おすすめ記事3 (重要)
▼バルカン主戦論2008 (青革の手帖)
http://extremist5123.iza.ne.jp/blog/entry/421252/
バルカン半島における諸情勢がいよいよ大詰めにある。ここでは、エントリ表題のとおり「バルカン主戦論」なる論陣を張ることにした。私は当ブログ開設以来、バルカン半島の危険性をずっと指摘し続けてきた。そして今宵、自身の論調を「バルカン情勢如何論」から「バルカン主戦論」へと昇華する。
ここでもう一度おさらいしよう。「バルカン情勢如何論」とは、米国の「北朝鮮問題をもって中東問題を威嚇する」⇔「中東問題をもって北朝鮮を威嚇する」という“ピンポン叩き外交”での二正面作戦が崩れるかどうかはバルカン情勢如何によるという論である。過去のエントリにおいて何度となく指摘してきた。
関連エントリ:
└ 戦争震源地の動揺 世界中に飛び火するならココ (2007/03/04) [青革の手帖]
└ 欧州動乱 汎スラヴ主義が旧西側分断を工作 (2007/06/10) [青革の手帖]
└ ヒルの電撃訪朝で最も激動するのは中東情勢 (2007/06/21) [青革の手帖]
それでは具体的な例を挙げて想定してみよう。
A:イスラエルがレバノン、シリア、イランに戦争を仕掛けた。世界大戦になるか?
↓
ならない!
B:インド、パキスタンが核弾頭を撃ちあった。世界大戦になるか?
↓
ならない!
C:中国人民解放軍が台湾侵攻、沖縄占領をした。世界大戦になるか?
↓
ならない!
D:北朝鮮が韓国、日本へ核ミサイルを撃ち込んだ。世界大戦になるか?
↓
ならない!
X:セルビアがコソヴォ自治州へ武力侵攻を始めた。世界大戦になるか?
↓
なる!
Xのみならず、A~Dすべての局面や他地域の紛争などに戦火をもたらすであろう。
「なんで?」「どうして?」「おかしいじゃん。」「人類みな平等じゃないの?」「それ間違ってるよ!」などと寝ぼけたことを思った方は下記地図のリンクなどから、いろいろと遡って勉強してください。
「欧州之天地ハ複雑怪奇ナル新情勢ニ突入セリ」
参考サイト:
└ ロシアからのパイプライン、完成は2013年 -La STAMPA-(注:魚拓)
上記地図と参考サイトから分かるように、汎スラヴ主義の拡張志向はついに外壁となる包囲網と激突する様相にある。加えて、米サブプライムローン爆弾が炸裂した現状では、世界のパワーバランスが著しく不均衡になっており、米英を中心とする海洋勢力群(シーパワー)は、その凋落に何らかの歯止めを掛けずにはいられない。今回私が「バルカン主戦論」を唱える理由は、英国がこの現状を打破するためには乗ってくるであろうと読んでいるからである。
英国は海洋国家である。英国の伝統的な戦略の基本は海洋国家として実に明確なものだ。それは「欧州大陸内に覇権を求めないこと」と「欧州大陸を単一の国家(勢力)が支配することのないように干渉し続けること」である。これは欧州大陸内のバランス・オブ・パワーを細分均衡化させ維持することにより、欧州大陸を単一支配させないという英国外交の伝統的ドクトリンによるものだ。過去、このドクトリンに沿ってナポレオン台頭期や帝政ロシア期、第一次大戦と第二次大戦のドイツ期、冷戦下での対ソ&東欧共産圏勢力で成果を上げた。そして現在に甦った汎スラヴ主義に対しても、同じ基本戦略で臨むことができる。バルカン半島はその道具として最適なのだ。
関連エントリ:
└ 英国を見習え!海洋国家のインテリジェンス (2007/04/22) [青革の手帖]
└ 欧州の爆弾・セルビア 仏独右傾化と汎スラヴ主義の狭間で (2007/05/17) [青革の手帖]
では、なぜ日本国が「バルカン主戦論」なのか?ここが重要なポイントだ。米サブプライムローン爆弾が炸裂し、旧西側陣営は金融恐慌一歩手前の状況にある。いや既に恐慌に突入しているのかもしれない。そして、米国は中東だけでなく、全局面で腰砕けな対応をしている。ただし、対日本を除いては・・・。
米国は経済面だけでなく、地政学的な側面からも中、朝と過接近しており、返す刀で「ジャパン・ナッシング」をも目論んでいるような様子もうかがえる。このままだと数ヶ月以内のうちに日経平均株価が6,500円を割り込むような悪夢も覚悟しなければならない。それくらいに日本を取り巻く環境は急激に悪化している。
ならば打つ手は奇手しかない。米国による「ジャパン・ナッシング」を避けるためにも、より遠方で騒動を起こすことは有効だ。手法としては、セルビア側だけでなくコソヴォ側にも援助をして、なるべく紛争が派手になるように仕向けるのが良い。計は小を用いて大なる成果をあげるのが、その妙味でもある。外交で「汚い」とか「卑怯だ」「ズルい」なんてのは当たり前だ。つまり、“戦略的”とはこれらの「汚い」「卑怯だ」「ズルい」手法を用いることに他ならない。よって、戦略的外交というものには、あらゆる手法が含まれるのも当然である。
日本を取り巻く環境が急激に悪化している今日において、もはや「バルカン主戦論」は日本の自衛戦争と言っても過言ではない。中国や北朝鮮、韓国の振る舞いや対日本非難決議案にカッカしてる場合ではない。近視眼的な漸減邀撃(ぜんげんようげき)観だけではダメだ。今こそ、世界的な鳥瞰観が必要とされるのである。少なくともそういう戦略的な知性を持っても良いだろう。
コメント(0) | トラックバック(0)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
バルカン半島における諸情勢がいよいよ大詰めにある。ここでは、エントリ表題のとおり「バルカン主戦論」なる論陣を張ることにした。私は当ブログ開設以来、バルカン半島の危険性をずっと指摘し続けてきた。そして今宵、自身の論調を「バルカン情勢如何論」から「バルカン主戦論」へと昇華する。
ここでもう一度おさらいしよう。「バルカン情勢如何論」とは、米国の「北朝鮮問題をもって中東問題を威嚇する」⇔「中東問題をもって北朝鮮を威嚇する」という“ピンポン叩き外交”での二正面作戦が崩れるかどうかはバルカン情勢如何によるという論である。過去のエントリにおいて何度となく指摘してきた。
関連エントリ:
└ 戦争震源地の動揺 世界中に飛び火するならココ (2007/03/04) [青革の手帖]
└ 欧州動乱 汎スラヴ主義が旧西側分断を工作 (2007/06/10) [青革の手帖]
└ ヒルの電撃訪朝で最も激動するのは中東情勢 (2007/06/21) [青革の手帖]
それでは具体的な例を挙げて想定してみよう。
A:イスラエルがレバノン、シリア、イランに戦争を仕掛けた。世界大戦になるか?
↓
ならない!
B:インド、パキスタンが核弾頭を撃ちあった。世界大戦になるか?
↓
ならない!
C:中国人民解放軍が台湾侵攻、沖縄占領をした。世界大戦になるか?
↓
ならない!
D:北朝鮮が韓国、日本へ核ミサイルを撃ち込んだ。世界大戦になるか?
↓
ならない!
X:セルビアがコソヴォ自治州へ武力侵攻を始めた。世界大戦になるか?
↓
なる!
Xのみならず、A~Dすべての局面や他地域の紛争などに戦火をもたらすであろう。
「なんで?」「どうして?」「おかしいじゃん。」「人類みな平等じゃないの?」「それ間違ってるよ!」などと寝ぼけたことを思った方は下記地図のリンクなどから、いろいろと遡って勉強してください。
「欧州之天地ハ複雑怪奇ナル新情勢ニ突入セリ」
参考サイト:
└ ロシアからのパイプライン、完成は2013年 -La STAMPA-(注:魚拓)
上記地図と参考サイトから分かるように、汎スラヴ主義の拡張志向はついに外壁となる包囲網と激突する様相にある。加えて、米サブプライムローン爆弾が炸裂した現状では、世界のパワーバランスが著しく不均衡になっており、米英を中心とする海洋勢力群(シーパワー)は、その凋落に何らかの歯止めを掛けずにはいられない。今回私が「バルカン主戦論」を唱える理由は、英国がこの現状を打破するためには乗ってくるであろうと読んでいるからである。
英国は海洋国家である。英国の伝統的な戦略の基本は海洋国家として実に明確なものだ。それは「欧州大陸内に覇権を求めないこと」と「欧州大陸を単一の国家(勢力)が支配することのないように干渉し続けること」である。これは欧州大陸内のバランス・オブ・パワーを細分均衡化させ維持することにより、欧州大陸を単一支配させないという英国外交の伝統的ドクトリンによるものだ。過去、このドクトリンに沿ってナポレオン台頭期や帝政ロシア期、第一次大戦と第二次大戦のドイツ期、冷戦下での対ソ&東欧共産圏勢力で成果を上げた。そして現在に甦った汎スラヴ主義に対しても、同じ基本戦略で臨むことができる。バルカン半島はその道具として最適なのだ。
関連エントリ:
└ 英国を見習え!海洋国家のインテリジェンス (2007/04/22) [青革の手帖]
└ 欧州の爆弾・セルビア 仏独右傾化と汎スラヴ主義の狭間で (2007/05/17) [青革の手帖]
では、なぜ日本国が「バルカン主戦論」なのか?ここが重要なポイントだ。米サブプライムローン爆弾が炸裂し、旧西側陣営は金融恐慌一歩手前の状況にある。いや既に恐慌に突入しているのかもしれない。そして、米国は中東だけでなく、全局面で腰砕けな対応をしている。ただし、対日本を除いては・・・。
米国は経済面だけでなく、地政学的な側面からも中、朝と過接近しており、返す刀で「ジャパン・ナッシング」をも目論んでいるような様子もうかがえる。このままだと数ヶ月以内のうちに日経平均株価が6,500円を割り込むような悪夢も覚悟しなければならない。それくらいに日本を取り巻く環境は急激に悪化している。
ならば打つ手は奇手しかない。米国による「ジャパン・ナッシング」を避けるためにも、より遠方で騒動を起こすことは有効だ。手法としては、セルビア側だけでなくコソヴォ側にも援助をして、なるべく紛争が派手になるように仕向けるのが良い。計は小を用いて大なる成果をあげるのが、その妙味でもある。外交で「汚い」とか「卑怯だ」「ズルい」なんてのは当たり前だ。つまり、“戦略的”とはこれらの「汚い」「卑怯だ」「ズルい」手法を用いることに他ならない。よって、戦略的外交というものには、あらゆる手法が含まれるのも当然である。
日本を取り巻く環境が急激に悪化している今日において、もはや「バルカン主戦論」は日本の自衛戦争と言っても過言ではない。中国や北朝鮮、韓国の振る舞いや対日本非難決議案にカッカしてる場合ではない。近視眼的な漸減邀撃(ぜんげんようげき)観だけではダメだ。今こそ、世界的な鳥瞰観が必要とされるのである。少なくともそういう戦略的な知性を持っても良いだろう。
コメント(0) | トラックバック(0)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ようちゃんの意見。↓
★コメントもトラックバックもゼロというのが凄い! 毒気に当てられて無言。こういう策略、戦略を考える政治家が」日本に居ないのは 悲劇ですよねー。何度も読み返す必要がありますよ!
★コメントもトラックバックもゼロというのが凄い! 毒気に当てられて無言。こういう策略、戦略を考える政治家が」日本に居ないのは 悲劇ですよねー。何度も読み返す必要がありますよ!