軍事情報、「シリアの原子炉の設計と燃料棒の数字などは北鮮・寧辺にある原子炉と驚くほど極似している | 日本のお姉さん

軍事情報、「シリアの原子炉の設計と燃料棒の数字などは北鮮・寧辺にある原子炉と驚くほど極似している

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■米海軍、四艦隊改編へ

米海軍作戦部長のラフヘッド大将は二十四日、四艦隊の改編と新司令官の補職を発表しました。新司令官に補職されたのは前・海軍特殊戦集団司令官のカーナン少将です。四艦隊の責任地域はカリブ海、中南米地域です。四艦隊司令官は今後、南方集団海軍司令官(在 フロリダ州メイポート)を兼務することになっており、「南方集団海軍責任地域での海上兵力としての役割拡大」「地域に対する米の関与の実証」を実現するための改編が現在行なわれています。

ラフヘッド大将は「四艦隊の改編は、南半球の海上における安全保障と、中南米諸国の諸国民や海軍に対しわが国のプレゼンスを発揮することが極めて重要だからだ。わが海洋戦略は世界規模の海洋戦略に基礎を置いており、世界のパートナーとともに行なうことが不可欠だ。今回の改編は利害と脅威を共有する諸国の集団海上安全保障を通じ、中南米とわが国の信頼関係を構築するための海上戦力増強に基礎を置いている」と述べています。この七月一日に米南方集団は、南方集団地域東西部に所在し現在米海軍が管轄している海上兵力に対する作戦指揮権を保有することになっています。

それに伴い四艦隊は、司令部があるフロリダ州メイポートで兵力増強する必要がなくなります。これらの兵力は不測の事態発生時の展開から対麻薬テロ、戦域保安協力(TSC:theater security cooperation)の作戦行動まで、幅広い分野でさまざまな任務を行ないます。戦域保安協力(TSC:theater security cooperation)には、人道支援、国内での協力のみならず、軍の相互交流・共同訓練の機会も含まれています。

⇒米四艦隊は南方集団隷下の海軍部隊「南方集団海軍」として責任を保持することになったということのようですね。中南米地域での任務に応じた迅速かつ柔軟な対応を行なうため、指揮系統を一元化したのでしょうね。ベネズエラやコロンビア、ウルグアイなどが少しおかしくなっているというのもあるのでしょうね。カリブ海、中南米地域で作戦を展開する海軍直属部隊としての任務を果たし、友好国の海軍と協力して海上環境を形成するということです。ちなみに太平洋集団海軍には太平洋艦隊があって、その隷下に三艦隊、七艦隊が置かれています。なお、新司令官・カーナン少将は、海軍特殊部隊SEAL出身で初めて番号つき艦隊司令官に補職された方になります。

イランが支援する特殊戦要員を殺害
二十四日のイラク多国籍軍、イラク多国籍軍団の発表によれば、イラク北部のラシディヤーでイランで訓練を受けた特殊戦要員のグループを多国籍部隊が殲滅したそうです。四名を殺害し、五名を拘束しています。⇒情報筋によれば彼らはイランの資金・武器援助を受け、誘拐等の特殊工作に当たっていたそうです。

■ペトラウス大将を中央集団司令官に指名
米のブッシュ大統領は二十三日時点で、現イラク多国籍軍司令官のペトラウス陸軍大将を次期米中央集団司令官に指名しました。
発表を行なったゲーツ国防長官によれば、「私が大将を大統領に推薦した。私は大将を完全に信頼しており、この任務に最適の方だ」ということです。大将の「イラク情勢に対する深い理解」「作戦能力」「指揮下でのイラク情勢の改善」が決め手になったようですね。あわせて長官は後任のイラク多国籍軍司令官に、前イラク多国籍軍団長で陸軍参謀次長のオディエルノ陸軍大将を指名したことも明らかにしています。オディエルノ大将はペトラウス大将の右腕としてイラクで活躍した方です。ふたりはツーカーの仲みたいですね。補職には上院の承認が必要ですが、五月二十六日の戦没将兵追悼日(メモリアル・デー)までに行なわれる見通しです。
●米海軍将官人事(四月二十二日)
ゲーツ国防長官は本日、大統領が以下の補職を発令したと発表した。
メルビン・G・ウイリアムス中将を二艦隊司令官(在 ヴァージニア州ノーフォーク)に発令する。中将の現職は海軍艦艇部隊集団副司令官(在 ヴァージニア州ノーフォーク)である。
ウィリアム・E・ゴートニー少将を中将に昇進させ、中央集団海上部隊指揮官兼ねて五艦隊司令官(在バーレーン)に発令する。少将の現職は一〇空母打撃群司令(在 ヴァージニア州ノーフォーク)である。
●米政府「北鮮はシリアに核を拡散させた
26日、米政府がベリーノ報道官の声明「北鮮がシリアの核関連施設建設に対して秘密裡に協力を行なっていた」と明らかにしました。声明の中で米政府はシリアがプルトニウム抽出ができる原子炉を東部砂漠地帯に建設しており、昨年九月のイスラエル空爆(*)で破壊されたあとも証拠を隠滅していた、としています。
はこのときの攻撃で北鮮人が死んだという話を聞いていたのですが、裏が取れなかったのでお伝えしませんでした。今回明らかになった諸情報を通じ、その裏がようやく取れました。「北鮮とシリアの核拡散協力」がどう展開してゆくか注視していましたが、動き始めたようですね。そういえば、米中央情報庁(CIA)長官のヘイデン空軍大将は同日行なわれた下院の情報委員会等で、イスラエルが爆撃を行なったシリアの核施設写真、現場に北鮮関係者がいる様子を録画したビデオなどを見せ、「シリアの原子炉の設計と燃料棒の数字などは北鮮・寧辺にある原子炉と驚くほど極似している」と説明したそうです。
シリアに対する北朝鮮の核開発協力を米政府が確信するに至った背景には、疑惑の施設を映したビデオが決定的な役割を果たしています。あわせて、衛星写真を活用した精密な判読作業も、大統領、米政府の判断に影響を及ぼしたようです。

●米政府声明と報道のまとめ
それまで米議会周辺で噂されていた北朝鮮とシリアの核開発協力を示すビデオテープの存在を初めて報じたのは二十三日付のワシントンポストでした。米政権は24日、議会の非公開ブリーフィングでこのビデオの存在を認め、関連する写真を公開しています。
AP通信は、ブッシュ政権がシリアの核施設と非常に類似している北朝鮮・寧辺の核施設の写真も議員らに公開したと報じ、ブッシュ政権は、シリアの核施設の外観や燃料棒注入口など寧辺の核施設と似ているとの判断を示したと伝えました。朝鮮日報によれば、CIA長官のヘイデン大将は、北鮮とシリアの科学者が共に映っている写真も資料として提出したそうです。この北鮮側人物は「チョン・チブ(Chon Chibu)」なる人物で、寧辺の核燃料製造工場責任者とのことです。二十五日のワシントンポストは、米情報当局者の話として以下のことを報じています。

・北鮮とシリアは一九九七年から秘密プロジェクトに着手した
・二〇〇一年、シリアはユーフラテス川流域砂漠地帯に原子炉建設をはじめた
・シリアが原子炉建設をはじめる前に、北鮮・寧辺の核施設に関連する北鮮高官が数度シリアを訪問している
⇒これに関連して思い出したのは、ワシントン・ポストが昨年、イスラエルが爆撃を行う前月の8月に撮影された衛星写真を判読した結果、疑惑のシリアの核施設が寧辺の5MW原子炉と類似している、と報じていたことです。寧辺の原子炉は、縦49.9メートル・横47.8メートルの四角形の建物で、シリアの核施設もまた、縦横がそれぞれ 46.9メートルで、寧辺の原子炉に類似しています。

●米の声明と六者協議
六者協議・米代表のヒルさんは二十四日、「北鮮とシリアの核協力関係は過去のものだ。六者協議でこの問題を解決したい」と述べ、韓国政府は「今回明らかになったのは新たな事実ではない。米政府の声明は将来にベクトルを向けたもの」としています。このほか、25日付ワシントン・タイムズは、北鮮の核開発計画の申告と関連し、米政府が検証条項の改善を目指して、北鮮側と再交渉を進める構えだと報じています。北鮮とのシンガポール暫定合意の内容に議会や政権内の一部が反対していることが理由だそうです。シンガポールでの交渉に先立ってヒルさんは北鮮の担当者と非公式会合を行なっています。おそらくここで米と北鮮は取引したのではないでしょうかね。韓国軍事筋からもそういう話が出ています。昨年ヒルさんは、「六者協議は、朝鮮戦争終結、平和条約調印のための現実的機会である」と大統領に意見具申しています。これに対して前国連大使のボルトンさんは、北鮮は長きに渡ってイラン、シリア、リビアといった中東の不安定国家にミサイル、非在来型兵器を輸出しつづけている常習犯である、としています。

昨年九月のイスラエルによるシリア原子炉空爆は、北鮮の姿勢をかなり硬化させたようですね。初期段階の空爆による戦闘機損耗を局限化しようと、山の中にある六千フィート規模の滑走路を持つトンネル型飛行場の建設を加速化させたようです。専門家によれば、ここから発進した戦闘機は、米韓連合軍と戦う人民軍最前線への支援を数分で行なえるそうです。この施設の存在は、北鮮空軍の亡命将校とグーグルアースによる衛星写真で確認されています。先週シリアとの核協力が明るみになった段階で、装備を多数地下施設に運んでいるとの情報もありますね。
北鮮は餓える国民に「戦士となれ」と洗脳し、軍事にばかりお金を使っています。先週金曜日の中央テレビは「いまや全党、全軍、全国民を挙げ、来るべき行動に備え、完全な準備を行なうときである」と伝えています。
●今回の米声明に関連する諸情報
・六者協議自体に意義を見出していない海外の複数外交筋は、最大十発の核爆弾保有と金王朝の安泰を図りたい金正日にとって、今回の声明の背後にある取引は取るに足らないものではないだろうか?と見ているようです。
・米政府の核専門家は今回のブッシュ政権が行なった声明のタイミングと証拠の質に困惑しているようです。
・米民主党からは強硬派で知られるチェイニー副大統領あたりが、金正日との対話路線をぶっ潰そうとしてやったのではないか?という示唆が洩れ伝わってきています。
・韓国の専門家は、今回のアメリカの発表を「米朝交渉チャネルを活かしておくための狡猾な手法」とみています。金正日は昨年、12月31日を核計画の「すべての核計画の完全かつ正確な申告」を最終期限とすることを拒否していますが、それを受けてのものだろうということです。(*)(*)六者協議は2007年10月3日、核施設稼働停止などの「初期段階措置」に続く「第2段階の措置」として、北朝鮮が同年12月31日までに寧辺の3核施設の無能力化を完了させ「すべての核計画の完全かつ正確な申告」を行うことで合意していました。
⇒思うのですが、今回の米政府の声明は、CIAが実質的に北鮮を救ったように思えてなりません。意外に思えるかもしれませんが、これで北鮮は面目を失うことなく「すべての核計画の完全かつ正確な申告」の拒否が可能になったのではないでしょうか。敵に塩を送るというより、もはや敵として見ていないのかも知れません。

●シリアと北鮮
ちなみにシリアと北鮮という両独裁国家の同盟関係は三十五年以上に及びます。反米、すべての権力は家族で独占するという共通点を持つ両国は二代目時代に入っています。シリアには、中東最大のミサイル工場と化学兵器の備蓄があります。これらは過去二十以上にわたって北鮮から入手してきたものです。北鮮は二〇〇六年十月に核爆弾を爆発させました。これはシリアの核武器の爆発力、性能向上にとっても極めて重要な出来事であったといえます。二〇〇〇四年に米議会に提出されたCIA報告は、シリアが保有する液体燃料推進のスカッドCは主に北鮮の専門家による支援を通じてできたもの、と断定しています。そう言えば、二〇〇四年四月二十日に起きた「龍川駅列車爆発事件」では、シリア人技術者が十名以上死亡したと当時聞いたことがあります。これについては、二〇〇四年五月七日付けの産経新聞の詳細レポートを除き、何の話も出てませんね。記事では、防護服を着た軍人たちが、旅行中のシリア人がいた列の区画から破片を除去していたとの情報がありました。
死亡したのはいずれもシリア有数の軍事産業の技術者で、遺体はシリア空軍の輸送機に乗せられて二〇〇五年五月一日に母国に搬送されてます。産経によれば、このとき在平壌シリア武官を通じ非在来型兵器(核爆弾?)が運ばれたとのことでした。この報道内容は、今回の米政府の声明を通じ証明されたといえましょう。

さすがです。産経!

●シリアと北鮮(その2)
そういえば昨年一月二十三日、シリアのスカッドミサイル製造工場で、神経ガス「VX」とサリンの化学弾頭を搭載しようとしたイラン、シリアの技術者が死んだとJDWが伝えてましたスカッドも弾頭も北鮮製です。これについて複数の専門家は、北鮮の科学者がシリアに対し、空中爆発型化学弾頭のミサイル取り付けを指導していたのだろうと考えていますね。シリアには百基を超えるスカッドC、Dがあります。北鮮から十五年前に購入しています。九十年代、スカッドCにクラスター弾頭が追加されたとき、専門家は「あれは化学弾頭用だぜ」と見ていました。北鮮との関係を通じシリアは化学兵器開発計画を入手しました。

そこにはサリン、神経ガス「VX」、マスタードガスが含まれています。
シリアはスカッドC二基にひとつの発射機を配備しており、イスラエルはこれに戦略的脅威を覚えていると聞きます。通常の場合、十基にひとつの発射機程度です。シリアのミサイルは先制攻撃にあたって極めて有効な武器となっているわけです。

●シリアと北鮮に関する諸情報
・シリアは、二〇〇四年から核武器取得への野望を持っていると幾たびとなく指摘されてきたが、政府は否定しつづけていた
・二〇〇六年当時に聞いた欧州情報筋の話によれば、シリアは北東部にあるHasakah県で、最先端核開発に当たっている。とのこと。
・英国情報筋は同国の核開発計画責任者は、共和国防衛軍団指揮官でアサド大統領の弟であるマヘール・アサド大佐と特定している。
・昨年はじめ、北鮮とシリアの軍事・政治関係者の訪問が拡大した。

●北鮮貿易大臣のシリア訪問
昨年八月十四日、北鮮の林景万貿易大臣が「貿易科学技術協力」に関する議定書に署名するためシリアに所在していました。代表派遣団はシリア滞在中「合同経済委員会」なる会議を5回にわたって開きましたが詳細は明らかにされてません。海外情報筋の結論は、この取引は北鮮弾道ミサイルに関する内容を含んでいる、というものでした。「現在シリアが保有する弾道ミサイルの整備」「空爆に対抗するためのサイロと掩蔽壕建設にあたっての技術協力」がその内容と想定されます。イスラエル情報当局がこの会議を、「核問題を読み解く最後のピース」と解釈していることはよく知られています。そしてイスラエルはこの認識を、米のブッシュ大統領と共有しています。

●シリアと北鮮の核開発
米とイスラエルは長い間、北鮮の武器輸出を「貧乏人が稼ぐ手段」と見ており、シリアの大量破壊兵器についても「あそこは化学兵器の国」と認識していたようです。シリアにおける核開発も「休止中」とばかり思っていたようです。冷戦中の一九九八年、国際的な規制下でシナの中共がシリアに三十キロワットの原子炉を輸出したことがあります。このとき米と同盟諸国がそれに同意したのがその証左ですね。

米情報当局の話では、2003年にシリアはイラクのフセイン政権崩壊後、逃亡したイラクの科学者を受け入れたと見ています。他の中東諸国と同じく、シリアは核研究を再開させました。2006年に北鮮が核爆弾の実験を行なって以来、諸国は情勢見通しをゼロから見直す必要に迫られています。

北鮮は既に核弾頭10個に相当するだけの十分なプルトニウム備蓄を入手しているのです。

イスラエルに対する脅威は、北朝鮮、シリアとイランの三者のトライアングルによって増幅されます。シリアは北鮮とイランをつなぐ中継地としての役割も果たしているようです。北鮮からパイプと称して船便で送られた五千万ポンド相当のミサイル部品・技術等が、シリアのタルトゥース港に入り、シリアからイランに輸送されています。

●シリア原子炉空爆の背景
情報筋によれば、シリアとイランは北鮮とシナの技術協力を受け、一億ポンド規模のミサイル製造合弁企業をシリアで立ち上げたそうです。北鮮軍のミサイル技術者は、シリアのハマ、アレッポ近くにあるサイロとトンネルで、ミサイル製造のために働いています。

イスラエル当局はまた、昨年夏に北鮮がミサイル試射(*)を実施した際、シリアとイランのオブザーバーが現地にいたとする報告を重視しています。(イスラエル情報筋は先週、イランが原子炉に関するすべての詳細を知らされ、現地に技術者を派遣したとしています)
(*)
http://okigunnji.com/cat18/300/post_346.html
こういったことがイスラエルのシリア原子炉先制空爆実施の意思決定の背景にあったようです。以下の二つは北鮮からイスラエルに向けたシグナルと見られます。シリア原子炉空爆四日後の九月十日、金正日はシリアのアサド大統領の42歳の誕生日に、こんな祝電を送っています。両国の優れた親しい同盟関係は、複雑な国際的な状況の下でさえ着実により強くなっています」

その翌日、ほとんど知られていないようですが北鮮は声明を出しています。イスラエルの行動は「不法」で「非常に危険な挑発」と非難する内容でした。声明から数日後、シリアのナンバー2でバース党のトップ、サイード・エリアス・ダウードが高麗航空のロシア製特別機に乗って北京に向かっています。ダウードのこの行動はアサド大統領の助言と同意を得たうえでのことと見られます。アサド大統領の父、故ハーフェズ・アサド前大統領は、瀬戸際政策に才能をもつ戦略的ギャンブラーとして有名でした。現大統領もその血を引いているようです。