食べ物、飲み物の持ち込みはゆるしません!」と言い切りました。選手がハツカネズミか。
北京こねたブログ↓
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■米国の選手団が、北京五輪に食料を持参するといっていましたが、北京五輪食品安全委員会の唐雲華報道官は21日の記者会見で、「五輪の慣例にしたがって、食べ物、飲み物の持ち込みはゆるしません!」と言い切りました。五輪選手のみなさん、大丈夫です。ハツカネズミがお毒味してます!ということらしいです。
■この会見、私は出ていなかったのですが、ネットで全文のやりとりが出ています。「安全だい!」という当局と欧米国記者の「安全じゃねぇ~だろっ」の押し問答があまりにもおもしろいので、アップしました。赤字でつっこみたくなるところいっぱい。
■北京五輪に
おやつは持って来ちゃダメよ。by五輪食品安全委
せんせい!バナナはおやつに入りますか?
司会者:記者のみなさんこんにちは。きょうは、元宵節(初15日、松の内の最後の日)ですね。元宵節快楽!きょうは、北京五輪メディアセンターの定例会見です。五輪の食の安全はみなさんずっと、関心の話題ですね。ですから、きょうは、みなさんに北京の食品安全検査と保障の最新状況をご紹介しましょう!北京市食品安全弁公室の唐雲華報道官、北京市食品安全コントロールセンターの路勇主任、北京五輪運動会サービス部の向ピン副部長、北京五輪運動会サービス部飲食所の抗易所長をおよびしました~。みなさん、なんでも聞いてください。(唐報道官が冒頭にのべた、北京五輪の食品安全措置の解説は省略。)
シンガポール記者:あなたたちが、非常に積極的に食品安全システムを打ち立てていることは知っているけど、万が一、五輪選手村で食中毒が発生したら、どういうふうに対応するの?他国の選手団も検査を行うの。自分で薬や食品を持ち込むとしたら、その食品も安全検査が必要なの?(安全システムがあるから大丈夫というけど、万が一が起こってからじゃ遅いのよ、わかっている?薬や食品持ち込みたくなる気持ち、わかってよね。といいたいらしい←アジア記者の質問の仕方は、奥ゆかしい。とりあえずまず、相手を立てる)
唐:質問ありがとう。まず、食中毒防止対策については、事後事前にかかわらず、すべて食品安全保障関連部門と団体がまず、五輪会場と選手村の中で食中毒や食中毒に似た現象が発生しないよう確保します。目下北京市は、五輪食品安全の保障方法をつくり、厳格な衛生監督、検査、原材料準備などの制度を実施して、食品安全を確保しています。(だ、か、ら、万が一がおこならにようにしているから大丈夫だって、といいたいらしい。←でもそれって、万が一おこったときのことは想定していませんという意味じゃ…。ちょっと偉そうな答え方)
唐:つぎにですね、食中毒の診断は、わりと複雑な医学的プロセスなんですが、もし選手にふつうでない症状が出れば、われわれは、迅速にチームをくんで疫学的調査を展開し、調査結果を根拠に治療を行います。調査結果により食中毒なのか、ほかの原因によるものかを明らかにするでしょう。この方面については、我々は突発性食品安全緊急対応処理と治療のプランをもっています。有効な予防と対応ができるでしょう。(食中毒みたいなものが起きたら、疫学調査して、応急処置と治療しますから大丈夫、といいたいらしい。←でも、それじゃ遅くないかい?まあ、選手団には専属のお医者さんがいるからだろうから、大丈夫だろうけど)
唐:二問目の質問ですが、まず我々は北京市の五輪に対する周到緻密な食品安全プランを制定しました。同時に、原料提供の面では可能なかぎり、各国選手の風俗習慣、味覚を考慮し、また安全面では、厳格な五輪食品安全プランを市として制定しており、万に一つの問題もないようにできます。五輪の食品安全基準は国際食品安全基準より厳格です。(北京五輪の食品はおいしく安全。国際基準よりずっと安全です!といいたいらしい。←どこの国の国際基準ですかぁ?)
唐:ですから、五輪の各国選手代表団は安心して、選手村や会場内のわれわれの提供する食品をお召し上がりくださるように。(←今の説明では、結局ぜんぜん安心出来ないのであった)
向:唐報道官がすでにはっきりと回答されていますが、私からも。選手が食品や薬品を持参することについて、過去の五輪においても、すべての選手村はこれを許可してきませんでした。薬の携行の問題はさらに複雑です。といいますのも、薬は選手の体への適応性の問題などがありますから。まず、選手が長期に服用している薬品は、その国家が指定する部門の人間を通じて、申請して、やっと許可されます。(食べ物持ち込み禁止!薬は申請して許可を得てください!←ええっ~!バナナもだめなんですか?)
CNN記者:前に報道でみたんですが、米国の選手団は一部食品を持参するといっています。中国の食品は各国の選手にとって何が不満なのでしょう?もし中国が非常にパーフェクトな食品安全システムがすでにお持ちというなら、なぜ彼らは食品を持参するというのでしょうか。(米国選手は中国の食事がお口にあわないんだよ!持参ダメという前に、なぜ持参したがるか考えたことあんの?といいたいらしい←記者会見でケンカ売る米国記者)
唐:思うに、この質問は米国選手団に答えてもらう必要があるでしょう。北京市の食品安全はすでに確立されていますし、さっきいいましたように、北京五輪の食品安全基準は国際食品安全基準より厳格なのです。我々の五輪食品安全基準は、国際食品安全委員会および国際上さらに先進的な安全基準を総合して制定したものです。さらに、我々北京市の食品安全は、田畑から食卓まで全プロセスをコントロールできるシステムで確保されています。(そんなこと米国選手団にきけよ。安全ったら安全なんだよ、といいたいらしい←むっとする当局者)
唐:さらに、食品を持参して中国に入国する場合、若干の規定があります。外国人であろうが選手であろうが国民であろうが、食品を我が国に持ち込む場合、まず我が国の検査検疫をうけ、税関の食品安全要求に合致せねばなりません。このほか、向部長が答えたように、選手は食品を選手村に持ち込めません。というのも、それら食品が五輪食品安全基準の具体的要求に合致するか確認する方法がないからです。(米国選手の持ち込む食品の方が危ないんだよ!中国じゃBSE米国牛肉は持ち込み禁止だい!といいたい?←ケンカ上等、強気の当局者。その強気はどこからくるの~)
クリスチャン・サイエンスモニター:抗所長におききします。米国の選手団が選手村に食品を持こみたいと思うのはなぜだと思われますか?あなたの感覚は正常なの?それともちょっとずれているの?(なによ、その言い方、あんたちょっとおかしいんじゃないの~←もはや、要約の必要無し。本気でケンカ売る米国記者、つ、つよい!)
米国のラジオ記者:さきほど、あなたは非常に多くのコントロール管理システムを紹介してくださいました。しかし、システムの運用プロセスのどこでしばしば問題がおきるか、どこに深刻な問題が存在するかは、あなたはわかっている。それをレベルアップ、改善するにはなにが必要ですか?また五輪が終わってのち、どのシステムが継続して存在するのか、特に食品安全に関連するシステムは中国人自身がその恩恵をうけることができるのですか。(システムがあったって、汚職とか怠慢とか隠蔽とかでそのシステムが正常に機能しないことしっているんでしょ?それを改善する方法はあるの?といいたいらしい←そうです、システムがあるなしより、システムを運営できる能力があるのかどうか、というのが問題)
唐:その質問に非常に感謝します。五輪食品安全レベルの向上は北京市食安全全体のレベルアップのことです。近年、北京市食品安全全体のレベルは大きく向上しました。北京市の食品汚染は、おもに生物性(病原菌など)、化学性(添加物、残留農薬)、物理性(破損など)の三種に分類されますが、これは世界各国でも直面する汚染です。(食品の安全問題というのは、世界中どこでもあるのよ、どうして中国ばかりせめるの、といいたいらしい。←どうして、といわれても、胸に手をあててください、としかいえないが)
唐:過去、北京市は連続十年の動態検査を展開し、その結果、目下の食品安全全体の検査合格率は比較的高水準をたもっています。食品安全突発事件などが具体的に発生すると、消費者の行動を具体的に分析し、それにあった段階的な食品安全重点的管理コントロールの問題を制定します。たとえば、もし、肉製品について、消費者からクレームが多かったとする。われわれはその商品について、集中的に検査し、管理監督し、違法行為をとりしまります。問題を発見し、関連措置をとるという今現在我々がやっていることこそ、すばやい科学的なアセスメントの基礎の上に打ち立てられている、といっていいです。(ちゃんと科学的で完璧なアセスメントの基礎ができているから安心しなさい、といいたいらしい←それでも、毒ギョーザや残留農薬冷凍食品が日本にくるのだから、安心できないのだが)
唐:第二の問題ですが、北京市は目下、五輪期間中にとられる各項目目の措置を、首都市民のおよび中国内外の観光客の食品安全コントロールと保障措置のために転換利用しています。というのも、五輪の食品安全保障は選手団と会場内に限ったことではなく、五輪期間中の選手や関係者、来賓などに限ったことでもなく、北京市民と国内外観光客全員の食品安全を保障せねばならないからです。同時に、我々はこの数年の間に北京市の食品安全の相対的レベルを向上させることに力を尽くし、広大な市民と中国内外の観光客が恩恵を受けています。我々は全体のレベルが向上してこそ、五輪の食品安全が保障できるのだと思います。ですから今日説明した首都食品安全コントロールシステム、つまりトレーサビリティ(遡逆)システムや監督システムなどは、五輪終了後も、五輪開会前も、首都市民と中国内外観光客の食品安全を監督コントロールする重要な措置としてすでに転換利用されています。(なにも五輪選手だけを特別扱いしてるんじゃないない、北京市民も国内外観光客もきっちりパーフェクトに安全な食をいただけますよ、といいたいらしい)
チャイナ・デイリー:選手以外、五輪のときは大勢の外国観光客も北京に訪れますが、彼らは都市のどんな片隅のレストランにいくかわかりません。そのときは、衛生条件の悪いレストランは臨時的に閉店させるのですか?目下どんなレストランに問題が多いのですか?それらに対し、どんな措置をとるのですか?シエシエ。
(
唐:質問ありがとう。五輪期間は多くのレストランが閉店する可能性があるとの報告がありますが、これは誤解でしょう。まず、我々は五輪期間の食品安全を確保し、さっき説明した重点措置が、社会面の安全を保障することになります。また、おおぜいの国内外観光客と首都市民全体が首都のいかなる片隅にいようと、食品安全を確保できるようにします。(そういう言い方は露骨すぎてすきじやないな。欧米記者にまた揚げ足とられるだろ、といいたいらしい)
唐:観光客の食品安全確保のために、北京市は05年から五輪食品安全行動綱要を実施し、いわゆる「量化分級管理」というものを実施しています。つまり、A、B、C、Dと
四ランクにわけ、広大な市民の監督により企業の安全衛生の全体のレベルを向上させます。もっか、北京市はA、B、Cランクのレストランが絶対的多数を占めており、Dランクレストランもレベルアップ中です。これら措置は、五輪期間に限ったことではなく、我々首都の食品安全保障全体の一部分です。我々はまだこの措置を推進し続けています。
(北京で独自にミシュランつくって、そのDランクのレストランは改善命令をだしているから、Dランクのラストランは事実上なくなるはず。強制排除じゃないよ、といいたいらしい←Dランクってどんなレベルかな?)
中国国際ラジオ:こんにちは。現在北京が実施する食品安全基準は国際基準より厳格だそうですが、比較的具体的な例をあげてくれませんか。
(当局者さまがお困りだ、気のきいた質問しなくっちゃ)
路:たとえば、ラクトパミン(家畜用成長促進医薬品)の残留基準ですが、われわれの基準は、この残留量がゼロ、つまり検出されてはならない、と規定されています。でもどっかのお国では豚肉において50ppmのラクトパミンが含まれていますね。われわれのところではゼロでないとダメです。我々の基準はどこぞの国家の基準よりもすぐれています。ありがとう。
(よくぞ聞いてくれました。米国はブタや牛にラクトパミン使っているけどさ、うちんとこは使用禁止!だから米国の肉類は五輪選手でも持ち込めません!といいたいらしい←笑える。嫌みの応酬)
AFP:こんにちは。まず、食品安全基準の問題について聞きたいのですが、さっきあなたは、五輪の食品安全は国際基準より高いとおっしゃいましたが、それは北京市の食品安全は国際基準より高い、ということですか?それとも、ダブルスタンダード、ということですかね。さきほどおっしゃった中国の肉類に含まれるステロイド(ラクトパミン)は、たべすぎるとドーピング検査で陽性の可能性がある、っていうことですかね?(ラクトパミンがダメで、痩肉精=塩酸クレンブテロールはOKなわけ?それってダブルスタンダードでしょ?ラクトパミンがドーピング検査にひっかかるんだったら、中国の豚肉からときどき検出される塩酸クレンブテロールはどうなのさ?といいたいらしい←フランス人も皮肉をきかせた質問がお得意)
唐:2008年の五輪は北京で行われます。ですから我々の五輪食品安全基準と活用は原則的にすべて北京市の食品安全基準です。首都全体の食品安全レベルを引き上げるということです。第2に、食品安全の範疇と概念は、ドーピングの医学的概念と同じではありません。(食品安全とドーピング検査はぜんぜん違う問題でしょ、といいたいらしい←いえいえ、五輪においては食品安全とドーピング問題は直結した問題)
路:唐報道官がいったように、食品に含まれる物質の量と選手のドーピング反応は違う概念です。私の理解するところでは、目下、世界なかでもこれらを関連づけた科学的研究報告はありません。ある種の肉を食べ過ぎて、ドーピング検査陽性がでたという報道を見たことがあるというなら、ぜひ我々にもファックスしてください。参考にしますから。次に、我々の五輪の基準および家畜飼料の使用規定は非常に明確で、薬を混ぜた飼料の使用は中国で厳禁とされています。(だいたい、肉に残留したステロイド剤でドーピングにひっかかったて話きいたことないよ!あるんなら言ってみろよ。いっとくけどね、中国は米国みたいに牛の飼料に薬混ぜたりしてないからね。だからBSEもないんだよ←でも、米国から家畜飼料、輸入しているよね、確か?あたし、こないだ貴州出張のとき牛の脳みそとかくっちゃったよ~)
司会者:時間の関係で、ここで終わりにします。
(以上)
21日の会見なので、時間たってしまいましたが、欧米記者ががんがん質問する記者会見っておもしろいね~。私にはこんな挑発的な質問できません。小心者だから。
■しかし、米国選手団が食料持参する、という報道は中国さまのプライドをよっぽど傷つけたようですな。こうなると意地でもお弁当禁止令は徹底されそうな感じ。そういや、むかし、お弁当は、おかずの数にその家庭の経済状況が反映されて子供の差別につながるとかいって、反対するPTAがあったような。五輪選手団の食料持参も、見ようによっては、経済状況を反映させた大国のエゴイズム、といえるかもしれない。
■だが、とことん不安があおられる会見だよな~。きっと選手にひとりも食中毒も食によるドーピング問題も発生しなければ、それはニュースになるんだ。「これで中国の食の安全は世界に証明された!」とかいう見出しで。お毒味のハツカネズミは、実は選手の皆さんでした、というオチか。笑えない~。