フランスの核とEU | 日本のお姉さん

フランスの核とEU

ようちゃん、おすすめ記事。↓軍事情報

■フランスの核とEU

二十一日金曜日、フランスでミサイル原潜「テリーブル(Terrible)」
(S619)の進水式がサルコジ大統領臨席の元で行われました。
「トリオンファン」級戦略原潜(2005年から配備がスタート)の4号艦で、同級の就役はこれが最後となります。
「テリーブル」は初めてコンピュータ援用設計(CAD、キャド)により全面設計されており、新型SLBM(潜水艦発射型弾道ミサイル)「M51」の搭載が可能です。このことから、「テリーブルはフランスの次世代核戦略を象徴する戦略原潜」ともいわれます。就役は2010年です。この配備を通じてフランスは、「今後見込まれる新たなる脅威(イランなど)に対抗するため戦略核戦力維持を継続する」姿勢を示しました。

「トリオンファン級」原潜は2030年まで就役する予定です。新型SLBM(潜水艦発射型弾道ミサイル)「M-51」が、フランス戦略核戦力の主体です。95~96年の地下核実験、96年のムルロア環礁核実験はこのミサイルの弾頭試験でした。96年から開発がスタートしています。

ちなみにこの核実験に対しては、国内でも当時大きく取り上げられました。武村蔵相(当時)が反対デモの先頭に立つという恥さらしを世界中に知らしめたことをよく覚えています。

個別誘導子弾(MRV)を4~6発搭載することが可能で、各子弾の総重量は230キロ、貫徹能力が大きい100キロトンの核弾頭を運搬できます。CEP(*)は350メートルです。射程については不明ですが、各種情報を総合すると「8000キロ」というのが妥当なところみたいです。

今年中に潜水艦からの「M-51」発射実験が行なわれる予定です。
フランスは、2010年以降5年のうちに「トリオンファン級」戦略原潜(SSBN)4隻すべてに「M-51」を各16基搭載するとしています。

サルコジ大統領は演説の中で、「ヨーロッパの安全は危うくなっている。アジアと中東の国は、弾道ミサイル能力を急速に高めている。私は、核開発計画が深刻な問題になっている間に弾道ミサイルの射程を増やしているイランを特に懸念している。われわれは核抑止の基本に戻る必要がある」と述べています。

「フランス」ではなく「ヨーロッパ」と発言していることと「イランの名指し」が注目されます。現在フランスが保有する核弾頭の数は不明です。ISISは今年になって「フランスは348個の核弾頭を保有している」と発表しています。それによれば内訳は、「潜水艦発射型が288」「航空機発射巡航ミサイル搭載型が50」「爆撃機搭載型が10」だそうです。

⇒主権国家連合EUが、今後自ら安全保障を実施してゆくとなると国連常任理事国入りを目指すのは明白です。しかしそれには、EU単位で核兵器を保有することが必須となります。
サルコジさんの「ヨーロッパ」発言は、その意味からもかなり意味深です。そういえば以前、ヨーソロ様が「国連常任理事国の椅子は核兵器保有国のみが握っている」という国際社会の現実をご教授くださったことがありましたよね。

EUを構成する国の中では、フランスのほかに英国が核兵器を持っています。英国とフランスには、国連常任理事国の椅子をEUに譲る気は毛頭ないようです。あわせて米国も、NATOの集団的自衛権を通じて欧州諸国に核抑止力を展開しています。しかし欧州から、EUと英仏の三つが国連常任理事国入りするのは望ましいことですね。しかしこれでは米が困ります。また米は、拒否権発動で自国の意志を貫徹するタイプの国ではないように思われます。そのため、安保理の場で手を組める相手を探す必要に迫られるでしょう。近い将来の安保理はおそらくどんぐりの背比べ状態になっていると思うので、少しでも自分の味方を増やしておきたいところでしょう。

その際、現在の加盟国のなかから味方を探すよりも、
まだ国連常任理事国入りしていない国の安保理入りを手助けし、味方にするほうが楽です。では、誰と手を組むでしょうか?
おそらくわが国は対象になるでしょうが、核兵器のない「現在のわが国」では候補にすらなりえません。

となると、

インドでしょうか?
パキスタンでしょうか?
イスラエルでしょうか?
それともイラン?
はたまたブラジル?
まさか北鮮?

わが国は、生き残りをかけて核武装する必要に近い将来せまられると思います。ジリ貧⇒ケツに火がつく⇒やけっぱち行動こういう構図がここでも出てくるのではないでしょうか。

必要な武装は、できるできるときにしておかなければいけない気がしますね。すべての武装にはそれなりの準備期間が必要です。

北鮮核実験はこの意味から見ても絶好の機会でした。この機会を自ら潰したのは実に愚かなことでした。核武装もせずヘタレ国家のままいいんだ、という民意が出れば、その方向で国づくりを進めればいいだけの話です。国防・安保面で民意を問う姿勢・覚悟が政治から感じ取れないことは残念です。このままいけば近い将来、ジリ貧になることは目に見えているのに。

■ブット政権を全面的に支持する
パキスタンのムシャラフ大統領は二十三日、テレビ演説で「いかなる政権になろうとも、自分は次の政権を全面的に支援する」と明言しました。本日パキスタン下院では首相指名選挙が実施されますが、人民党が推薦する故・ブットさんの側近Yousaf Raza Gilaniさんが選出され、明日火曜日に宣誓式を行なう見込みです。2月18日の総選挙で反ムシャラフの立場にあるパキスタン人民党(暗殺されたブット元首相の政党)が大勝し、ムシャラフ大統領は政治的孤立の状況下にあります。対立を避けるために今回のコメントを出したようです。

軍参謀総長を昨年11月に辞し、最大の後ろ楯を失ったムシャラフ大統領ですが、あわせて「政治的な安定を望む。そして同じ力でテロとイスラム原理主義過激派に対して戦いを続けてもらいたい」と述べています。

⇒演説の中で大統領は中央政府、地方政府はこの2~3週間以内に成立するとも述べています。パキスタンでは昨年の「赤いモスク制圧」以来原理主義過激派テロ勢力による自爆テロが頻発しており、国内政情は不安定とされます。

■台湾総統選挙で国民党が勝利
二十二日土曜日から行なわれた台湾総統選挙では、中共に近いとされる国民党の馬英九候補が当選しました。米のブッシュ大統領は二十日の段階で、馬氏に対し祝福のメッセージを送っています。

これについてはいろいろお感じになることもあろうかと思いますが、
わが国が台灣と連携してゆかなければならないことに何の変わりもありません。わが国は、目の前で中共に恫喝されつづけている台灣国民の独立への思いをさまざまな手段で支援し、中共による台灣併合を阻止することが何より必要です。

台湾海峡で戦が起きることは現実的に見てまずありません。中共は、目の前に数千発の即応状態のミサイルを起き、経済的泥沼に引きずり込み、台灣国民の心理を併合に誘導することで目的を果たそうとしているのですね。

⇒チベット騒動が大きく報道され、中共政権の恐ろしさが広く伝わりました。それが台灣国民の心理を大きく左右した気がしてなりません。
米空母の展開が同じくらい話題になっておれば、少しは状況も違ったでしょうか。

■米副大統領、アッバス氏と会談
23日、米のチェイニー副大統領がパレスチナ自治政府を訪問し、アッバス議長と会談しました。昨年11月に多国間が合意し、米の管理下でスタートした中東和平協議が進展しないことを受けてのものです。

アッバス議長の報道官は、「イスラエルがエルサレムとヨルダン川西岸を占領していること」に関してチェイニー副大統領と会談する、と述べています。22日に最初の訪問国イスラエルでチェイニー副大統領は、ブッシュ大統領の任期切れとなる来年1月までに和平協定を意義あるものとするため、オルメルト首相に対し、「イスラエルの安全の確保」を約束しています。

イスラエル、ヨルダン川西岸に到着する前に同副大統領は、イラク、アフガン、オマーン、サウジアラビアを歴訪しています。その後トルコを訪問して25日に帰国予定です。

チェイニー副大統領はイスラエルのペレス大統領との会談で、
「和平に向けてできることはすべてしなければならない。それは中東にある脅威とも密接に関連している。シリア、イラン、レバノンの脅威はイスラエルのみならず米の脅威でもある」と述べ、パレスチナとの和解を呼びかけたとのことです。

これを受けたペレス大統領は協議に関して十分な時間は残されていない。しかし今回がおそらく最後のチャンスだろう。ベストを尽くす。アハマディネジャド大統領の「イスラエル抹殺」宣言は深刻だ。われわれはまじめに和平に取り組む必要がある。誰も助けてはくれない」との警告を発しています。

イスラエルでチェイニー副大統領は、リブニ外相、野党党首のネタニヤフ氏とも会談しています。

アッバス氏の側近は「米がイスラエルに対し、パレスチナ領内での活動を止めるよう圧力をかけない限り、和平協定が今年中に合意に達することはない」と述べています。

⇒米はパレスチナ国家とイスラエルの並存を目指しており、そのためのパレスチナ国家機構構築に向けてかなり力を注ぐようです。

この5月にイスラエル建国60周年記念行事が行なわれ、ブッシュ大統領が参加することになっています。その前に副大統領が現地を訪問したことは、各方面で衝撃をもって受け止められているようです。

~~~~~~~


日本のお姉さんの意見。↓

誰かがパレスチナ人のハマスにイスラエルの町に

カッサムロケットで砲撃しないように、説得できるのでしょうか。

誰が、ハマスに圧力をかけてくれるのでしょうか。

カッサクロケット砲の工場はアッパス議長が住む場所に

あるのですが、アッパス議長は本気でハマスがイスラエルの町に

カッサムロケットで砲撃するのを止める気は無いとイスラエルは

見ているのです。故アラファト議長と同じで、表向きは平和的な

解決を願うポーズをするが裏で自前のテロリスト集団を作って

資金を与えてテロ行為を進めていたように、

アッパス議長も側近も、本気でハマスの攻撃を阻止する気が無い

ように思えます。