「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」  | 日本のお姉さん

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
   平成20年(2008年)4月17日(木曜日)
        通巻第2160号  

 「こんなこと、あり?」。香港での異変はホンモノに
  人民元が香港ドルより一割強も強くなっているのは、現実か夢幻か
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 四年前に香港から広州へ入った折、香港で前泊したので人民元の強さに驚かされた。
 公式レートは香港ドル100に対して人民元が90だが、町では一対一で流通していた。
 十年前まで香港では人民元は流通していなかった。そればかりか、闇の交換レートはめちゃくちゃなほどに香港ドルが有利だった。
 香港でダミー会社やペーパー・カンパニィを設立する中国共産党幹部経営の企業は、人民元をたちどころに香港ドルか、或いは米ドルに交換していた。
 需給関係からみても、香港ドルに人気があった。
 昨年、やはり香港からマカオへ渡り、珠海―中山―開平―仏山―広州―恵洲―深センを回って香港へ出た。
どこでも香港ドルより人民元が強かった。交換レートは香港ドル100 vs 95 人民元だったが、実質は 100 vs 103 くらいで、人民元がやや強く、とくに深センでは、香港ドルを受け取るのをいやがった。
まったくの様変わりなのである。
 ファイナンシャル・タイムズ(4月17日付け)の報道は上記の経過を肌で感じてきた筆者にとっては驚きではない。
同紙はつぎのように伝えている。
 香港居住者が、どっと国境を越えて深センや広州へ赴き、銀行口座を開設しているというのだ。
 人民元が年内にあと15%ほど上昇する観測が流れており、我も我もと人民元預金に殺到しているのである。
 「?」。
 人民元預金は自由都市・国際金融のメッカでもある香港で可能である。
げんに香港における人民元預金は前年比40%増加で累積478億元(邦貨換算で7200億円前後)。
 これは銀行預金だけの数字である。
 それなのに何故、境界を越えて、パスポート(香港居住者証)をもって、中国へ行くのか。
 理由は金利差である。
 香港での人民元預金の金利は0・8%
 中国での人民元預金の金利は3・8%
 過去半年間だけで、人民元の対香港ドル交換レートは7・7%アップした。公式レートは香港ドル89-90 vs 人民元 100
 一年前と完全に逆転している。
 すなわち人民元は、年内さらに上昇せざるをえないという市場の圧力は、香港で現実のものとなっているのである。
  △
(読者の声1) 聖火の長野県通過に抗議する運動が盛り上がっていますが、星野仙一氏と、萩元欣一氏が「辞退する」と言えば簡単に済むものを、何故この二人は辞退しないのでしょうか。
 ダルフ-ル、チベットでの出来事に心は痛まないのでしょうか、それとも「そんなの俺には関係ない、そんな他国の事より俺の人気取りの方が先だ」、とでも言いたいのでしょうか?
 私は未だに田村亮子が好きになれません。モスクワオリンピック不参加の決定に「政治とスポ-ツは別、自分達は何の為に一生懸命に頑張ってきたのか政府は何にも解っていない、政治がスポ-ツに介入すべきでない」などと獅子吼していたのをTVで顔を見かける度に昨日のように思い出し、即、チャンネルを切り替えます。
「政治は介入するな」と豪語するのなら、一切の援助も受けず参加してもらいたいものです。節税の為にも。どうもこの類の人達は『文』と『心』の部分が抜けていている様ですね。
   (TK生、鳥栖)

(宮崎正弘のコメント)長野の聖火リレーに抗議する良識ある国民の隊列は二万人を越える勢いと言われています。
新幹線もホテルも満員で、深夜バスで駆けつける集団もある。
 この抗議の声を無視して聖火ランナーを辞退しない人たちの名前を記憶する必要があります。
   ♪
(読者の声2) 幕末、欧米列強は日本の四海に出没し、開国を迫り、利権を求め、我が国の領土を掠め取ろうと躍動していました。
欧米列強の中では露国が特に東アジアの朝鮮半島から日本海への進出と領土獲得に暗い野望を燃やしていました。
朝鮮海峡に面していた長州藩は地理的にその動きに敏感にならざるを得ず、吉田松陰は当時の竹島(現在の欝稜島)や松島(現在の竹島) の防備を唱え、木戸孝允はそれに基づいて藩土防衛に動き露国の野望を挫き守りました。
長州が英国に砲撃を加えられ敗れたときに或る小島の租借を要求されますが、伊藤俊輔(博文)と高杉晋作が粘りに粘って跳ね返します。時代時代に鋭敏な感度を備えた士(さむらい)が、日本に迫り来る危険を感知して命を賭して動きました。
西村真悟氏が訴えている対馬への朝鮮族の浸透は幕末同様の外敵の日本領土侵犯に他ならないのです。
島根県議会が「竹島の日」を制定したのは、嫌でも地理的に感じられる半島勢力の圧迫感とそれへの危機感からなされているのです。
この危機意識が広く日本人全体で共有されないことは残念です。
幕末の吉田松陰、木戸孝允、伊藤俊輔、高杉晋作が覚えたと同じ危機が、平成の日本海に立ち騒いでいるのです。しかし西村真悟氏や島根県議会などの限られた人々有志、組織によってのみ危機意識が共有されているに過ぎません。
西村氏の指摘するように三十八度線が対馬海峡まで下がってきたら敵は御しやすい朝鮮国ではなく領土拡大をDNAに有する登り龍の中華帝国となるのです。
三十八度線が下りだしたら毎年一度ずつではなく一気でしょう。
外務省は韓国による竹島の不法占有に毎年形ばかりの抗議文を対手政府に送付し、やるべき最低限のことをなして自らに落ち度はないとのアリバイ作りに勤しむだけです。害務省と揶揄嘲笑される所以です。
平成の世に西村真悟氏以外の吉田松陰、木戸孝允は立ち現われないのでしょうか。
      (HN生、横浜)

(宮崎正弘のコメント)話は私事に亘って恐縮ですが、先月の台湾総統選挙のおりに、西村真悟代議士も台北におられたので、滞在中にスケジュールが合えば飲む話も事前にありました。
結局、台湾では電話を一度したきりで終わりました。
 21日でしたか、現地の「自由時報」に西村代議士の顔写真入りで談話がでたので、そのことを電話したら、まだお読みではなかった。西村氏はちょうど飛行場へ向かうところで、「いまからお茶でも飲みに来ませんか?」と言われたのですが、お互いのホテルが遠く、小生のほうが次のアポがあって実現しませんでした。
 台北から帰って、連続数回ほど、各種の会合でお目にかかり、昨日も在日ローマ法王庁大使館の日本庭園で開かれた或るパーティで立ち話をしたところでした。
 私事の話題を終わります。
   ♪
(読者の声3)「日本国」が戦略無き国家であることは、福田総理の「中国とは大事な友達関係ですよ、私は友達が嫌がるようなことはしません、貴方達だって同じでしょう」、や伊吹幹事長の「相手があることですから、相手の出方を見極めないといけません、又、 相手を思い遣るのも外交の一つですから」。
なに、お前等『奸国』の小使いか、と怒鳴りたくなります。
  見極めるだけで何もしない出来ない主権無き遠吠えの政府では、「政府は遠吠え、国民は血涙の溜息」ですか。
 国益に不都合な事をさせない為には如何すべきか、都合よく動いてもらうためにはどの様な手を打つべきか、等々何にも考えていない。考えていないだけならまだしも、その無策の付けを国民に尻拭いさせるだけの、官僚の操り人形と堕している政府。一日も早い保守主導の政府誕生を願いたいものです。
 こうも毎日毎日、『国家』の壊れ往く音ばっかり見聞きしていると仕事が手に付かず、躍起になって其の危機を訴え回っていますが平和呆けしている輩には危機感など全くありません。
    (TK生、佐賀)

(宮崎正弘のコメント)福田さんは誰の期待もなかった。「旅館の番頭さん」クラスの器量の人物が国のまつりごとを司るわけですから、最初から無理です。伊吹さんは「幹事長」ですか、それとも「ヒョウロンカ」ですか。
 ま、もっとも幹事長の事実上の仕事をコガ某が握っているわけで飾りの幹事長としては、空気を汚す発言だけを繰り返すんでしょうねぇ。
 それにしても福田首相の媚中外交たるや、世界に恥をさらしています。胡主席の滞在中、二回も宴会を開くというのですから。ただし、台湾独立を支持しない(反対はしない)という基本路線を死守し、日中の「政治文書」には盛らないという観測(産経、17日一面トップ)があり、だとすれば、成果のない(聖火のない)訪日をする胡錦濤を慰めようとしているのでしょうか。
 ともかく日本を革新するには「平成維新」が必要です。
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(お知らせ) 本日(17日)午後四時頃から四時半までの十分間ほどに、「ニッポン放送」、高島ひでたけの「夕焼けホットライン」に宮崎正弘が生出演します。題して「不思議のくに、中国」。 ◎
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「チベット虐殺に知らんぷりでいいのか」
主旨:チベットの人権弾圧を繰り返し、民族浄化を進行させる中国は、オリンピック開催の資格はない、日本人よ立ち上がろう!
◎行先:聖火リレー長野市善光寺近辺
    出発日時:平成20年4月25日(金曜)23:00
    出発場所・集合時間:新宿駅西口小田急百貨店本館前 22:30
    バス代:5000円(※弁当・飲料水は各自持参)
    新宿帰着予定時間 18:00
◎現地*直接集合の方は
    集合場所:長野市役所
    〒380-8512 長野市大字鶴賀緑町1613番地
    TEL:026-226-4911
    
http://www.city.nagano.nagano.jp/pcp_portal/PortalServlet?DIS
    集合日時:4月26日(日)7:00
主 催:草莽全国地方議員の会(世話人代表:松浦芳子・杉並区議会議員)
共 催:チベットの自由と独立を求める市民の会、人権を守る女性市民の会
連絡先:TEL:03-5766-2011 FAX:03-3311-7810
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参加申し込みます(申込書見本)
氏名:         (男・女)
住所:
TEL:           FAX:
携帯(当日の緊急用):

*当日着用する予定のTシャツを用意しております。(¥1,500位)
 売上金の一部はチベットへ寄付されます。是非ご利用下さい。
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■北京2008オリンピック聖火リレー<長野>に関しての連絡先
 1)長野市体育課
   
http://www.city.nagano.nagano.jp/pcp_portal/PortalServlet ?
 2)北京オリンピック聖火リレー長野市実行委員会
   
http://www.joc.or.jp/beijing/torchrelay/
   電話:026-228-3958
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 4月25日(金)・26日(土)、悪魔のリレーを黙認するな!
長野に集結を
   偽りの聖火に怒りの声を!
チベット人虐殺糾弾デモ行進
 チベットの僧侶が殺戮されているなか、同じ仏教徒の善光寺が五輪聖火リレーの点火式を主催する。
シナ・中共の虐殺に加担する善光寺!「仏」の仮面を被った善光寺の悪行を日本の名誉にかけて糾弾しよう。
デモ終了後、善光寺へ抗議・決議文を提出予定。
 ※雨天決行、プラカード等のご持参に協力を
1)日時:4月25日(金)13時半に集会開始
 14時にデモ行進出発(善光寺のメインストリートを約1時間)
  ※デモ終了後、善光寺へ抗議・決議文を提出予定
  場所:南千歳公園【長野駅西口、東急デパートの(南側)近く】
2)日時:4月26日(土)午前7時集合・出発(抗議場所並びに移動地点を指示します。  確認のうえ行動開始)
  場所:南千歳公園(公園から順次所定の地点に移動・集合を繰り返し、リレー終点まで抗議・アクションを展開)
■聖火リレースケジュール
 08:00~08:30 聖火リレー出発式・点火式(善光寺)
 08:30~10:20 聖火リレー 
 10:20~10:50 休憩(エムウェーブ)
 10:50~12:15 聖火リレー
 11:30~13:00 聖火リレー到着式・祝賀式典(若里公園)
 14:00~15:00 聖火リレー長野市イベント(南長野運動公園)
■北京2008オリンピック聖火リレー 長野リレールート
 
http://www.city.nagano.nagano.jp/upload/1/taiiku_lane.pdf
●主 催:主権回復を目指す会、NPO外国人犯罪追放運動、せと弘幸Blog『日本よ     何処へ』●協 賛:人権擁護法案を阻止する市民の会、在日特権を許さない市民の会、外国人参政権に反対する市民の会・東京
●連絡:西村(090-2756-8794)有門大輔(090-4439-6570)
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 『世界が仰天する中国人の野蛮』(徳間書店、1500円プラス税)
  
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『崩壊する中国 逃げ遅れる日本』 (KKベストセラーズ、1680円)
『中国は猛毒を撒きちらして自滅する』 (徳間書店、1680円)
『2008年 世界大動乱』 (改訂最新版、1680円。並木書房)
『世界“新”資源戦争』 (阪急コミュニケーションズ刊、1680円)。
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『出身地でわかる中国人』 (PHP新書)
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