頂門の一針
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「5月改造」が浮上か
━━━━━━━━━━花岡 信昭
福田内閣の支持率が23・8%(産経・FNN調査)にまで
下がった。国政 の機能不全状態を見れば、福田康夫
首相の最終責任が問われるのは分か る。「衆参ねじれ」が
ここまで深刻な結果をもたらすとは、大方の予想 を超えた
のではないか。
注目すべきは、政局攻防で勝っているように見える民主党
の支持率が上 がっていないことだ。
自民党支持率(27・4%)が民主党(24・9%)をわずかながら、
上回っている。
日銀総裁人事などに見るごとく、「ねじれ」をもっぱら政略的
に利用し ている民主党の実態を、国民も見据えていると
いえるのではないか。
さあ、福田首相はどう出るか。自民党は衆院解散・総選挙
をできる限り 引き延ばす構えだ。来年9月の衆院議員の
任期満了までこらえられれば 一番いいと踏んでいる。
衆院で再議決可能な「与党3分の2」をむざむざと手放す
ことはない。
衆院選で過半数を確保したとしても、「ねじれ」は解消
せず、再議決要 件も失ってしまう。
福田首相がどうにも政権を持ちこたえられないとなったら、
自民党総裁 選をやって「首相のクビをすげ替える」という
奥の手がある。
麻生太郎、与謝野馨、谷垣禎一、小池百合子各氏らの
名前が早くも浮上 している。
小泉純一郎元首相の再登板説もある。
これをやったら、国民の関心はそちらに集中する。民主党に
とっては、 好ましい展開とはいえない。といった事情で
急浮上してきたのが、内閣改造だ。
現在の陣容は安倍改造内閣をほぼ引き継いだもので、
「居抜き内閣」などともいわれた。
福田首相が改造を避けてきたのは、民主党の小沢一郎代表
に対して「大 連立の用意あり」というサインを送り続ける意味
合いもあったとされる。大連立となったら、民主党から閣僚を
ごそっと登用する必要があるためだ。
前述の「後継候補」のうち何人かを閣僚に起用すれば「閣内
封じ込め」 も果たせる。人心一新効果も期待できよう。
4月末に予算関連法案の再議決に踏み切ったあとが改造の
タイミングと なる。福田首相にとっては「一石四鳥」ぐらいの
意味合いを持ち始めて いるのだが、慎重居士はどう動くか。
【産経新聞連載コラム「政論探求」8日付】再掲
<<「風」は吹くのか>>
日銀総裁人事の当面の決着、久々の党首会談をこなして、
政局はどうな るか。小泉元首相や古賀誠選対委員長は
「解散風」が吹いてくるのではないか、と予測した。
解散を避けたいと思っていても、現場では、「すでに選挙
モードにはいっていて、カネが続かない」という悲鳴が出てくる。
これを「解散風」という。吹き出すと、止めようにも止まらない。
現場 は切羽詰っているから、党執行部の制御システムが
働かなくなる。
すでにそういう状況に入っているのかどうかは、定かではない。
福田首 相の支持率ダウンや国会攻防で緊迫ムードが
高まりつつあるのは確かな のだろうが、ホンモノの「台風」
になるのかどうかは、まだ分からない。
一連の動きの中で、注目すべきは、日銀総裁・副総裁人事
の国会同意を めぐって、民主党から7人ほどの「造反」が
出たことだ。
この動きが高まるのかどうか。そこがキーポイントになる。
参院では与 党は過半数に17議席足りない。ここを埋める
ことができれば、「衆参ね じれ」は解消し、国会の風景は
がらりと変わる。
大連立構想のしっぽがそのあたりから透けて見える。