頂門の一針
ようちゃん、おすすめ記事。↓頂門の一針
今日の記事は、いつもよりおもしろかったです~。
by日本のお姉さん
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民主が制したものの・・・
━━━━━━━━━━━━花岡 信昭
衆院山口2区補選は民主党の平岡秀夫氏が自民党新人を破った。知名度からいって予想されたことではあったが、メディアはいっせいに午後8時の投票終了と同時に当確を打ったから、出口調査で相当の開きがあったのだろう。補選の結果がその後の政局を左右することはこれまでにもあったが、さて、今回はどうなるか。福田首相にとっては就任後、初の国政選挙だ。「福田離れ」のあらわれといわれてしまってもやむを得まい。当初、地元の自民党県連が福田首相の応援要請をしなかったという話も伝えられているほどだから、こういう結果になったのも分かる。
告示の15日が後期高齢者医療制度による年金からの天引き開始と重なっ たのも痛かったに違いない。「衆参ねじれ」になす術がないという政治 力の欠如が改めて浮き彫りになるだろう。かといって、勝った民主党はどうか。これで、一段と強気の攻防戦を展開しなくてはならないことになる。昨年の参院選に続いて「民意はわれにあり」と喧伝するだろう。
自民党側は焦点の歳入確保法案、特定財源特別措置法改正案ともに、再 議決に持ち込むという既定路線を変えようとはしない。となると、参院での首相問責決議案の提出、可決が必至となる。それを踏まえて、民主党は審議拒否に出る。だが、審議ボイコットが長引けば、国民の批判を浴びるということも民主党執行部は理解している。
そこが悩ましいところだ。補選の結果は今後の政局に影響を及ぼすだろ うというところまでは、メディアも書き立てるが、そこから先を展望す ると、混迷がさらに深まるだけの結果に終わる。選挙結果だから尊重し なくてはいけないのは当然だが、一刀両断、単純明快にはいかない。
[衆院山口2区補選結果]投票率69・0%
平岡 秀夫(民主) 116348
山本繁太郎(自民) 94404
<<石平さんの奮闘を>>
25日夜、都内で中国出身の評論家、石平さんの出版記念会が行われた。
近著は下記に(産経)。当方は別の会合があって、ちょっと遅れてかけつけたが、論客勢ぞろいといった感じであった。石平さんとの付き合いは長い。北京大学哲学科卒。日本でいえば東大法学部卒と同等の水準である。だが、そのガキ大将のような風貌からはインテリの論者には見えない。そこがまたいい。日本に留学して、中国批判を強め、ついに昨年、帰化した。同じ中国留学生の女性と結婚したが、石平さんの変化が影響したのか、一度離婚、それが復縁した。そのドラマもまたいい。
パーティーで初めて奥方にお会いした。想像していた通り、少女の面影 を残す女性で、なんともいえない2人の初々しい雰囲気が好ましかった。この会を企画したのは、宮崎正弘さんである。宮崎さんは早稲田の同期。といっても、同じ年に入学したという意味で、あちらは文士の称号である「早大中退」だ。早稲田に7年いたという。当時はこういう猛者がいた。宮崎さんから「石平クンの祝いの会だから一発歌え」と命じられていた。前半のシンポジウムの部分には遅れてしまったが、余興の部には間に合った。ずっと何をやろうかと考えていたのだが、演歌世代とあって、都はるみの「浪花恋しぐれ」の「石平バージョン」を恥も外聞もなくやってしまった。
それここれもみんな芸のためや→それもこれも評論活動のためや あんたが日本一の噺家になるためやったら、うちはどんな苦労にもたえ てみせます→あんたが日本一の評論家になるためやったら・・・
といった具合である。著作権問題があるから、この程度しか書けないが、これを考えるのに何日もかかった。調子に乗って、打ち上げの2次会では、これまたおだてられて、「好きになった人」の「石平バージョン」をやった。一人待ってる私には幸せ持って帰ってね→印税持って帰ってねこの「印税」部分を「講演料」だの「ギャラ」だのと変えれば、いくらでも歌える。これで、企て通りに2次会は大カラオケ大会となった。西尾幹二先生が八代亜紀の名曲「愛の終着駅」を思い切り心を込めて歌われたのである。出席者の中には、これからバスや車で長野へ行くという人も多かった。聖火リレー前夜の会であった。
■『知っているようで知らないこれが本当の中国 33のツボ』石平著
(海竜社・1575円)《実像を分かりやすく解説》
現在、日本の輸出相手国は中国が1位。また、食糧自給率39%の日本 は中国から大量の食料を輸入。日本と中国は切っても切れない関係です。日本人は、古来、孔子や孟子、『三国志』などで中国に親しみを持ってきました。仏教や文字の伝来、日清戦争をはじめとする中国大陸での戦争など、深いかかわりのある隣国だけに、日本人の中国に対する知識は豊富なはずです。テレビや新聞で日々報道される情報からも、われわれ日本人は中国のことを「よく知ったつもり」でいます。
本書の著者、石平氏は中国四川省成都に生まれ、「文化大革命」当時は、毛沢東の小戦士として少年時代を送ります。その後、共産党政権の本質が内部政権闘争であることや天安門事件で多くの学生が虐殺されたことから、共産党政権に絶望。北京大学を卒業後、日本へ移住します。たくさんの日本人との交流の中で、石平氏は経済人やジャーナリストでさえ、現代中国の実像と中国人の本質を知らない人が多いことにあぜん としました。
本書は、中国を理解するために、ぜひこれだけは押さえてほしいと33の ツボを選び出し、分かりやすい解説を加えた中国の入門書です。これら のツボを読み解くことで、中国がさまざまな矛盾を抱えたまま、軍事力、経済力ともに超大国へと成長した様子が手に取るように分かり ます。今後、日本が中国とどう付き合うべきか、頁(ページ)をめくるごとに目からウロコのヒントを得られます。裏づけデータや資料も豊富で、興味の尽きない2冊です。(海竜社編集部 美野晴代)
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福田首相演説の真相
━━━━━━━━━阿比留 瑠比
このブログのコメント欄に寄せられる情報は、いつも参考にさせても らっています。21日もコメント欄に、福田首相が行った衆院山口2区補 選での応援演説が非常に不評だと書いたスポーツ報知の記事が紹介され ていたので読んでみて、ちょっと考えさせられたことがあります。
それは、産経をはじめ、一般紙だけ読むと、福田氏の演説のどこがそこ までひどかったのかがなかなか分からないということです。
別に印象操作だとかそんな大げさな話ではなく、一般紙の記事は、話の 意味を通じやすくするためと、紙面を上品につくるために、言葉を丸め ることがよくあります。実際、よほど話がうまい人でなければ、しゃべったことをそのまま字に起こすと主語と述語がかみあわず、何を言っているのだか分からず、またそれぞれの言葉がどこにかかっているのだかもよく理解できないことが多いという事情もあります。また、何より話の全文は載せるスペースがないので、記者やデスクが価値判断して必要だと考える一部分を適当に切り取っていることもあります。ただ、そうしたことを含めて今回、改めて一般紙は政治家の演説ぶりを伝えるには不向きなのかなと感じました。
例えば、22日朝の読売新聞は政治面で、27日投開票のこの補選について、「『後期高齢者』焦点に」と見出しをつけ、民主党候補の先行は4月から始まった後期高齢者医療制度(長寿医療制度)が影響しているとの見方を紹介しています。そこで福田氏がこの問題についてどういう演説をしたかを21日の産経紙面で探すと、こうありました。
《後期高齢者医療制度については「半分は税金、4割は若い人たちが支 えている。1割を負担いただくのが今度の医療制度だ」と理解を求めた。》…これだけ読むと、福田氏はごく普通に制度の説明をしているだけで、どこがそんなに有権者の反感を買う内容であるのか飲み込めません。他紙も私が見た範囲では似たような感じでした。そこで、福田氏が山口県下松市のショッピングセンター前で行った演説の取材メモをみると、ああ、こりゃウケがいいわけないなと思いました。聞いた人によって受け止めもいろいろなのでしょうが、内容はともかく、私だったらこういう口の利き方をされればいい気持ちはしません。現地に同行した記者は、福田氏は「上からの目線でものを言っている物言いが目立つ」とメモに感想を添えていました。関連部分を掲載します。
《…年金も老後の医療の問題もありますよ。お金いるんだけどね、若い 人も支えてくれる。お年寄りの医療はお金かかるが、若い人もせっせと 支えようと言っているんだから。そういう、医療を必要とする高齢者の方は幸せですよ。だけど、少しぐらい負担してくれてもいいじゃないの、というのが今度の医療制度なんだけどね。若い人も支えている。医療制度の半分は税金です、ね。4割は若い人が支えてくれている。1割負担してください。これが今度の医療制度で、いろいろ混乱あってみなさんに迷惑かけたかもしれんけども、考え方はそういうことなんです。
みんなが支えあって楽しい、安心できる社会にしようというのがこれか らの社会保障制度なんですよ。》これでは確かに、少なくとも選挙応援の役には立たなかったのではないでしょうか。
変に馴れ馴れしく、無意味な語尾の「けどね」「だから」「かもしれん けども」が耳障りです。福田氏が官房長官時代、また首相になってからも、この人の記者会見などでのやりとりが上手だとか、言葉遣いが優れているといった類の論評をした言語学者や政治評論家がいましたが、本当にいい加減なものだと思います。それともこれも現場記者が、福田氏の実態をうまく報道できなかったがゆえの誤解なのか。ともあれ福田氏にしてみれば、これでも一生懸命、有権者に訴え、理解してもらおうと考えているはずで、その挙げ句がこれでは…。新聞記事にもいろいろありますが、字に起こすと膨大な分量になる講演や演説を適切にコンパクトに、かつ元のニュアンスを生かしてまとめるのは難しいとつくづく思います。まあ今は、こうしてネットである程度は補完できるようになったわけですが、まだまだですし。先日も他社の記者と雑談した際、どうしたら政治家や政治の実像をもっと読者に伝えることができるのかという話題になったのですが、能力不足もあってなかなかいいアイデアは浮かびません。
また、この記者も言っていたのですが、年々、記事により「分かりやす さ」を要求される傾向が強まっているようです。各紙が紙面の字を大きくし、情報量をカットせざるを得ない現在ではなおさらそうです。しかし、複雑で多面的な問題を単純な構図に置き換える手法は実に危険だとも思うのです。それは物事を正邪善悪の二元論にすぐ閉じこめたがるワイドショーのやり方にも似ていますし。限られた字数の中でできるだけいろいろなファクトを伝えようと思えば、このエントリで書いたような言葉のニュアンスはいよいよ削らなければなりませんし、日々いろんなジレンマにぶつかっています。どんな仕事でもそうでしょうが。
あびる るい氏は産経新聞東京本社政治部外務省兼遊軍担当記者04/22
17:23
官房長官「高齢者医療制度で説明足りず」と敗因分析
町村官房長官は28日午前の記者会見で、衆院山口2区補欠選挙で自民党 候補が敗れたことに関し、「特に後期高齢者医療制度(長寿医療制度) について、私の目から見ればあれだけ一方的な報道が相次ぐと、高齢者 の信頼を失ったということもあるだろう。その意味では説明が足りず、 それが直撃した」と述べた。その上で、「(制度の内容を)引き続きよく説明していく。仕組みそのものは何らおかしい点はないし、どなたが政権を担っても同じ事を考えるだろう」と強調した。 4月28日12時19分配信 読売新聞
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黴菌と共棲する生き方
━━━━━━━━━━藤田紘一郎
人類は地球上で40億年生きています。抗生物質が発見されて高々100年 ですが、もう限界が出ている。自然治癒力、たとえば皮膚常在菌というのは皮膚に棲んでいて皮膚を守っている。
腸には腸内細菌が100兆個もいて、腸内環境を正しく保っているのです。
女性の膣の中にはデーデルライン乳酸菌という細菌がいて膣を守ってい る。寄生虫はみんな悪者かというとそうではないのです。人の寄生虫は人の中でしか子供を産めないわけですから、人の寄生虫は人を大事にするわけです。
寄生虫、ウイルス、細菌というのは独りでは生きられない。必ず宿主が 必要です。だから、その宿主は大事にする。
人の腸内細菌は人を守っている。これまでの研究では寄生虫だけでなく、いろんなウイルス・細菌もアレルギーを抑えていることが分かっています。たとえば、ドイツですが、旧東ドイツの子供たちは旧西ドイツの子供たちに比べアレルギーも花粉症も少ない(ドイツの花粉症;旧西ドイツ児童8・6%、旧東ドイツの児童2・7%)。
どうしてかをハンブルク医科大学の先生が調べました。アレルギーの原 因を公害・自動車排ガス・食品添加物等に求める考えがありますが、ど ちらの子供がそうしたものにより多く暴露されているかを調べたわけで す。そうすると、旧東ドイツの子供たちの方が公害や排気ガスなどに多く暴露されていたのです。旧西ドイツや日本のように、身の回りの細菌を追いやっているきれい社会がアレルギーを生み出しているのです。
スギ花粉症になる日本人は5人に1人です。日本で初めてのスギ花粉症 の症例は1963(昭和38)年に出ました。日光のスギ並木は17世紀に植えら れましたから、17世紀からスギ花粉は飛んでいるということです。
17世紀の日本人は回虫にかかり、いろんな細菌がいましたから、それが アレルギーを抑えていたのです。ぜんそく、花粉症、アトピーは1950(昭和25)年には全くなかった。それが1965(昭和40)年以降急激に増え出した。1950年の回虫感染率は62%でした。回虫の感染率が5%を切った1965年から増えだしたわけです。
身の回りの皮膚常在菌などが私たちを守っています。皮膚常在菌は皮膚 の脂肪を分解して脂肪酸をつくって皮膚 を守っています。抗菌グッズは 皮膚常在菌をやっつけますから大嫌いです。ところが、いま売られているもので抗菌でないものを探すのには苦労します。パンツ、ボールペン、キャッシュカードもみんな抗菌です。布団も抗菌なのです。
皆さん方は洗っていないといいますが、洗剤は益々強力になっています。しかし、洗いすぎると汚くなるのです。常在菌が元気だと、脂肪酸の膜をつくり悪いアレルゲンや細菌が入らないようにして、水分も抜けずにしとりとした肌になっているわけです。若い人10人にお風呂に入ってもらって石けんで洗う実験をしました。そすると、1回石けんを使うと皮膚常在菌の90%が流れてしまう。しかし、10%の菌が残っていますので、12時間でもとの100%まで回復します。ところが、固形石けんではなく、強力なボディーシャンプー(これは合成洗剤なのです)で洗うとなかなか回復しません。歳をとると回復に時間がかかる。だから、歳をとったら石けんで洗うのは2~3日おきにしたほうがよいです。
若い女性の膣炎が非常に増加しています。原因は洗いすぎです。小便の 度に洗っている。洗うときれいになると思っているようです。しかし、女性の膣がきれいなのはデーデルライン乳酸菌がいるからです。グリコーゲンを食べて乳酸をつくっています。乳酸は酸性です。だから膣は酸性に保たれており、雑菌が入り込んでも死んでしまう。ところが、膣を洗うとデーデルライン乳酸菌が流れて膣は中性になりますから、雑菌が増えて膣炎を起こし、おりものが増えます。
トリコモナス膣炎というのがあります。トリコモナス原虫が寄生して起 こりますが、トリコモナス原虫は何の悪さもしません。トリコモナス原 虫を膣の中へ入れるとデーデルライン乳酸菌の餌になるグリコーゲンを 横取りしてしまいます。餌が無くなりデーデルライン乳酸菌は死んでしまい、膣内は中性になるので雑菌が増えて炎症を起こします。膣の洗いすぎと同じです。
生命が誕生して40億年、この地球上に生物は生きています。しかし、単 独では生きられない。いろんなバイ菌の力を借りて生きてきました。た とえば、膣は雑菌が繁殖しやすい。そこでわざわざデーデルライン乳酸 菌に棲んでもらっている。それをきれい社会は排除しようとするわけで す。日本人は何でも善玉と悪玉に分けて考えてしまいます。腸内細菌ですが、ビフィズス菌・乳酸菌を日本人は細菌とは思っていません。「ヤクルト」だと思っています。大腸菌は悪者だということで、抗生物質などで苛めます。しかし、大腸菌も生き物ですからなんとか生きようとして、200種類以上の変異株を作りました。その157番目がOー157です。
「身の回りの皮膚常在菌などが私たちを守っています。皮膚常在菌は皮膚 の脂肪を分解して脂肪酸をつくって皮膚 を守っています。抗菌グッズは 皮膚常在菌をやっつけますから大嫌いです。ところが、いま売られているもので抗菌でないものを探すのには苦労します。パンツ、ボールペン、キャッシュカードもみんな抗菌です。布団も抗菌なのです。」(東京医科歯科大学名誉教授 2004年4月18日 福井県での講演から抜粋)