《Web熱線 アジアの街角から》 | 日本のお姉さん

《Web熱線 アジアの街角から》

▼▽ わたしの主張 ▽▼        by 紋起さん(65歳男性)

☆ 関係は損得勘定だけで ―――――――2008/05/09
ーーー諸外国との付き合いに「真の友人」モデルは導入すべきではない。○○国と真の友人ならば「×××を忠告してあげるべきです」などとよくマスコミの討論などで言われている。しかし、国と国との付き合いは「真の友人」などの関係とは、およそ異なるものであるはずだ。
社会を「ゲマインシャフト」と「ゲゼルシャフト」に区分したのはドイツの社会学者テンニースだが、真の友人などは、地縁・血縁の社会で損得抜きの共同体内の付き合いである。

それに対して「ゲゼルシャフト」は、損得関係での付き合いであり、国家間の付き合いはこれしかあり得ない。なぜなら、国家の構成員が損をしてまで他国との関係を維持しなくてはならない理由がないからである。「真の友人」モデルがないように、その逆の「真に嫌悪すべき相手」モデルもないように思う。「真に嫌悪すべき相手」なら損得抜きで打倒するべきだろう。ーーーそれをやらないのなら、「ゲゼルシャフト」での付き合い、単なる損得関係で付き合えばよいだけの話である。

談話室のお話を読ませて頂いて気付くのは、我々がどのような気構えと用心で行動するかということよりも、相手の罵倒に力点が置かれていることである。それは、国家間の付き合いを「ゲマインシャフト」モデルで理解している所為ではなかろうか。毒餃子事件の日本政府の対応についても、全く同様の誤解でやっている。------意図的な誤解の可能性が大だが。一方、
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「香港で中国製の危ない食品が発見されたら、香港政府は直ちに中国からの輸入を禁止する。中国側が、状況を改善したと判断できた後に輸入を再開する。しかし検査の手は緩めない。

ただし、中国現地での原因究明――犯人探し――にはさほどこだわらない。『中国では毒が混入するのは当たり前』だからこそ『現場での原因究明』にも固執しない。仮にある企業で原因が判明して『改善』したとしても、どうせ他の企業がまた似たような危ない食品を送ってくる。

そもそも中国政府、ことに企業と癒着した地方政府が、本気で原因を調べるかは怪しい。このため、厳しい検査体制を自前で敷く。危ない食品を水際で防ぐとともに『厳しい検査をしているから、いい加減な製品を送ってくると損するぞ』と中国企業に対し警告を発するためだ。
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と、日経ですら報じているのだが、日本政府は馬鹿の一つ覚えのように「共同で原因究明しましょう」と提案して、結果ウヤムヤにされたままでいる。----どこもこのことを批難しない状態は、異常としか言いようがない。聞く耳を持たないのだから、中国に何を言っても無駄なことである。大事なことは、我々の気構えと用心を日頃から整えることだろう。そのような用心録を作り、実行することではないだろうか。------たしか再刊の署名運動がなされていたのでは?
編集部注)中国人の交渉術―CIA秘密研究」復刊プロジェクト

4千年もの間興亡を続けた民は、一筋縄では把握できない。「詐」も巧みだした。「工作」にも通暁しているのだから、「お人好し」の日本人などイチコロだと思う。それを乗り越え相手の手も読めるようにならねばならないのだから、大いに現地に進出して情報を取る必要もある。大東亜戦争の時のように鬼畜米英と嫌悪して、英語すら禁ずることで情報遮断するような愚を再び犯してはならない。我々にとって危ない国とは、それなりの準備をして意図的に交流しておかねばならないのではなかろうか。= この稿おわり =
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▼▽ 心が楽しくなる話 ▽▼  by hideおじさん


☆ 朝鮮の海苔養殖―知られざる日本の功績 ――――― 2008/05/09
今では、世界各地で海苔を食べることができるが、元々は東アジアにしかない食文化であったそうである。ーーー例外的にイギリスでも食されていた地方がある。グリーンランドなど北極圏の一部でも食されていたとの記録もある。

日本の場合、8世紀頃(奈良時代)中国から紹介されたとの記録もあるが、それ以前にも食べていたという文献も残っている。ーーー当時は非常な貴重品だったそうで、一部の貴族しかお目にかかることはなかったようだ。現在のような板海苔は、江戸時代の1680年頃に生まれ、当時有名だった再生紙の「浅草紙」に製法が似ているところから「浅草海苔」と呼ばれるようになったともいわれる。

さてその海苔であるが、中国、朝鮮では、時代とともにだんだんその食文化が廃れてしまった。13世紀後半の朝鮮の書物に「海衣」という文字が残っており、これが海苔のことだといわれているが、どのようなものだったか、詳細は分かっていない。日本と同じように、貴族や地元漁師以外には口に入らなかったようだ。朝鮮においてこの海苔文化が復活するのは、日韓併合時まで待たなくてはならなかった。

朝鮮総督府は、朝鮮の産業復興の一環として水産試験場を設立、それまで細々とした沿岸漁業が主だった朝鮮に、近代的な漁法を伝え、また科学的な沿海・海洋調査や漁業資源の調査など膨大なデータは、現在の韓国漁業の基礎を作ったものである。その中で特筆されるのは、初めて「養殖」という技法を伝えたことである。「養殖」という観念は、それまで朝鮮には無く、大正時代に総督府が設立したこの水産試験場においての「淡水魚の養殖」がスタートだった。

その中で、「富士川きよし=[サンズイ+摎の右側]」という東京帝国大学出身の水産試験技師が、それまですっかり廃れてしまっていた朝鮮の海苔に目をつけ、その生産を復活させた。

朝鮮独自の技法を参考に改良を加え、海苔の養殖に取り掛かったのだが、これをきっかけに朝鮮海苔の生産が飛躍的に伸びた。朝鮮の海苔は、需要が多かった日本へ輸出され、高麗米と同様、朝鮮の重要な輸出品目となった。まだ工業製品の発展をみなかった朝鮮において、海苔もまた朝鮮財政の一役を担ったのである。そして富士川きよしは、1942年、地元住民から感謝され、彼の功績を称える記念碑が建てられるようにまでなった。

彼は、終戦後も朝鮮進駐軍の依頼を受け、新生朝鮮に残り、朝鮮戦争が始まるまで海苔養殖技術を韓国で広めていったのだった。富士川が作った海苔養殖技術は、その後日本に逆輸入という形で有明海苔に生かされることになる。日本統治時代の海苔増産により、朝鮮においても、それまで一部貴族の滋養食品であった海苔が一般市民の口にも届くようになり、「キムパプ」といわれる海苔巻きは、韓国の庶民の食べ物として現在に至っている。

悲しいかな現代の韓国では、板海苔も海苔巻きも韓国が起源であると強弁しており、富士川らの努力は記念碑の破壊とともに全く韓国の歴史から消されている――――。
たしかに、日本の養殖技術が直ぐに朝鮮の人々を裕福にしたわけではないかもしれない。しかし、近代漁法を朝鮮にもたらしたその功績は、我々日本人だけでも覚えておきたいものである。
ちなみに、総督府が設立した水産試験場は、釜山水産専門学校とともに、戦後「国立水産大学」に改名、そして同じく日本統治時代に設立された工業補修専門学校(戦後、国立工業大学)と合併し「釜慶大学」として、現在でも韓国のトップ10に入る狭き門の有名大学として存在している。= おわり =
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☆ 最近の話題から ―――――――――― 2008/05/09
☆ いつ開通になるの?蘇通大橋
蘇通大橋は、長江をまたいで蘇州と南通を結ぶ橋ですが、4月18日に開通というアナウンスがあったのに、いまだ開通していません。業を煮やして…といったらいい過ぎですが、開通前の橋を見学に行く観光コースも一時期大流行でした。でも、関係部署からストップがかかり、観光はできなくなったとか…

そうこうしている間に、上海と寧波を結ぶ杭州湾大橋が5月1日に開通。これは本当かどうか分かりませんが、安全面に不安を残しながらの開通だとか…杭州湾大橋が開通、では蘇通大橋の開通はいつ?? これはネットでも話題になっています。はてさて、いつ開通になるのでしょうか…私がこういうことを書いているということは、まもなくアナウンスがある??

☆ 今年の労働節のお休みは3日間
今年の労働節のお休みは3日間でした。というのも、昨年、祝祭日に関する法律が改定となり、ここ数年間1週間のお休みがあった労働節(メーデー)のお休みは、3日間となりました。今年は1日から3日までお休みとなりました。1日は法定休日、2日は日曜日の4日に出勤する代わりにお休み、3日は土曜日…というわけで、日曜日の4日は2日の分の出勤でした。ちなみにぽんず家では…年度初めには学校のお休みが決まっている息子は、4月28日から5月4日までお休み。夫は5月1日から4日までのお休みでした。

☆ 今話題の?カルフール不買騒動
今話題のカルフール、日本では不買運動がなんのかの… という話題の中に蘇州はあがっていませんが、実は蘇州にも店舗があります。で?どういう様子?? といわれると笑って誤魔化すしかないぽんずです。
反日デモ、天安門、挙句にSARSなどといろいろな経験をしてきているぽんず、触らぬ神に祟りなし!と、カルフールには近寄らないことにしています。「私は、不買運動なんて関係ないわ!」という中国の方の声も聞きました。近所のお店がカルフールだったら、カルフールに買いに行くんじゃないでしょうか。我が家の場合、近くにないのでカルフールに行かなくても問題ないんですよね。だから、「触らぬ神に祟りなし」なんていってられるのですが…。

☆ パンダのレンタル料
上野動物園のリンリンが死んでしまったとの報道がありました。胡錦濤主席も前向きだということですが、なんと「1年につき1頭あたり1億円!」だとか…。南京の動物園で、パンダをレンタルした料金は100万元だったと報道がありましたが…知事が、いらない!という気持ちもわからなくもありませんね…以上、今回は、最近話題になっている事柄からちょっと書いてみました。