「日本解放第二期工作要綱」 第2講 (博士の独り言)
国思う講座
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日々新たなご訪問をいただき有難うございます。
以下に、講義第2回目の内容を収録・報告いたします。
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はじめに
本日、みなさまには、年度始め最初の日曜日とのあわただしい時節にもかかわらず、国思う勉強会を別途開いていただき、お邪魔した次第です。みなさまに心より感謝を申し上げます。昨日、勉強会の次第について申し上げましたが、国思う勉強会では、これから5月にかけて、随所で、「日本解放第二期工作要綱」を反教材とした講義を重ねてまりたく考えています。
講義といえば僭越であり、瑣末な内容ではありますが、この35年以上も前に訳出されたとみられる文書の内容と、過去にあった出来事を対照して、話をすすめたく考えております。この「日本解放第二期工作要綱」が興味深い文書であり、且つ、生きた文書である、と思われる点は、その内容と過去の事象との符合する点が実に多いことにあります。また、現状の日本に当てはまる事柄も多い。ここに、あえて今、紐解く必要性がある、とこのように考えております。
なぜ、わが国には、中国共産党に隷属するかの政治家が多いのか。また、隷属までにはいたらないけれども、なぜ、中華人民共和国に対して明快な発言を示す政治家が少ないのか等々、と。疑問に思われる方は少なくないことと思います。その政治家が過去の運動参考等の経歴、あるいは、元々が親中的な思想の持ち主であった、等々と。その経歴や思想背景から分析する方法があります。これらは、同国との接点を認識する上で重要ですし、また、貴重な認識方法の1つと謂えるでしょう。
しかし、経歴や背景には、さして該当するものが無いにも関わらず、中国共産党に屈従しているかの政治家が、とりわけ、日本の代表的な保守政党である自由民主党や同党の出身者の中にも存在しています。たとえば、硬派とも謂える対中スタンスを政治信条としていた人が、ある時の訪中を境に、親中派の政治家へと変貌する。それまでの発言とは裏腹のことを言い出す。こうした現象には、その政治家のそれまでの経歴や、思想背景からでは理解し難い点が多々あります。ここに、中国共産党の「対日工作」の一端が窺(うかが)えるのではないでしょうか。
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工作要綱が示す「基本戦略・任務・手段」
ここで、「日本解放第二期工作要綱」を見てみましょう。同書の冒頭には、次の通り示されています。
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(以下、引用)
A.基本戦略・任務・手段
A-1.基本戦略
A-2.解放工作組の任務
A-3.任務達成の手段
(以上、引用)
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最初に、「定義付け」をなしている部分と謂えます。ここで示されている「基本戦略」(A-1)では、対日工作員に対して同要綱全体を包括して示し、次の通り簡潔に記しています。
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(以下、引用)
A-1.基本戦略
我が党は日本解放の当面の基本戦略は、日本が現在保有して いる国力の全てを、我が党の支配下に置き、我が党の世界解放戦に奉仕せしめることにある。
(以上、引用)
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ここで言う「解放」とは何か。ブログの方で、折々指摘させていただいたことですが、その意味を端的に「侵略」と認識すれば、事の次第が判りやすくなります。すなわち、侵略によって周辺国を収奪する。云く、その国の『国力の全てを、我が党(中国共産党)の支配下に置き、我が党の世界解放戦に奉仕せしめることにある』と記されています。その国の国土や国民、経済力や技術力、資源等々。通常国家では「国力」を構成しているすべてを支配下に入れる。
そして、『我が党の世界解放戦に奉仕せしめることにある』と記す通り、支配下に入れた国々に、中国共産党の「世界解放(侵略)戦」のために、奉仕させる。すなわち、支配によって、当該国を同党の「自治区」の解放(侵略)戦のために機能する「自治区」の1つに造り変える。それが工作の「基本戦略」であると述べている。その対象が、この文書の場合は「日本」であるから、「対日」と冠されている、と。こう考察すれば、アジアにおける他の状況もまた、視野に入ってまいります。
まさに、領土拡大・覇権主義を是とする中国共産党のコンセプトそのものではないか、と。その姿を自ずから端的に謂い表した事項と謂えるのではないでしょうか。
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解放工作組の任務
では、「対日」工作要綱の場合に、具体的に、どのような指標が設けられているいるのか。それを示している部分が、次の「解放工作組の任務」(A-2)の事項と思われます。
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(以下、引用)
A-2.解放工作組の任務
日本の平和解放は、下の3段階を経て達成する。
イ.我が国との国交正常化(第一期工作の目標)
口.民主連合政府の形成(第二期工作の目標)
ハ.日本人民民主共和国の樹立・・天皇を戦犯の首魁として処刑
(第三期工作の目標)
田中内閣の成立以降の日本解放第二期工作組の任務は、上の第口項、即ち「民主連合政府の形成」の準備工作を完成することにある。
(以上、引用)
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ここで、「対日」解放工作を三段階に分けて記しています。先ず、「目標達成」と謂う意味。そのとらえ方1つを観ても、いわゆる、何年何月、あるいは何年の第何四半期までに、これこれを達成と。時間軸にマイルストーンを置く西欧社会のコンセプトとは異なり、目標「達成」それ自体に道標を置いている。いわば、ここで記される段階目標の「達成」。そのために時間、歳月を費やしてもよい、との執拗(しつよう)さが窺(うかが)える。ここに留目すべき点があるように思います。
また、『日本の平和解放は、下の3段階を経て達成する』と置き、第一期から第三期までの三段階に分けて記されています。その「第一期」が『我が国(中国共産党が1949年に建国した中華人民共和国)との国交正常化(第一期工作の目標)』とあります。その達成を、いわゆる、「日中国交正常化」に置いている。この「日中国交正常化」は、同年9月29日に、時の両国首相によって署名された、日中共同声明(日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明)に置いていることが窺えます。
この「第一期」の達成が、中国共産党にとっては、次の「第二期」の「はじまり」でもあった。これが表題名の「日本解放第二期工作要綱」の意味するところであろうかと見受けます。その「第二期工作の目標」として、『民主連合政府の形成』とありますが、同時に、現在(2008年)は、そのプロセスの最中(さなか)にあるであろうことが読み取れます。この「民主連合政府」との文言は、中国共産党の常套句には非ずとも、当時、日本共産党が盛んに用いていた文言であったことが判ります。
考察すれば、同文書を入手したとされる中央学院大学の西内雅教授(故人)が、提供者に配慮しながらも、しかし、当時の分かり易い文言(民主連合政府)を用いて翻訳されたのであろう。そのことが、ここに読み取れるのではないでしょうか。当時、日本共産党は衆議院選で38議席を獲得し、「自共対決」と一部では持て囃(はや)される時局にあった。云く、『田中内閣の成立以降の日本解放第二期工作組の任務は、上の第口項、即ち「民主連合政府の形成」の準備工作を完成することにある』と記されています。これについては後の項目で詳しく解説したく思いますが、この動きは、後年の日本共産党の後退によって挫折したかに映ります。しかし、その後も形を変え、組織を変え、姿を変えて今も生きているのです。
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現在も進行中
否、むしろ、その「達成」の前夜にあると指摘しても過言ではない動きが、政局の中に徘徊しているかに映ります。その背後、あるいは水面下において、中国共産党は、絶えざる対日工作を重ね来た結果と指摘しても差し支えないでしょう。良識の眼は、この事象を英邁に見抜かねばなりません。もしも、「第二期」の達成を許せば、それは同時に、「第三期」と記す『日本人民民主共和国の樹立』への段階のはじまりを意味することになります。
いわば、「民主連合政府」に匹敵するその時の「政権」が、さらに中国共産党に忠実な政府へと「強化」され、その国の尊厳の完全破壊の段階へと移行する。いわば、中華人民共和国建国後の同国内で起きた「文革」と同様の破壊行為を、支配下に収める国の中で惹起(じゃっき)させる。そのために、その国の至宝、尊厳の象徴の破壊へと出る。「対日」、すなわち日本の場合にそれを約せば、『天皇を戦犯の首魁として処刑』とする。その徹底的な破壊のもとに、『日本人民民主共和国の樹立』としている。現時局の表現を借りれば、「日本自治区」と謂えば、事の次第が判りやすくなると思います。
これは、日本に対する途轍もない毀損(きそん)に他ならない。しかし、一波、また一波と浜に押し寄せる波のように、随所、あらゆる分野を通じて、対日工作をしかけて来ている。その実態に、1人でもより多くの方が気づいていただきたいのです。
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任務達成の手段
いわゆる「工作活動」の要領や指示系統について、その執拗な姿が窺えますが、次にこう記されています。
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(以下、引用)
A-3.任務達成の手段
本工作組の任務は、工作員が個別に対象者に接触して、所定の言動を、その対象者に行わしめることによって達成される。 即ち、工作者は最終行動者ではなく、隠れた使喉者、見えざる指揮者であらねばならない。以下に示す要領は、全て対象者になさしめる言動の原則を示すものである。
本工作の成否は、終始、秘密を保持しうるかどうかに懸かっている。よって、工作員全員の日本入国身分の偽装、並びに工作上の秘密保持方法については、別途に細則を以て指示する。
(以上、引用)
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標的とみなした政治家や要人に対し、工作員は「言わせる」立場にある。いわば、標的となった人物は糸で操られる傀儡(かいらい)であり、その糸それ自体を操るのが対日工作員である。その工作員もまた、当局の指令に忠実に動け、と。その上で、指示、および指示系統に関する機密を厳守せよ、と記しています。この形態については、また次回の勉強会において指摘したく考えます。本日は、貴重なお時間をいただき、大変に有難うございました。
(平成20年4月6日 於近隣有志宅)
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反教材
・中共「対日政策要領」
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付記再録: 中国共産党が奪った人命(その2)
中国共産党による人命軽視の問題は深刻であり、反動分子や異端徒とみなした自国民に対する残虐な弾圧を含め、その大量虐殺は、本来は独立国家であるチベット、東トルキスタンにまでおよんでいる。1997年にフランスで出版された『共産主義黒書』(Le livre noir du communisme, Editions Robert Laffont, Paris, 1997)によれば、中国共産党による「中華人民共和国」の建国以来の殺害は膨大な数に上る、と記されている。ジャン・ルイ・マルゴラン氏は、信頼でき得る数値として、国民党との内戦期を除いた犠牲者数を次のように概括し、同書の中に記している。
『体制によって暴力的に死に至らしめられた人』が700万~1000万人(チベット人を含むとするが、数十万人と過少)。『「反革命派」としてラーゲリに収容され、そこで死亡した人』が約2000万人。『大躍進期(1959~61年)に餓死した人』は2000万~4300万人と。さらに、諸団体の概算によれば、中国共産党が東トルキスタン(新疆ウィグル自治区)で実施した核実験(50回)による放射能汚染で75万人が死亡。中国共産党の「計画育成」政策のもとで750万人の胎児を強制的に堕胎させ、さらに、「政治犯」として50万人を殺害している。チベットでは人民解放軍の軍事侵攻以来の犠牲者は150万人(仏教誌・大法輪)におよぶといわれる。
同国内の厳しい言論統制のためか、ニュースとして漏れ出る機会は少なくなったが、チベット人、東トルキスタン人に対する銃殺行為はしばしば報じられ、臓器収奪を目的とした法輪功、異教徒の処刑、虐殺は実態証拠とともに国際世論に問われている。1日に平均して250件以上の発生が伝えられる国内各地の暴動でも、鎮圧による犠牲者は絶えることはない。
このように、中国共産党による人命軽視の本質はいささかも変わらず、世界有数の「殺人国家」と認識して差し支えない。むしろ、この認識に欠ければ「中華人民共和国」を語るに値わず、表向きの「微笑外交」に翻弄され、国益を失い、主権侵害を許す結果を招きかねない。まして、斯様(かよう)な背景に目を瞑(つむ)るかのごとく、すでに開催意義は自動消滅している「北京五輪」に対し、資金収集に奔走する国会議員諸氏の集団が存在することは、殺戮に加担する愚行に等しい、との評価を国際世論から受けても弁明は困難であろう。また、かくなる殺人国の指導者を「国賓」と招く行為は、「内なる国辱」と謂う他はないだろう。
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【筆者記】
瑣末な内容のため、講義と称すれば僭越の限りだが、読者より小ブログへの掲載を要望くださる声が多く、本編でも掲載を続けさせていただくこととした。有志、読者のみなさまの何らかのご参考として、どこかでお役立ていただける機会があれば幸いである。 なお、活動の休止挨拶につき、みなさまより心温かき慰問、励ましのメッセージをいただき心より感謝申し上げる。ブログについては、しばしスローペースにはなるが、ご訪問いただければ嬉しい。短稿にて。
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読者のみなさまにはお忙しい中、ご訪問をいただき感謝しています。ここに、新たに記事をアップさせていただけたことを有難く思います。 拙い記事に対し、有志のみなさまより、内容を的確にフォローいただくコメント、身を案じてくださるコメントに感謝します。昨今、売国事例と呼ぶべきさまざまな事件、不祥事が露呈していますが、良識の力によってこれらを今周知・打開し、未来の教訓とすべき「日本復刻」への確かな前兆と筆者は観ています。先ず膿を出し切って、病を治す。これもまた自明の道と思います。力を合わせて頑張りましょう。
なお、この度は、やむなき事情が重なり、無念ではありますが、ここで、一旦、活動をしばし休止させていただくことにしました。微力で且つ未熟ながらも、在るすべてを尽くし、懸命に活動を進めてまいりました。しかし、みなさま、有志から多大なご協力を得ながらも、個人の限界を超え、ここで兵糧が尽き、奮迅尽きた感がいたします。ここで力を十分に蓄え、また、PC等の十分な態勢と装備を整え、国思う活動を再開できればと思います。
本編ブログにつきましては、手を尽くして存続を図りたく思います。ご訪問いただければ幸いです。(平成20年5月2日「休止挨拶」より)
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