58歳の右翼が、国会前で、「抗議の拳銃自殺を行った背景を読み解く。
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▼58歳の右翼が、国会前で、「抗議の拳銃自殺を行った背景を読み解く。右翼は「売国政治家を殺す」と神になれると信じているのか?(じじ放談)
5日午前8時15分頃、国会議事堂南門前で、政府の外交姿勢を批判する文書を所持した大阪の右翼活動家58歳が拳銃で自殺した。男は、タクシーで乗りつけ、下車してすぐに拳銃で自分の右側側頭部を1発撃った。近くにいた警視庁機動隊員に銃刀法違反(所持・発射)で現行犯逮捕され、病院に搬送されたがまもなく死亡した。
男は左手に「内閣総理大臣殿」、「報道関係各位」と表書きされた封筒2通を持っており、政府の外交姿勢や靖国神社参拝問題に抗議する文書が入っていた。
(以上、5日付け産経ニュースより抜粋)
なお、朝日新聞ウエブサイトによれば、「男は特定の団体に所属せず、所持していた総理宛て文書には、拉致や領土・領海問題で、強い外交姿勢を望む」旨の記載があったとしている。
2CHのニュース速報の同テーマの書き込みを眺めてみたら、大半は「無意味」とか「行為を中傷・蔑視」するものであるが、注目すべき以下の書き込みがあった。以下紹介する。
1.自殺じゃつまらん。河野、古賀、二階、ハニ餓鬼(谷垣?)、エロ拓(山崎?)くらい道連れにしてくれたら、神だったのになあ。
2.どうせなら、福田とか小沢とかそこらへんを一緒に連れていけよ。そうしたら神だったのに。
3.国会前で自殺しても、福田は別に何とも思っていないだろうしな。ナンセンスな死。
4.高潔な日本の侍騎士の志ある死に、敬礼の意を以って。黙祷
5.久々の日本人右翼の登場だな。死と引き換えの福田への抗議文は天晴れといいたい。
第1の視点(道連れにしていたら神になれた・・・1.2)
本件の行為者が、親中国派の政治家を一人や二人「あの世の道連れ」にしてくれたらよかったのに、残念という立場だ。心情としては「天誅派」ということができる。
第2の視点(自殺しても福田首相に打撃を与えていないからナンセンス・・・3)
国会に突入して、もっと宣伝効果を上げるべき。単なる自慰行為ではないかと冷笑する突き放した見方。
第3の視点(行為の主観的側面を重視する。・・・4・5)
死を以って自己の意見を述べるという心情そのものを賞賛する。結果の如何は問わない。
以上、第1・第2の視点が「自殺に見合う結果が出ていない」ことに不満を抱いている。自殺=政治家刺殺であれば「神になれたのに残念」という見解だ。
第3の視点は、「結果はどうでもよい。動機の純粋性と死を賭けて訴えた心意気」は何者にも変えがたい、「天晴れ」とみなす見解である。
そこで、公表されている限られた情報をもとに、本件に至る被疑者の心理を類推すると以下のとおりである。
(1)本件に至る経緯
大阪市内の右翼58歳。新大阪の始発のぞみに乗車しても東京着は午前8時26分であるから、自殺した午前8時15分頃には間に合わない。右翼は前日以前に東京に到着していた。ビジネスホテルか、簡易旅館か、又は有り金をはたいて高級ホテルで宿泊した。最後の晩餐はどのようなものであったか?おそらく「明日の行動計画」をあれこれ考え、「おいしい夕食を食べた」という記憶は思い出せない。味も分からない状態であった。
夕食後、一人で部屋に戻り、チューハイ又は缶ビールを飲みながらテレビを見た。東京の夜景をぼんやり眺めた。だが、頭の中は「明日の実行計画」で一杯であったから、テレビ番組にも集中できなかった。
所持している拳銃の手入れをしながら、どのような方法で自殺するか?を考えた。結果「死に損ないがないよう」右手に拳銃を持って右側頭部にあてがい、引き金を引く練習を何度か繰り返してみた。おおむね自殺できることが確認できた。
夜間はほとんど眠れず、ベッドの上で目をつぶって過ごした。いろいろ昔の光景が浮かんでは消えたが、楽しい思い出は少なかった。国会開会中ということは知っていたが、何時に国会が開会になるのか調べてこなかった。とりあえず国会に侵入して、誰かを人質にとって射殺。その場で自殺する段取りであった。
福田総理とマスコミ各社に対する手紙は数週間前から推敲を重ねた。特に、日本国家の代表である福田総理の「腰抜け外交」は我慢がならないと思い続けてきた。許せないと思った。
「マスコミ向け手紙はなぜ発送しなかったのか?」といわれても「思いつかなかった」としかいいようがない。
5日朝、午前8時前タクシーで国会に向かった。ラッシュが始まる前であり霞ヶ関周辺は車もすくなく順調な流れであった。結果、予定の午前9時頃より相当早めに国会前に到着した。午前8時15分頃は国会職員もほとんど登庁していなかった。国会周辺にも人影はほとんどなかった。タクシーを降りた直後、数十メートル先に機動隊員が立っている姿が見えた。こちらを凝視しているようでヤバイと思った。
拳銃を所持しているから見つかれば逮捕されると考えあせった。深夜遅くまで練り上げた実行計画は頭から吹っ飛んでしまった。捕まる前に実行しなければと考え、「人質をとる→射殺」という過程を省略して、最後の過程である「自殺」を繰り上げ実行することになった。何しろ、気分が動転していたから、冷静に思案する余裕がなかったのだ。
以上、相当「枝葉をつけて脚色したから、事実をどれだけ反映しているか不明である。ただし、大枠においては「大差ない」のではないかと思う。
問題点その1.杜撰(ずさん)な犯行計画。
神戸の中学生連続殺人事件の少年Aは、世間を騒がせる意図を以って犯行計画を地元の新聞社に郵便で送りつけていた。中学生でもこの程度の手口は思いつく。だが、本件の被疑者はマスコミ各社各位の封筒を「国会前に持参した」だけであった。しかも、国会開会中の現場を事前に調査していない様子である。「出たとこ勝負」という無計画さである。
問題点その2.願望だけが肥大し、主観的すぎる性格
第3の視点(行為の主観的側面を重視する)の部類と同様、日頃から「成果」とか「結果」を気にしない生き方をしてきたのではあるまいか。だから計画が杜撰(ずさん)になるし、周到な準備ができないのであろう。「総理に一言モノを言って死のう」という意識だけが先行しバランスが悪いのだ。
計画を立てても、現場調査等の準備もなく、思いつきだけで思念したものであるから機動隊員を見てびっくりし、急遽計画を変更したのだ。
本件被疑者は、組織に所属しない右翼とのことだが、主観的過ぎて「組織の一員」に安定して在籍できないのではあるまいか。「愛国の勇士」に自己同一視し、これに自己陶酔しているから客観的な見方が苦手なのであろう。
2CHに書き込んだ数十名の内2人が同様の傾向を有するから、自称右翼の中には一定の比率で、被疑者と同様の資質と志向を有するものがいるのではあるまいか。
ところで、第1並びに第2の視点(結果重視派)も3人の書き込みがあっただけだから総数としては多いとはいえない。しかし、心情においては、本件被疑者と同じ考えであるにしても、「刺客又はテロリスト」になる可能性はある。つまり、動機や心情よりも「成し遂げた結果で評価すべきだ」という視点である。おろらく、計画段階から現場の下見を繰り返すなどして成功率を高める工夫をするのではあるまいか。
民間人を無差別に虐殺する自爆テロは断じて許すことはできない。だが、古代中国では「刺客列伝」として歴史に名を残すほどの義士扱いを受けている。我が国でも、元禄時代江戸市中を騒がせた「赤穂浪士による討ち入り」が英雄視された。幕末にも「井伊大老刺殺」や京都市中での暗殺事件は数え切れぬほどあった。「人切り以蔵」ほか攘夷派の刺客は「英雄」として称揚された。
我が国政府の「弱腰外交」は、58歳の右翼だけでなく、多くの若者を憤慨させている。目下、2CHでウップンを晴らしているだけだが、中国・韓国・オランダ・豪州等から「ジャップ」とののしられ爆発寸前にある。外国からの内政干渉に反撃できず「我慢を重ねているだらしない政府」に対する怒りが蓄積している。さらに、南氷洋調査捕鯨船に対するオランダ・豪州のグリンピースの蛮行に対して「反撃せよ」との怒りが溜まっている。日本人としての尊厳が傷つけられるのに我慢ができなくなりつつある。
福田内閣が「民族と国家の矜持を捨て、諸外国に頭を下げ続ける」ならば、遠くない将来、政治家個人を狙ったテロ(刺客)が頻発するおそれがある。
「死ぬ覚悟」をした人間に対して法律は無力である。法律は死人に適用することを想定していないからだ。さらに、我が国の判例では、1人を殺してもせいぜい「無期懲役」である。通常は10年から15年程度の有期懲役だ。無期懲役は生涯収監されると誤解され易いが、刑務所で真面目に務め上げれば10年前後で仮釈放される。
つまり、政治家を一人暗殺しても「刑務所で真面目にやっておれば、10年前後でシャバに帰還できる」から、どうしても「死んで償いをしたい」ものは、仮釈放中にもう一度「政治家を殺害」すれば、死刑にしてもらえる。また、命を捨てたいというのであれば、政治家を2人殺害して自殺しても遅くはない。命の捨て方の有効活用ということもできる。
以上、やや過激的な話になったが、「政治家が政略に明け暮れ、日本民族・国家・国民が外国人から馬鹿にされ、軽視される現状を続ける」ならば、幕末の如き「天誅の嵐」が吹き荒れるのではあるまいか。
筆者が若い頃のように現代は「デモで発散できる環境」つまり「ガス抜きする場」がないから、不満が蓄積し爆発しやすいのだ。
政治家各位がハラをくくって一日も早く「誇りの持てる国家づくり」に着手されんことを念じる。御奮闘を祈るばかりだ。
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ようちゃんの意見。↓
★このご意見には同感です。この頃の携帯電話モバイルでのニュースを読んだり、ネットの掲示板へのコメント書き込みでは憂さ晴らしには、エネルギーが発散出来ないで、却って不満が蓄積する事が多くなるでしょう。其処へ持って短絡思考が強まるし、自己中心だし、客観的な評価など気にしない、人種が増えてるから、政治家へのテロ行為に走る、暗黒時代が来る可能性は高くなってる。
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▼中国・韓国に取り込まれた「小沢一郎」を孤立させ、駆逐する作戦が始動しているのか?(じじ放談)
民主党小沢一郎代表が「容共左派に転向した」のは「政権取りのための手段か」と思っていたが、小沢一郎の昨年来の一連の行為を分析すると、「中国や韓国にとりこまれてしまったのではないか」と思わざるをえない。昨年秋、シーファー駐日米大使に対する非礼な言動、新テロ特措法問題での徹底した反米姿勢を見ると、かっての「親米派」という仮面をかなぐり捨て、露骨な容共左派路線に転向したといってよい。
さらに、何故かは不明であるが、韓国人の個人秘書を抱えるほか、先般、訪韓した折に在日朝鮮・韓国人を対象とする「永住外国人に対する地方参政権付与法の制定」や民団系パチンコ業者の経営が窮迫していることに関連して、李明博大統領の要請に応えて「パチンコ業界への規制を緩和すべく尽力する」と約束する等、およそ日本の政治家とは思えない盲従ぶりなのだ。
小沢一郎が日本の国益を投げ捨て「中国や韓国の召使いになった」背景は明らかではない。「美人局(つつもたせ)のワナにハマリ脅されたか、又は中国共産党系並びに韓国系日本人資産家からの政治献金を受領し、次第にこれがエスカレート、彼らが保有する都内各地のマンション等を格安で譲り受け「引くに引けない関係」に引きずり込まれたのかと疑われても不思議ではない。つまり、中国並びに韓国の謀略・諜報機関に取り込まれたのではないかとの疑いもわく。以上は、確実な証拠がある訳ではない。小沢一郎の日頃の言動という状況証拠を積み重ね類推解釈するとそうなるというもので、当たらずといえども遠からずではないかと考える次第である。
小沢一郎の転落・堕落ぶりに驚愕した幹事長の鳩山由紀夫も、ようやく重い腰を上げた。優柔不断で慎重居士、火が燃え上がるまでは手をこまねいて眺めてばかりいた鳩山由紀夫幹事長であったが、ついに我慢の緒が切れ「親米保守色」の旗を掲げざるをえなくなった。
昨年暮れ、小沢一郎が訪中する直前「チベット仏教のダライラマと会談して、これを全面支援する声明を出し」中国共産党指導部の神経を逆なでしたことがあった。小沢一郎が全面支援するとした永住外国人地方参政権付与問題についても「民主党内が割れているから、法案採決で党議拘束をかけるのは無理ではないか。自由投票にするほかあるまい」と水をさした。(中国べったりの小沢一郎が「中国製毒入りギョーザ事件」に関して沈黙を守っていることに憤慨してか)4日、国会内で開いた中国製ギョーザ中毒事件の民主党対策本部会合であいさつし「中国側は、中国で毒物が混入したとは限らない。むしろ日本側に問題があるといわんばかりだ。誠にけしからん話だ」と述べ、中国当局の姿勢を批判した。(以上、5日付け日本経済新聞)
以上の経緯を見ると、鳩山由紀夫は「小沢一郎と縁を切る」とのハラを固めたとみなすことができる。鳩山由紀夫の心境を推察するに、「堕落して、中国共産党指導部や韓国におべっかを使い盲従する小沢一郎とは付き合っておれない」ということであろう。
3月5日付け日本経済新聞は「新憲法議員同盟:民主から初の役員・超党派で議論働きかえ」と題する以下1,2の記事を掲載した。
1.憲法改正に前向きな超党派の国会議員らでつくる新憲法制定議員同盟(会長・中曽根康弘元首相)は4日の総会で新たな役員人事を決めた。初めて民主党から役員を迎え、鳩山由紀夫幹事長が顧問、前原誠司副代表が副会長に就任した。
2.総会には自民、民主、公明各党などの約44人の議員が出席。自民から伊吹文明幹事長、安倍晋三前首相らを顧問に選出。野党からは鳩山・前原両氏のほか国民新党の亀井静香代表代行らが役員に加わった。以前から役員だった自民の町村信孝官房長官や中川秀直元幹事長、国民新党の綿貫民輔代表らと合わせ、与野党の実力者が顔をそろえた。
3日の「せんたく議連」は、民主党の岡田克也・前原誠司・野田佳彦・枝野幸男・玄葉光一郎らと、自民党の麻生・安倍系列議員である園田博之、菅義偉、伊藤達也が発起人として参加した。新憲法議員連盟と「せんたく議連」の動きを見ると、保守大連立又は保守結集への水面下の動きが加速していると考えてよい。なぜか不明であるが「小沢一郎」は排除されている。小沢一郎は「選挙・選挙と叫ぶほかない」という孤立無援の状態に陥っている。これを「四面楚歌」という。「気がついてみたら味方が四散し、数えるほどしか残っていない。漢の劉邦の大軍に囲まれ自害して果てるほかなし」と諦観した楚の項羽の境遇に似ている。劉邦軍の包囲網は、着実にかつ強大化の兆しを見せている。
(安倍晋三が「清和会」に復帰した政治的意味)
健康状態も回復したことから、6日の清和会総会に出席し、正式に復帰を表明する見通し。同会の相談役に就任する方向で調整している。首相辞任後は派閥に所属していなかったが、最高顧問の森喜朗元首相らが復帰を促していた。(以上、4日付け日本経済新聞)
小泉純一郎や福田康夫は一匹狼で面倒見が悪いこともあって「清和会同志」への影響力は乏しい。人徳のなせるワザというべきか安倍晋三の親衛隊はゴマンといる。だから、森喜朗が「派閥の分裂を回避すべく安倍晋三の派閥復帰を促した」のは当然である。安倍晋三が中川昭一らと別の派閥を立ち上げたならば、清和会の分裂は避けられない。
清和会は自民党最大派閥で衆議院議員60人、参議院議員26人の計86人を擁する。名実ともに、自民・民主についで、我が国第3位の政治勢力といってよい。現在は、事実上のオーナーが森喜朗、会長が欠員で、代表世話人として町村信孝官房長官、中川秀直元幹事長及び谷川秀善の3人を配置して集団指導体制をとる。安倍晋三を相談役として迎え入れるならば、清和会の指導体制は以下のとおりとなる。
以下、ウラ社会(中国では「黒社会」という)の役柄と対比して検討してみる。
名誉会長(名誉組長)・・・森喜朗
会長(組長)・・・・欠員 (相談役:安倍晋三)
会長代理(若頭)・・欠員
代表世話人(若頭補佐)・・・・・3人(町村・中川・谷川)
清和会が会長や会長代行をおけないのは、町村信孝と中川秀直の力が拮抗していて、軍パイを上げることができないからだ。そこで過渡的措置として集団指導体制をとらざるをえなかった。町村か中川秀直かのどちらかを会長にすえると清和会が分裂するおそれがある。代替わりの時は組織にとって危機なのだ。かって、清和会でも亀井静香や平沼赳夫らが後継問題で争い派外に飛び出したことがある。
そこに、本命中の本命安倍晋三が相談役として復帰した。清和会内での安倍親衛隊の勢力はなお健在と見るべきであるから、安倍晋三は徐々に、3人の代表世話人をまとめる役割を担うはずだ。自然に、会長又は会長代理に押し上げられる可能性が高い。安倍晋三はいずれ、森喜朗から清和会を継承すると見るべきではあるまいか。町村も、中川秀直も「安倍会長であればやむをえない」といって矛を収めるのではあるまいか。
当面、安倍晋三は、清和会「相談役」として徐々に影響力を強めることになる。政界再編や麻生太郎総理誕生の最大の後援者になる可能性もある。総理時代ぱっとしなかった森喜朗が、総理引退後、絶大な影響力を行使し、総理特使として外国を飛び回っているのと同様、ウラで政権を支える存在となるかもしれぬ。ということで、安倍晋三が「新憲法議員同盟顧問」に就任したり、「せんたく議連」に直系の菅義偉を派遣したのは「本格的活動再開」とみなしてよい。麻生太郎・安倍晋三が両輪となって、民主党鳩山幹事長、前原前代表ほかと連動して「保守再編成」に向けて動き出したと考えてよい。
(小沢一郎包囲網の形成と小沢一郎放逐のプランは誰が練り上げているのか?)
小沢一郎が「孤立無援」の可哀想な境遇になりつつあるのは、小沢一郎の「独断専行で他人の意見を聞かない」という個人的資質の問題もある。だが、それだけか?
日本の次の宗主国を狙う中国共産党指導部は「靖国神社に参拝するな」「戦争への反省が足りない」「メデイアを指導せよ」と露骨な内政干渉を行っている。これに反撃しないで「泣き寝入りしている」福田内閣に対し、国民は失望を通り越して絶望している。中国政府官僚から「子犬」と蔑視され軽んじられる小沢一郎に対しては、将来の日本を任せることはできないとの認識が広まりつつある。
我が国を63年間統治してきた米国の動きが変だ。やけに低姿勢が目立つ。沖縄の米軍兵士が「婦女暴行を行った」件についても、兵士の外出禁止令を出すとか、司令官が政府への謝罪を行い「再発防止に努める」など、かってない気配りである。なぜ、米国は急に姿勢を転じたのか?
米国は「親米保守」の安倍晋三を「ザ・カルト・オブ・ヤスクニ」とみなして心理的に追い込み失脚させた。日本中が「反米一色」に変わった。そして、テロ特措法は期限切れ廃案となった。米国が「親米」だと勘違いしていた小沢一郎の正体が「容共で反米主義者である」ことが明確になった。さぞ米国は慌てたのではあるまいか。
米国は「63年間、畑を耕し、水と肥料をやり、種をまいて、いよいよ旬の時期を迎えつつあるのに、これまでの苦労が水泡に帰す」と脅え始めた。「日本政府は、遠くない将来、日米安保条約を終了する通告をしてくるのではないか」と危惧し、戦略上の要所である日本列島を失うかもしれぬとの悪夢を見たのではあるまいか。「何とかしないと、宗主国の地位が危ない」と感じた米国は当面「ザ・カルト・オブ・ヤスクニ」は脇において、「親米保守再建に向けて動きだした」のではあるまいか。アングロサクソンの得意技は「間接支配」であるから、被保護国の国民感情を逆なでする内政干渉と受け止められるような馬鹿な真似はしない。川の流れが自ずから下流に向かって流れるよう「水路」をつくるのだ。
だが、水がスムースに流れるためには「障害物」を除去する必要がある。流れをせきとめている最大の障害物が「小沢一郎」であるのは自明だ。
「安倍憎し」の一念で、小沢一郎を盛りたてたマスコミの報道に変化が出てきた。徐々に「小沢一郎との距離をとり始めた」様子なのだ。
「慎重居士」石橋を叩いても渡らない優柔不断の鳩山由紀夫が「親米保守」を公言し小沢一郎との対決姿勢を鮮明にした。前原・枝野という「反小沢の元祖」だけでなく、さらに鳩山由紀夫以上に「慎重居士」の野田佳彦ら松下政経塾系が動き出した。これに呼応して、自民党麻生・安倍連合軍だけでなく、伊吹・谷垣・二階・古賀という旧守派も動き出した。駐日米大使館は表面上は「波静か」である。日本の政治にウラで関与しているようには見えない。だが、昨年暮れ以降の急速な政界の動きを見ると、自民と民主の保守勢力が自発的に動いただけとは思えないほど勢いがあるのだ。誰かがウラで糸を引いているのではないか?という感じなのだ。
筆者は米国が直接又は間接的手段で我が国の政治に介入することを認容するものではない。だが、「中韓べったりの売国的政治を公言してはばかることのない小沢一郎を政界から放逐する」ことに限定するならば「必要悪」として認めることにやぶさかではない。加えて、我が国の健全な保守の再生と結集について、米国が支援してくれるというのであれば、これを拒絶する理由はない。「敵の敵は味方」というから、あえて敵を増やす必要はない。
小沢一郎は浜松市で記者会見し「今国会中にも衆議院解散を想定しつつ候補者の擁立を進めてきた」(5日付け日本経済新聞)と述べた。親中・親韓の政策は鳩山幹事長に封じ込められているから、さぞストレスが溜まっているであろう。連立協議の場からも排除されている。民主党内保守派は、次々と自民党他との勉強会や超党派議連を立ち上げている。保守大合同又は大連立に動き出した気配が濃厚なのだ。だが、小沢一郎には声がかからない。政界再編の関連する一切の行事から外され、専ら「選挙運動に専念させられている」状態なのだ。準禁治産者扱いをされている小沢一郎の不満は高まるばかりであろう。
小沢一郎のような境遇におかれた人間は、「プッツン」して突発的行動に出る。その行動は、心理的葛藤が強ければ強いほど「異常性」を帯びる。周囲は、小沢一郎が「自爆する」ことを待っている。「短気で、ぐちゃぐちゃ説明することが大嫌いな性格」の人間は、ストレスを溜め込むと空想的世界に逃げ込む。覚せい剤常習者は「被殺妄想」に襲われ、周囲の人間を加害者と勘違いして刺殺することがあるが、小沢一郎が「被害妄想」に襲われるのも近いと見るべきだろう。
小沢一郎に対する包囲網は絞り込まれつつある。小沢一郎も危機感を感じて、眠れない日々が続く。そして次第に自己統制力を失う。最後が「突発的激情行動」という形で露出する。9月に民主党総裁選挙がある。小沢一郎が立候補を表明する前から、鳩山由紀夫幹事長や岡田克也元代表らが「小沢続投」を表明し、党内世論の誘導に努めている。おそらく、「小沢一郎を代表のイスに縛りつけ、選挙対策委員長の仕事に専念させる」予定であろう。
そして、小沢一郎が中国や韓国に約束した手形は「不渡りにして葬る」ことに決めているのであろう。小沢一郎を「選挙活動に専念させ」、「政界再編の準備作業から除外する」ことで、干し上げる存念であろう。そして、衆議院選挙の結果如何にかかわらず、「小沢一郎を除外した自民・民主又は自民・民主・公明の保守派が大連立政権を樹立する」という段取りであろう。誰が考えたのか不明であるが「見事なデッサン」というほかはない。
策を弄するのは好きではないが、国家100年の大計を立てるためには、少々の犠牲はやむをえない。