イスラエルからのニュース | 日本のお姉さん

イスラエルからのニュース

2008年5月7日(水)
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*昨夜から戦没者記念日の行事。建国以来の戦没者2万人

 余りを追悼するため、午後8時には全国民がサイレンと共に

 黙祷をささげた。西壁前での記念行事では、アシュケナジ

 参謀長が演説。(H,P,Y)

*オルマート首相の汚職疑惑は、報道規制にもかかわらず

 外国のメディ アが詳細を報道。報道規制は意味を失い

 つつある。(H,P,Y)

*月曜日の交渉では成果が無かったと、自治政府の和平

 交渉担当者エレカット氏。オルマート首相が汚職疑惑で

 失脚する可能性が高まり、和平交渉が停滞する可能性が

 あると、懸念を表明した。(H,Y)

*ジェニンに展開した自治警察と武装勢力が銃撃戦を行い、

 1人が重傷。
ハマスは自治警察の展開に強く反対している。自治警察

 が昼間の治安維持を担当し、国防軍が夜に作戦を行う分

 担となっている。(P)

*3人のアラブ人を襲撃した容疑でエルサレム在住の8人の

 ユダヤ人少 年を逮捕。他にもアラブ人襲撃を計画していた

 もよう。(P,H)

*ワルシャワで酒に酔い、ユダヤ人の青年3人を人質にして

 ホテルの部屋に立てこもったクウェート大使の息子が逮捕

 された。(P,Y)

*ドイツがナチスにより殺害された同性愛者を追悼する施設

 を建設へ。 ナチスはユダヤ人以外にも多くの少数派を

 殺害している。(H)

*イスラエルの「占領」に協力する会社からの投資引上げ

 作戦を、メソジスト教会が中止。ユダヤ人団体は歓迎を

 表明した。(P)

*今夜から建国記念日を迎えるイスラエルの人口は

 728万人。ユダヤ人の数は、4分の3をわずかに上回って

 いる。(H)

2008年5月8日(木)独立記念日
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*昨夕から独立記念日。式典で演説したイツイク国会議長は

 「現代イスラエル国家は歴史の不思議」としながらも「奇跡

 ではなく、我々の手でそれを成し遂げた」と語った。(H,P)

イスラエルの建国60周年に対して、英国やEU首脳が

 祝賀メッセージ。中東和平の実現のために今後も努力する

 方針を示した。(H,P,Y)

*ブッシュ大統領の中東訪問では、イスラエルとパレスチナ

 の首脳を交えた三者会談は行わないと、米政府が発表。

 現状では和平について交渉が大きく進展する見通しが

 無いため。(H,P,Y)

*オルマート首相の汚職疑惑に関する報道規制は、今日に

 も解除される 見通しだと、警察関係者。容疑は濃厚だ

 と見られている。(H,Y)

*国際原子力機関が、シリアに対して昨年に破壊された

 核関連とされる 施設について報告を要求。問題の施設

 は原子炉だったとする報告を米 国が発表したが、

 シリアは否定している。(H,Y,P)

*国防軍はガザの各地で、カッサム砲攻撃を続けるイス

 ラム聖戦のメンバーを空と陸から攻撃。1人が死亡し、

 14人が負傷した。(P,Y)

*1986年からハマスが制して来たヘブロン大学の学生会

 選挙で、ファタハが勝利。世論の流れが変わった兆候か。(P)

*建国60周年のインタビューを受けたペレス大統領は、

 ラビン首相暗殺事件後も和平に努力したと述懐。しかし、

 ハマスの選挙での勝利やガザからのカッサム砲攻撃は

 予想外だったと語った。(H,Y)

*エルサレムの超正統派地区で、国旗を掲揚した男性に

 集団暴行。超正統派には、現代イスラエル国家に強く

 反対する人々がいる。(P,Y)

2008年5月9日(金)
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*オルマート首相が、米国の実業家から資金提供を受けた

 と公式に認める演説。しかし、賄賂ではなく選挙資金だと

 して無罪を主張。もし、起訴されれば辞任すると語った。

 (H,P,Y)

*今回の首相の疑惑は濃厚で、辞任は必至か。しかし、

 オルマート氏に対する以前の汚職疑惑は、いずれも劇的

 に始まって「沈静化」する経過を辿っており、この件も同じに

 なるとの見方も。(H,P)

*昨日の独立記念日の式典で、ペレス大統領は中東地域に

 おける憎しみと誤解に終止符を打つべきだと演説。平和を

 呼びかけた。(H)

*独立記念日のパラシュート降下ショーで、国防軍兵士の

 一人が目標を大きく外れて観衆の中に降下。観客ら10人

 が負傷した。国防軍は、目標をそれた原因が自然現象か、

 人的ミスかを調査中。(H,P)

ヒズボラの無線通信網をレバノン政府が違法だと宣言し

 たため、ヒズ ボラが「宣戦布告だ」と反発。国内各所で

 銃撃戦が発生し、4人が死亡した。国連安保理は、関係

 勢力に平静を呼びかけている。(H,P,Y)

*ガザとエジプトの間にあるラファ検問所を土曜日から

 3日間運用するとハマスが発表。エジプト政府も確認した。

 (H)

*イランのアフマディネジャド大統領は、建国60周年を迎え

 たイスラエルが「悪臭の漂う死体」で、いずれ滅亡すると

 語った。(P,Y)

*イスラエル独立をナクバ(破局)だとして反対するアラブ系

 市民のデモが暴徒化。警察は催涙ガスなどで群集を制圧

 した。(P,Y)

[情報源略号表]
 P=エルサレム・ポスト 
http://www.jpost.co.il/
 H=ハアレツ       http://www.haaretz.com/
 7=アルツ7       http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
 Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
 ( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
 教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
 各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
発行:「シオンとの架け橋」
http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp

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ヒズボラ、西ベイルート制圧 レバノン、武力抗争11人死亡

 【カイロ=村上大介】親米・反シリアの政府与党と、親シリアのイスラム教シーア派組織ヒズボラ(神の党)を中心とした野党勢力の対立が先鋭化しているレバノンの首都ベイルートで、8日から双方の民兵が市街戦を展開、ヒズボラが9日、与党有力者のサアド・ハリリ氏の自宅などがある西ベイルートを制圧した。2005年のハリリ元首相暗殺以来、「反シリア・親シリア」の色分けで続いてきた権力闘争は、首都での本格的な武力衝突で一気に緊迫の度を強めている。

 衝突の直接の引き金は、シニオラ政権が5日、ヒズボラの軍事用通信網を「違法」として取り締まる姿勢を示したこと。ヒズボラ指導者、ナスララ師は8日、テレビ演説で「(政府の措置は)米国とイスラエルの代理人による『宣戦布告』に等しい」と強く反発し、その直後に市街戦が始まった。

 野党側はヒズボラを中心に、ビッリー国会議長(シーア派)率いるアマルの民兵や左派勢力の支持者らが加わり、イスラム教スンニ派が多い西ベイルートで、ハリリ氏の民兵らと交戦。同氏の自宅付近にロケット弾が撃ち込まれたほか、同氏所有のテレビ局は包囲され、放送が停止した。

 ロイター通信などによると、西ベイルート全域は9日午後(日本時間同日夜)、ヒズボラの手に落ち、銃声はやんだ。戦闘で11人が死亡、約30人が負傷した。ヒズボラは国際空港とベイルート市内を結ぶ幹線道路を封鎖、空港機能はまひしている。

 レバノンの政治危機は、昨年11月から続く大統領選出をめぐる国会審議空転で深刻化しているが、米、仏、サウジアラビアの支援を受け、「反シリア」を旗印とするシニオラ政権とハリリ氏ら与党勢力にとって、今回の事態はヒズボラの「力」に対する大敗北であり、さらなる政権弱体化は避けられそうにない。

 ベイルートでの市街戦は、さまざまな宗派や政治勢力が合従連衡を重ねながら血で血を洗ったレバノン内戦(1975~90年)を彷彿(ほうふつ)とさせるものであり、戦闘が沈静化しても政治的な決着の行方は不透明だ。いま総選挙が実施されれば与党が敗北するとの見方が強く、シニオラ政権は解散総選挙にも踏み切れず、ヒズボラの揺さぶりに動きがとれない。ヒズボラはいったん、今回「中立」を保った政府軍に西ベイルートを引き渡すなどの形で収拾を図る可能性があるものの、あくまでも倒閣を目指して「力」を交えた揺さぶりを続けることになろう。

 地域的な構図でみると、ヒズボラの背後にいるとされるシリア、イランを敵視する米国・イスラエルと、シリア・イランの“代理戦争”でもあり、ヒズボラを壊滅させることで、イスラエルの隣国レバノンへのイランなどの影響力排除を狙う米国の戦略も後退を余儀なくされよう。

5月10日8時0分配信 産経新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080510-00000090-san-int