「野菜の値上がりの元兇は主婦である貴女方だ。 土のついた見栄えの悪い野菜も買え。
ようちゃん、おすすめ縄文通信の記事。↓
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10月特別号-2に続いて、「赤福問題」を中心にした中村の
論説に、前回に続いて米村勉さんのブログからの転載、それに、本
テーマに寄せて下さったご意見などを掲載しました。
たまたま中村の論旨に反対のご意見がなかっただけで、偏った
「ヨイショ説」だけを掲載した訳ではありません。 (中村)
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食品の安全性と法律の乖離を問う-2
中村 忠之
農水省(JAS)基準の陳腐化
最近特にチャイナよりの輸入食品に関する「毒性問題」から、厳
しい検査基準は不可欠だが、前回取り上げた「赤福」それに白い恋
人など、実際に実害を伴わなかったケースに対する消費者の過剰反
応と、厳しい罰則の適用は一考を要するという疑問を投げかけた。
米原勉氏も指摘したように、夏場からクリスマスケーキの製造と
か、パン種の冷凍保存など、従来の基準の枠を超えた冷凍技術の進
歩に即応した法改正を急ぐべきである。前回も「賞味期限」のおか
しさを指摘したが、マスコミとごくごく一部の消費者団体が大騒ぎ
するのは解せないことである。
たとえば賞味期限切れの食品を食べたら問題が起きるのか。図ら
ずもこの度、自ら人体実験することになった。
私事で恐縮だが、先日来台所の床の一部が抜けかけてグラグラす
るので、その修理を行うことになった。ただ台所には積年のガラク
タを収容するラックや物入れが所狭しとふんぞり返っている。そこ
で、思い切って不要な中身と一緒に入れ物ごと整理することになっ
た。
すると当然のように賞味期限や製造年月日の古い食材や缶詰がど
っさり出てきて、いざ捨ようということになったのだが、その中に、
コーヒーで有名なQBB社のカシューナッツ(原産地インド30g)
のアルミパックがあった。賞味期限の刻字は2003年3月28日、
実に約4年半を経過している。
話題にしてきたこともあって、まだビールのつまみに食べられるか
どうか人体実験をしてみようということになった。封を切ってみたと
ころ、まったく色も匂いも変化がなく、まさに「消費者の自己責任」
で口にしてみた。その後下痢も嘔吐もなく全く正常で、あらためて
「賞味期限」という基準のいい加減さを痛感した次第である。
たとえば今の風潮で、製造年月日だけの刻印の缶詰にしても、た
しか一定年度を過ぎると、店頭から外されて返品される。もちろん
店では「先入れ前出し」を心掛けているが、特に回転率の悪い商品
共々返品・回収され破棄処分の運命にある。長期保存の可能な缶詰
は、缶が膨らんだり錆がひどい場合以外、食べられないことはない。
しかも内容によって、一定期間を経て味が熟成されるモノだって沢
山ある。
今後食品の管理や表示に対する行政の関与は最低限にして、「も
ったいない」の精神のもとに、製造者と消費者双方の「自己責任」
という形にシフトしていくべきではないか。
内容表示違反と農水省(JAS)基準の欺瞞性
本号米島勉氏は、比内鶏の内容虚偽事件など、自分の舌で確かめ
ないで、騙される自分の舌にも責任があると手厳しいが、うまい言
葉で大きな配当を謳った数百億(L&Gでは実に1000億円!)
という詐欺事件、騙す方も騙される方も悪いでは済まされない事件
に比べると、(比較論としてだが)こっちはいかにもさもしくて、
且つみみっちく見えてくる。
黒豚ミンチ入りコロッケなど、内容偽装されていたとしても、と
ても素人には食べ分けることは不可能だろう。悲しいことだが、こ
うした偽装・虚偽内容事件を調べると、ほとんど大半が違反といっ
ては言い過ぎだろうが、あまり多くて収拾がつかなくなるおそれが
ありそうだ。
また今回、小豆よりも砂糖の方が使用量が多いのに、表示順序が
逆にになっているのが内容表記違反だという、まさに馬鹿げた杓子
定規の報告があった。砂糖が主原料ではないことは明白であり、だ
ったら主原料と調味料に分けた表示規定を採ればよい。官僚の石頭
も、ここまでくればつけるクスリがない。
その一方で、そうした「表示偽装」は、脳衰省自ら行っているの
だから示しがつかないのももっともだといえるだろう。
たとえば肉牛の場合、「和牛・国産牛」の2通り表示がある。和
牛は文字通り両親とも日本産の専用肉用種(黒毛和種・褐毛和種・
日本短角種・無角和種)だが、国産牛は主として、(1)乳牛の牝
に専用種の牡を掛けたもの(2)乳牛の雄を去勢し飼育したもので
ある。(もっとも牡の冷凍保存精液を使用している)
この基準には大きなカラクリがあって、同じ掛け合わせでも、外
国で生産されたものは「国産」には当たらないということになる。
いわば100%アメリカ産の親鶏から生まれ、ほとんどアメリカ産
のえさを使っても、日本のタマゴでありブロイラーだというのと軌
を一にする一種の偽装・欺瞞に近い。
筆者が現役の時代には、和牛に乳牛の牝を配した子供も「和牛」
と称していた記憶があるが、さすがにこれは改められたようだ。
トリ肉の場合はもっと欺瞞性が高い。肉用種の表示の名称は「地
鶏・銘柄鶏・ブロイラー」とされている。問題になっている「地鶏」
の分類だが、もともとの在来日本鶏、および明治時代以降日本導入
され飼育されてきた、卵・肉兼用種(例:ロードアイランド・レッド、
コーチン、横斑プリモウス・ロックなど)が含まれる。
ところで市販の地鶏というブランドだが、以上の日本在来種(お
よび前述古い輸入種)を牡とし、牝をブロイラー種(牡=ホワイト
・コーニッシュ、牝=ホワイト・ロック)を掛け合わせたものに許
可されている。すなわち以上地鶏の血液が50%、牝をブロイラー
として、通常より長目に飼育したモノを言う。
いわばハーフを純粋種のごとく、たとえば(名古屋コーチン・比
内地鶏など)と呼ばしているのだ。それはこうした在来種の純粋交
配が高価な上に肥育に適せず、しかも羽数の確保が出来ないので高
価になってしまうというのが理由である。だったら製品に「地鶏5
0%の掛け合わせ」と明記が義務付けられているかどうかだが、何
しろ今まで買って食べたことがないので知るところではない。ネット
で検索した結果、通販における「名古屋コーチン」のPR文には、
50%表記はしていない。やはり農水省は、業者に表示基準の遵守
をいう以上、「50%(あるいは100%純血の牡を使用)」という
ことを明記させるべきではないか。
ちなみに銘柄鶏というブランドは、地鶏が25%あるいは、ブロ
イラーでも一定期間以上飼育するものにとすることが出来る。たと
えば「○○の赤鶏」という銘柄鶏の場合は25%の地鶏(牡)比率で、
「花咲どり(仮名)」という特定地鶏名がない場合は、ブロイラーの
長期飼育鶏と思えばよい。
では長目の飼育というといったい何日が目安になるのか。通常ブ
ロイラーというハイブリッド肉用種(主として牡=ホワイト・コー
ニッシュ、牝=ホワイト・ロック)は、もっとも成長効率の高い7
0日前後という日令で出荷する。これは成長曲線がストップして、
食べてももう体重が増えない時点である。それ以降は太らない代わ
りに肉に歯ごたえと味覚の良さを加えていく。だから価格はブロイ
ラー、味は地鶏や銘柄鶏、という棲み分けが生じる。地鶏や銘柄鶏
は柔らかすぎず固すぎずという、100日から120日ほど飼育す
るようだ。
<付 記>
その後創業300年の老舗「赤福」に引き続き、有名料理店の子
会社「船場吉兆」、それに「赤福」の営業停止を奇貨として、売り
上げを伸ばしていた赤福のそっくりさんで、同じ伊勢名産のあんこ
ろ餅「御福餅」までもが、同じ賞味期限表示違反の容疑が発覚した。
しかも食中毒などの被害がないまま脳衰省は、あたら創業300
年という老舗を営業停止に追い込むことで、多くの罪もない就業者
の苦しみを拡大し続けていいのだろうか。
言わずもがなだが、こうなると細々営業している小さな店以外、
まともに法令遵守の店などなくなってしまうだろう。もし全国一斉
に全店・全会社を調査したら、日本の食品業界は死屍累々、真っ赤
に染まってしまうこと請け合いである。こうしたことから考えても、
法制自体の改正なくしては正当な運営は不可能ということになりそ
うである。
日本のお役所みんなどこか狂っている!
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大事小事 米島勉日記2007年10月26日より転載しました。
http://
<中村のコメント>
前回(10月特別号-2)で「日本の食行政」の矛盾を指摘した、
米島勉さん第2弾として「名前に左右される味覚のおかしさ」を指
摘した「辛口コメント」を、以下掲載させていただきました。
宮崎市内では、皮を横にササラに切り目を入れたトリの大きな骨
付きモモ肉を、炭火で焼いた素朴な1品が名物で、たくさんの店が
繁盛しています。この切れ目は、固い皮を食い千切り易くするため
ですが、固いも当然、これは卵を産まなくなった「ブロイラー・マ
ザー」であります。
昔(10年以上前)のことで「地鶏」という表示があったかどう
か記憶にありませんが、たしか当時1本千円ほどしていて、決して
安くはないのですが、美味しければ満足すればそれでいい。
これをわざわざ「ブロイラー・マザー」と明記する必要はどこに
もありません。
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味覚オンチの日本人―なぜ自分の舌で確かめないのか
米島 勉
比内鶏を偽った廃鶏の燻製を有り難がって食べていた人、鹿児
島産地鶏と称したブロイラーの肉を、さすが鹿児島産地鶏と感心
して食べていた人、皆さん騙されたと怒っていますが,そもそも
秋田の比内鶏,鹿児島の地鶏をご存じだったのでしょうか。ある
いは、これらの商品を食べてみて美味しいと感じていたのでしょ
うか。
もしかすると、比内鶏と書いてあるから美味しい」「鹿児島
産地鶏なのだから美味しい」と錯覚していたのではありませんか。
もちろん騙した方は悪い。しかし,騙された方も、もともと味
覚オンチだったのではないでしょうか。地鶏とはどんな鶏を云う
のかもご存じなかったのではありませんか。
若い女性のスィーツ流行りから始まり,各地名産品まで、グル
メブームはかつてのバブル期の「値段が高ければよい」、「値段
が高ければ美味しい」とは様相が違ってきましたが,あいかわら
ず「有名だからよい」、「有名だから美味しい」がまかり通って
いるようです。
売る方としては、ともかく知名度を上げることが先決と、メデ
ィア、なかでもテレビでの話題作りに血道を上げています。
その結果,醜悪なデブが各地の名産を食い散らかしているよ
うな愚劣な番組もまかり通っているのです。
かつて友人の友人が青山通りで老舗の洋菓子店を営んでいたの
ですが、あるとき全国展開をしたい,デパートで販売したい、と
考えました。私の友人は思いとどまるように説得したのだそうで
すが,忠告を聞き入れずに全国展開しました。デパートというデ
パートにはほとんど並びました。しかし、最終的には失敗しまし
た。発売当初は売れたのですが、そのあとはさっぱり,数年も経
たずに縮小して現在に至っています。幸い危機には至りませんで
した。
失敗の最大の原因は、全国展開のために量産化が進み、味が画
一的になってしまったことです。
味覚には、一定の飽和点があることを忘れた結果でもあります。
最近の秋田産比内鶏、鹿児島産地鶏の偽装にしても、希少価値
といわれるこれらの地鶏の真正の鶏肉の供給量では全国展開でき
るはずがないために行われたものでしょう。あるいは最初から騙
すつもりだったのかも知れませんが。
どこそこの店のスィーツだから美味しいとか、どこそこの牛肉
だから美味しい、といったたぐいのマスコミ情報に惑わされた選
択の方法は愚かであることを,昨今の偽装問題は物語っているの
ではないでしょうか。
この問題は食品だけではありません。ファッションから国家の
政策に至るまで、自分で確かめて納得したうえで選択することが
大切なのではないでしょうか。
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<中村のコメント>
トラネコさんは沖縄の高校教師で、先般来「日の丸・君が代問
題」から、「沖縄の集団自決」に絡む教科書改訂問題に貴重なご
意見をいただきました。
今回、一消費者としての正直なご意見をいただきました。日本
の官僚は、国民を知恵のない子供のように、何によらず「手を取
り、足を取り」しなければならないという、不要で馬鹿げた思い
が見え見えです。
やはり私たちは、今後「官僚離れ」が肝要で、まず何事も「自
己責任」からスタートしたいモノです。
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「赤福は本当にわるいのか」を読んでの感想
トラネコ
私もまったく中村先生に同感であります。以前関西テレビの番
組で「納豆ダイエット」が虚偽の内容であった件で納豆協会のH
Pを見ていましたら、納豆は賞味期限が切れていても冷蔵庫で保
存していれば3ヶ月は大丈夫とありました。ここで私も、「賞味
期限とはなんぞや?」という疑問が出てきたのです。
実際中村先生の文中にもありますように、私も冷蔵庫にある賞
味期限切れ食品を平気で食べています。まあ、臭いとか見た目が
変(腐っていいる?)でないかぎり、食べています。
これは恐らく日本人の異常な清潔観念の延長線上にある問題で、
賞味期限を設定していないと、品質の安心ができないという消費
者側の不安解消と、日にちの期限を明示することによって食品の
腐敗等の劣化被害のクレームを回避するメーカー側の手段でもあ
ると思います。
そのためにメーカー側は食品がかなり劣化するであろうよりも
かなり早い日にちを賞味期限に設定していると思います。つまり
食べれるのに期限切れ商品は廃棄するという「もったいない」行
為が恒常化しているのです。これはスーパーでも同じで、生鮮食
品などは期限切れはすべて廃棄処分です。私は若い頃スーパーで
アルバイトをしていたとき、パートのおばさんが賞味期限がきれ
た肉類のパックを持ち帰っていた(もちろん店には内緒で)のを
知っています。
米島勉さまの「クリスマスケーキ」の話を読むと、実際冷凍保
存のものはあまり賞味期限を気にしなくても、と素人目には思え
ますが・・・。
賞味期限に関しては中村先生の企業の自己責任にすれば問題な
いと思います。むしろそうしたほうが企業の衛生管理は厳しくな
ると思います。
同じことは野菜栽培にもいえます。色艶がよく、大きく、傷も
虫食いもない優等生野菜が陳列台に並んでいることが当然であり、
これらの野菜はおいしく安全である。そう思っている私たちです
が、本当に「おいしく安全」なのでしょうか。これらの野菜を栽
培するために相当量の農薬が使用され、その量はアメリカやカナ
ダよりも多いといわれます。
昨今中国産の禁止農薬使用や過剰使用農薬の「毒入り」野菜が
話題になっていますが、日本も農薬使用量は世界的にも高い方だ
そうです。
消費者が多少の虫食いや傷や形の悪さを気にしなければ、もっ
と農薬使用を減らせるのではないでしょうか。見た目のよさが、
結局は中国野菜ほどではないが、「準毒野菜」になっている可能
性はあるのです。
むしろ食の安全で問題にすべきは、産地偽装や品物のすり替え
偽装でしょう。これは最近だと危険な中国産うなぎを宮崎県産と
偽装表示したり、卵を産まなくなった普通の鳥を比内鳥と偽って
加工販売している業者のことです。
これは消費者の健康に実害の可能性があり、価格が高く設定さ
れ詐欺罪の可能性も出てきており、犯罪に該当します。こういっ
た業者は徹底的に批判されるべきであり、程度と場合によっては
廃業してもらうべきでしょう。
企業倫理にかぎらず、日本人一般の道徳観念の崩壊=モラルハ
ザードが叫ばれて久しいですが、科学技術の進歩によって昔問題
であったことが今は安全になっていることも中村先生旧来の価値
観や前例主義にとらわれず、に技術革新に目をむけ柔軟に対応す
べきと思います。
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<中村のコメント>
はじめてコメントのメールを頂戴しました。石川さんは総合商社
丸紅を早期退社され、民話の里遠野にIターンされ農業歴11年、
丸紅時代はアジア、中東、ヨーロッパでインフラ建設を担当。
「農村問題もマスコミ、政治家が話す内容とは大いに違うな」と
痛感されている昨今の由。遺伝子操作作物問題にも精通、今後新し
い情報の提供をお願いしています。
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「赤福関連」
石川 洋
貴見に賛成です。
マスコミは問題の本質を論評していません。
その能力がないのでしょう。
食本表示の問題は、不合理な点が多くのですが、
中でも、遺伝子組み換え大豆に関する「うそ」を認める農水省の
考えはどうしても理解出来ません。
「遺伝子組み換え大豆が混入していても、5%以内なら
ゼロとして良い。」という規定。
そうではなく、
「遺伝し組み替え大豆の含有量は5%以内。」表示すべきです。
貯蔵設備の清掃が不完全な場合には、混入する事があるので、
という説明ですが、明らかに「うそ」を奨励している。
遺伝子組み換え大豆の安全性については、別の議論で
私にはそれほど、危険とは思えませんが、
除草剤耐性のものであれば、将来環境への悪影響は考慮すべきで、
消費者は選択する権利を持つべきです。
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<<中村のコメント>
大島さんも、て、大分の日田市に終の棲家を求められた方です。やはりネット上
で中村の縄文理論に共鳴下さり、遠路2度の来駕を賜った憂国の士
です。
今回「赤福」などの行為を非難するコメントが寄せられなかった
わけで、あえて賛成派の意見だけを選んだのではありません。
中村の独断と偏見によると、「本音の縄文 建前の弥生」となり
ます。考えてみれば、弥生タイプの人にとって、耳の痛い本縄文塾
通信など、はなから敬遠ですからやむを得ないでしょう。
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食品の安全性と法律の乖離を問うを読んで
大島 楯臣
中村塾長の切り口にはいつも感心するが、食品の安全性に關する
所見にはまつたく同感である。小生はその昔、某大手電器メーカー
に勤めてゐた。ある機會にご家庭の主婦を對象にお話する機會があ
り、序での話として當時話題になつてゐた野菜類の値上がりの理由
を述べた。
それは「野菜の値上がりの元兇は主婦である貴女方だ。
なぜなら、土のついた、あるいは見映えの惡い野菜は買はない筈だ。
だから百姓は出荷前に水洗ひと言ふ餘分な作業を強ひられる。同じ
く根野菜にしろ、なり物にしろ、曲つたり見映えの惡い物は破棄し
て良品?のみで稼がねばならず、當然割高になる」と言ふものだっ
たが、痛く顰蹙をかひ、不評だつたが、首題の件はどうもこの頃か
らおかしくなったのではと考へてゐる。當時は商店街から野菜屋・
魚屋が消え始め、いはゆるスーパーが跋扈し始めた時代だつた。
小生は大分縣日田市と言ふ「ど田舍」の、それも見渡す限りの
「杉・檜造林」に圍まれた山間地域に住んでゐるが、この田舍町に
は他に誇れる「日田羊羹」と言ふ名物があり、この代物は、辛黨の
中村塾長も食する(世辭かも?)優れ物でもある。
當地は幕府直轄地で、九州を差配する西國郡代が駐在し、銀本
位の「日田金」と言ふ特殊金融が跋扈する田舍町だつた。この羊
羹はこんな時代に作り出され、その製法は未だに昔のままである。
お店は當時の町中の中心にあり、九時過ぎには開店するがその
日に準備した物が賣り切れゝば板戸が締り、遠路の觀光客が鳴か
うが騷がうが「なひ物はなひ」。今は觀光ブームで「賣切」が頻
發してゐるが、増産の氣配はまつたく見せない。
さて本論だが、當然の事としてこの羊羹にも「賞味期限」が設
定してあり、「なるべくお早めにおあがりください」との注意書
きもある。この羊羹は普通に食べてもそれなりに美味いのだが、
在京のある茶人は土産に屆けても半年は手を着けない。でどうす
るかと言ふと、羊羹を賽の目に切り廣口瓶で「養生」するそうな。
そうすると表面に白粉がふき齒ごたへもよくなつて、すこぶる上
品となると言ふ。
「何故に廣口瓶か」と問ふと、「切つたまま放置すると、速く
乾き過ぎて口當たりが宜しくない。廣口瓶で半年養生すると最上
の美味があらはれる」と曰はく。こんな御仁には小役人が創つた
法律など關係ない。第一「羊羹が腐る」など、常識の外である。
羊羹には黴が生えることはあつても腐ることは絶對にないと斷言
できる。
さう言へば、小生らの子どもの頃の大人達は、皆この御仁と同
じではなかつたかと想ひ出してゐる。冷藏庫がない時代だつたか
ら、夏の米飯などすぐに腐るが、だからと言つて捨てはしない。
少しにほひがする位だつたらそのまま「干飯」にして、下手する
とこれが三時のお八つだつたこともある。
また多少のにほひがするものでも親達は「よか、食べろ。惡か
つたら腹下しだから、作り置きの梅エキスを舐めておけ」で濟ま
せたものである。やつぱり何かがをかしい。
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<11月特別-1号 編集後記>
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予想通り、その後も続々と表示違反・偽装問題が続出、収拾が
つきそうもありません。おまけに耐火基準の偽装という悪質な建材
まで出て参りました。まさに玉石混淆?!、内部告発続出という実
情を考えれば、悪いことをしたら、数倍・数十倍になって跳ね返っ
てくることは火を見るより明らかなのに…。こうなると性悪説・性
善説・モラルハザード以前の問題で、経営者失格としかいえません。
ただこうした悪質業者の場合と「赤福」関連の事項とは峻別して
ほしいと思う昨今です。
さても唐突な民主党小沢代表の辞任表明、一体なにがあったのか、
今朝のテレビ・新聞、それにブログやメルマガ、すべてこのニュー
ス一色です。当分その憶測で推移することでしょう。ますます混迷
の度合いを深める日本の政界というコップの中の嵐、やっぱし「ガ
ラガラポン」しかないのでしょうか。
さて小沢さんの辞任が、国際社会における、また日本の有り様にと
って、日本政界の今後にとってどんな意味があるか、また吉か凶かど、
なたか明確な理由を提示していただけませんか。 (中村)
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名にし負う粗忽男中村です。懲りもせず「脱字・誤字・変換
ミス…」多発のこと、陳謝!多謝! 「笑って許して」下さい。
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<縄文塾告知板>
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11月広島雑学アカデミー例会の案内
“ドイツの竪琴ライアー”演奏とトークの夕べ
◎演奏&トーク 宇月 彩さん
◎日 時 11月7日(水)
◎場 所 広島アステールプラザ 4階中会議室
◎講師プロフィール
国立音楽大学音楽科卒。2001年ドイツでライアーに
出会い、各地で演奏活動。
チャリティイベントやコンサートなどで活躍中。
◎会 費 1500円(懇親会の飲み物・茶菓子代を含む)
◎事前の申込みは不要。
◎問い合わせ 事務局(082-892-4735)島田宛
shimada.hyouji@nifty.com
* * * *
11月「風の集い・ひろしま」
町田宗鳳のトークとミニ瞑想、
そして参加者同士の語り合い
そして、大分の日田市に終の棲家を求められた方です。やはりネット上
で中村の縄文理論に共鳴下さり、遠路2度の来駕を賜った憂国の士
です。
今回「赤福」などの行為を非難するコメントが寄せられなかった
わけで、あえて賛成派の意見だけを選んだのではありません。
中村の独断と偏見によると、「本音の縄文 建前の弥生」となり
ます。考えてみれば、弥生タイプの人にとって、耳の痛い本縄文塾
通信など、はなから敬遠ですからやむを得ないでしょう。
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ようちゃんの意見。↓
☆日本の食品問題と
中国の世界へ輸出して有毒・有害野菜や食品とは違います。