頂門の一針
福田が倒れぬわけ
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渡部亮次郎
そのわけは民主党の日銀総裁をめぐるやたらな突っ張り作戦。国民を敵
に回したのにも気付かぬその国会対策にある、と指摘するのは先輩記者
の古澤襄さん(元共同通信社常務理事)。
<本来ならとっくに支持率が20%を切って危険水域に入っている筈の福
田内閣が、まだ30%台の後半にある。それを支えているのは、何でも反
対の民主党の下手な突っ張りだろうと思っていたが、読売新聞社の世論
調査がそれを示してくれた。
日銀総裁の人事をめぐる民主党の突っ張りに国民の6割は批判的である。
福田内閣の支持率はジリ貧状態にあるが、自民党の支持率は30%台で動
いていない。それなのに民主党の支持率は20%を切って、一足先に危険
水域に入っている。
何とも皮肉な現象である。民主党の突っ張りが相対的に福田内閣の大幅
な支持率低下を防いでいることが明らかである。このところメデイアの
世論調査は、福田内閣の支持率しか追っていない。ジリ貧状態にあるの
は、世論調査をするまでもなく誰の目にも明らかである。
ドカ貧にならずにすんでいるのは何故か。年間で百万件を越す杜父魚ブ
ログの記事アクセスを毎日、分析しているのだが、明らかに民主党の手
法が福田内閣の支持率低下を防いでいるという傾向が出ている。>杜父
魚ブログ(3月17日)
元々福田首相に総理総裁としての能力があったわけじゃない。それなの
に政治的に助兵衛な蜃気楼と麻生政権を阻止するためにはどんな事でも
するという引退政治家野中廣務が組んででっち上げたのが福田「見栄え」
政権だったのである。
安倍晋三が政権を投げ出した時、最有力と見られた後継者は明らかに麻
生太郎幹事長(当時)だった。改革路線を掲げ、明確に安倍路線継承を明
確にしていた。
ところが知らぬ間にスネークが京都在から密かに這い出してきたのにマ
スコミは全く気付かなかった。引退した政治家が何かを企むなんて想像
もしていない。
逸早く安倍の引退と麻生の野望を知った野中は急遽、上京。予て連絡を
取っていた福田康夫の意思を再確認。まず渡仏中だった最大派閥の実力
者森喜朗を電話で押さえつけた。
「ここはあんたの希望する福田クンで行きますよ。いいですな」。森に
文句の言えるわけが無い。あの時、小渕首相が急に倒れた時、野中ら
「5人組」に後継総理にしてもらった恩義。さらに在任中、幹事長として
野中に支えてもらった義理がある。
森がそうやって降伏した以上、清和会で野心を掻き立てていた町村がダ
ウン。旧池田派は野中の子飼い古賀誠を通じて抑えられた。旧竹下派は
元々野中の本籍地。親分津島雄二といえども野中に立ちふさがるだけの
実力は無い。他派閥も福田阻止に動ける態勢にはなかった。
かくて政権構想も野心も無く、今季限りで引退を密かに決意していた男
があれよあれよという間に総理総裁に躍り出た。それが福田政権なのだ。
だから夢も希望も初めからあるわけではない。決断力の無いものに日銀
総裁人事の絵解きなどできる筈がない。
高校で野球部だと投手ではなくキャッチャー。閣僚としては2代の官房長
官をしたというが、あんなもの、佐藤栄作内閣までは大臣ポストではな
かった。まともな大臣、党三役を経験していない。ただただ喧嘩しない
だけのそこらの叔父さんに過ぎない。
理由は理解を超えるが、結果的に媚中、半(反)米で、ビジョンも野望も
皆無。ただ親父が2年で追われた総理という椅子に出来れば4年はしがみ
ついていたいだけの無能老人に過ぎないのである。
自民党内で元々強烈に支持した派閥は1つも無い。したがってきっかけ
さえあれば何時でも簡単に倒れる政権なのである。たとえば野中は今更
何もいえないかも知れないが、誰かに「期待外れだったね」と一言洩ら
せば即倒閣に繋がる。
産経政治部の阿比留瑠比記者が、殆ど嘆いてている。総理官邸で毎日バ
カ殿を見ていると堪らなくなってくるのだろう。私も外務省から秘書官
として先代を見ていた30年前を思い出して、遺伝を考えている。
<私にとって、この「とてつもなく高い支持率」は本当に謎に思えます。日本社会は実は得点主義のではなく減点主義の社会で、「何もしい、何もできない」ということは、意外と評価を低くすることにはつながらないのかと、ふと、そんなことを考えました。>ご本人のブログより。文中敬称略。2008・03・19
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反 響
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1)大阪の女は中核派だった
ワイドショーを賑わした、あの大阪府職員の女は中核派
(前進社)の活動 家だった。
切れやすく、ワイドショー好みの過激発言でマスコミや府民の
注意を引 き、大阪府改革を目指している橋下知事。
ドロドロの大阪府。その職員、府議や評論家は、知事の
書生的な発言、 知事としての政治力、リーダーシップに対し
冷ややかな目で見ている。
アホなワイドショー視聴者は誤魔化せても、日本一
ややっこしい大阪府 ではそんなもの通用しないよと。
これは国民の殆どが抱いている感触であり、大阪府民以外は
「日々の楽 しみ」としてながめている。
「話せば分かる」と甘ちゃんの知事は、若手の府職員を集め
て朝礼を行っ たが、早速厳しい洗礼を受ける事となった。
当初、朝礼を始業前にしようとしたところ、府の幹部から
「超過勤務手 当がいる」といわれたエピソードを話し始めたが、
突然、女性職員が立 ち上がり、「どれだけサービス残業を
していると思ってるんですか。知 事はきれいごとを言って
いるが、府庁を変えられるのは現場をわかって いる
職員だけ」と知事を「あんた」呼ばわりして、すごい剣幕で
まくし たてた。ニュースでおなじみのシーンである。
「さすが大阪」、と思ったのは私だけではないはずだ。
甘ちゃん知事は、「おんた」呼ばわりという「ありえない」暴言に
対し、 怒るどころか「そういう意見はありがたい」である。
ハシモトよ、ここ で「切れ」なければ示しがつかんぞと思ったが、
挙句「大勢の中で意見 を言う姿勢は立派。意気に感じた」と、
発言を許容する感想まで述べて しまった。
彼は「空気が読めない」男なのか「無知」なのか。
書 生的とはいえ、高収入の現職を断ち切ってまで大阪府の
改革という、高 い理想を掲げて知事となったはずだ。
「あんた、どれだけサービス残業をしていると思ってるんで
すか」とほ ざく様な大馬鹿野郎を退治するのが仕事のはず
である。なぜここで、正 論で「切れ」てくれなかったのだ。
この知事は、大阪のドロドロした物は何かという基本が
分かっていない。
まずハッキリしたのは、あのアジテーター女(30)は、環境農林
水産部勤 務であるが、職場では、過激派「中核派(前進社)」
の活動家だという のは有名だそうである。
関西地方の清掃局に巣食う「ゴロツキ」「圧力団体」と同様な
輩である。
この女が、「サービス残業」を沢山しているので有ればまだし
も、マス コミのインタビューに対し、私は「全くしていない」と
悪びれずに言う したたかさも持ち合わせている。
この女は、中間派の機関紙『前進』2334号に、
「“給料半減、職員2/ 3をカット”/橋下大阪府知事に
スト突きつけよ/3・16へ大阪の青年労 働者は闘う」と題した
投稿をしている幹部級闘士なのである。前進社の 記事は
ここをクリック。
さあ、橋下知事どうする。これは序の口だぞ。
府民、府職員は、正攻法で行く強い知事を求めている。
前途多難である ことを自覚するとともに、多くの見方を見極め
集めるとともに、マスコ ミを味方につけることだ。逃げる事と、
迎合する事は許されないぞ。 (08.03.18) 内田一ノ輔