紳士を装うアメリカという偽善者 | 日本のお姉さん

紳士を装うアメリカという偽善者

帝国電網省   by 竹下義朗さん

☆ 紳士を装うアメリカという偽善者 ―――――――――― 2008/03/07
「門戸開放・機会均等・領土保全」
皆さんも耳にしたことがおありかと思いますが、これは、明治32(1899)年、米国国務長官ジョン・ヘイが、英・仏・独・露・日・伊の六ヶ国に対して送付した「門戸開放通牒[つうちょう]= Open Door Notes」の要旨であり、米国の対清=支那)政策の骨子である「門戸開放政策」を体現した三原則です。

当時の支那=清国は、阿片戦争(1839年)・アロー戦争(1857-1860)・日清戦争(1894-1895)での相次ぐ敗戦により、西欧列強及び日本による領土分割(完全な分離併合ではなく、租借・租界設置・特恵措置の獲得という形式)が為され

主として満州をロシア、山東半島をドイツ、長江流域を英国、福建省を日本、広州周辺地域をフランス、といった具合に既に列強による勢力圏が確定されていました。そのような状況下で出されたのが先の「門戸開放通牒」であった訳です。そして、そのお題目である「門戸開放・機会均等・領土保全」だけを聞くと、米国が清国の領土保全を訴え、支那市場の門戸の開放と機会の均等、言い換えれば、自由貿易を求めている、そのように聞こえなくもなく、なんとなく立派なことを言っているように思えます。

しかし、騙されてはいけません。これこそ、米国の偽善者ぶりを表すに最も良い材料であることを、私は皆さんに知って頂きたい。そう思うのです。列強清国分割地図:清国に於ける列強の勢力圏(「横浜金沢みてあるき」より)
http://chinachips.fc2web.com/illust/map/td_0803072.gif

そもそも、この時代=帝国主義時代は、強国(列強)が弱小国を併合、植民地化することは「文明国の責務であり正義である」とされていたご時世です。門戸開放政策を訴えた米国でさえ、

東部13州での建国からスタートし、ネイティブアメリカン諸部族=インディアン)の住んでいた土地を「侵略」、西へ西へとフロンティアを開拓し、遂に西海岸へと到達、北米大陸の東海岸から西海岸に至る広大な領土を獲得した後も、米墨戦争(1846-1848)の戦利品としてメキシコ(墨西哥)からカリフォルニア・ネバダ・ユタとアリゾナ・ニューメキシコ・ワイオミング・コロラドの大半、及びテキサスを獲得。更に地続きでのフロンティア(新領土)獲得が無理となると今度は海洋に進出。ハワイ併合(1898年)と時を同じくして、米西戦争(1898年)の戦利品としてスペインからフィリピン・グアム・プエルトリコを獲得、キューバも保護国としました。

こうして米国史を繙[ひもと]くと、米国も立派な「帝国主義国家」だったことが分かります。いかに「領土保全」などと言ったところで、米墨戦争により当時のメキシコの領土の1/3も掠[かす]め取ったり

米西戦争の際、スペイン領フィリピンの住民に対し「米国側に立てば戦争終結後独立させる」などと言っておきながら、いざスペインに勝利すると、フィリピンを独立させるどころかそのまま植民地にしてしまうなどの行状をみれば、米国の偽善者ぶりが分かるというものです。

さて、話を米国による「門戸開放通牒」に戻しましょう。米国が、英・仏・独・露・日・伊の六ヶ国に対し、清国に於ける「門戸開放・機会均等・領土保全」を訴えたことは冒頭でも書きましたが、では何故米国は列強六ヶ国に対し、そのような通牒を送付したのでしょうか?

それは突き詰めれば、列強による清国分割が完成しており、最早米国が入り込む余地がなかったからなのです。(他のアジア・アフリカ地域に於ける列強による分割は既に完成していた)だからこそ米国は「自分達にとって都合の良い新たなルール」を作り、それを他の列強諸国に呑ませようと躍起になった訳です。ですから列強によって領土や市場を分割されてしまった清国を、米国が慮[おもんばか]った訳ではありません。

例えれば、とある大都市の「シマ」が既に幾つかのヤクザによって仕切られ、新規参入する余地さえない状況下、「アメリカ組」という新興ヤクザが勝手な理由を付けて自分達の「シマ」を確保しようとした。──―その程度の話である訳です。「門戸開放」も「機会均等」も、後発組の米国が、東アジア最大にして最後の「フロンティア」=清国への新規参入を果たす為の方便だった訳で、それを踏まえて「門戸開放通牒」を見れば、なんのことはない、そんな立派な代物なではない訳です。

画:「CHINE =シーヌ=支那」と書かれたパイを列強が分割している風刺画。http://chinachips.fc2web.com/photo2/td_0803073.jpg
人物は前列の左からそれぞれ、英国のヴィクトリア女王・独国のヴィルヘルム二世皇帝・露国のニコライ二世皇帝・仏国人のマリアンヌ=特定の人物ではない)・日本の明治天皇を表し、後列の手を挙げている人物は清国の役人を表している。1890年代後半の有名なフランス政治風刺漫画より。その後日本は、明治37(1904)年開戦の日露戦争に勝利し、ロシアの持っていた満州権益を獲得したのを皮切りに、第一次世界大戦ではドイツの持っていた山東半島の権益を確保。

更には北支や内蒙古への勢力伸長といった具合に、他の列強諸国に比して日本の支那に於ける勢力拡大が続き、支那市場の制覇を目論む米国を刺激し続けました。米国は、日米貿易摩擦の際に「スーパー301条」などという身勝手極まりない法律を作ってまでして日本に経済分野でゴリ押ししてきた国です。

日本はかつて「エコノミック・アニマル」と揶揄されましたが、むしろ米国のほうが日本よりも余程「エコノミック・アニマル」、いや、今現在も他国市場を制覇する為には戦争すら厭わない「エコノミック・クレイジー」である訳で「大東亜戦争=米国言うところの太平洋戦争」も、突き詰めれば支那市場を制覇する上で邪魔者以外の何者でもなかった日本を、実力を以て排除しようとした、一種の「経済戦争」だった訳です。

その意味では「狂信的なタリバンを排除し、アフガニスタンに民主主義を定着させる」とか、「フセインの圧政からイラク民衆を解放し、民主化させる」といったところで、話半分で聞く必要があります

米国は単なる「ボランティア国家」ではありません。何か行動(戦争)を起こす裏には自分達の目的を達成する為の「意図」が存在している、そのことを我々はしっかりと認識する必要がありますし、現在日本の「同盟国」だからといって、
ーーー決して盲信・盲従してはならないのです。= この稿 =
┌―――――――――――――――――――――――
┌──────────「沙者さん」30代@男性@海外
こんにちは、沙者です。
――(ロシア経済)

竹下氏の指摘するように、ロシアの歴史サイクルは一定して繰り返されているようにみえる。現在のロシアは、政治的には中央集権化、経済的には経済成長・技術革新の時代であるといえる。

プーチン体制は、ちょうど帝政ロシアのピョートル大帝、ソ連時代のスターリンに例えることができる。この歴史サイクルを今のロシアに当てはめるてみると、ロシアはまたいずれ経済危機に直面し、ニコライ2世やゴルバチョフのような政治家が登場し、国家の崩壊を導くことになる。

問題は、このロシアを破綻させるような経済危機がいつ起こるかである。地球温暖化は、ロシアにかなりの代償を払わせるようになるかもしれないが、ロシアの直接の脅威は国家財政の支出ではなく、歳入が激減し、ろくに何もせず、過剰に多いロシアの公務員の給料を保障できなくなることだろう。

周知の通りロシアの財政は地下資源に依存している。原油価格が大暴落したり埋蔵資源を絶えず発見することができず、原油が枯渇するようになればロシア経済の崩壊はほぼ間違いない。

ロシア歴代指導者達は、常に資源依存型経済を脱却するための技術革新・工業化政策を採ってきたが成功していない。ロシアには、西欧や日本にあるような市場経済が発達できない文化的土壌がある。

帝政ロシア歴代王朝・ソ連時代の秘密警察はその特権を経済を支配するために利用してきた。彼らは、自らの持つ強大な“市民殺傷権”を盾に、非合法に商品の供給量や価格、物流経路の決定権を握り、自由な競争に基づいてビジネスをする商人を発見すると、武力によって圧力をかけ、いうことを聞かなければ容赦なく殺害する。それは、いまのロシアについても同様なことがいえる。

ソ連崩壊後、経済を支配するKGBは分裂し、武力抗争に明け暮れ、様々なマフィアが乱立する。プーチンは、自ら率いるKGBマフィアを勝利に導き秩序をもたらしたがゆえにロシア人の圧倒的な支持を得ているのである。このような競争不在の経済体制下では、世界に通用する民生品を主体とした電子軽工業は発展できず、国家主導の大型重工業・資源開発型に偏重したものにならざるえない。

中期的には、米国の新大統領がどのような政策を採るかにかかっている。米国の対イラク政策や国内経済対策次第では、原油価格は上がりもすれば下がりもするからだ。もしロシアが、伝統的なマフィア経済、資源依存を改めるとすれば、それは資源が枯渇したときであろう。

資源のないロシア経済が成長するようになった時、初めてロシアは市場経済国になり、先進工業国になるのである。見た目のGDPや西欧の経済理論を根拠にロシアを分析すると、ロシアの本質を見誤ることになる。

――(海外のロシア軍基地)
最近、米兵の少女レイプ疑惑が話題になっているが、もし同盟国がロシアで、日本にロシア軍基地があったらどうなるであろうか。私はコーカサスの紛争地域に行ったことがあるが、ロシア兵のレイプ事件は日常茶飯事で、刑事責任はまったく問われていない。公共の場で公然と婦女暴行するロシア兵、邪魔する者がいれば自動小銃を乱射、見て見ぬふりをする軍上層部は、米国より手ごわいだろう。そしてロシア軍は、国内のマフィア経済を海外にも持ち込むということである。

もし北方領土がロシア軍基地つきで返還されたとしても、日本の警察と日本の政治力で太刀打ちできるのだろうか。

――(ロシア爆撃機領空侵犯)
私のみるところ、なぜ今になって日本は騒いでいるのかということである。TU-95爆撃機は、本来米国を無差別核攻撃することがその任務であったが現在では旧式な爆撃機とみなされ、主な攻撃目標は日本を含む周辺諸国となっている。チェチェン紛争でも、この爆撃機は高高度爆撃に参加し、核兵器から通常兵器化しているのが分かる。

ロシアのあるTU-95爆撃機パイロットは、もう10年以上、連日日本上空を飛行していると公然と豪語するありさまだ。今回、日本の政治家が知らぬ顔をしてロシアに抗議しているのを見て日本の国防意識の低さを感じてしまう。

――(ロシアと中国の長所)
そんなロシアにも見習うところがある。ロシアは何の事前通知もなく、問題を起こしたわけでもない中国の食品の全面輸入禁止リストを突然発表する。最近では中国産米が対象になった。ロシアは理由なんて何も言わない、ただ“全面禁止”と一言。日本や米国にはあんなに言い訳をする中国も、なぜかロシアには沈黙。中国不法移民にしてもそうである。日本や米国は中国不法移民に優しい。

ロシア軍は、中国の密航者を国境地帯で見かけると反射的自動的に銃撃する。
ーーーロシアは最初から中国人の話を聞くつもりなどないのである。

しかし中国人もしたたかである。ロシアの役人や税関職員を買収、企業も、みかけは中国人に買収されたロシア人経営者とロシア人職員が経営。森林などを非合法伐採し中国人は大儲けだ。

ロシアの中国人は、金儲けのためならどんな危険をも顧ない。命を落とす中国人も少なくないにもかかわらずである。いずれにしろ、日本人にロシア人や中国人のような真似はできないのではないか。
└──────────
┌──────────「タカヤンさん」30代@男性

初めましてタカヤンと申します。まず以下引用させていただきますね。

┌--------
そうして、率直な気持を語らせたら「もし知っていたとしても感謝する気持にはならない」と言います。それは、

1.「新しい歴史教科書」によりますと、
日清戦争で日本が得た賠償金は、日本の財政収入の三倍に相当する三億両とあります。更に、台湾と遼東半島を割譲という名目で得ました。三億両が、今の金にして幾らか、絶対比較はあまり意味がありませんので、財政収入を基準にとって相対比較をしてみるなら、少なめにみても150兆円ぐらいになりませ
んか。日本のODAは、20年間で5~6兆円です。しまなみ海道の建設費が約10兆円でした。

2.ODAには、
戦後賠償という性格以外に、日本側の経済行為という側面もあります。紐付率がどのぐらいか正確には知りませんが、外務省に族議員がいるということは、利権があるということです。

3.日本も、
戦後復興には世界銀行から借金して、完済したのは数年前です。

6.20年間のODAは、1年の防衛費にも足りません。ODAが現実に日中友好に曲りなりにも寄与しているなら安いものではないでしょうか。

7.世界には、
ご馳走になってもお礼を言わない習慣の人々が三分の一いるそうです。中国人もそれに含まれます。だから、恩知らずと言うのは当たりません。それが主客の礼儀なのです。主従関係ではないのですから。
ーーー中国政府が、ODAを国民に積極的に周知しないのは残念です。
└--------

以上ですが、あまりにも突っ込みどころが多くて困ります。まず、

「1」について、日清戦争の賠償金を持ち出すのはどういうことでしょう。戦争の賠償金と、好意のODAを同じ次元で語るのは討論にもなりませんね。

おまけに、当時の清国は外国人を蔑称で呼び外交官に叩頭させる、欧米からも傲慢で嫌われていた国ですよ。日本が、近代化に対して助言しても蔑む始末。

「2」に関して、「戦後賠償という性格以外に」とありますが、当時の政府に賠償金は支払っています。その合意を無視して払い続けろというのは法の概念が分かっているのでしょうか。いくら中国にいるにしても常識無さ過ぎです。やくざの理論以下です。

また、外務省の族議員を持ち出していますが、どこの国でも存在します。中国なんかもっとひどい。人権弾圧しているならず者国家ですら、資源という見返りに援助しているのですから。当時の貧乏国家の中国にあれだけのODAを渡す国がどこにあるのか。それ以前にあなた政治が分かっていますか?

額が少ないなんてよく言えますね。あなたはいくら年収があるのですか?あなたはいくら寄付したのです?国のお金だから関係ない?左翼でもなんでも思想は各自の自由です。日本は、どこかの国と違い言論の自由がありますから。

ただ、日本人でありながら国際常識も政治も知らず、あなたのやっていることは、どこの国に行っても一番嫌われる行為です。物事も知らず冤罪を押し付けています。

国のありがたさが分からないのでしょうかね。
中国で同じことをすればまず死刑でしょうね。

私も中国生活は長かったですが、もしあなたが工作員ではなく、本当の日本人ならば、確実に言えることがあります。(そうでは無いと願いますが)
あなたは間違いなく人間のクズです。恩知らずでいい加減の最低な屑です。└──────────

┌──────────「(^^) OJIN です(^^)」

「いくら中国にいるにしても」‥‥たはは、タカヤンさん、混同誤解です~。当誌にはいろんなライターさんがいるのでゴチャマゼになっているんでしょうが、けんさんは在中国ではなく在愛媛県、この文を書いたライターさんです。

ーーー在中国なのは OJIN =サイトの主宰者)でございます。
けんさんのプロフィールは ▼ こちらです。
http://chinachips.fc2web.com/repo1/014ken.html#id
けんさんは愛媛県日中友好協会の理事を務めておりますぐらいですから、少々中国寄りのスタンスも感じられるところはありますが、言うべきことはハッキリ言っている場合も多く、媚中ではありません。いうならば親中でしょうか。彼の記事の全体を眺めて頂いて、ご判断をいただけますよう希望いたします。
└──────────