国益に適っていない首相の安全保障観 ■ 国際派日本人の情報ファイル■ | 日本のお姉さん

国益に適っていない首相の安全保障観 ■ 国際派日本人の情報ファイル■

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国益に適っていない首相の安全保障観

丸山公紀
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ここ数日、福田首相の安全保障観がいかに日本の国益に沿っ
たものでないかを露呈する事態が起こっている。

 言うまでもなく、その一つは26日の北朝鮮の核計画の申告書
の提出によって米政府がその内容にかかわるこみとなくテロ指
定国家指定解除の通告を米議会に通告することとなっているこ
とであり、これに対して福田首相は「北朝鮮の核問題が解決す
る方向に向かうならば、歓迎すべきことだ。(日米両国に)まっ
たく意見の食い違いはない」と述べ、指定解除の動きを容認し
たことである。指定解除の動きを前向きに評価した政府関係者
がいない中で、この発言内容は際立つものであった。高村外相
でさえ、米議会への通告があってから発効まで45日間の猶予に
虚偽の申告があれば解除は取りやめることもあるとしているの
にである。

 一体、福田首相はブッシュ大統領に拉致問題解決に向けてテ
ロ国家指定がどんなに大きな圧力になっているのかを説得する
電話を一本でもかけたのであろうか。日本の立場で物申すこと
もしないで本当の同盟関係といえるのであろうか。

 気になるのはライス国務長官が解除しても拉致問題の解決に
向けて米国も引き続き協力すると述べたが、北朝鮮の延命を認
めた今回の決断はどう考えてもこの発言が本当に胸の内から出
た言葉であるのか極めて疑問である。福田首相がこのまま座視
する姿勢は拉致問題を解決できないことを国民に見せることに
なるに違いない。

 もう一つは首相の諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に
関する懇談会」の報告書が昨24日、首相に提出された。その内
容は過去の「国際法的にも国内法上も不自然・不合理とも思わ
れる綱渡りの(憲法)解釈」との決別を訴え、集団的自衛権行
使と集団安全保障への参加を可能にするように呼びかけたもの
で、安倍前首相の路線がそのまま集大成されたものになったに
もかかわらず、福田首相は解釈の変更は慎重にしなければなら
ないと記者会見でこともなげに述べた。

 さらにこの報告書の提出によって懇談会の使命は終わったと
も言い、すぐには決断しない姿勢を見せたことである。これは
前政権の目指していたものと真っ向から対立するものであり、
一体、何のための懇談会であるのかわからなくしてしまう重大
違反行為である。福田政権になってからこの会合がたった1回
しか開催できなかったことにも、解釈の決断を忌避している姿
勢が明白である。

 この2点だけでも、福田首相は国と日本人の安全保障を本気
に考えているかどうかを曖昧にしてしまった。この誤りの気づ
かなければ、ますます政権支持率は低下していくのではないか。

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ようちゃんの意見。↓
★基礎知識が欠けてる 人間」に、事態の説明するにも、その事態についての独特な用語の説明から入らないと 意味が分からないのですから、 軍隊が無くなってから日本はもう60年以上という長い時間が過ぎてるから、 軍の知識や用語を知ってる年齢の人が、周囲に居る事など、 有り得ないんだから・・・80歳過ぎてないと駄目でしょう。
中曽根の爺でも、 経験は主計官で内勤で、 兵隊の実践経験者ではない。
福田爺も71なら、63年引くと終戦は8歳です。皆戦後の左翼教育を受けて育ってるのです。 本格的に政治家は、ちゃんと基礎から、勉強をしないと駄目でしょうが、中高年の酒飲み料亭通いやクラブの社交場接待が 本業では頭がぼけてて無利無理でしょうねー。