江戸(徳川)末期時代の各藩が、黒船の襲来を見て、「分権から集権」へ転換したことを回想すべき
ようちゃん、おすすめ記事。↓日本の進路
★ 表題: 道州制指向は、日本の分割支配統治を狙う、
海外陰謀勢力の手先 となり、日本を解体・滅亡させる自殺
行為そのものである 岸田与志 qxd44@yahoo.co.jp
◇ 日本には「道州制」を叫ぶ連中が大勢存在します。有力な地方自治体(都道府県・政令都市等)の首長・幹部・議員はもちろん、国会議員・財界人・学者・有識者・メディアにも、「道州制推進者」が拡がっています。
◇ 欧州の「火薬庫」と言われていたバルカン半島において、第二次大戦の終結後、チトー政権によって、社会主義圏(旧ソ連側)の「ユーゴスラビア」が成立しました。面積が25.58万平方キロ(日本の約3分の2)あり、小国分立の欧州にあっては、それなりの勢力を保持するに至りました。
◇ ところが、2008年2月のコソボ自治州の独立宣言(露国は未承認)によって、7つの小国へと分裂することになりました。欧州における旧「ユーゴスラビア」の発言権・影響力は、極めて弱小へと転落したと推測されます。
(注) 旧ユーゴスラビア連邦の分裂後: (数字は概算)
セルビア、旧ユーゴの中核、8.9万平方キロ・800万人・セルビア人65-70%スロベニア(1991年6月独立)、2.2万平方キロ・200万人・スロベニア人83%クロアチア(1991年6月独立)、5.6万平方キロ・460万人・クロアチア人90%マケドニア(1991年9月独立)、2.5万平方キロ・205万人・マケドニア人64%ボスニア・ヘルツェゴビナ(1992年3月独立)、5.1万平方キロ・390万人
・ボスニア人48%セルビア人37%モンテネグロ(2006年6月独立)、1.1万平方キロ・モンテネグロ人が多いコソボ(2008年2月独立)、1.1万平方キロ・190万人・アルバニア系88%
◇ 1945年日本敗戦時に、日本を5つに分割統治しようとする提案が出されました。しかしながら、大東亜(太平洋)戦争勝利の貢献度は、殆どが米軍によると強く主張した米国の意見が採用され、日本の分割統治は消滅しました。
◇ 万一敗戦当時の日本が、北海道(旧ソ連)・九州本土(China ?)・四国(仏国?)・関西~中国(英国?)・東北~関東~中部、及び沖縄(米国?)の如くになっていた場合、東西独国・南北朝鮮よりも一層悪く、敗戦後の日本復興は、不可能であったと断言できます。
◇ 現在10-13程度に分割する「道州制」を叫んでいる連中は、目先のワガママな恣意的行動・振る舞いの魅力にとらわれ過ぎています。21世紀の闘争世界の現状を、完全に無視しており、日本全体の将来は、考慮の対象となっていないと言わざるを得ません。
◇ 日本が分権→分立→分裂する方向を指向した場合、世界における日本の実力・影響力・発言力は、非常に弱まります。世界(諸外国)は、極めて高い確率で、日本を無視(passing)し始めます。
◇ 身勝手な行動をし(独立色が強く)、巨大な格差を生じた「個別の道州」が、海外勢力に攻撃・制圧されようとした場合、文民統制(背広組が支配している)日本の自衛隊が、命を賭して機動的に活動するかは、極めて疑問であります。江戸(徳川)末期時代の各藩が、黒船の襲来を見て、「分権から集権」へ転換したことを回想すべきであります。
◇ 中央官僚が威張って日本の政治を、身勝手に左右している弊害を、是正・ 除去することは肝要且つ緊急の課題であります。
◇ しかし、そのために、「統一国家日本」を分割し「道州制」を指向することは、結果的に「日本の分割支配統治」を狙う数個の海外陰謀勢力の手先(代理人)となり、日本国家と日本民族を解体・滅亡させる自殺行為」そのものであり、絶対に許すべきではありません。(日本の進路、No.0394、道州制指向は、日本の分割支配統治を狙う、海外陰謀勢力の手先となり、日本を解体・滅亡させる自殺行為そのものである、完)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
(2回目の掲載ですが、この後に、別の記事があるので
読んでね。by日本のお姉さん)
平成20年(2008年) 4月4日(金曜日)弐 通巻第2144号
ウィグル自治区ホータンで暴動、500名のイスラム活動家を拘束
ホータン(和田)でチベットに連帯した反政府、独立運動家が街頭行進
************************
ホータンはシルクロードの拠点、チベットに呼応して3月23日に五百名のデモが市内を行進し、警官隊と衝突、大半が逮捕された模様とNYタイムズが伝えた(4月3日付け)。拘束されたのは殆どがウィグル人の若者で、独立を訴えたのか、宗教の自由、高度の自治を要求したかは不明。当局はNYタイムズの問い合わせに「公表するにはふさわしくない事件である」と言って口をつぐんだ由。
「東トルキスタン」独立をもとめるイスラム原理主義過激派はアフガニスタンのタリバン支配地域で軍事訓練を受けていた。
新彊ウィグル自治区は戦前、「東トルキスタン」という歴として独立国家だった。アルカイーダに連動したウィグルの若者が多くいた。その数は銭基深・元外相の回想録に依れば、1000名。武器を取り、軍事訓練を受けた。
ところが米軍のグアンタナモ基地に拘束されたイラク戦争の捕虜のなかで、ウィグル系は十数名しかおらず、かれらのなかの五人が一昨年にアルバニアに政治亡命が許された。
中国の度重なる要求にもし米国が屈して、かれらを中国へ送還すれば、拷問され死刑になる懼れが強いため、米國は世界中の国々に打診してきた。嘗てもっとも親中派国家だったアルバニアが、北京を袖にして米国へ近づく、言ってみれば「お近づきの印」に五人のウィグル元兵士を受け入れた。
三月、アルバニア系のコソボがセルビアから独立を宣言した。米国は真っ先にコソボ独立を承認した。中国は台湾問題を抱えているため、反対した。
さてウィグル自治区ではイスラム教徒が尊ぶ歴史的な習俗、女性のチャドルも、男性がかぶる独特のイスラム帽も禁止され、学校ではウィグル語禁止、受験もクルマの免許証も、公務員試験もぜんぶ北京語で行われる。公然と侵略者側の文化破壊が進んでいるのだ。
民族の記憶を消すのはなにか。歴史教育と言語である。だが、イスラムのコルランに忠実な宗教の原則に立脚すれば、中国の新彊ウィグルにおける残酷無道の異民族支配はチベット支配のスタイルと同様に血の弾圧による強権恐怖独裁政治の実践である。
チベット問題で世界のマスコミの関心が集まった。ウィグルの若者も、北京五輪ボイコットへ向けての地下運動を激化させている。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
♪(読者の声1)2日のタイ親日記念館館長を歓迎する会に出席しました。インパール作戦往時の激戦と奮闘を偲び、指揮官としての引き際と戦略の立て方について思いを巡らす、勉強になるひと時でした。
館長のチューチャイ氏が、とても立派な人品骨柄で、古き良き日本人のような印象をいだきました。 つくる会歴史教科書でもインパール作戦は書いていません。(チャンドラ・ボースや大東亜会議、インドネシア独立戦争等は写真やコラムで紹介しているのですが…)他の教科書は、朝鮮人の強制連行や朝鮮人への搾取などばかりです。大東亜省を創設し、ビルマ、フィリピンの独立も、日本が植民地支配しようとした一環というのですから、ひどい歪曲です。
現実の教育現場は全く酷いことになったおり、民族精神や日本の健全な歴史教育を回復できる環境にない。日本では教えられず、ビルマでは顕彰している。この皮肉を改めて考えさせられました。
(YS子、東京)
宮崎正弘のコメント)ご感想有り難うございます。とくにご指摘の「館長のチューチャイ氏が、とても立派な人品骨柄で、古き良き日本人のような印象をいだきました」というご感想、折り目正しく、礼儀を心得ておられました。タイにも武人がいるのですね。感動しました。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成20年(2008年) 4月5日(土曜日)
通巻第2145号 (4月4日発行)
中国共産党中央が各省党幹部へ秘密文書 「『敵』を徹底的に弾圧せよ」
ワシントンタイムズが機密文著をすっぱ抜く
**********************
チベットから四川省、甘粛省、青海省へ飛び火したチベット仏教徒による抗議活動に対して、「徹底的に、且つ軍事力と秘密警察力を用いて『敵』を過酷なまでに弾圧せよ」と指令する3600字の指令文書が存在する。
米国紙『ワシントン・タイムズ』が入手した文書を何人もの専門家が検証した結果、共産党中央が指令したものに間違いがないとされ、同紙の花形記者ビル・ガーツがすっぱ抜いた(4月4日付け)。
「五輪が近くなるにつれ、内外から五輪に対する破壊活動、妨害活動が活発化するが、これらは祖国の分裂を策す陰謀であり、チベット、新彊ウィグルの独立過激分子に法輪功などの宗教分子が混入している。犯罪者集団、麻薬犯罪グループも取り締まりの対象であり、五輪期間中、中国の治安担当の実力が問われる。『敵』の内部にスパイを送り込み、敵勢力の動向を事前に入手し、警察、軍の能力あげて取り組め」とする内容だとガーツ記者は報じている。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
♪(読者の声1)宮崎先生が今日(4月4日)の記事で「嘗てもっとも親中派国家だった アルバニアが、北京を袖にして米国へ近づく、言ってみれば「お近 づきの印」に五人のウィグル元兵士を受け入れた」と書かれましたが、実は彼らはアメリカが”間違った時期で、間違った所に間違っていた人らだと言われた様に彼らは普通の民間人だった。
(IL生)
(宮崎正弘のコメント)かれらをアルカィーダと間違えて、拘束したのは米軍の失敗ですが、なぜアフガニスタンに居たのか、労働に来ていたと言っており、亡命後のアルバニアでは生活補助の殆どをウィグルの家族に電話をかけたらおしまい。せっかくグアンタナモからやってきたアルバニアには職もなく、国際的な同情が集まっています。この経緯はすでに拙著に書いております。