チュウゴクでメタミドホスは買えますか? | 日本のお姉さん

チュウゴクでメタミドホスは買えますか?

ぺきんこねたぶろぐ↓

http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/entry/470876/

(略)

毒ギョーザ事件の原因物質、メタミドホスについて。ブログ本にも収録されていますが、中国にはヤミ農薬工場、ヤミ農薬販売ルートが存在します。ヤミだけでなく、ふつうの工場、店がこっそり売っている場合もありそう。この事件後、日本の人から中国でメタミドホス、って買えるの?と問い合わせがありました。で、答えは「買える」みたいです。ええ、電話一本で買える、と私の友人がいってました。ちなみに、中国で電話一本で買えるもの、ヘロイン、拳銃、腎臓、赤ん坊…。いや、本当に買えるか潜入取材したことないですから分かりません。そういう広告が時々、ネット掲示板にあったり、ショートメールに、怪しげな携帯電話番号とともに入ってきたりするだけです。

(略)

■メタミドホス、中国語で甲胺磷は農薬の中でどういう位置づけなのだろうか。まずそれを、農薬業界オフィシャルサイトの農薬ネットで見てみよう。

■いわく「メタミドホスとは、わが国の目下(2003年当時)の生産量最大の効果の高い有毒有機リン系殺虫剤であり、ダニなどの害虫、およびその卵にも効果があり、効果も長期に持続、ダニ、アブラムシには10日前後、シラミ、葉ゼミ(って羽虫類の害虫?)類には15日の効果を維持、幼虫にも効果がある。主に乳液状にして噴霧、稲、綿花、サツマイモ、大豆、鑑賞植物の多種害虫にもちいる。土壌にまいて地下の害虫を防いでもよい。メタミドホスは人畜に有害で、野菜、茶樹、たばこなどの薬用植物には用いるのはよろしくない。用いるときは厳格に安全期間をおき、稲、麦類は収穫の一ヶ月前には使用を停止すること。機械噴霧は禁止されている…。」(以上)


■つまり、メタミドホスは、2003年まで
中国最大生産量の一番一般的な殺虫剤だったわけだ。どのくらい生産されてきたかというと、農薬協会理事長の羅海章氏がこう指摘している。「2003年~2005年のメタミドホス生産量は18・5万トンで、有機リン高毒性農薬生産の67%を占める」。これは2007年1月からのメタミドホスなど5種類の高毒性農薬の使用全面禁止、2008年1月からの生産全面禁止の通達をうけて、業界としてどう対応してくかについて、中国 化学工業報(2006年4月1日付)の取材に答えたものだ。

■農薬協会側の主張は、資料になるので要約してみよう。
「今年は農薬業界にとって生き残りをかけた年である。メタミドホスなど5種類の有機リン農薬の使用禁止の時間表は、07年1月1日から農業での全面使用禁止する。08年からは生産停止となる。ただし国内の優良27企業は、一部企業についてはメタミドホスなど5種の有機リン農薬生産を輸出用に保留させ、その他企業には国家資金援助して産業転換を薦めて、国家として厳格に企業の優化選択を行うべきだ、と提言した。代替農薬の効果と安全性の検証には時間が必要だし、関連企業は将来数年の病中害対策について戦略的に計画を練らねばならない」


■「
中国 農薬工業協会は2006年1月から5種の高毒性農薬生産産業について調査したが、目下合法的に高毒性農薬を生産しているのは27企業・38プラント。うちメタミドホス19工場、パラチオン5工場、メチルパラチオン11工場、モノクロトホス3工場 ホスファミドンはすでに国内で生産されていない。この5種については2003年~05年に全国で41・3万トン生産計力があり、じっさいに生産されたのは27・3万トンで生産能力の66・1%。原薬の販売量は11・2万トン、製品化されたものの販売量は13.4万トン、輸出量は9・6万トンで生産量の35・2%。ちなみに輸出は量、売上げ額ともにのびている」

■「この五種の高毒性農薬のうちメタミドホスの占める割合が最大で、2003~05年のメタミドホス生産能力は26・8万トン(5種高毒性農薬全体の64・4%)、実際生産量は18・5万トン(同67・8%)、売上げ額32・9億元(同66・5%)、輸出量6・2万トン(同64・6%)。」


■「27企業のうち、19企業がメタミドホスを生産しており、メタミドホス生産から別の代替農薬に生産転換していくことを表明している。しかし、全国のメタミドホス生産量能力は03~05年から毎年平均12・8%の増加、実質生産量は毎年平均7・4%の割で増加してきた。05年のメタミドホス実質生産量は6・7万トン。輸出量は毎年平均27・2%増加している」


■「過去3年、国内のメタミドホス使用量は少しずつ減少しているが、輸出はのびている。2005年の5種高毒性農薬の生産量は9・2万トンで、生産能力の62%だった。販売量は8万トン、うち国内販売量は4・9万トン。販売量の61%だ。輸出は販売量の39%。」

■「2002~04年の税関統計で、中国の高毒性農薬の輸出量は年平均13・6%増加、05年の輸出量は実質3・5万トン以上で、ほとんどが原薬輸出だ。06年の輸出量は4万トン以上になる見込みで、05年の生産量の43%をしめる」…。以上要約


■羅理事長はなにが言いたいかというと、中国では05年までメタミドホス生産量も生産能力も増加していて、企業的にはこの「メタミドホスなど5種有機リン農薬禁止令」に、とってもこまっている。代替農薬をみつけるには時間がかかるし、メタミドホスの輸出は結構のびているのだから、ちょっとくらい生産していてもいいじゃないか。一部例外みとめてくれよ、お目こぼししてくれよ、ということではばいか?しかし、中国では03年からメタミドホスなど禁止するよ、と前もっていっていたのに、生産企業はほとんど対応できていないのだな。

■いずれにしろ、06年の段階で、こんなことをいっているわけだから、今の時点では、工場の在庫や売店に、メタミドホスがだぶついていることは想像に難くない。今年から全面生産停止だといっても、それを本当に徹底できているかも怪しいと言わざるを得ないだろう。


■ちなみにブログ本でも書いたが、メタミドホスは価格が安く効き目が強いという点で、低残留性農薬を使うより元手が20%近く抑えられる、と業界で言われている。農民にとって農薬、化学肥料の負担は大きいため、20%もお安いとなると、それが危険かどうかなんて、考えもしないで使うだろう。


■こんな話を
中国各地の農村にフィールドワークで視察にいったある政府系研究員から聞いた。「農民は自分たちで食べる農作物には、農薬をつかっていない。ひとつは農薬は金がかかるし、自分たちが食べるぶんには、虫食いでも気にしないから。もうひとつは、農薬が危険であることを経験から知っているから。都会の人は病気になっても、病院にいけるが、農民は病院に行けないから、危険なものは食べない、そう説明した」。これによく似た話は、「中国の危険な食品」の著者、周勍さんからも聞いた。農民の頭の中では、売れるということと、消費者の健康を守るということは、つながっていない。


■中国での農薬使用量は、全国で年140万トン以上(2007年8月22日付光明日報)。メタミドホスの05年時点の生産は6・7万トン。うち4割前後が輸出されるとして、3万トン以上が在庫か市場に流れている計算になる。とすると、国内市場にかりにメタミドホスがヤミで流れたとしても、全体の農薬市場に占める割合は数%程度だが、これを多いというべきか、少ないというべきかは微妙だ。

(略)


~~~~~~~~~


日本のお姉さんの意見。↓

チュウゴク人はメタミドホスを最近までどんどん増産していて、

4割は外国に売っている。なんという国だ。

自国で販売できなくなったら外国に売るのだ。

メタミドホスの害については、こちらで読んでね。

ぺきんこねたぶろぐ↓

http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/entry/470876/