丸國葉さんのロンドンガイドがおもしろい。 | 日本のお姉さん

丸國葉さんのロンドンガイドがおもしろい。

『ロンドン~スクエア・マイルから』 丸國葉 第92回
   「コミュニティお助けオフィサー」

 ■ 『ロンドン~スクエア・マイルから』            第92回

「コミュニティお助けオフィサー」

 ようこそロンドンにいらっしゃいました。本日ガイドを務めます丸國で

ございます。

 2005年の同時テロにもめげず、ロンドン市民は家を買い続け、イ

ンフレ率を上回る公共交通機関や日用食品の値上げもなんのそので

消費を続けております。EU拡大で東欧からの移民が職を求めて

イギリスにやってきている中、イギリス低所得層の特に若者の

働き口は、東欧の勤勉な労働力に奪われ、いや、それをいいことに、

プーたらぶりを発揮した若者ギャングが社会問題にさえなっているの

でございます。

 話しはそれましたが、ともかく、日本からの12時間近くのフライトで

お疲れのことでしょう。ほっと気を緩めたいところでしょうが、

手荷物はもちろんスーツケースも肌身離さず、旅慣れたフリをしな

がら到着ロビーをお進みください。

 市内へはヒースロー・エクスプレスが便利でして、15分の片道に

15.50ポンド(3600円)でいきなり物価高を体感していただけます。

さらに、予告なしの遅れや不通で、限られたロンドン滞在プランを

根本から練り直しさせるエキサイトなスタートとなることも稀では

ございません。地下深くはりめぐらされたTUBE(地下鉄)には

エスカレーターがございますが、「過度の乗車券値上げ分はここに

使われてます」と言わんばかりの、しかも、なかなか進まない

改装工事で、長い階段の上り下りをしいられることもしょっちゅう

ですから、登山旅行なみの足腰・腕力が試されることも多々ございます。

 さて、渡英経験豊富な方も多いことでしょうから、ごく最近のロンドン

市内状況をアップデートいたしましょう。

 日常生活は比較的安全なロンドンでございまして、とはいっても、

道一本隔てて治安がガラリと悪くなるエリアもございます。

どうやって見分けるのかと申しますと、
在住者に聞くか、危険察知アンテナをはりめぐらして用心して

歩くぐらいしか有効な方法がないのが現状です。

 一方、テロ発生以来監視カメラの増加に加えて、ロンドン市内では

特にここ1年で警察官の制服姿をよく目にするようになりました。

たいてい二人組みで行動しておりますが、時には数人がかたまって

立ち話、失敬、パトロール活動をしております。ですから、彼らの存在

自体が犯罪を抑制し、また、いざとなればすぐに助けを求められ
るとお思いになるかもしれません。

 が、まったです。今月始めにあった事件をお話しましょう。

 南ロンドンのある公園を59歳のご婦人が歩いておりますと、

前方で少女3人組が通りすがりの男性(55歳)に時間を聞くふりを

するや否や、いきなり殴る蹴るの暴行を始めました。

驚いたご婦人はたまたま近くを巡回していた警官2人に通告すると
同時に、勇敢にもその男性を助けに駆け寄ったのでございます。

そして少女3人組は逃げ去ったのでありますが、その間警官2人は

木の陰から様子を見ていただけだったのでございます。

 ワケを聞けば、その2人は警察の制服を着ておりましたが、厳密に

は PoliceCommunity Support Officer (PCSO)と呼ばれる、

いわゆるコミュニティお助け員なのでありました。

現行犯逮捕する権限がないので、かわりに彼らは「無線で本物の

警察官に通報して、メモをとる」任務を遂行していたというのが彼らの

言い分であります。

数週間前にも別のPCSOが10歳の少年が池で溺れているの

を見ていただけだったことが批難されておりましたが、

その際にもメモをとっていたのでしょうか。

 ロンドン警視庁は今年3万ポンド以上をかけてPCSOを大々的に

リクルートしておりまして、3600人以上が制服を着てロンドン内を

歩いているのだそうでございます。

なるほどよく見れば、制服の上に羽織っている黄色い蛍光ジャケット

の背中には、Policeの下にCommunity Support の文字が

入っておりますが、ぱっと見たところでは普通の警察官にしか

見えません。警察官のプレゼンスを高めることで犯罪を未然
に防ごうというプランで、前にも述べました社会問題になっている

若者ギャングのけん制や警察官のサポートなどをするPCSOの

初任給は16000ポンド(約370万円)とのことです。

 さらに、ロンドン警視庁は Special Constables(特別巡査)と

呼ばれるボランティアも募集しておりまして、週に2回ほど

数時間の市内パトロール活動などをするのだそうです。

「仕事を終えて、友人が飲み遊ぶ頃、僕はロンドンを監視する」など
と、シークレット・エージェンシーばりの渋さを強調して、007

ジェームスボンドに憧れる国民気質をうまくとらえた宣伝もして

おりました。

 無給の代わりに、警察トレーニングを経て制服の支給、本物の

警察官の全面サポートが受けられると聞いて、市民を守るという

よりも自己防衛のためにボランティアに応募しようかと迷った

ぐらいでございます。

 しかし彼ら準警察官たちの訓練の未熟さや警察パワーの欠如

から「Plastic Bobbies =ビニール製(見せかけ)警官*」などと

嘲笑されることもあるのが現実。
警察官の制服姿が増えて、犯罪未然防止作用が働いている今の

うちに、PCSOやSpecial Constable の質の向上に伴った何かしらの

警察権力を付与していくようにしないと、カラスが案山子を恐れないの

と同じ状況となるのではないかと少々危惧しております。

 ロンドン滞在中の皆様に万が一何かあった際には、本物の警察官

が近くにいることを祈りつつ、ご無事にご帰国してくださいませ。

そして、これに懲りずにまたのご渡英をお待ちしております。


*) Bobbies=ロンドン警視庁法が成立した1828年当時の内務大臣

Sir Robert PeelのニックネームBobbyから派生したとのこと。

丸國 葉(まるくに・よう)
外資系銀行・東京支店勤務を経て、1998年渡英。MBA取得後、

ロンドン金融機関にて勤務。個人サイト

<http://yomarukuni.livedoor.biz/ >。
JMM [Japan Mail Media]        No.453 Thursday Edition
【発行】  有限会社 村上龍事務所
【編集】  村上龍
【発行部数】128,653部
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イギリス人って、結構差別をするらしい。

日本人は差別される。

貴族は働かない。財産の管理などが

仕事らしい。

働くイギリス人は高級を取るグループと

普通の給料のグループに分かれているとか。

若いイギリス人は働かないで遊んでいるって、

他の人も言っていた。

イギリスには、アフリカ人やアラブ人がどっさりいて、

それぞれ固まってくらしているそうだ。

EUのほかの国から(特に東欧)

イギリスにたくさんの若者が流れてきているって。


スペイン人もスペインで仕事が無いので

大学を出たらみんな1年は遊ぶらしい。

仕事が無いと政府が失業手当をくれるので

お小遣いをもらうつもりで、遊んで暮らすらしい。

若いスペイン人の中にはイギリスやフランスに行って

職を探す人もいるそうだ。

スペインには、アフリカ人がどんどん入ってきていて、

スペインで、在留資格をもらうと他のEUの国に

行くんだそうだ。

スペインは太っ腹だから、不法滞在者でも仕事がある人には

何年かに一度、自己申請をしたらスペインの在留許可を

くれるのだ。おかげで、スペインは甘いとアフリカ人に

知れ渡って、ボロ船に乗ってスペインに押し寄せているとか。

中には遭難して死ぬアフリカ人もいる。

それでスペイン政府が取締りを厳しくして

海上からスペインに入るのが難しくなると、セウタなどの

アフリカのスペイン領の壁をよじ登って、鉄条網のとげに

ひっかかって血だらけになりながら、スペイン領に入っていく。

モロッコ兵に銃で撃たれて、鉄条網にひっかかったまま

死ぬ人もいる。

アフリカでは食べていけないんだろうな。

シナの福建省の人は、金があっても、もっと豊かな生活を

求めて、日本に密入国してくるらしい。