頂門の一針
オバマ大統領の日米関係
━━━━━━━━━━━麻生 祐司
時計の針を1年ほど巻き戻した2007年4月25日。安倍晋三首相(当時)の
訪米を直前に控えた米上院本会議で、「日本重視」の熱弁をふるった民 主党系議員がいる。ほかならぬバラク・オバマ上院議員その人である。
この演説でオバマ氏は、日本を指して、米国の経済政策・安全保障政策のアンカー(碇)と形容し、日米同盟の重要性を繰り返し強調した。
実はオバマ氏の外交チームには、知日派が多い。その最たる存在は、ク リントン政権下で国防総省日本担当部長などを務めたデレク・ミッチェ ル氏だろう。冒頭の演説の草稿づくりには、ミッチェル氏のほか、複数の知日派の知恵袋が関わったといわれる。民主党系シンクタンクの幹部は、「オバマ氏の外交チームには、日本語を流暢に操る幹部が意外なほど多い」と舌を巻く。
大統領予備選スタート後、アジア外交といえば、中国に関する発言ばか りだったため、オバマ氏は対日外交を軽視しているとの観測が主流だっ た。だが、真実はそうではない。『日はまた昇る』の著者で、英エコノミスト誌の前編集長であるビル・エモット氏は、「前回の日米同盟の根本的な再確認も民主党政権の下で行われた」と指摘する。
1995年に、ジョセフ・ナイ国防次官補(当時)の主導で、日米同盟の重 要性を再確認した、いわゆるナイ・イニシアティブがそれだ。
日本の政財界には、共和党政権を好む風潮が根強いが、拉致問題を無視 したブッシュ政権の対北朝鮮宥和政策に見るように、共和党政権におい て、日米の二国間外交がもはや最重要視されているわけではない。クリントン政権初期の日本叩きが目立つ分、民主党の対日外交の功績は いたずらに低く評価されているのかもしれない。
むろん、オバマ大統領が誕生したとしても、昨年4月の演説内容ほどには、日米同盟を重視してこないだろう。外交上の最優先課題はなんといっても紛糾するイラク問題であり、アジアは二の次だ。
日米関係の重視の仕方にしても、台頭する中国との勢力均衡を最優先課 題として、米中日のトライアングルの枠組みでその再構築を図っていく ことだろう。それは、オバマ氏の外交スタッフに知中派も数多く名を連ねていることから読み取れる。ただ、このバランス感覚を指して、「日本軽視」というならば、それは日本側の甘えだ。
日米両国は数年内に新日米安保共同宣言をとりまとめる。仮に共和党か ら民主党への政権交代があれば、再構築の作業は途方もないものになる だろう。しかし、中国の台頭、北朝鮮の核問題など、激変する世界情勢の中で、それは必要不可欠な労苦に他ならない。(ダイヤモンド・オンライン副編集長 )6月5日11時33分配信 ダイヤモンド・オンライン
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挑発的・冒険的な中国の軍拡(上)
━━━━━━━━━━━━━━━━翻訳:平井 修一
米上院外交委員会は5月15日、米中関係についての公聴会を開催した。
カート・キャンベル博士(新アメリカ安全保障センター代表)は「中国 の挑戦とアジア:アジア太平洋地域におけるアメリカの戦略再構築のた めに」と題する講演をした。その一部、「中国軍の近代化について」な どを抄訳する。・・・・
中国軍の近代化について:
中国が「海中に潜水艦基地を造っている」という最近のニュース報道は、まさにジェームズ・ボンド映画を思い出させます。中国は軍隊を秘密裏に築き、近代化してきました。インドと日本のようなアジア地域の列強は想定していなかったでしょうが、中国は台湾海峡での偶発事態への対処能力を向上させるために数十億ドルの投資を続け、それが地域の不安を煽っています。国防総省の年次報告によると中国の軍隊に関する2007年3月4日の状況は、「2006年比の予算は17.8%増、実質19.47%の増加」でした。この数字は、中国の経済成長を上回るもので、過去5年間に年間平均15%増を続けています。
1990年代後期から、中国政府は人民解放軍(PLA)の近代化・強化を進めてきました。中国の国防費に関する透明度の不足は問題視されていますが、多くの外国のアナリストの見積りによれば、2007年の軍関連の出費 は970億ドル(9兆7000億円)から1390億ドル(13兆9000億円)だろうと 見ています。公式には軍の研究開発、核兵器と大きく占める外国の武器輸入を除いて450億ドル(4兆5000億円)と言っていますが、実際はその3倍だろうと言われています。
中国の大々的な軍の近代化にもかかわらず、彼らはまだ公的に「大戦略」を明瞭に表現しており、トウ小平の「二十四文字方針」(*)のもと、非対決戦略の方針を進めています。(*訳注:「冷静に観察する」「沈着に対処する」「足場をしっかり固める」「能力を隠し時間を稼ぐ」「姿勢は低く」「必要な事をやり抜く」)
正確な数字が何であれ、イラクと旧ユーゴスラビアでの米国が率いる軍 事作戦は、明らかに中国政府に最新の能力向上、正確な攻撃、いわゆる 軍事革命(RMA、revolution in military affairs)と関連した動きを促 し ました。
たとえば、人民解放軍は中国の国境を越えて展開できる緊急対応部隊を 強化し、そして、人民解放軍海軍(PLA-N)は長距離攻撃とミサイル防衛 システム、より機密性が高く作戦上効率的な潜水艦能力を確保しました。中国の戦略家は、人民解放軍が敵の軍事力、例えばアメリカの複雑な情報テクノロジーに対して、非対称戦争(訳注:正規軍対正規軍ではなく、正規軍対テロリストなど)での脆弱さを利用するためにニッチな武器、すなわち「テロの手法」を開発しようともしています。中国は伝統的に弱かった自国の防衛産業の発展を図る一方で、急速な経済成長により武器輸入が拡大しています。ロシアは特に熱心な売り手です。
中国が最近獲得したロシアの武器体系には、先進の軍用機(例えばSu-27 とSu-30)、海軍システムでは、SS-N-22対艦ミサイルを備えるソブリン 級ミサイル駆逐艦を含んでおり、キロ級ディーゼル式攻撃型潜水艦を改 善するなど、台湾に対する中国の軍事作戦能力を強化しています。
最近のIISS(訳注:英国の国際戦略研究所、The International Institute for Strategic Studies)報告によると、中国海軍は「沿岸の 防衛力から進化し、大洋での作戦能力をもつものに成長した。これによ
り海軍の自国に対する認識、将来の方向性、中国の安全保障における役 割を変えることが可能になった」。
中国海軍は、74の主要な戦闘部隊、57隻の攻撃型潜水艦、55隻の中級・ 重級艦船、49機の沿岸ミサイル哨戒機を含みます。そのうえ最近のレポ ートによれば、中国が3つの航空戦闘部隊を開発すると示唆しており、 2010年までにプロジェクトをスタートするようです。
さらに、中国海軍は「水平線を越えて」目標を攻撃する能力を高めてお り、新しいレーダーを装備し、新しいSSBN(晋級、弾道ミサイル原子力 潜水艦)を開発して近く配備します。
中国は、より多くの資金を先進武器体系の開発・展開につぎこんでいま す。軍は独自に大陸間弾道ミサイルDF(東風)-31とDF-31Aを開発してき ました。(移動が容易という)機動性があって攻撃されにくいので、そ れは特に重要なメリットです。
中国空軍の近代化プログラムも続いています。中国オリジナルの戦闘機 J-10シリーズは現在、第5世代の多目的J-12で強化されています。FB-7A 戦闘爆撃機の近代化と同様に、これらの空軍力整備は「燃料補給なしで の台湾作戦領域」に配備されている既存の490機の戦闘機を補完していま す。
中国の宇宙計画は、新しい監視、コミュニケーション、航法機能という 大きな成果を得、中国の領域を越えた台湾ほかの事態に対する軍事作戦 に対応しています。2007年1月に古くなった気象衛星の破壊に成功し、 2007年秋に月への宇宙船発射と続き、中国の宇宙軍事力の重要な上昇を 示しました。
中国の軍事増強は主に潜在的な台湾紛争によって動機づけされるように 見えますが、最近の多くの動きはアメリカおよび日本、インド、東南ア ジア、オーストラリアに対するものです。台湾に向けられるミサイル、 航空機、移動地上軍のいくつかは、中国の周辺の複数の点に展開されま した。
実戦配備された地上攻撃巡航ミサイルは、中国の新しい093原子力潜水艦 に装備され、限定的ではあれ世界的大国のイメージを中国に与えていま す。そのうえロシアは現在、人民解放軍にTu-22バックファイアとTu-95ベア爆撃機を売り込んでおり、それは東南アジアはもとより、さらに遠くの目標に対する空襲をを可能にします。
多くの人民解放軍海軍指揮官は、世界的大国の伝統的なステータスシン ボルである空母艦隊獲得を依然として希望しています。ホルムズ海峡の重要なエネルギー航路の反対側に位置するグワダール(パキスタン)における中国のプレゼンスも戦略的です。ここ数年の間に、中国はペルシャ湾からバングラデシュ、カンボジア、南シナ海まで主な港に接近するため「真珠の列」戦略を進めてきました。中国の隣人たちは不安に思っています。(つづく)
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話 の 福 袋
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◎同胞狙い「みかじめ料」…中国系犯罪集団の組織化進む
警視庁が先月末に摘発した2つの中国系犯罪グループが、それぞれ東京 の繁華街で、中国人が経営する飲食店に「みかじめ料」(用心棒代)を 要求していた疑いの強いことが分かった。日本の暴力団まがいの動きに、同庁では、強盗や窃盗を繰り返してきた中国系グループが安定した資金源を獲得しようとしている表れとみて警戒している。同庁は先月211日、JR池袋駅西口前にあるカラオケ店の中国人店長(37)をパイプいすで殴って重傷を負わせたとして、朴松鋒容疑者(29)ら中国人4人を傷害容疑で逮捕した。同庁幹部によると、朴容疑者は約30人の「金山グループ」のナンバー2。事件は、「保護費」と称する月5万円のみかじめ料の支払いを店側が拒んだことへの報復とみられている。 6月5日14時33分配信 読売新聞
◎一般道の違反処分は「時期尚早」=後部席ベルト着用で警察庁長官
着用が義務化された後部座席のシートベルトに関し、警察庁の吉村博人長官は5日の記者会見で、一般道での違反者にも行政処分を科すべきかを問われ、「すぐには時期尚早だと思う。着用がどれぐらい高まってくるか推移を見ながら考える」と述べ、当面は広報・啓発に重点を置く考えを示した。後部席のベルト着用は、1日に施行された改正道交法で義務化された。高速道での違反は運転者に行政処分1点を科すが、一般道は摘発対象となっていない。 6月5日16時31分配信 時事通信
◎21枚葉のクローバー発見、ギネス記録を3枚更新…岩手
ギネス記録を更新した21枚葉のクローバー
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080605-00000042-yom-soci
葉の数が多いクローバーについて研究している岩手県花巻市の農業小原
繁男さん(83)が、自宅の畑で21枚葉のクローバーを発見、自らが持つ
ギネス認定記録の 18枚を上回った。0・7~1・3センチの小さな葉が、バラの花びらのように折り重なっている。3日、自宅の畑に腹ばいになり、数字を書いたシールをはりながら数えて確認した。小原さんは元県職員で、飼料作物を研究した経験を持つ。1951年、約6割が4枚以上の葉を出した珍しいクローバーに出会ったのがきっかけで、葉の数と遺伝の関係を研究し始め、畑で自然交配をさせた。18枚葉を見つけたのは2002年。今年5月には、家族が27枚葉を見つけたという。「もっと多いものがあるはず」と、今回は記録更新の申請を見送るつもりだ。四つ葉は幸せ、五つ葉は金運、六つ葉は名声──といわれるクローバー。小原さんの夢は、30枚葉という。 6月5日19時44分配信 読売新聞
◎愛知の木曽川河川敷で毒グモ発生、600匹生息か
国土交通省中部地方整備局は5日、愛知県愛西市内の木曽川河川敷で、 特定外来生物で有毒のセアカゴケグモが見つかったと発表した。付近に 推定600匹生息していたとみられる。内陸部での大量発生は珍しく、同局木曽川下流河川事務所は「絶対に触らないように」と注意を呼びかけている。発見されたのは、同市立田町、木曽三川公園内の「東海広場」。先月21日、利用者から通報を受けた同公園管理センター職員が、駐車場の側溝で3匹を発見した。その後、駐車場の排水溝で、体長1~15ミリのセアカゴケグモ50~60匹を捕殺した。セアカゴケグモは、かまれると赤くはれ、吐き気やめまいなどの症状が出る。 6月5日22時51分配信 読売新聞
◎那須高原ビールの地ビール、世界大会で5大会連続入賞
【那須】高久甲の那須高原ビール(小山田孝司社長)の地ビール「スコ ティッシュエール」が地ビールの世界大会「ワールドビアカップ2008」 で銅賞に輝いた。隔年開催の同大会で同社の地ビールが入賞するのは 五大会連続。さらに、同社のビンテージ地ビール「ナインテイルドフォックス」も国内開催の「ジャパン・アジアビアカップ2008」で金賞を受賞、小山田社長は「変わらぬ評価をいただき、ほっとしている」と喜んでいる。ワールドビアカップはアメリカで開かれる世界最大のビアコンペ。大会は4月中旬にサンディエゴで開催。58カ国の644社が2864銘柄を出品した。銅賞を受賞したスコティッシュエールは美しいカラメル色で「香ばしさ、甘さ、ほろ苦さがマッチしたこくのある味わい」が特徴。飲んだ後の余韻が深く、女性に人気という。2002年に銀賞、04年に銅賞を受賞している。さらに同社は、コーヒーのような深みと香りが特徴の黒ビール「スタウト」で、00年に金賞、06年に銀賞を受賞している。一方、ジャパン・アジアビアカップは、毎年4月に東京都で開かれる。今年は国内外の60社が152銘柄を出品した。ナインテイルドフォックスは、那須の伝説「九尾の狐」にちなみ命名。透き通った琥珀色と甘い香りが特徴とう。過去10年間で金賞4回、銀賞1回、銅賞3回の常連だ。同社は1996年に創業し、98年から大会に参加してきた。小山田社長は「10年間、長く愛されるための基礎固めを目標にやってきたが、評価をいただきありがたい。今後さらに研究し、新たな飲み方を提案をしていきたい」と話している。下野新聞 6日
◎「家政婦は見た!」25年目の惜別ラスト
テレビ朝日「土曜ワイド劇場」(土曜後9:00)の人気シリーズで市原悦 子(72)主演の「家政婦は見た!」が、7月12日放送の第26作でファイ ナルを迎える。1983年の第1作から25年。エリート家庭に派遣された家政婦・秋子が、表からはうかがい知れないドロドロとした人間関係をのぞき見るという内容で、お茶の間に親しまれてきた。市原は「いとおしい」と代表作との別れを惜しんだ。同局の関拓也プロデューサーは「番組が好調なうちに、いい形で終了させることで、市原さん演じる家政婦・秋子という素敵なキャラクターと番組を、人々の心にいつまでも残したいと願っています」とシリーズ終了の理由を説明。「ファイナルでは家政婦・秋子の“のぞき見人生”の集大成をお見せし、有終の美を飾りたい」としている。
47歳だった第1作から72歳まで変わらず主演を務めてきた市原は「寂し い気持ちでいっぱいですが、一方でホッとしたという面もあります。い ろいろなことが勉強できた、いい番組でした」と感慨深げ。1983年7月放送の第1作は27・7%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)という高い視聴率を記録。翌年の第2作も30・9%に達し、人気シリーズとして定着。この数字はシリーズ最高で「土ワイ」史上でも1位として、現在も破られていない。ドラマは、その時々で注目される業界の人々を取り上げ、リアリティーあふれる社会派ドラマとしても評価された。最新作は、外務官僚宅に派遣された秋子が華やかな家庭に隠された秘密を探る物語。テレビ朝日開局50周年記念特別企画として放送され、佐野史郎(53)、かたせ梨乃(51)ら豪華キャストが脇を固める。 6月6日7時3分配信 スポーツニッポン
━━━━━━━━━━━麻生 祐司
時計の針を1年ほど巻き戻した2007年4月25日。安倍晋三首相(当時)の
訪米を直前に控えた米上院本会議で、「日本重視」の熱弁をふるった民 主党系議員がいる。ほかならぬバラク・オバマ上院議員その人である。
この演説でオバマ氏は、日本を指して、米国の経済政策・安全保障政策のアンカー(碇)と形容し、日米同盟の重要性を繰り返し強調した。
実はオバマ氏の外交チームには、知日派が多い。その最たる存在は、ク リントン政権下で国防総省日本担当部長などを務めたデレク・ミッチェ ル氏だろう。冒頭の演説の草稿づくりには、ミッチェル氏のほか、複数の知日派の知恵袋が関わったといわれる。民主党系シンクタンクの幹部は、「オバマ氏の外交チームには、日本語を流暢に操る幹部が意外なほど多い」と舌を巻く。
大統領予備選スタート後、アジア外交といえば、中国に関する発言ばか りだったため、オバマ氏は対日外交を軽視しているとの観測が主流だっ た。だが、真実はそうではない。『日はまた昇る』の著者で、英エコノミスト誌の前編集長であるビル・エモット氏は、「前回の日米同盟の根本的な再確認も民主党政権の下で行われた」と指摘する。
1995年に、ジョセフ・ナイ国防次官補(当時)の主導で、日米同盟の重 要性を再確認した、いわゆるナイ・イニシアティブがそれだ。
日本の政財界には、共和党政権を好む風潮が根強いが、拉致問題を無視 したブッシュ政権の対北朝鮮宥和政策に見るように、共和党政権におい て、日米の二国間外交がもはや最重要視されているわけではない。クリントン政権初期の日本叩きが目立つ分、民主党の対日外交の功績は いたずらに低く評価されているのかもしれない。
むろん、オバマ大統領が誕生したとしても、昨年4月の演説内容ほどには、日米同盟を重視してこないだろう。外交上の最優先課題はなんといっても紛糾するイラク問題であり、アジアは二の次だ。
日米関係の重視の仕方にしても、台頭する中国との勢力均衡を最優先課 題として、米中日のトライアングルの枠組みでその再構築を図っていく ことだろう。それは、オバマ氏の外交スタッフに知中派も数多く名を連ねていることから読み取れる。ただ、このバランス感覚を指して、「日本軽視」というならば、それは日本側の甘えだ。
日米両国は数年内に新日米安保共同宣言をとりまとめる。仮に共和党か ら民主党への政権交代があれば、再構築の作業は途方もないものになる だろう。しかし、中国の台頭、北朝鮮の核問題など、激変する世界情勢の中で、それは必要不可欠な労苦に他ならない。(ダイヤモンド・オンライン副編集長 )6月5日11時33分配信 ダイヤモンド・オンライン
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挑発的・冒険的な中国の軍拡(上)
━━━━━━━━━━━━━━━━翻訳:平井 修一
米上院外交委員会は5月15日、米中関係についての公聴会を開催した。
カート・キャンベル博士(新アメリカ安全保障センター代表)は「中国 の挑戦とアジア:アジア太平洋地域におけるアメリカの戦略再構築のた めに」と題する講演をした。その一部、「中国軍の近代化について」な どを抄訳する。・・・・
中国軍の近代化について:
中国が「海中に潜水艦基地を造っている」という最近のニュース報道は、まさにジェームズ・ボンド映画を思い出させます。中国は軍隊を秘密裏に築き、近代化してきました。インドと日本のようなアジア地域の列強は想定していなかったでしょうが、中国は台湾海峡での偶発事態への対処能力を向上させるために数十億ドルの投資を続け、それが地域の不安を煽っています。国防総省の年次報告によると中国の軍隊に関する2007年3月4日の状況は、「2006年比の予算は17.8%増、実質19.47%の増加」でした。この数字は、中国の経済成長を上回るもので、過去5年間に年間平均15%増を続けています。
1990年代後期から、中国政府は人民解放軍(PLA)の近代化・強化を進めてきました。中国の国防費に関する透明度の不足は問題視されていますが、多くの外国のアナリストの見積りによれば、2007年の軍関連の出費 は970億ドル(9兆7000億円)から1390億ドル(13兆9000億円)だろうと 見ています。公式には軍の研究開発、核兵器と大きく占める外国の武器輸入を除いて450億ドル(4兆5000億円)と言っていますが、実際はその3倍だろうと言われています。
中国の大々的な軍の近代化にもかかわらず、彼らはまだ公的に「大戦略」を明瞭に表現しており、トウ小平の「二十四文字方針」(*)のもと、非対決戦略の方針を進めています。(*訳注:「冷静に観察する」「沈着に対処する」「足場をしっかり固める」「能力を隠し時間を稼ぐ」「姿勢は低く」「必要な事をやり抜く」)
正確な数字が何であれ、イラクと旧ユーゴスラビアでの米国が率いる軍 事作戦は、明らかに中国政府に最新の能力向上、正確な攻撃、いわゆる 軍事革命(RMA、revolution in military affairs)と関連した動きを促 し ました。
たとえば、人民解放軍は中国の国境を越えて展開できる緊急対応部隊を 強化し、そして、人民解放軍海軍(PLA-N)は長距離攻撃とミサイル防衛 システム、より機密性が高く作戦上効率的な潜水艦能力を確保しました。中国の戦略家は、人民解放軍が敵の軍事力、例えばアメリカの複雑な情報テクノロジーに対して、非対称戦争(訳注:正規軍対正規軍ではなく、正規軍対テロリストなど)での脆弱さを利用するためにニッチな武器、すなわち「テロの手法」を開発しようともしています。中国は伝統的に弱かった自国の防衛産業の発展を図る一方で、急速な経済成長により武器輸入が拡大しています。ロシアは特に熱心な売り手です。
中国が最近獲得したロシアの武器体系には、先進の軍用機(例えばSu-27 とSu-30)、海軍システムでは、SS-N-22対艦ミサイルを備えるソブリン 級ミサイル駆逐艦を含んでおり、キロ級ディーゼル式攻撃型潜水艦を改 善するなど、台湾に対する中国の軍事作戦能力を強化しています。
最近のIISS(訳注:英国の国際戦略研究所、The International Institute for Strategic Studies)報告によると、中国海軍は「沿岸の 防衛力から進化し、大洋での作戦能力をもつものに成長した。これによ
り海軍の自国に対する認識、将来の方向性、中国の安全保障における役 割を変えることが可能になった」。
中国海軍は、74の主要な戦闘部隊、57隻の攻撃型潜水艦、55隻の中級・ 重級艦船、49機の沿岸ミサイル哨戒機を含みます。そのうえ最近のレポ ートによれば、中国が3つの航空戦闘部隊を開発すると示唆しており、 2010年までにプロジェクトをスタートするようです。
さらに、中国海軍は「水平線を越えて」目標を攻撃する能力を高めてお り、新しいレーダーを装備し、新しいSSBN(晋級、弾道ミサイル原子力 潜水艦)を開発して近く配備します。
中国は、より多くの資金を先進武器体系の開発・展開につぎこんでいま す。軍は独自に大陸間弾道ミサイルDF(東風)-31とDF-31Aを開発してき ました。(移動が容易という)機動性があって攻撃されにくいので、そ れは特に重要なメリットです。
中国空軍の近代化プログラムも続いています。中国オリジナルの戦闘機 J-10シリーズは現在、第5世代の多目的J-12で強化されています。FB-7A 戦闘爆撃機の近代化と同様に、これらの空軍力整備は「燃料補給なしで の台湾作戦領域」に配備されている既存の490機の戦闘機を補完していま す。
中国の宇宙計画は、新しい監視、コミュニケーション、航法機能という 大きな成果を得、中国の領域を越えた台湾ほかの事態に対する軍事作戦 に対応しています。2007年1月に古くなった気象衛星の破壊に成功し、 2007年秋に月への宇宙船発射と続き、中国の宇宙軍事力の重要な上昇を 示しました。
中国の軍事増強は主に潜在的な台湾紛争によって動機づけされるように 見えますが、最近の多くの動きはアメリカおよび日本、インド、東南ア ジア、オーストラリアに対するものです。台湾に向けられるミサイル、 航空機、移動地上軍のいくつかは、中国の周辺の複数の点に展開されま した。
実戦配備された地上攻撃巡航ミサイルは、中国の新しい093原子力潜水艦 に装備され、限定的ではあれ世界的大国のイメージを中国に与えていま す。そのうえロシアは現在、人民解放軍にTu-22バックファイアとTu-95ベア爆撃機を売り込んでおり、それは東南アジアはもとより、さらに遠くの目標に対する空襲をを可能にします。
多くの人民解放軍海軍指揮官は、世界的大国の伝統的なステータスシン ボルである空母艦隊獲得を依然として希望しています。ホルムズ海峡の重要なエネルギー航路の反対側に位置するグワダール(パキスタン)における中国のプレゼンスも戦略的です。ここ数年の間に、中国はペルシャ湾からバングラデシュ、カンボジア、南シナ海まで主な港に接近するため「真珠の列」戦略を進めてきました。中国の隣人たちは不安に思っています。(つづく)
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話 の 福 袋
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◎同胞狙い「みかじめ料」…中国系犯罪集団の組織化進む
警視庁が先月末に摘発した2つの中国系犯罪グループが、それぞれ東京 の繁華街で、中国人が経営する飲食店に「みかじめ料」(用心棒代)を 要求していた疑いの強いことが分かった。日本の暴力団まがいの動きに、同庁では、強盗や窃盗を繰り返してきた中国系グループが安定した資金源を獲得しようとしている表れとみて警戒している。同庁は先月211日、JR池袋駅西口前にあるカラオケ店の中国人店長(37)をパイプいすで殴って重傷を負わせたとして、朴松鋒容疑者(29)ら中国人4人を傷害容疑で逮捕した。同庁幹部によると、朴容疑者は約30人の「金山グループ」のナンバー2。事件は、「保護費」と称する月5万円のみかじめ料の支払いを店側が拒んだことへの報復とみられている。 6月5日14時33分配信 読売新聞
◎一般道の違反処分は「時期尚早」=後部席ベルト着用で警察庁長官
着用が義務化された後部座席のシートベルトに関し、警察庁の吉村博人長官は5日の記者会見で、一般道での違反者にも行政処分を科すべきかを問われ、「すぐには時期尚早だと思う。着用がどれぐらい高まってくるか推移を見ながら考える」と述べ、当面は広報・啓発に重点を置く考えを示した。後部席のベルト着用は、1日に施行された改正道交法で義務化された。高速道での違反は運転者に行政処分1点を科すが、一般道は摘発対象となっていない。 6月5日16時31分配信 時事通信
◎21枚葉のクローバー発見、ギネス記録を3枚更新…岩手
ギネス記録を更新した21枚葉のクローバー
http://
葉の数が多いクローバーについて研究している岩手県花巻市の農業小原
繁男さん(83)が、自宅の畑で21枚葉のクローバーを発見、自らが持つ
ギネス認定記録の 18枚を上回った。0・7~1・3センチの小さな葉が、バラの花びらのように折り重なっている。3日、自宅の畑に腹ばいになり、数字を書いたシールをはりながら数えて確認した。小原さんは元県職員で、飼料作物を研究した経験を持つ。1951年、約6割が4枚以上の葉を出した珍しいクローバーに出会ったのがきっかけで、葉の数と遺伝の関係を研究し始め、畑で自然交配をさせた。18枚葉を見つけたのは2002年。今年5月には、家族が27枚葉を見つけたという。「もっと多いものがあるはず」と、今回は記録更新の申請を見送るつもりだ。四つ葉は幸せ、五つ葉は金運、六つ葉は名声──といわれるクローバー。小原さんの夢は、30枚葉という。 6月5日19時44分配信 読売新聞
◎愛知の木曽川河川敷で毒グモ発生、600匹生息か
国土交通省中部地方整備局は5日、愛知県愛西市内の木曽川河川敷で、 特定外来生物で有毒のセアカゴケグモが見つかったと発表した。付近に 推定600匹生息していたとみられる。内陸部での大量発生は珍しく、同局木曽川下流河川事務所は「絶対に触らないように」と注意を呼びかけている。発見されたのは、同市立田町、木曽三川公園内の「東海広場」。先月21日、利用者から通報を受けた同公園管理センター職員が、駐車場の側溝で3匹を発見した。その後、駐車場の排水溝で、体長1~15ミリのセアカゴケグモ50~60匹を捕殺した。セアカゴケグモは、かまれると赤くはれ、吐き気やめまいなどの症状が出る。 6月5日22時51分配信 読売新聞
◎那須高原ビールの地ビール、世界大会で5大会連続入賞
【那須】高久甲の那須高原ビール(小山田孝司社長)の地ビール「スコ ティッシュエール」が地ビールの世界大会「ワールドビアカップ2008」 で銅賞に輝いた。隔年開催の同大会で同社の地ビールが入賞するのは 五大会連続。さらに、同社のビンテージ地ビール「ナインテイルドフォックス」も国内開催の「ジャパン・アジアビアカップ2008」で金賞を受賞、小山田社長は「変わらぬ評価をいただき、ほっとしている」と喜んでいる。ワールドビアカップはアメリカで開かれる世界最大のビアコンペ。大会は4月中旬にサンディエゴで開催。58カ国の644社が2864銘柄を出品した。銅賞を受賞したスコティッシュエールは美しいカラメル色で「香ばしさ、甘さ、ほろ苦さがマッチしたこくのある味わい」が特徴。飲んだ後の余韻が深く、女性に人気という。2002年に銀賞、04年に銅賞を受賞している。さらに同社は、コーヒーのような深みと香りが特徴の黒ビール「スタウト」で、00年に金賞、06年に銀賞を受賞している。一方、ジャパン・アジアビアカップは、毎年4月に東京都で開かれる。今年は国内外の60社が152銘柄を出品した。ナインテイルドフォックスは、那須の伝説「九尾の狐」にちなみ命名。透き通った琥珀色と甘い香りが特徴とう。過去10年間で金賞4回、銀賞1回、銅賞3回の常連だ。同社は1996年に創業し、98年から大会に参加してきた。小山田社長は「10年間、長く愛されるための基礎固めを目標にやってきたが、評価をいただきありがたい。今後さらに研究し、新たな飲み方を提案をしていきたい」と話している。下野新聞 6日
◎「家政婦は見た!」25年目の惜別ラスト
テレビ朝日「土曜ワイド劇場」(土曜後9:00)の人気シリーズで市原悦 子(72)主演の「家政婦は見た!」が、7月12日放送の第26作でファイ ナルを迎える。1983年の第1作から25年。エリート家庭に派遣された家政婦・秋子が、表からはうかがい知れないドロドロとした人間関係をのぞき見るという内容で、お茶の間に親しまれてきた。市原は「いとおしい」と代表作との別れを惜しんだ。同局の関拓也プロデューサーは「番組が好調なうちに、いい形で終了させることで、市原さん演じる家政婦・秋子という素敵なキャラクターと番組を、人々の心にいつまでも残したいと願っています」とシリーズ終了の理由を説明。「ファイナルでは家政婦・秋子の“のぞき見人生”の集大成をお見せし、有終の美を飾りたい」としている。
47歳だった第1作から72歳まで変わらず主演を務めてきた市原は「寂し い気持ちでいっぱいですが、一方でホッとしたという面もあります。い ろいろなことが勉強できた、いい番組でした」と感慨深げ。1983年7月放送の第1作は27・7%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)という高い視聴率を記録。翌年の第2作も30・9%に達し、人気シリーズとして定着。この数字はシリーズ最高で「土ワイ」史上でも1位として、現在も破られていない。ドラマは、その時々で注目される業界の人々を取り上げ、リアリティーあふれる社会派ドラマとしても評価された。最新作は、外務官僚宅に派遣された秋子が華やかな家庭に隠された秘密を探る物語。テレビ朝日開局50周年記念特別企画として放送され、佐野史郎(53)、かたせ梨乃(51)ら豪華キャストが脇を固める。 6月6日7時3分配信 スポーツニッポン