一体何が?被災地でのヘリ未帰還に中共が超必死。(チナオチ)
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▼一体何が?被災地でのヘリ未帰還に中共が超必死。(チナオチ)
「中共必死だなw」とか、そういったレベルの話ではない,尋常でない慌てぶりです。なりふり構わぬ、といった印象。そこまでされちゃあ、こちらも放置してはいられないじゃないですか。という訳で、未だ謎のままの事件なのですがふれておきます。発端はこれです。
●四川大地震 被災地で軍用ヘリ墜落、死者6万9000人超に(NIKKEI NET 2008/06/01/19:53)
【北京=佐藤賢】1日の新華社電によると、中国・四川大地震で救援活動に当たっていた軍の輸送ヘリコプターが5月31日、四川省ブン川県映秀鎮近くで墜落した。濃霧と乱気流が原因とみられる。乗員4人と負傷者10人が乗っていた。胡錦濤国家主席は捜索・救助を指示し、制服組トップの郭伯雄・中央軍事委員会副主席を現地に派遣した。(後略)
ああ救助活動中の事故か、おいたわしや。……と思ったのですが、その事故の報に接して中国の最高指導者である胡錦涛が直々に指示を出し、軍の制服組トップが現地に急行、というのは扱いが余りにハイレベル。でも温家宝や胡錦涛が被災地を視察したりしていますから、またまた「どんなことでも国家指導部は気にかけているのだ」という演出?……という線も疑ったのですが、続報からするとそうではなさそうで。
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●(1)失事直升機尚未發現 機上共有人員19人(新華網 2008/06/01/22:52)
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この記事によると「濃霧と乱気流により14時56分に墜落」となっています。原文に照らすと不時着の可能性は排除されているニュアンス。たぶん基地と交信中に「メーデーメーデー」となって連絡が途絶えたのではないかと。でも音信不通=墜落とは限りませんから、この時点での墜落認定はちょっと早計であるような気もします。 ちなみにこの記事では搭乗者はクルー5名に同乗者14名の合計19名となっています。
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●(2)初步判斷直升機失事地點為趙公山一帶(環球網 2008/06/02/18:53)
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当局系の中国新聞社電です。事故発生地点は都江堰南方の趙公山周辺ではないか、とのこと。ヘリは第三軍医大学(重慶市)の防疫専門家を乗せていたとあります。
この記事の末尾に「現在すでに捜索隊1万名が墜落地点と思われる付近で捜索作業を行っている」との一節があって、上述した胡錦涛特命・制服組トップ現地入りに続いて改めて驚かされます。捜索対象區域にもよりますけど、ヘリ1機に1万人動員というのは異例ではないでしょうか。どうやら重要任務を帯びたヘリらしいことが感じられます。「防疫専門家」というのも気になりますね。実際にはもうヘリが発見されていて、1万人出動は周辺地域封鎖のためではないかと邪推したくもなる訳で。
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●(3)失事米-171飛行員有33年飛行史 飛過6種機型(新華網 2008/06/02/08:15)
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●(4)解放軍報公処謗ク事米-171直升機機組人員信息(新浪網 2008/06/04/08:16)
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どちらの記事も人民解放軍機関紙の『解放軍報』からの転載です。当然といえば当然ですが、軍部も今回の事故を重視している模様。機長は飛行時間5800時間余りという、定年を10カ月後に控えた超ベテラン。もう1機のヘリと目視し合いつつ、有視界飛行中に起きた事故となっています。編隊飛行のような形だったのであれば(少なくとも僚機を目視できていた)、墜落現場の絞り込みもそう難しくないように思うのですが……。
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●(5)救災部隊出動1.2萬人搜救失事直升機(環球網 2008/06/04/10:29)
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これまた『解放軍報』からの転載記事です。6月3日には被災地救助部隊から約1万2000名がヘリ捜索に抽出され、ヘリ3機が延べ19回も捜索飛行に出たとのこと。現場は樹木の密集する山地ということで、ローラー式捜索活動を展開中としています。この時点で2000名増派ということになりますね。何というか、軍の威信に賭けても必ず……といった雰囲気になってきました。捜索じゃなくて封鎖要員じゃないの?一体誰を乗せていたのか、何を積んでいたのか。……といった疑問が頭をもたげてきます。
ところがです。
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●(6)軍方:發現失事直升機重要線索者可獲萬元奬勵(環球網 2008/06/03/07:17)
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北京の地元紙・『新京報』からの転載です。何と何と、懸賞金がかけられました。事故の重要な手がかりを提供すると1万元以上もらえるそうです。これは前代未聞ではないでしょうか。どうしてそんなに必死?と言いたくもなります。
そして、
「事故機のブラックボックスはGPS対応ではないため捜索は困難を極めている」
「明日から悪天候でいよいよ大変そうだけど全力で頑張る」
「成都軍区が捜索隊の装備を強化して科学の力で必ず探し出す」
といった報道が環球網、中国新聞社、新華社から出ています。昨日(6月4日)21時時点ではまだ事故機は発見されていないとのこと。
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総じていえば、単なる墜落事故にしては余りに大がかりといった印象です。懸賞金とかいって煙幕を張っているようですけど、本当はやはり事故機がもう発見されていて、国家機密など何らかの理由で漏らしたくないため情報・交通封鎖を行っているような気がしてなりません。誰を乗せていたのか、何を積んでいたのかが改めて気になるところです。
「そこで核爆発ですよ」と言いたい人が出てくるかも知れませんね。2ちゃんねるでは随分騒がれていたようですから。元ネタは暴動などのタレ込みサイトとして名高い「博訊網」です。
震源地付近の山間部に奇怪な谷間があり、その谷底はコンクリートの破片などで埋まっていた。専門家は「これは地下の核施設で核爆発が起きた可能性がある」と語った。
……といった內容です。
●極度恐怖:在四川地震時發生了地下核爆炸(博訊網 2008/06/02)
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これを法輪功系の反体制系ニュースサイト「大紀元」が転載して、その記事が日本語版にも出たので騒ぎになった模様。しかもその真っ最中に、
●震災報道、核施設は禁止=四川省綿陽市(時事ドットコム 2008/06/04/18:44)
【成都4日時事】中国四川省の綿陽市政府は4日、四川大地震の報道をめぐり、同市内の核兵器研究施設「中国工程物理研究院」などを例示し、「市内の敏感な部門に及んではならない」とする注意事項をメディアに発した。この中で、市政府は「こうした規定は(地震発生後の)5月13日に発表しているが、一部のメディアは依然として違反しており、改めて注意する」と指摘。「違反すれば関係規定に基づき処分する」と強い姿勢を示している。
……なんてニュースがタイミングよく流れたので関連スレッドではプチ祭状態になったとか、ならないとか。
とりあえず巡回してみましたが、私のみた限りではこういうネタには飛びつく筈の香港紙に動きがみられませんし、台湾メディアも「核爆発」をスルー。ということで確度に疑問符、と現時点では言わざるを得ません。ただし核爆発は別としても、「谷底はコンクリートの破片などで埋まっていた」云々は中国新聞社電がソースですから、この出来事自体は当局公認といっていいかと思います。
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この中国新聞社の配信記事によれば、問題の「谷底」は解放軍系の病院から派遣された医療チームが5月23日、震源地の山間部の集落に向かう途中で発見したもので、土砂崩れなどを迂回して難行軍している最中、幅1kmほどの谷間めいた場所に遭遇。谷底は長さ約2kmにわたってコンクリートの塊や破片が折り重なっていた。……というものです。建物があった形跡もなく、自然物ではないコンクリートが降って湧いて出たような景観に一同びっくりしたとのこと。
その後集落に入って村民にその話をしたところ、5月12日の大地震で揺れている真っ最中に、近くの山がドーンと轟音を発して山頂がぽっかりとえぐられ、火山の噴火口のようになったそうです。「あれはまるで火山が爆発したようだった。山頂に穴があいたと思ったら、そこから歯磨き粉をひねり出すように爆発で色々なものが飛び出してきたんだ」とは村民の弁。飛び出したのはマグマではなくコンクリートのような岩石で、噴出は3分ばかり続いたそうです。地震の揺れで立っていられなかったという村民たちは「あそこが本当の震源なのだろう」と頷き合ったとか。村民によると、医療チームの見た「谷底」は、元々はそこそこ川幅のある渓流だったのが、「火口」から噴出した物体ですっかり埋まってしまったものなのだそうです。
●目書B者稱藷辮・n震發生時諸ノ口鎮疑現"火山噴射"(中國新聞網 2008/05/31/18:48)
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この「噴火」と「火口」については専門家による調査を待つほかない、と記事は結ばれていますが、こちらも消息を絶ったヘリ同様に未だ謎のままなのです。どうにも気になるんですけどねえ。おしまい。