分配信 毎日新聞
政府は27日の閣議で07年度のエネルギー白書を決定した。原油価格の高騰について、原油先物市場に流入する投機資金が相場を押し上げていると指摘。07年下半期の米国産標準油種(WTI)の平均価格1バレル=90ドル程度のうち、需要と供給のバランスを反映した実勢価格は60ドル程度で、3分の1の30ドル程度は投機資金による押し上げとする分析を明らかにした。>需要と供給のバランスを反映した実勢価格は60ドル程度だそうです。後は投機資金による押上げだと。で、なんで投機資金が原油市場に流れ込んだのか?<白書は原油高騰について、アジア諸国の需要が増加しているほか、米国の低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題の影響で、金融市場からの原油市場への流入が急増していることが要因と指摘した。>(同上)
おわかりでしょうか。流れを見ると、
1、住宅バブル崩壊
2、サブプライム問題顕在化
3、行き場をなくした資金が原油や穀物市場へ
4、原油や食糧価格急騰
5、物価上昇
6、お父さん・お母さんは涙
という流れ。元を正せば、アメリカ経済がコケたことが原油・食糧問題の根源なのです。では、インフレを沈静化させようとすれば、どうすればいいのか?これは簡単。投機マネーに対する規制を強めればいい。ところが、アメリカ・イギリスの反対で、実現しそうにありません。なぜアメリカやイギリスは反対するのか?投機マネーは、規制が大嫌いなのです。もしアメリカが「投機マネーを厳しく管理する」などといった日にゃあ。アメリカから資金が一斉に引き上げ、ドルは紙切れになってしまう。そして、アメリカはソ連のように崩壊してしまうかもしれません。結局、末期にあるアメリカの失敗やエゴにより、世界中の人が迷惑をこうむっている。
▼北朝鮮との和解
もう一つ、日本人がムカついていること。アメリカは、北朝鮮に対し「テロ指定解除」の手続きに入ってしまった。ま、昔からのRPE読者の皆さまは、大昔から知ってたことですが。。(「ボロボロになった覇権国家」255p 参照)この件について日本では、「ブッシュは外交成果を急いだ」などと説明されています。外交成果を急いだ。。。アメリカと世界を無視して核兵器を開発し、ミサイルを日本にむけてぶっぱなす国と和解することが「外交成果」ですか?
日本人はそれで怒ってるのに、アメリカ人はバカで「わ~お、ざっつ ぐれいと!」と感動するのでしょうか?また日本人は、「アメリカは拉致問題を解決しないまま、テロ指定解除に・・・」と怒っています。日本人のリアクションから見えてくるのは、「アメリカは世界最強なのに・・・」という、神話。「アメリカは最強でなんでもできるはずなのに、してくれない」という憤り。でも、こう考えたらどうでしょうか?幕末に突入したアメリカも大変なんですよ。ホント大変なんです。
▼北朝鮮と和解し、イラン・ロシアをいじめるアメリカ
もし、ブッシュが北朝鮮と和解したことが「外交成果を急いだ」というのなら、イランとも和解するはずでしょう?また、ロシアとも和解すればいい。ところが、アメリカは核兵器をもつ北と和解する一方で、核兵器をもたないイランをどんどん追い詰めているのです。(詳細は、 【RPE】イラン攻撃の準備をこっそりと・・・ 08年6月18日号http://
<イラン、ミサイル試射 「イスラエル演習に対抗」7月10日8時2分配信 産経新聞
【カイロ=村上大介】イランの革命防衛隊は9日、射程2000キロの新型中距離弾道ミサイル「シャハブ3」1発を含む9発のミサイル発射実験を同日行ったと発表した。革命防衛隊は、イランの核施設への攻撃を検討しているとされるイスラエルが先月、イラン空爆の「予行演習」を行ったとされることへの対抗措置であると表明した。>イラク攻撃でのウソがバレバレで、アメリカはなかなかイラン攻撃をしづらい。しかし、イランがイスラエルに先制攻撃をしかければ、話は別。アメリカは、イラン攻撃の完璧な口実を見つけることができる。
▼つづく米ロ冷戦
アメリカは、世界の目がサミットに向いてる最中、こっそり東欧チェコと、MDレーダー施設建設に関する協定を調印してしまいました。これはロシアの脅威ですので、メドベージェフやプーチンは強く反対しています。<米、MD網構築加速 露反発「軍事的に対抗」7月10日8時2分配信 産経新聞
【モスクワ=遠藤良介】米国が8日、ミサイル防衛(MD)計画のレーダー施設をチェコに建設する協定に調印したことを受け、ロシア外務省は同日、協定がチェコ政府によって批准された場合には軍事的な対抗措置を取らざるを得ないとの声明を発表した。チェコ国内での反対論が根強いことを踏まえ、冷戦期さながらの論理を振りかざして批准断念に追い込む狙いがある。>どうです?「ブッシュが北朝鮮と和解したのは、『外交成果』を急いだからだ」というトンチンカンな理由を信じていた皆さん。何でアメリカは北と和解し、イラン・ロシアとの仲を険悪にしているのですか?全然筋がとおらないでしょう。
▼イラン・ロシアはホントの脅威
今起こっている危機について以下のように書きました。
1、住宅バブル崩壊
2、サブプライム問題顕在化
3、行き場をなくした資金が原油や穀物市場へ
4、原油や食糧価格急騰
5、物価上昇
6、お父さん・お母さんは涙
さらに深く原因を見てみましょう。どうして、住宅バブルは崩壊したの?これは、アメリカ住宅部門への資金流入がとまったからでしょう。なんでとまったの?これは、ドル体制の危うさが認識されてきたからでしょう。どうして、「ドル体制」は危うくなってきたの?ここに、アメリカが北を放置し、イラン・ロシアをいじめる真の理由があります。↓
<イラン、原油のドル建て決済を中止=通信社07年12月10日9時31分配信 ロイター[テヘラン 8日 ロイター] イラン学生通信(ISNA)は8日、ノザリ石油相の話として、同国が原油のドル建て決済を完全に中止した、と伝えた。>イランがドル建て決済を完全に中止したのは、昨年末ですが、そのプロセスはずっと前から進行していたのです。では、なぜアメリカはロシアをいじめるのか?↓
<米露“破顔一笑” 「ルーブルを世界通貨に」プーチン大統領ますます強気07年6月12日8時0分配信 産経新聞
【サンクトペテルブルク=内藤泰朗】ロシアのプーチン大統領は10日、出身地サンクトペテルブルクで開かれた国際経済フォーラムで、同国の通貨ルーブルを世界的な基軸通貨とすることなどを提唱した。同国など急成長する新興国の利益を反映した経済の世界新秩序が必要であるとの考えを示した形だ。世界的な原油価格高騰を追い風に強気のロシアは、米国主導の世界経済に対抗し、欧米諸国に挑戦する姿勢を強めるものとみられる。>
もうおわかりでしょう。北朝鮮は、脅威ではない。しかし、ドル体制を意図的に崩壊させているイランとロシアは、アメリカの真の脅威なのです。さて、追い詰められたアメリカ幕府はどうするのでしょうか?戦争か?大政奉還か?