ラサの悲鳴を聞け!「漢族が犠牲になったというのは、政府のウソよ」
頂門の一針
ラサの悲鳴を聞け!
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福島 香織
2008.03.18 Tuesday - 14:33 comments(0) trackbacks(0) by 古澤 襄
<伊藤正中国総局長の下で中国の庶民生活を女性らしい筆遣いでブログ
に描いていた福島香織さんとは別人のようなチベット報道。手かせ足か
せを嵌められた外国人記者の北京報道は行間から真相を読みとるしかな
い。
その点で福島さんのブログ記事は直截で優れている。記者は現場にいる
のが生命というが、現場にいて何も書けないなら、現場にいないことに
等しい。
その福島さんだが中国外務省から「意図的に中国を貶める報道をしてい
る」と睨まれているらしい。
滞在延長のビザが下りないので「2万人以上の外国記者が一斉に取材す
る北京五輪。国際スタンダードと中国スタンダードがぶつかり合うコメ
ディア・デラルテ(どたばた喜劇)がいたるところで展開されるのでは。
う~、現場でみたいなあ」と国外退去を恐れていた。
しかし、祭典のオリンピック報道と悲劇のチベット報道の取材のどちら
を選択するか、といわれればジャーナリストのとる道はひとつ。「情報
統制を越えて漏れ聞こえるラサの悲鳴をきけ!」のブログ記事に福島さ
んの覚悟が現れている。(古沢記)>
■国内はYou Tubeも、BBCもアクセス禁止。ラサの電話は故障を装い、
メールは届かない。一方で、中国CCTVは、抜き身の刀をさげた凶暴そう
なチベット族の暴徒の姿をうつし、チベット族の無法を強調している。
中国のネット世論は「チベット独立派を殲滅せよ!」「不要軟手(手加
減などいらない!)」と雄叫びをあげ、鎮圧部隊は正義の味方扱いだ。
見事な情報統制と世論誘導!さすが。
■しかし、国際社会では北京五輪ボイコット要求拒否が主流。さすが!
中国の外交力、そしてパブリック・ディプロマシー力。日本も爪の垢で
も煎じてのませてもらおう。
■今回、中国はCCTVなどで、現地の暴動の映像を流したが、中国的には
これが成功だった。隠蔽しなかった分、情報公開の透明性は前よりまし、
と国際社会に思わせ、海外メディアも、この同じ映像使い、公式発表を
中心に報道した。
赤い衣のラマ僧が商店を破壊したり、チベット族の若者が中国国旗・五
星紅旗を燃やしたりしている映像。それだけで、テレビを見ている一般
の人々は、中国もこんな凶暴なやつら抑えるには、多少の暴力もしかた
なかったんじゃないか、と思いかねない。実際、日本の知人とさきほど、
電話で話したら、そういう意見だった。
■しかし、この暴動が起きたきっかけは何だったのか?そこを忘れては
ならないと思う。この暴動事件を「一部血の気の多いチベット族大騒ぎ」
で納得してもらっては、彼らがあまりにあわれだ。
暴動は一刻も早く収まってほしいが、今回の件では中国当局に非がある
ことは、きっちり日本も含め国際社会として認識を一致させてほしい、
と切に願う。
■16日夕、14日夜にチャットした友人と再びつながった。検閲ワードを
避けながら、書いては速攻で削除しながらの、あわただしいチャットで、
情報量は多くない。
チベット自治区にネット・ユーザーは32万人しかいない。中国全土では
2億1000万人もいるのに。しかもその32万人の多くは漢族だろう。
チベット族でネットを自由に扱える人間は、限定されていて、監視を受
け易い。そういう危険を承知の上で、グレート・ファイヤー・ウォール
をかいくぐって私に何かを伝えようとしてくる彼女。
もちろん、彼女のもたらす情報がどれほど正確か、検証するすべはない。
だが彼女とのチャット文面からにじむ焦りと民族の悲哀に、私は当局発
表より、真摯なものを感じるのだが、みなさんはどうだろうか。
■彼女、ラインオン。
彼女「ハロー、ここは悪くなっている」
福島「ハロー?元気?」
彼女「今、入ったばかりの情報だけど、シガツェで抗議行動(衝突?)
が起きている。」「ナクチェ県でも」
福島「どのくらい大きい?」
彼女「大きいわ、人数は調べているところ。僧侶はまだ含まれていない」
福島「ラサはOK?」
彼女「外出禁止令が出ている。外に出ると撃たれるわ。街は軍だらけよ」
「ラサは静か。でも郊外で抗議行動(衝突)は起きている。(ずらずら
と地名がでてくる、5カ所くらい。あっという間に削除でメモれなかっ
た!)」
福島「電気、水道、電話、食料、みな大丈夫?」
彼女「大丈夫よ、私の家にはツァンパ(干菓子みたいなチベットの保存
食)がたっぷりあるから!」「でもバルコルエリアの方は食料が大変み
たい。長引くと飢える家がでてくる」
福島「家族は大丈夫?」
彼女「もちろんよ!」
福島「(暴動は)どんな風にはじまったの?」
彼女「14日、午前11時30分ごろ、ジョカン寺の近くにあるラムチェ寺で
僧侶がハンガーストライキをはじめた。これを軍(武装警察だろう)が
阻止しようと、殴るけるなどの暴行のあげく発砲した。7、8人が死ん
だ。逮捕者も出た。これをきっかけに市民に怒りが広がり、暴力的な大
規模デモが起きた。他の僧院も抗議のハンストに入った」
福島「ラムチェ寺の僧侶は何人?」
彼女「70~80人」(寺院の1割の僧侶が虐殺されたわけだ)
彼女「市民デモは北京中路あたりで軍と衝突。軍は発砲を繰り返し、銃
創や圧死(おそらく軍用車両で)で、このエリアだけで死者は70~80人
は出ている。」
福島「市全体では何人くらい(の死者)?」
彼女「正確には分からないけれど100人以上。110から120人の間だと思う。
(亡命政府の発表は80人の遺体が確認された、少女も含む。これから
増える可能性も)」
福島「市民が多いの、僧侶が多いの?」
彼女「僧侶より市民が多い、若いチベット族が犠牲になった」
福島「政府は漢族の商人が犠牲になったようなことをいっていたけれど」
彼女「漢族の死者はない。回族が5人死んだ。」「チベット族は怒りに
かられて回族のショップを襲った。
それで回族が怒りチベット族を5人殺した。それでチベット族が怒り回
族を5人殺した」「漢族が犠牲になったというのは、政府のウソよ」
福島「僧侶が破壊行動に参加したというのは本当?」
彼女「それは本当。回族の店に火をつけた」
福島「僧侶は何を望んでいるの?独立?」
彼女「それだけではないわ。僧侶たちは政府に、漢族・回族移民政策を
ストップするように要求していた」
「政府は300万人の漢族・回族をラサに移民させようとしている。僧侶た
ちは自分たちの子供たちをまもろうと、この政策に反対を申し立ててい
た。今でもチベットの大学新卒者は就職難で、チベット族の失業者は多
い。そんなに大量の漢族、回族がくれば、チベットの子供たちは生きて
いけない」
福島「最初のデモは10日?」
彼女「10日、デプン寺で起きたデモ行進は軍(武装警察)に制圧された。
このとき発砲もあったし、死者や車でひかれた者も出た。人数は分から
ないけれど。逮捕者も相当出た」。
ここで、ラインオフ。
■ここに書いた以外にも、いろいろ書き込まれたのだが、地名や寺の名
前は、速攻で削除されるので、あやふやなもの、読み取れないものもあ
った。
今回の暴動の最初のきっかけは、軍による僧侶への発砲、暴力であった、
というのが彼女の主張。しかも、僧侶らの要求は、独立という大層なも
のではなく、地域の移民政策への反対だった、という。当局のいうとこ
ろの「ダライ・ラマ14世策動による独立分裂活動」のようなものではな
かったとの見解だ。
■この300万移民政策なるものが、本当にあるのかどうかは、確認できて
いない。しかし新疆ウイグル自治区ウルムチは、まさに大量の漢族移民
によって、人口200万人あまりのうち75%が漢族という漢族支配の都市に
なった。もはやウルムチには、ウイグル族文化の香りは殆ど残っていな
い。
中国では、少数民族地域への漢族移民、同化政策というのは、これまで
もやってきた手段だ。全自治区人口280万人、ラサ人口44万人のところへ
300万人、というのは多すぎる気もするが、最高の観光資源と地下資源、
インド・ネパールに隣接する軍事的要衝でもあり、そのぐらいのことや
らかしたとして不思議はない。
■ましてや、今は青藏鉄道が敷設され、大量の人、物資の輸送が可能に
なった。チベット族たちは、すでにラサに氾濫する漢族文化、漢族経済
に不安を覚えている。それは昨年夏、中国外交部主催のプレスツアーに
行った時、ひしひしと感じた。
■ちなみに、ムスリムである回族は、少数民族ながら、普通語に堪能な
人が多く、漢族とビジネスが出来る人は多い。しかもチベット族と仲が
悪い。
」
一方、チベット族は、普通語の会話・読み書きが苦手、というより過去
の迫害の記憶から漢語を蛇蝎のごとく嫌っている人が多い。
■そこで、漢族が青藏鉄道とともにもたらした漢族市場経済(特色ある
社会主義市場コネ経済)にすでに、チベット族はあぶれている状況があ
る。チベット族は貧しい人が多く、このままラサやチベットに漢族が増
えたら、我々の文化、伝統、暮らしは完全に破壊される、そういう危機
感は強い。
■当局側が撮影したと思われる暴動映像を見れば、暴行を働いているの
は、若いチベット族だ。身なりはボロを纏い、ひょっとして失業中かも
しれない。たとえ仕事をしていても、賃金は数倍の差がある。
昨年7月のプレスツアーで、ラサの経済開発地域の取材をしたさい、建
設現場で同じ仕事をしている漢族の出稼ぎ農民と、チベット族地元民の
賃金は、片や1日40元、片や1日8元だった。
■もちろん、自由アジア放送が伝えたように、投獄中の僧侶の釈放要求
とか、いろいろな不満がつもりつもっていたのだろう。
昨年末で、政治犯として投獄されたチベット族は僧侶を中心に119人。活
仏の当局による管理・許可制導入など、チベットの伝統・宗教文化を完
全になめくさった政策を強引に導入するなど、外国人にはどうしてそこ
まで締め付けねばならないのか、踏みにじらねばならないのか、理解に
苦しむほど、チベット族への圧政がある。
たとえ、ダライ・ラマ14世の存在感、影響力が共産党中国の想像を絶す
るほど大きく、中国指導者が過剰におびえているとしても、あまりにひ
どすぎる。
■こういう状況でおきた僧侶のデモだが、300人レベルの坊さんのデモを
武装警察を突入させて制圧する必要がほんとうにあったのだろうか。300
人レベルの抗議活動なら、香港では毎日起きている、とはいわないが、
比較的頻繁に起きている。
ダライ・ラマ14世が求める高度の自治とは、この香港レベルのなんちゃ
って自治・一国二制度にすぎないのである。一国二制度くらいいいじゃ
ないか、と私などは思うが。
■暴動の原因が何なのか、どういう経緯でかくも悲惨な大暴動に広がっ
たのか、今は断片的な情報の寄せ集めで見えない部分が多い。中国側公
式発表をうのみにして、それを既成事実としてしまうのは、毒ギョーザ
事件の真相を中国公式発表どおりの見解で処理するのと同じだろう。
■ダライ・ラマ14世は、この暴動について、国際的な独立した調査団派
遣を望んでいる。ぜひ、日本もこの意見を支持してほしい。暴動は今や
飛び火、拡大している。今、ここで国際社会に見捨てられると、沸点の
低いチベット族は、それこそ玉砕覚悟で蜂起するかもしれない。
■毛沢東が行った対チベット政策がいかに苛烈にして陰惨であったかは、
わざわざ私が言うまでもないが、その記憶を受け継いでいる若いチベッ
ト族は今でも大勢いる。
一見、漢族にとけ込んで暮らしている普通のチベット族の若者も、ふと
酔った瞬間、もし状況がこのままならば、殺された祖先の数だけ漢族を
叩き切って自分も死ぬのだ、といまだにうわごとを言う人もいるのだよ。
その深い恨みと悲しみを本当に癒すのは、金でもなく、女でもなく、ダ
ライ・ラマ14世の帰還と宗教の自由というあたり、チベット族のメン
タリティは、中国人にも日本人にもなかなか理解できないのだが、それ
は尊重せねば多民族国家は成立しえない。
■17日は、ダライ・ラマ14世インドへの脱出の記念日。多くのチベット
族・僧侶の心がざわざわする日だ。どうか、恐ろしいことがおきません
ように。血がながれませんように。私まで心がざわざわする。ひとつ間
違えば、本当に北京五輪どころではなくなるかもしれない。
福島香織プロフィル
産経新聞中国総局記者。平成13年に香港支局(すでに閉局)勤務、1
4年から北京駐在。北京の銀座と呼ばれる王府井近くに一人暮らし。趣
味は美食、読書、旅行、観劇。目下、中国の人口、女性、貧困、環境、
ネット、言論問題などが取材上の関心事。好きな言葉。「逃げない、は
ればれと立ち向かう」
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チベット支配の漢人頭目
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泉 幸男
チベット問題については、 拙著 『中国人に会う前に読もう』 第4章
「中国文明の限界線 大学町プリンストンのチベットの夕べ」(97~117
ページ)に 分かりやすく書いております。
http://homepage2.nifty.com/sai/mart/
* * *
チベット紛争も餃子事件も、共産党官僚の保身をかけて鉄面皮に
現実否定することで処理しようとする北京政権。
頭目、張慶黎とは。
官僚の保身は、人民の生命より重し。
鉄面皮な現実否定をしても、売れるのは手作り餃子の皮ばかりだ。
ニューヨークの名門コロンビア大学のチベット専門家であるロバート・
バーネット (Robert Barnett) 氏。
今回のチベット暴動について『ニューヨーク・タイムズ』紙と『クリス
チャン・サイエンス・モニター』紙から取材をうけている(両紙とも3
月14日号)。
そのなかで、漢人によるチベット支配の頭目であるチベット自治区 中国
共産党委員会書記の 張慶黎(ちょう・けいれい)氏の強引な統治手法に
ふれていた。
張慶黎とは、いかなる仁(じん)か。
■ 強引な「愛国教育」■
バーネット氏によれば張慶黎氏は、2006年5月にチベットにおける中国
共産党トップに就任して以来、
≪これまで以上に強硬な路線をとり、ごく些細な抗議行動さえ国家への
脅威といわんばかりに対処し、 ことあるごとにダライ・ラマを批判して
きた≫。
バーネット氏によれば、今回のチベットでの抗議行動も、発端は極めて
限定された具体的要求を掲げたものだった。
(1)昨年10月以来、当局によって逮捕されたままの僧たちを釈放して
ほしい。
(2)警察や軍は僧院からお引き取りねがいたい。
(3)「愛国教育」を拒否したために僧院から追われた僧たちを復帰さ
せてほしい。
この「愛国教育」というのは、政府側の広報文句(プロパガンダ)を僧
たちに「学習」させて、ダライ・ラマを糾弾する文章を書かせるという
もの。
精神界に生きる人々がこれに反発せぬわけがなかろう。
日本教職員組合の諸氏も、プリンスホテルに集合するまえ
に、中国大使館の前に集結して抗議行動をするべきであった
のぉ。
■ 飛び切りの偉いさんの甥っ子 ■
張慶黎氏の略歴を調べたところ、昭和26年1月に山東省で生まれている。
当年とって57歳。
おじの張万年(ちょう・まんねん)氏が軍の偉いさんである。 昭和3
年8月生まれだ。昭和20年8月に中国共産党に入党し、中越戦争を現地
で指揮。平成4年には中国人民解放軍総参謀長となり、平成7年には中
央軍事委員会副主席にまで上りつめる。
軍国主義国中国における最高権力は中央軍事委員会だ。
歴代の中国共産党トップはこの「主席」ポジションの確保
に汲々とする。
張万年という名、コラム子は全く知らなかったが、そういう最高権力の
副主席だから飛び切り「偉い」のである。そして、そういう飛び切りの
偉いさんの甥っ子が、目下のチベット支配のトップ、張慶黎氏だ。
■ 胡錦濤と同じ共青団上がり ■
張慶黎氏って、こんな顔です↓
http://www.china.ne.jp/2006/06/06/jp20060606_60365.html
(略歴ふくめ、きれいにプリントしたければ、こちら↓)
http://www.china.ne.jp/2006/06/06/print20060606_60365.html
張慶黎氏は、28歳から35歳まで中国共産主義青年団(共青団)の本部の
要職をつとめている。
「共青団」といえば、胡錦濤国家主席の出身母体。エリートコースだ。
偉いさんの甥っ子にして、今をときめく共青団上がりなのである。
張慶黎氏は、47歳になるまで山東省の共産党官僚組織で実務経験を積ん
だ。
中国共産党山東省委員会常務副秘書長、いわば山東省の官房副長官です
が、そこまで上がったところで、西の方、甘粛省(かんしゅくしょう)
に転出して党委員会常務委員、宣伝部部長となる。
翌年48歳のとき、東トルキスタン、じゃなかった、新疆ウイグル自治区
に転出して、同じく党委員会常務委員となる。 54歳のときには新疆ウイ
グル自治区人民政府副主席に。
21世紀には珍しい「典型的殖民地」である新疆ウイグル自
治区やチベット自治区の、人民政府「主席」は原住民族がつ
とめるお飾り的ポジションだ。
実際の権力を握っているのは漢人ポジションの「副主席」だから、要す
ればこの段階で張慶黎氏は、新疆ウイグル自治区の事実上のトップとし
て君臨したわけです。
■ そしてチベットの頭目に ■
そして54歳で張慶黎氏は中国共産党チベット自治区委員会書記代理とな
る。
当時の党委員会書記が 病気で執務できなくなったための「代理」だが、
事実上このときチベット支配の頭目の座に坐ったと言っていい。
平成17年11月のことだ。
翌平成18年5月には、正式に中国共産党チベット自治区委員会書記に任
命される。 (「書記」といっても党委員会書記は共産党組織のトップの
座ということです。お間違いなきよう)。
現在の中国共産党および中国国家のトップである胡錦濤氏は、平成元年
3月当時、やはりチベット自治区党委員会書記として、チベットの都ラ
サに戒厳令を敷き、民族独立運動を弾圧した。
この強硬策が北京中央のおぼえめでたく、その後、胡錦濤氏は出世街道
まっしぐらとなる。
張慶黎氏がこれを意識せぬわけもないが、さて、強硬策と懐柔策をどう
使い分けるか。
■ 燎原の火 ■
平成元年当時と今日の最大の違いは、漢人社会も一触即発の状況にある
ことだろう。
この20年間で、農民社会から希望が消え、人間らしい生活を営める自然
環境も失われた。
チベットで20年前の強硬策に頼れば、今度こそ炎は漢人社会に飛び火す
るであろう。
国際派時事コラム「商社マンに技あり!」
http://www.f5.dion.ne.jp/~t-izumi/
第218号■平成20年3月18日発行より転載(許諾済み)