ヤマダ電機はなぜ儲かるのか?( 江草乗)
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▼ヤマダ電機はなぜ儲かるのか?( 江草乗)
家電量販店最大手のヤマダ電機が納入業者に従業員の派遣を強いていることは誰でも知ってる事実である。どのような契約になってるのかオレはよく理解していなかったのだが、かなりえげつないことをヤマダ電機はやってきたらしい。新装開店や店舗改装セールの時にヤマダ電機は、家電メーカーの販売子会社から従業員を派遣させて商品の搬入や陳列、そして接客に当たらせている。なんと公正取引委員会が立ち入り検査に入った昨年5月以前は、ヤマダ電機は日当を支払わなかった。つまり「ただ働きの販売員」という扱いだったのである。こうして人件費をコストカットできるからヤマダ電機はもうかるのである。なんと見事な戦略だろうか。(さすがにただ働きはよくないと思ったのか、立ち入り検査以降は一日5000円の日当を払うようになったそうだが。)
ただ、このような状況はヤマダ電機に限らず家電量販店では当たり前らしい。おそらくヨドバシもコジマもソフマップも販売員を派遣させてやっていたのだろう。もちろんそれらがただ働きさせていたのかちゃんと日当を払っていたのかはわからない。商品を売ってもらうためには家電メーカーもこの傲慢な相手の言い分を飲むしかなかったのだろう。なんともひどい話である。
オレは思うのだが、販売する側とメーカーとは持ちつ持たれつの関係である。魅力的な商品をメーカーが出してくれるからこそ、みんな新しいヤツにじゃんじゃん買い替えてくれるのである。いい機能を一気に搭載して出さずに少しずつ小出しにするからこそ、ユーザーはだまされて小刻みに買い替えるのである。つまり、販売店は本来メーカー側に感謝すべきなのであり、それを「おまえのところの商品を売ってやるから人を出せ!」と要求し、ついでに他のメーカーの品物まで売らせているのである。オレはそういう卑怯な会社は嫌いである。メーカー側がネットで直販したくなる気持ちもよくわかる。儲けるためにはどうすればいいのか。商品を売るだけが儲ける方法ではない。払うべきゼニを払わずに済ませるという方法でも儲けることができる。業界ナンバー1になるためにはそうした仕組みが不可欠だったのだろう。
オレの家の近くにもヤマダ電機がある。そしておそらくはメーカー側から派遣された販売員がプリンタの前に立っている。オレの嫌いなCANON製品を売ろうとしてがんばってる人もいる。オレは意地悪なのでわざとエプソンの商品の方に興味があるふりをする。するとますます必死でCANON製品を売ろうとアピールしてくるのである。その涙ぐましい努力を見ると、どんなに嫌いなCANON製品であり、あのいまわしい経団連の便所野郎の会社であることがわかっていても、ふと情に流されそうになってしまうのである。しかもこうして「ただ働き」させられているという事実を知れば、ますますオレは同情してしまうのである。もっとも同情するだけで、実際にCANON製品を買うわけではないが。
6月30日に公正取引委員会は独禁法違反(優越的地位の乱用)で派遣強要の中止と再発防止を求める排除措置命令を出した。家電量販店に対して「優越的地位の乱用」という理由でこうした命令が出されるのははじめてのことである。業界全体の慣習なのかも知れないが、どう考えても正しい姿ではないとオレは思う。さらにオレが危惧するのが、店員の中に特定メーカーの製品を売るために公平な立場で客観的に商品を判断できない「えこひいき販売員」が存在してしまうことは、少なくとも客の立場から見れば不利益が発生することにつながる。そういう意味でオレは今回の公正取引委員会の動きを評価したい。最大手のヤマダ電機がそうした「ただ働き制度」を撤廃すれば、他も追随せざるを得ないだろう。大手に踏みつぶされそうな弱小店もこれで少しは浮かび上がれるだろうか。
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▼眼鏡、靴のデザインは過度に流行へ偏っていないか。(清谷信一)
昨日久しぶりに靴を買いました。駅ビルのウォーキングシューズ専門店で、バーゲンを覗いたら偶然気に入ったのがありました。最近ときどき靴屋を覗くのですが、店頭に並んでいるのは大抵先が長く尖った、今風のものばかりです。なんだから今から30年ぐらい前にヤンキーの間で流行った「チョッカー」みたいであたしゃ好きじゃないですがね、こういうの。そうでなければあまりにダサイオジサン向けです。なにか、流行に媚びるようなデザインばかりの製品がが多いような気がします。以前はもう少し多様なデザインがあったような気がします。
眼鏡も同様で、最近の流行は小振りで、角形、横に長いものばかりです(ファッションサングラスは別ですが)。これは視野狭いし、似合う、似合わないが極端です。ぼくはこれまた好きではありません。老眼鏡みたいだもの。遠近両用にはまったく不向きです。ところが無理をしてかけている4,50代の方をよく見かけます。しかもツルが外側に湾曲したモデルが多いですね。今の眼鏡もこの外側に湾曲したタイプですが、狭い場所ではよくぶつけます。顔と、ドアなど対象物との距離感のイメージよりツルが大幅に外側にあるからです。ところが眼鏡屋であるのは殆どこのタイプです。
これだけ工業デザインの重要性が指摘され、以前に比べると世の中でデザインに対する意識も高まって来ていると思うのですが、眼鏡や靴など生活に密着したもののデザインの多様性が失われてるのは非常に不思議です。恐らく売れ筋に絞っているのでしょうが、これだけ価値観やデザインへの要求が高まっているのにまるで20年ぐらい前の大量生産時代に戻ってしまったようです。メーカーは互いに似たような製品を作って、自ら過当競争と客の消費離れを招いているのではないでしょうか。
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★靴の先が過度にとんがってる靴は、好き嫌いがあるし、先が長い部分は指も入らないで空間になってるので潰れて来る。そうしたら捨てるしか無い。おまけに足が以上に大きくなる、下駄箱の段の板の上に乗らない靴も見かける、この頃は足の大きい女性が増えてるので、24cmの靴で先がとがってるのは実測は27,8cmの靴底になる。 スニカー形式の靴先が良いし、踵が高いヒールは疲れる。
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▼自衛隊屯田兵計画 。(清谷信一)
先日ユーロサトリ取材中にプレスセンターで同業者と歓談しておったのですが、そのとき自衛隊の一部を屯田兵にしてはどうか?というような話がでました。実は日本を出る前にそのような話をブログに書こうと思っていたのですが、同じようなことを考えているひとはいるのものですね。実際問題として現在の予算の枠では陸上自衛隊の近代化は極めて困難です。にも関わらず未だに当事者には危機意識がないのか、装備調達や訓練費用も合理的に行っているとは言えない状態です。しかも今後偵察衛星なども調達・運用しなけらならない。金はかかるわけです。装甲車の殆どがレベル1程度の防御力しかなく、全体数も足りません。無線も定数にまったく足りず、暗視装置、個人装備の類も、ヘリコプターも、NBCスーツも悲しいほど足りず、ネットワーク化も遅々として進んでいません。しかも島嶼防衛を真剣に考えるならば、水陸両用部隊だって必要です。PKO用の装備も必要でしょう。まず、現在できる合理化はすべきですが、それでは間に合わないでしょう。一旦兵力を縮小してでも充分な装備を揃え、充分な訓練を行えるようにすべきです。
そこで数万人単位で現役の陸自の定員を減らします。で、彼らを予備役の「屯田兵」とし、限界集落に駐屯地をおき、農業や林業をやらせて、農地や山里の保全をさせるわけです。限界集落に多くの「屯田兵」が家族ごと住めば人口は増えるし、税収も増える。医療やインフラの問題で過疎に苦しんでいる自治体も助かるでしょう。それで交代制、例えば年に3、4ヶ月は自衛官としての任務や訓練を行うわけです。つまり自衛官の仕事は3人ないし4人で一人となります。ですから「屯田兵」3、4人で現役自衛官一人に匹敵というわけです。年に3,4ヶ月の訓練勤務であれば現在の即応予備より遙かに予備役としては即応力が高くなります。
で彼らの給料は少なくとも半分は農水省や国交省に出させるのです。彼らの仕事を代行するのですから当然でしょう。あとは作物を販売した金で賄う。農業や林業で得た収入の余剰の一部はモチベーションを挙げるためのボーナスとして、あとは防衛費に回します。害獣駆除は屯田兵や現役の狙撃手にやらせれば宜しい。たいがいの猟友会は高齢化が進んでいますから、その仕事を請け負えばいい。狙撃手にとっては格好の訓練です。
それとホームレスやニート、外国からの志願者をこの駐屯で受け入れて、共同生活による農業指導をおこなうというのもいいでしょう。イスラエルのキブツみたいなもんです。無論、「屯田兵」は退職してその経験を活かして農家を始めたたり、農業法人などへの転職を斡旋するなどの場合は防衛省がバックアップすべきです。そすれば再雇用の問題もわりとすんなり解決するのではないでしょうか。無論「屯田兵」になるのは兵下士官だけではなく、将校、将軍も含まれます。まあ平成版宇垣軍縮といったところでしょうか