メイル・マガジン「頂門の一針」 | 日本のお姉さん

メイル・マガジン「頂門の一針」

ようちゃん、おすすめ記事。↓(1月末の記事です。)

民主党体質に対する誤解
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          古澤 襄

政権交代を目指す民主党だが、その体質に世間の誤解がある。

その第一は旧社会党系という左派集団が抵抗路線に固執して

いるという 見方。旧社会党は左派による抵抗路線で破綻した

歴史を持つが、民主党 にいる旧社会党集団は、元はといえば

左派社会党と対決した構造改革・ 右派路線の集団である。

抵抗闘争の一本槍で自滅した左派集団と徹底的に対立した

歴史がある。
旧民社党の様に最初から保守との妥協路線を探る集団ではない

が、一定 のところで妥協の道を探る現実主義を身上としている。

迂回してでも社 会主義的な政策を達成するイタリア共産党の

トリアッチ理論の洗礼を受 けている。

日本共産党がイタリア直伝の構造改革論を排撃し、多くの構造

改革論者 が脱党して旧社会党に流れた歴史があるから、

ギリギリの線までくると 左派社会党だけでなく共産党とも

相容れない体質を引きずっている。

もう一つは市民運動路線の菅直人氏は民主党内では多数派では

ないとい うことである。民主党の代表選挙で小沢氏と争った菅氏

は敗れている。
多くの旧社会党集団が、菅氏を支持せずに小沢支持に回った。

民主党の 保守派が、菅氏と一線を画しているのは言うまでもない。

今回の衆参両院議長によるあっせんに対して最後まで反対したの

は小沢 氏ではなくて、菅氏であった。あっせんを呑む鳩山幹事長の

提案に対し て、菅氏は与党に「つなぎ法案」を強行させて徹底

抗戦する戦術を唱え ている。小沢代表は鳩山提案に乗った。

小沢・菅・鳩山のトロイカ路線というが、ギリギリのところにくると立
場の違いがでてくる。一皮むけばトロイカ路線も寄せ集め世帯のもろさ
がある。

参院議長の江田五月氏は構造改革論のシンボルだった江田三郎氏

の息子。
徹底抗戦の左派社会党路線とは相容れない。むしろリベラル左派の

河野 衆院議長に近い信条の持ち主といえる。

さて年度末の国会で民主党系の人間模様が、どう反映されるので

あろう か。寄り合い世帯だけに予測できない面があるのだが・・・。

杜父魚ブログの全記事・索引リスト(1月24日現在1435本)
2008.01.31 Thursday



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裁判員制度は民主的なのか
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            内田一ノ輔

「市民が司法に参加する」という謳い文句の下、2009年から

裁判員制度 が実施される。

「裁判員制度」とよく似た裁判の制度に「陪審員制度」があるが、

こち らはアメリカで実施されており、「怒れる12人の仲間」と

いった名作映 画などでもおなじみである。

あまり知られていないが、「陪審員制度」は昭和初期から日本

でも実施されていた制度でもあり、戦争等の理由により

昭和18年に停止された。

しかし廃止されたわけではなく、法律自体は現在でも生きている。

実際 に、500件ほどの陪審員制度による裁判実績も存在している。

さて陪審員制度と裁判員制度の違いは何か。

陪審員制度は、「裁判官が入らずに、市民から選ばれた陪審員

だけで審 理し、『全員一致』での結論が原則である。

ただし、『有罪か無罪かだ けを判断』し、『量刑については

関与しない』という裁判制度」である。

裁判員制度は、「通常、裁判官3名と裁判員6名の合議体として

審議する。
『有罪か無罪を判断』し『量刑についても具体的に決定』する。

全員一 致の判断とならない場合は『多数決 (裁判官1人以上の

賛成を含む)』により決定する裁判制度」である。

決定的に異なる点は、『全員一致』と『多数決』の違いでしょう。

多数決とは、最も民主的なルールであるのは間違いのない所

であるが、 人のその後の人生を左右する裁判に於いても

問題無いのでしょうか。

「時間のかかりすぎる裁判」といった観点の改革としては、

「多数決の 裁判員制度」は革命的に、裁判の短縮化を実現

できるでしょう。

最高裁の資料では、公判前整理などで裁判の迅速化・簡略化

が進められ、 実質3日程度の場合がほとんどだそうである。

被告が自白し、確かな証拠も揃っている裁判では問題ないの

でしょうが、
被告が否認している場合では、証拠や証言について時間をか

けて審理を する事はなくなり、誤判が増えるとの指摘も

少なくない。

また、どの時点で『多数決』評決をするのかも重要なポイントである。
時間が来たら即評決では、C国のそれと変わらなくなってしまう。

前述のアメリカ映画「怒れる12人の仲間」や日本でも製作公開

された同 様の映画は、陪審員制度による審理の様子を描いた

もので、登場する各 々の陪審員の心理は「めんどくさい」

「結論はどうでもいい」「早く帰 りたい」「真剣に考える」

「多数派に付く」と様々である。

他人の身勝手な意見に影響され何度も自分の意見を変える人も

いて、紆 余曲折しながら審理は進んでいく。しかし、冷静な判断

の出来るリーダ ー的な人の説の下、「全員一致」で納得できる

結論を得るという「めで たしめでたし」の物語である。

この映画は陪審員制度を前提としているので、「全員一致」の

結論が出 ないと審理が終わらない。すなわち家に帰れない

ため、議論百出し、全 員納得の結論を得る事が出来た。

もしも、この映画が多数決の裁判員制度を前提としていたので

あれば、 どのようなシナリオとなるのか。恐らく、時間が

来たら「多数決」で評 決し、「一件落着」、「ハイご苦労さん」。

「かいさーん」であろう。
このケースで映画化されるとすると、タイトルは「ボクはやってない 
パート2」では困る。

ここでもう少し深読みしてみる。

ポイントは多数決での決定には、「裁判官1人以上の賛成を

含む」必要 があるという点で、結局は「裁判官が決定権を

持つ」事である。

裁判官の判断は絶対であり、「時間のかかりすぎる裁判」の

改革は手抜 き裁判の恐れを引き起こし、冤罪が増えることも

予想される。その際の 世論の批判を交わすための「壁」が、

世論の代表である裁判員の役割と は考えすぎか。



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中国の大雪、暴動寸前
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成20年(2008年)  1月31日(木曜日) 弐
通巻 第2071号  
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 中国の大雪被害、さらに拡大、46万の人民解放軍を投入

   広州駅に60万が「災害無策」をのろい、暴動寸前の状態に

人民解放軍が46万人、雪害地区に投入された。

除雪、ならびに道路の確保、災害地の救出に当たっているが、降り

続く 雪に効果が上がっていない。

とくに広東の広州駅には60万の人々が正月休みの帰省、あるいは

帰省チ ケットの購入にたむろしていた。

鉄道は完全に麻痺しており、運行されているのは僅かの列車のみ。

30日には湖南省の長砂から、温家宝首相は広州駅に到着し、まだ

駅にた むろしている数十万の旅客に「帰省などの旅行を取りやめ

なさい。これ は戦争状態だから」と呼びかけた。

「戦争状態」と現場で比喩する温首相に対して胡錦濤主席は

「異常事態 である」と繰り返し、対策の速やかな遂行を各行政

機関に命じた。

NYタイムズによれば、広州駅に集まった60万人のうち、20万人が

旅行を あきらめて帰ったが、まだ20万人が駅と、その周辺に

たむろしている、と報じている。

彼らは江西省や湖南、湖北からの出稼ぎであり、旧正月だけが

楽しみで 重労働に従事してきた。いまさら旅をあきらめろ、とは

何事だと殺気立 っているという。

とくに、このような災害に緊急対策がとれない軍、行政、党への批判が
噴出しており、また交通インフラが麻痺した現場ばかりか、電力がパン
クして蝋燭だけでくらしているのが湖北、湖南、安徽、折江、広東の各
省に不満と政府批判が噴出。

高速道路では凍結された場所に閉じこめられたドライバーの凍死も

相次 ぎ、さらには停電から断水がおきており、一帯500万世帯に

水がきていな い。
災害無策への批判は暴動寸前の状態にあるという。

(読者の声1)29日、民主党の「在日韓国人をはじめとする永住外国人
住民の法的地位向上を推進する議員連盟」の第1回総会が開かれた。

 ■衆院議員(29人)
 赤松広隆、泉健太、岩国哲人、岡田克也、奥村展三、小沢鋭仁、金田
誠一、川端達夫、郡和子、小宮山洋子、近藤昭一、佐々木隆博、末松義
視、仙谷由人、筒井信隆、津村啓介、中川正春、西村智奈美、鉢呂吉雄、
鳩山由紀夫、平岡秀夫、藤井裕久、藤村修、細川律夫、前原誠司、三井
辨雄、三日月大造、横光克彦、横路孝弘

 ■参院議員(36人)
 家西悟、犬塚直史、一川保夫、大島九州男、小川敏夫、岡崎トミ子、
加賀谷健、神本美恵子、川上義博、今野東、佐藤泰介、工藤堅太郎、武
内則男、谷博之、谷岡郁子、津田弥太郎、ツルネンマルテイ、千葉景子、
轟利治、友近聡朗、中村哲治、那谷屋正義、白真勲、藤末健三、藤谷光
信、松岡徹、室井邦彦、藤田幸久、藤原良信、前田武志、増子輝彦、松
野信夫、水岡俊一、梁瀬進、山下八洲夫、横峯良郎

 これら非愛国的な議員の名前を覚えておきたい。(UU生、大田区)



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1万人の死んだスモッグ
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         渡部亮次郎

霧のロンドンは日本の歌謡曲にもなっているほど有名だが、実際の

霧は そんなのんびりしたものではない。秋だった。ロンドン郊外で

貸切バス が霧に包まれて動きが取れなくなった。

興味から、外に出て驚いた。まるで牛乳瓶に飛び込んだみたい。

上も下 も右も左も見えない。急に殴られても相手を確認する事は

不可能だ。歌 謡曲でロンドンの霧を称えた作詞家はロンドンへ

行ったことが無かった に違いない。

このように濃い霧だから、ヨーロッパには悪魔がやってくるのも霧に乗っ
て、凶悪犯も霧に紛れてやってくると考えられている。そんな話をフリー
百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で捜していたら「ロンドンス
モッグ事件(Great Smog of 1952、London Smog Disasters)」が出てき
て驚いた。

1952年にロンドンで発生し1万人以上が死亡した、史上最悪級の

大気汚 染による公害事件だという。現代の公害運動や環境運動に

大きな影響を 与えた。日本で言えば昭和27年。高校生のころ

だったから知らずに育っ た。

事件の概要

ロンドンは冬に濃い霧が発生する事で知られている(実はこの霧も

大気汚 染の一つ)が、19世紀以降の産業革命と石炭燃料の利用

により、石炭を燃 やした後の煙や煤が霧に混じって地表に滞留する。

それがスモッグ(煙と霧を合わせた英語の造語)と呼ばれる現象を起こ
して呼吸器疾患など多くの健康被害を出していた。1950年代までの

100年 間にも10回ほどの大きなスモッグがあったが、その中で

もっとも健康被 害が大きくなったのがこの1952年である

1952年12月5日から12月10日の間、高気圧がイギリス上空を覆い、

その結 果冷たい霧がロンドンを覆った。

つまり、あまりの寒さにロンドン市民は通常より多くの石炭を暖房

に使 った。同じ頃、ロンドンの地上交通を路面電車からディーゼル

バスに転 換する事業が完了したばかりだった。

こうして暖房器具や火力発電所、ディーゼル車などから発生した

亜硫酸 ガス(二酸化硫黄)などの大気汚染物質は冷たい大気の

層に閉じ込めら れ、滞留し濃縮されてpH2ともいわれる強酸性の

高濃度の硫酸の霧を形成 した。

この濃いスモッグは、前方が見えず運転ができないほどのものだった。
特にロンドン東部の工業地帯・港湾地帯では自分の足元も見えない

ほど の濃さだった。

建物内にまでスモッグが侵入し、コンサート会場や映画館では

「舞台や スクリーンが見えない」との理由で上演や上映が

中止された。同様に多 くの家にもスモッグは侵入していた。

人々は目が痛み、のどや鼻を傷め咳が止まらなくなった。大スモッグ

の 次の週までに、病院では気管支炎、気管支肺炎、心臓病などの

重い患者 が次々に運び込まれ、普段の冬より4,000人も多くの人が

死んだことが明 らかになった。

その多くは老人や子供、慢性の患者であった。その後の数週間で

さらに 8,000人が死亡し、合計死者数は12,000人を超える大惨事

となった。

この衝撃的な結末は大気汚染を真剣に考え直す契機になり、

スモッグが すぐそこにある深刻な問題であることを全世界に

知らしめた。

イギリスでは多くのすす(煤)を出す燃料の使用を規制し、工場

などが 煤を含んだ排煙を出すことを禁じる新しい基準が打ち出

され、1956年と 1968年の「大気浄化法(Clean Air Act)」と、

1954年のロンドン市法 (City of London (Various Powers)

Act 1954)の制定につながった。
2008・01・30

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安物中国餃子で命失う
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         渡部亮次郎

昔から「安物買いの銭失い」と言いならされてきたが、中国に関する限
り、安さに釣られて冷凍餃子(ギョウザ)を買えば、下手をすると命を
失いかねない事になった。

いくら安くても、よく見て中国製と分かったら、少なくとも食品は絶対
買わないという人が出てきて当然だ。餃子になぜ殺虫剤が混入したのか、
まだ報道されていないが、分かるも出には相当、時間がかかるだろう。
責任者は雲隠れしたりするのが普通だから。

<「餃子で被害」17都道府県85人に さらに拡大へ

中国製ギョーザ中毒事件で、厚生労働省は31日、全都道府県に
同様の事 例の報告を指示するとともに、製造元の中国・河北省の
「天洋食品」か らギョーザ以外の食品を輸入していた計19社の
社名と品名を公表、自治 体を通じて各社に販売中止を要請した。

各自治体で被害の訴えなどを集計しているが、北海道、福島県、
埼玉県、 東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、大阪府、
沖縄県などで新たに「中 国製ギョーザなどを食べて体調が悪く
なった」との届け出があることが 産経新聞の調べで分かった。

これまでの不調の訴えは、17都道府県85人に上っている。
いずれも31日 昼までの途中集計であることから、届け出は
さらに増えそうだ。

厚労省が社名を公表した19社には含まれていないが、マルハと
日本ハム、 日本食研も同日、天洋食品の工場から原料を調達
していたとして、商品 を自主回収すると発表した。

舛添要一厚労相は「冷蔵庫を見て、(回収対象の商品は)絶対に
口にし ないでほしい」と国民に呼び掛けている。
各地の保健所には、問題が発覚した30日夕以降、同様の被害
情報が複数 寄せられており、厚労省は各都道府県の担当課に
電子メールで情報提供 を要請。同じ冷凍ギョーザが原因とみられる
ケースが含まれていないか どうか確認を急ぐ。
>1月31日16時6分配信 産経新聞

信用や面子を重んずる国と思ったが、口がざらつくと自分だけの
都合で 処構わず唾を吐く習慣からすると、どうも信用や面子は
外国人には通用 せず、売り物は自分の手を離れれば「後は野と
なれ山となれ」が中国の 哲学のように思えてくる

餃子(ギョウザ、ギョーザ)とは小麦粉に水を加えて薄くのばして作っ
た皮で肉やエビなどで作った具を包み、茹でたり焼いたり蒸したりした
食べ物である。中国では煮て食べる水餃子が主流。

昭和29(1954)年3月、東京に出てきて初めてお目にかかった
食べ物だった。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によれば、日本には戦
後満州からの引揚者がレシピを持込んだ。

日本人は惣菜として食べるから薄目の皮を使い焼いて食べる焼き
餃子が 主流である。具にニラやニンニクを用い、また白菜の代わり
にキャベツ を用いることがある。水餃子が主流の中華圏では
ニンニクは入れない。

中国では豚肉、白菜、ニラなどを使った一般的なものの他に牛肉 羊肉
ロバ肉 サワラ エビ フカヒレ 豆腐 を入れる。

餃子の歴史は古く、中国の春秋時代(紀元前6世紀頃)の遺跡からは
すで に食べられていた痕跡が見つかっている。敦煌の唐代の墳墓
では、副葬 品として壺に入った餃子が乾燥状態で発見されている。

もともとは華北の料理で、北京語の発音では「ジャオズ」といい、華南
では点心(食事代わりの軽い食品)として食る蒸し餃子がある。

華北の餃子が皮は厚めにして湯に入れて茹でる食べ方が主流なの
は主食 を兼ねたものが多いからであ。

餃子はその発音が交子(子を授かる)と同じであることや、清代の
銀子 の形に似ていることにより縁起の良い食べ物としても珍重
される。

また「交」には「続く、末永し」という意味もあり、春節には長寿を願
い食される。また皇帝も王朝と社稷の永続を祈願し春節のときだけ
餃子 を食したという。

日本では大衆的な中華料理店やラーメン店などのメニュー、家庭の
手軽 な惣菜として定着しているが、北京や上海では餃子にお目に
かかったこ とは無い。日本で初めて餃子を食べた人物は徳川光圀
とされている。亡 命していた朱舜水から教わったという。

一方朝鮮半島から流入してきた餃子もあり、これは白菜の代わりに
大根 を用いる、と言うが未だ食べた事は無い。2008・01・31

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玉虫色の斡旋内容だが
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  古澤 襄

急転直下、与野党が河野衆院議長のあっせんを受け入れて、全面
衝突を 回避した舞台裏が定かでない。朝刊各紙の解説もバラバラ、
いずれ真相 が出てくる。あっせん案の内容は与野党双方が都合
のいい様に解釈でき る玉虫色になっているから、年度末にふた
たび衝突するという観測もあ る。

毎日新聞は与野党衝突の事態を嫌った福田首相が、「つなぎ法案」
の奇 手にでた伊吹幹事長にストップをかけた説をとる。
28日昼、首相官邸を訪れた与謝野馨前官房長官が「つなぎ法案」
に反対する進言をしたら、 首相は満足そうにうなずいた・・・。
首相の意を体した大島理森国対委 員長が河野議長と頻繁に
連絡を取り合い、話し合い路線を目指したとい う。

日経新聞のニュアンスは違う。河野議長と江田五月参院議長との
会談で まとまったあっせん案は、揮発油税などの暫定税率維持
を盛り込んだ租 税特別措置法改正案を「年度内に一定の
結論を得る」ことで合意した点 にポイントを置いた。
同法案は年度内に成立し、3月末に税率の期限が
切れる事態は回避される公算だとしている。

福田首相は30日夜、今回の合意は租特法改正案などの年度内
成立を担保 するかと聞かれ、「そういうことだから(国会が)正常化
したんだと思 う」との認識を示した。首相官邸で記者団の質問に
答えている。(日経新 聞)

読売新聞は異例の衆参両院議長による斡旋によってぎりぎりの
局面で回 避された点を重視している。あっせんは民主党が多数を
占める参院を縛 る内容だという見解に立つ。

日本経済の先行き不安などに直面し、政治の停滞が許されない
ことを考 えると、当然である。速やかに2008年度予算案と税制関連
法案の審議に 入り、年度内成立を図ることによって、経済や
国民生活、地方財政の安 定をはかる必要があるとしている。
(読売新聞)

進め!進めの号令をかけてきた山岡国会対策院長の采配に
民主党内から 疑問視する慎重論が生まれていた。河野議長の
あっせん要請は野党側か ら出ている。

小沢代表が率いた旧新進党は1996年、住宅金融専門会社
(住専)の負債 処理をめぐる公的資金投入に反対、国会内で
三週間にわたりピケをはっ た。だが、世論の批判を浴びて挫折し
、この国会戦術の失敗が、新進党 解党への端緒になっている。

与野党がともに全面対決による国会混乱を避けたい配慮が働い
たのは事 実だ。とはいえ今の時点で戦術転換を明言することは
できない。鳩山幹 事長は年度内の法案採決を「確約したものでは
ない」と言っている。

衆参両院議長のあっせんの核心は「公聴会や参考人質疑を含む
徹底した 審議を行ったうえで、年度内に一定の結論を得るもの
とする」という点 にある。

河野議長も、民主党出身の江田参院議長も合同記者会見で
「議会である 以上、賛否を決めることだ」と明言し、参院が
年度内に議了・採決する ことを確認した。あっせん内容を確実に
履行することは、各政党の“義 務”となっている。
2008.01.31 Thursday - 05:39 comments(0) trackbacks(0) by 古沢襄

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