あの事件の裁判
【朝鮮総連事件】公安調査庁元長官ら14時初公判 “有力OBvs検察”全面対決へ
在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部の不動産や資金をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた元公安調査庁長官、緒方重威(しげたけ)被告(73)と、元不動産会社社長、満井忠男被告(74)の初公判が14日午後2時から、東京地裁(林正彦裁判長)で開かれる。両被告とも起訴事実を否認する見通しだ。検事長まで歴任した元検察OBが、朝鮮総連を相手に詐欺を行ったとされる異例の事件の公判が幕を開ける。
両被告は、購入代金35億円を提供する投資家がいるかのように装い、中央本部の所有権登記を移転してだまし取った「不動産詐欺」と、実体のない事業の違約金名目で総連から4億8400万円を詐取した「金銭詐欺」-の2件で起訴された。
この日の初公判では、罪状認否から検察、弁護側双方の冒頭陳述、公判前整理手続きの結果陳述まで行われる予定。次回以降、具体的な審理に入る。公判は来年3月までに36期日が指定されており、総連関係者や捜査当局に対する証人尋問や、被告人質問が予定されている。
最大の争点は、両被告に総連側をだます意思があったか否か-という点だ。 両被告とも、公判前整理手続きで否認する方針を示している。不動産詐欺の共犯として起訴され、分離公判が進んでいる元信託銀行員、河江浩司被告(43)も「だますつもりはなかった」と犯意を否認している。
一方、検察側は、河江被告の初公判で総連側の被害感情を指摘し、さらに緒方、満井両被告が東京・六本木のビルの地上げにからみ、資金を調達する目的で犯行に及んだとする構図を詳述。今回も同様の主張をするとみられる。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/144794/
総連だます意思争点 緒方元公安庁長官ら詐欺事件、初公判へ
在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部の不動産や資金をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた元公安調査庁長官、緒方重威(しげたけ)(73)と、元不動産会社社長、満井忠男(74)両被告の初公判が14日、東京地裁(林正彦裁判長)で開かれる。広島高検検事長などを歴任した大物検察OBが、朝鮮総連を手玉に取ろうとした異例の事件。両被告とも否認し、全面対決となる見通しで、公判でどのような真相が明らかになるのかが注目される。
両被告は、(1)元信託銀行員の河江浩司被告(43)=公判中=と共謀し、購入代金35億円を提供する投資家がいるかのように装い、中央本部の所有権移転登記をしてだまし取った「不動産詐欺」(2)実体のない事業の違約金名目で、総連から4億8400万円を詐取した「金銭詐欺」-の2件で起訴された。
公判前整理手続きで、緒方、満井両被告とも否認する方針を示している。最大の争点は、両被告に総連をだます意思があったか否か-という点だ。
事件の発覚当初、総連幹部は「だまされたという認識はない」と被害者の立場を否定。しかし検察側は、分離しての審理となった河江被告の初公判で総連側の被害感情を指摘。さらに緒方、満井両被告が東京・六本木のビルの地上げで資金が必要だったとして、金目当ての犯行との構図を詳述した。今回も同様の主張をするとみられる。
一方、緒方被告側は検察側の主張を真っ向から否定するとみられる。緒方被告は保釈の際、検察の捜査について「厳正公平な精神が生かされているか疑問。法廷で問題提起する」とコメント。事件発覚直後の昨年6月には、記者会見で「祖国を思う気持ちは在日朝鮮人の方も同じ。実質的な大使館を守ってあげなければと思った」と述べている。
公判は来年3月までに36期日が指定されており、検察側、弁護側双方が証人尋問や被告人質問を予定している。