元と清がチベットを征服したが元と清も、漢族の王朝ではなく、漢族は異民族支配の奴隷だった。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成20年(2008年)4月18日(金曜日)
通巻第2162号
北京に突貫工事で「チベット博物館」を準備していたが。。
かような事情でオープンを北京五輪以後の秋口に延期へ
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中国はチベットの歴史を骨の髄まで改竄して、こともあろうに北京に「チベット博物館」を建てている。
ここに嘘の展示物を並べることは火を見るよりも明らか。
展示の中味は「古代より、チベットは中国の一部」という、誰が発明したのか、世界の歴史家も呆然とするほどのフィクションの押しつけ、つまり中国共産党のチベット侵略の正当化である。「抗日人民戦争記念館」(いわゆる廬講橋の反日記念館)と中味はどっこい・どっこいの漢族中心史観、中華思想による歴史の改竄だ。
チベットの虐殺に対しての世界中からの批判を「西側の情報謀略」と、ひっくり返るような論理を振りかざし、自らのチベット「侵略」を「解放」とすり替え、夥しい「僧侶虐殺」を「封建の悪弊を排除」と言いかえ、さらに「ダライラマ」を分離主義者、独立分子、悪人として攻撃している。
こんな嘘放送を並べた「チベット博物館」を五輪前開館と宣伝して棟上げを急いでいたが、突如、開館延期の模様となった(ヘラルドトリビューン、4月17日付け)。
最大の理由は嘘がまとめてバレるからだ。
五輪前に世界から押し寄せるテレビ、新聞、ラジオ、雑誌関係のジャーナリストは四万人とも言う。
多くはスポーツジャーナリストだからチベットの歴史に無知、したがってチベット博物館の展示を、専門家を連れて見に行くだろう。
「あれも嘘、これも嘘、みんな嘘」が一気に暴露される懼れが強い。
九世紀、中原を支配した王朝は唐、長安を吐蕃(チベット)に軍事的に陥落され、ついにはラサに唐が屈服、姫君を嫁がせた(人質に差し出した)。
この姫君をむかえるために建立されたのがポタラ宮殿で、嫁入りした文成公主は、漢族の歴史のヒロインとなって、美談が仕立てられ各地に巨大なモニュメント、銅像がある。
▲吐番に嫁いだ漢族の花嫁
吐蕃は、現在のチベット自治区だけではなく青海省、甘粛省、寧夏回族自治区、四川省から貴洲省の一部を従えた広大な領土を誇り、当時の地政学でいえば、唐なんぞ問題ではなかった。
覇権を握っていたのは吐蕃だった。
こういう歴史はみごとに書き換えられた。
元と清がチベットを征服した。それは事実だが、いまの中国の歴史では元(1270-1368)も清(1644-1912)も漢族の王朝ではなかったということを書いていない。
異民族支配の奴隷だったのが漢族だが、最近はみんな「中華民族」という架空の概念で統括し、あたかも民族対立がないような法螺吹きを続けている。
つまり中国がチベットを支配し領有した事実ではなく、帝国の版図であり、ましてや元と清のあいだの「明王朝」はチベットとの関係が希薄で、その時代のチベットは、事実上独立していたとも言える。
中国がチベットを侵略したのは1951年、そして59年ダライ・ラマのインド亡命により、爾後のチベットを支配するために完全なる洗脳教育とダライラマへの憎しみを仏教僧侶に教え込み、チベット族には母国語であるチベット語を禁じ、パンチェンラマの偽物をしつらえて、ついにはチベット文化の虐殺を開始したというわけだ。
いまチベットに残る仏教寺院の多くは観光用であり、僧侶の多くは共産党員を兼ねるか、或いはスパイが混入している。本物の僧侶は処刑拷問獄中死あるいはインドへヒマラヤを越えて逃げた。か、逃げられずヒマラヤの山々に消えた。
チベットの歴史はかき消され、中華思想が入ってきた。
その政治宣伝の道具の一つを北京におったてていた。
そうした改竄歴史観を北京でも「チベット博物館」なるものを通じて、中国共産党支配を正当化するプロパガンダ戦略の一環として、北京を訪問する学童、公務員ばかりか、外国人観光客にも、インチキな歴史をすり込もうとしていた。
チベット虐殺事件以後、世界のマスコミが北京を批判し、聖火リレーが各地で妨害されたとなると、五輪前に強硬にチベット博物館を開館してしまったら、嘘の歴史改竄に非難が集中することになる。
それで北京五輪後のオープンとするらしいのだ。
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2008
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日本のお姉さんの意見。↓
宮崎正弘氏の言うのは、本当ですよ。
チュウゴクのキリスト教会でも、そうなんです。
建物はチュウゴク共産党が用意します。
牧師や神父は共産党員です。
全然、神さまを信じていないのです。
だから、メッセージも普通の道徳談話しかできない。
本当のクリスチャンは、ちゃんと、牧師が偽者だと分かって
教会に出席している。しかも、教会では、
イエス・キリストの復活や再臨を語ってはいけないのです。
イエス・キリストが十字架にかかったのは、罪びとを救う
ためだったということが語れないのです。
そこが、肝心なことなのに、それを語らせない。
メッセージは、事前に、共産党がチェックします。
そして、子供に神さまのことを伝えることは禁止されています。
つまり、教会やその他の宗教施設は、形だけの儀式を
するのを許す場所で、宗教の自由は無いのです。
教会には共産党のスパイが信者として入っていて、
みんなを監視しています。
そして、信者の動向を共産党に報告しています。
そんな教会は、教会ではない。
たぶん、チベット仏教の中もそうなっている。
公安が住んで監視しているし、寺に行く道も封鎖していると
いうし、僧侶は共産党員で、チベット仏教など信じていない。
共産党から給料をもらって生活しているし、本物の僧侶や
参拝者をスパイしている。だいたい、共産党が用意した
ダライラマの代わりの偽リーダーで満足していることから
して怪しい。ダライラマの写真を持っているだけで、彼らは
反乱分子として逮捕される。
僧侶は拷問されて、死にそうになったら、家に返されて家で
死ぬらしい。獄中で僧侶が死ぬと中央政府がうるさいから
だそうだ。クリスチャンも、相当な人数が拷問されて死んで
います。中には、国外に逃げることができた人もいて、
その人たちが共産党によるものすごい宗教弾圧のありさまを
証言している。チュウゴクの中で起っていることは、外国人には
誰も分からないのです。チュウゴク共産党は、宗教を信じる
者に対しては、外国人が聞いても直ぐには信じられないぐらい
酷いことをしています。チベット人がデモをしただけで、銃で
撃たれて殺されることや、亡命しようとするチベット人僧侶たち
を遠くから狙い撃ちして殺すことなど、チュうゴク共産党軍に
とっては、あまりにも日常茶飯事なできごとなので、
悪いことをしているという意識は無いと思います。
一般のチュウゴク人は、大学に漢人以外の少数民族が入れる
ワクがあって、漢人たちよりも成績が悪くても入れるので、
うらやましがっています。そして、チュウゴク政府がさかんに
少数民族に予算をかけて援助していると宣伝しているので、
少数民族は十分保護されていると思い込んでいる。
でも、結局は少数民族ではなく、漢人が彼らの住む場所を
侵略していっているだけで、少数民族にすると、漢人や
イスラム教徒らが、入ってくることは迷惑なことなのです。
チベットの元首都のラサは、6割が漢人だし、チベット人は
特別なエリアに押し込められていて、仕事も無いから
貧乏だし、貧乏なので漢人に軽蔑されている。宗教も
取り上げられて偽のリーダーを与えれているし、寺に行っても
観光客だらけで、何もかも漢人に奪われている状態。
少数民族は二人目を産んでもよいとされているが、実際には
二人目を妊娠していると分かったら、強制的に病院に
連れて行かれて堕胎され、不妊手術を受けさせられて、
もう子供を産めなくされる。子供の数を減らせば、奨励金が
出るため少数民族の共産党員が積極的に妊婦の堕胎手術
を行う場合がある。地方の幹部たちはマフィア化していて
中央政府のいうことなど聞かないで、農民の土地を取り上げ
て売って儲けたりしているそうだ。少数民族でも、幹部たちは、
かなり好き放題できているようで、大学に入れる子供も
幹部の子が多くて賢い子が大学に入れるということでも
ないらしい。子供が賢くても家に金が無いと大学など入れ
ないので、結局は、少数民族でも親が香港に会社を作れる
ような幹部の子供が大学に行くことになる。地方出身の
幹部たちは、香港で会社を作って家族で香港に住みたがる。
子供は外国に留学させて、いつでも外国に逃げ出せるように
手配をしている。どうも、チュウゴク人にとってはチュウゴクは
信用できる国ではなくて、信じられるのは家族と親戚だけの
ようだ。チュウゴクは、共産党の幹部たちが、チュウゴク人
みんなの財産であった会社の株を分け与えられて自由に
売って財産を作る金儲けのできる場所であって、
農民の土地も少数民族の森林も自由に奪って
売れる場所。幹部たちは金儲けができる内に、どんどん
儲けて金持ちになって、何かあったら外国に逃げようと
しているだけで、農民や少数民族の幸せなど、
誰も気にしてはいない場所なのだと思う。チュウゴクは、
国というより、幹部やマフィアの狩りの場所なのだと思う。