共産主義と戦うインディアナ・ジョーンズ最新作(苺畑より) | 日本のお姉さん

共産主義と戦うインディアナ・ジョーンズ最新作(苺畑より)

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▼共産主義と戦うインディアナ・ジョーンズ最新作(苺畑より)
日本では6月21日にロードショー開始のインディ・ジョーンズ、クリスタル・スカルの王国を一足先に観てきたので、本日はそのお話から。なぜ日本では主人公のヘンリー(ハリソン・フォード)をインディアナと言わずにインディと呼ぶのかわからないが、まあもう1981年に公開されたレイダース/失われたアーク(聖櫃)の時からそう呼んでいるのだから今更変えるのも不自然だろう。今回の最新作はオリジナルの1930年代のナチス台頭の時代から20年後の冷戦中の1957年が舞台となっている。それで必然的に悪役もナチスドイツから共産主義者へと変わった。ハリウッド映画がソ連共産党と戦うのは久しぶりではないかな。
スターリン主義の悪役イリーナはロード・オブ・ザ・リングスで年齢不詳のガラドリエルを演じたケイト・ブランシェット。彼女自身も年齢不詳の冷たい美しさを見せているが、黒いボブカットの髪型や不自然なアクセントは、冷戦時代から使われてきたソ連スパイのステレオタイプそのもので、ちょっと滑稽な感じがする。もっともインディ・ジョーンズの特徴はまじめぶらないところにあるので、こういうステレオタイプも決して場違いではない。なにしろ映画の最初のシーンは、穴から顔を出したモグラが、走ってくるジープに驚いて穴に引っ込むというもので、これからして、この映画全体の音程が察知できるというもの。

このジープの列はテキサスの砂漠で行われている原爆実験現場を通っているのだがこの冒険についてあんまり書くとネタバレなので、共産党スパイによって売り渡されたインディ・ジョーンズは奇跡的に原爆実験現場から命からがら逃げおおすとだけ書いておこう。(はじまりでインディが死んじゃおしまいだから当たり前だが、、)

しかし、当時はアメリカ政府や大学にソ連スパイがはびこっていたため、かなり神経質になっていたCIAは、ヘンリーがトップシークレットの実験現場に何故居たのか、ヘンリーが教授を勤める大学にまで取り調べに来る。これを理由に大学側はジョーンズ教授を解雇。それに抗議した学長(ジム・ブロードベント)も辞任する。大学から出て行くために荷造りを始めるヘンリーに学長は「最近わしはこの国が理解できんよ。誰も彼も共産党のスパイ扱いで、被害妄想にかられている。」という。しかしこの台詞ははっきりいってストーリー展開から矛盾している。

この映画の最大の悪者は共産主義者であり、しかも冒頭シーンでインディは共産党スパイにひどい目にあわされるのである。そのことを学長はよく知っているのだ。だから政府や大学が共産党スパイに神経質なのはあたりまえ。被害妄想でもなんでもない。スピルバーグ監督は有名なリベラルではあるが、リベラル=共産主義ではない。だから共産主義者が悪者でも問題はないはず。この台詞は不自然で場違いなので、多分元のシナリオにはなく、後から左巻きの脚本家が挿入したのだろう。もちろん共産主義者を相手にしているとはいっても、インディ・ジョーンズのことだからそれほど政治色が濃い訳ではない。映画の本題は政治的な紛争ではなく、インディが巻き込まれる不思議な冒険にある。

大学を首になったヘンリーは、若き日のマーロン・ブランドを思わせる革ジャンを着てハーリーデイビッドソンを乗り回すマット・ウィリアムス(シャイア・ラブーフ)に出会う。マットと彼の母親は、ヘンリーの親友で考古学者のオクスリー教授(ジョン・ハート)に世話になったものだという。マットは南米にいる自分の母親から手紙で、オクスリー教授が行方不明になったので、ヘンリーに助けを求めるように言われたのだという。

実はオクスリー教授が発見したのはクリスタル・スカルという頭蓋骨で、何世紀も前に墓から盗まれたものだった。この頭蓋骨を元の墓に返したものには偉大なる力が与えられると伝えられている。問題は誰もこの墓が南米のどこかにあるという以外には確かな場所を知らないということである。そこでインディ・ジョーンズはマット青年と一緒に先ずはオクスリー教授の行方を探し求め、ひいてはクリスタル・スカルを元の墓に戻すという冒険を始めるのであった。無論ソ連のスパイ達に後を追われているので、南米のジャングルでは手に汗逃げる追跡格闘シーンはあり、小舟に乗って逃げるシーンではナイアガラの滝さながらの滝に落ちたりもする。遺跡ではレイダースの冒頭のようなからくりのある建物を走るまくるシーンもあって、インディならではの冒険が楽しめる。

ハリソン・フォードは60歳を超すと思われるが、どうしてどうして、まだまだ格好いい。二作目で父親を演じたショーン・コネリーも格好よかったが、フォードの渋みのきいた、それでいてコメディータイミングを失わないおちゃめな点も魅力的である。若い観客のために二枚目青年俳優ラルーフを起用したのは解るが、カカシが中年だからなのかもしれないが、やはりラルーフではフォードの魅力にはかなわない。もっともラルーフのマットも最初はヘンリーが年寄りだと思って馬鹿にしているが、悪者との格闘でヘンリーが非常にタフであることを知って感心する。ここでスピルバーグが特に胸焼けするような青年と中年男の友情など表現しないでくれるので観客としては非常に助かる。

第一作目でヘンリーの恋人マリオン・レイヴンウッド(カレン・アレン)がマットの母親として登場するが、一作目ほどの存在感はない。ま、カカシの他人のことは言えないが女性は27年も経ってしまうと腰回りが気になるな。ところで、ミスター苺が「インディ・ジョーンズは共和党支持だったんだな」と言うので、「え、なんで?」と聴いたら、イリーナに銃を向けられ「最後に言いたことはあるか?」と聞かれたときに、「俺はアイクが好きだ」と答えたからだという。アイクとは時の共和党の大統領候補指名のドワイト・アイゼンハワーのことだ。若いひとのどのくらいがこの台詞の意味を理解できたのか興味深い。
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▼「イスラエルは核弾頭150個保有」 カーター元米大統領が語る(iza)
26日付の英紙タイムズは、イスラエルが150個の核弾頭を保有しているとカーター元米大統領が語ったと報じた。訪問先の英ウェールズで25日、出版関係のイベントに参加して発言したが、核保有の根拠など詳細には触れなかった。
 イスラエルは核拡散防止条約(NPT)に未署名。核兵器保有については否定も肯定もしない政策だが、事実上の核保有国とされる。欧米の研究機関は、イスラエルが100~200個の核弾頭を保有しているとみている。
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▼米国が世界の工場になる日~信越化学、コマツ…新興国需要・ドル安で輸出拠点に(時流超流)
「サブプライム問題の影響はまだ製造業にはあまり及んでいないが、“ボディーブロー”のように、じわじわと効いてくるに違いない…」
こんなボヤキが、日本のメーカーからよく聞かれるようになった。米サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題に端を発する景気減速の影響がどこまで及ぶのか。メーカー関係者は今も戦々恐々としている。だが一方、米国の景気減速を逆手に取り、米国を輸出拠点としてうまく利用し始めるメーカーも出てきた。稼いだドルを米国に再投資して、輸出を拡大していく。そこには米景気の減速とは別の風景が広がっている。

・信越化学は中東・アフリカへ
住宅建材などに使う塩化ビニール樹脂で、世界のトップシェアを握る信越化学工業は、米国からの製品輸出を本格化している会社の1つだ。市況変動の影響を受けやすい塩ビと半導体向けシリコンウエハーを事業の柱にしながら、同社は9期連続の経常増益を実現した。要因としては、米国事業が失速しなかったことが大きい。2006年までは年間200万戸規模だった米住宅着工件数は、今年3月、サブプライム問題が表面化した後では最悪の年率換算95万戸と大幅にペースダウン。信越化学と米国で競合するジョージア・ガルフやウエストレイクといった米塩ビ大手は、軒並み大幅減益や赤字転落で苦境に喘いでいる。しかし、信越化学の米塩ビ製造子会社であるシンテックは、米国外への輸出が寄与して、昨年と同じように工場のフル操業を続ける。塩ビ事業の営業利益は若干減少したものの、強い逆風を受けた2008年3月期も、信越化学の売上高は5期連続、営業利益は13期連続でそれぞれ過去最高を更新した。金川千尋社長は説明する。「この1~4月は米住宅着工のマイナス幅がきつく、塩ビの米国内での販売は十数%落ちた。しかし、落ちた分を全世界で売り切ることができたため、もう6月末までは“ソールドアウト(売り切れ)”。利益は前年よりもやや上回っている」。工場の所在地である日本と欧州を除けば、米国からの輸出先は全世界に広がっており、とりわけ中近東やアフリカへの販売が好調。輸出はさらに拡大する見通しだ。

・南米向け建機、日本発を代替
化学メーカー各社が減益決算に追い込まれる中で、信越化学と同様、2008年3月期に2ケタ増益を達成したクラレ。実はクラレも、ガソリンタンクや食品包装の素材「エバール」樹脂について、米国からメキシコ、ブラジル、アルゼンチン、チリなどへの輸出を昨年から本格的に始めた。2008年3月期の金額は北米の売上高315億円のうち1割程度とまだ少ないものの、テキサス州ヒューストンの工場で生産能力を拡大中で、今後さらに輸出を増やしていく考えだ。伊藤文大社長は「クラレは中南米や欧州での販売高はまだ少ない。輸出拠点として、米国の工場は欠かせなくなる」と説明する。化学メーカーでは、住友ベークライトも、コネティカット州やミシガン州などにある工場からの自動車向けフェノール樹脂の輸出を拡大していく。こうした動きは、化学メーカーだけではなく、建設機械メーカー、自動車メーカー、食品メーカーなど幅広い業種に広がっている。
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●(陳胡痒のコメント)色々言われることの多い増田俊男氏ですが、彼のレポートはときたま凄い着眼点で時代の半年先を見ているところがあって、それが被害者を増やしているというなら、悲しいことなのですが、とりあえずこんな記事出ました。ただ、アメ公がえげつないのは、ドル安→製造業で景気回復をするにせよ、それをさせるのは徹底して「外資」を利用する形だ、ということです。アメリカ資本は金融業からその上前をはねる、と。どういうことかというと、サブプライムローン問題で壊滅状態の投資銀行から、時代の流れは産業資本に融資して利益をあげる商業銀行に金融業の主役がかわるのです。そして、商業銀行はドル安メリットでアメリカに進出してきた外資系企業に設備投資資金や運転資金を貸し付けて利益をあげるというわけです。やはりお金の流れを押さえることができないとだめです。でも日本人の民族性から見て、それができるようになるには移民を1000万人ぐらい受け入れて、もっと肉食民族的な遺伝子を増やさないとだめかもしれませんね。成功者や金持ちを尊敬するのではなく嫉妬する民族性を抱えているかぎり、アメリカ人は金融分野で常に世界の先進国であり続けるでしょう。
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