去年は香港からだったけど、今年は中国本土から来ちゃった!
日々是チナヲチさんのブログ記事を勝手にまとめました。
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10月27~28日に台湾侵攻を担当する軍区である
南京軍区で軍事演習が実施された。
実戦さながらの水陸両用の装甲車両や戦闘ヘリによる演習は
強襲上陸を想定したものらしい。最近、司令員(軍区司令官)へと
昇格した趙克石・中将は対台湾作戦のエキスパート。
軍事演習は、台湾だけではなく、
尖閣諸島や先島諸島あたりをも念頭に置いた訓練とも想像できる。
この時期を狙ったかのように、
「保釣運動」(「保衛釣魚台運動」=尖閣防衛運動)
の抗議船が25日福建省アモイを出発した。
今回はいつものように香港の活動家ではなく、
保釣運動の総元締で反日サイトの総本山のひとつである
中国の反日民間団体「中国民間保釣連合会」の中国人四人組。
活動家や船員たちをいれた合計9名のうち、
リーダーと見られるのは李義強。
中国民間保釣連合会が自らのサイトにある掲示板で
今回の行動を実況していた。中国本土からの出発は
始めてのことだ。
中国政府は、掲示板での「実況」を削除しないものの、
一方で当局から公式声明は出さず、また中国国内メディアにも
一部で報道管制を敷いていた。
中国政府は、中国民間保釣連合会の掲示板に立った「実況スレ」を
削除せずに数日間放置。
28日午後5時40分(日本時間同日午後6時40分)ごろ、
同船は中国の国旗を掲げ、尖閣諸島・魚釣島沖の日本の領海に入った。
領海に入った中国活動家の船は青色で、船名とみられる
「※龍漁F839」(※=門ガマエに虫)との文字が書かれていた。
「門ガマエに虫」というのは福建省の略称。
船体には、尖閣諸島の中国領有権を主張する内容の
横断幕が掲げられていた。
日本政府は28日夕、首相官邸の危機管理センターに
官邸連絡室を設置した。
第11管区海上保安本部(那覇)の巡視船が同船に退去するよう
警告したが、
同船は、約1時間20分ほど、日本の領海内にとどまり、
7時35分ごろに魚釣島西約20キロ付近で反転して領海外に出た。
船は同日夜から西に向けて航行し、しばらく近くの公海上でとどまったが、
スピードを上げて中国の方向に航行を続け
29日未明に日中中間線を越え中国側に引き返した。
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日本政府は、28日、外交ルートを通じて「尖閣諸島が
わが国固有の領土であることは歴史的にも国際法上も疑いがない。
このような事態が発生したことは極めて遺憾だ」と中国側に抗議した。
これに対し中国側は島の領有を主張し、
「日本側の申し入れは受け入れられない」と
応じたが、「日中関係の大局の観点から日本側においても
冷静に対応してほしい」とも要請した。
意図的な領海侵犯なので、外相が中国大使を呼びつけるべき
なのに、日本側はなぜか「外交ルート」を通じて遺憾を述べている。
中国の反日民間団体の活動家が乗った船が
尖閣諸島に接近を図ったことについて、
中国側は、
「この問題におけるわれわれの立場は、釣魚島およびその
付属島嶼は古来より中国の固有領土であり、中国はこれに対し
争う余地のない主権を有する、というものだ。
日本側が中国側人員に対してとった措置は国際法に違反していると
われわれはみており、中国の主権を侵犯するもので、
不合法なものである。中国側は(日本側の対応に)断固反対する」と、
去年よりも、強硬な態度を示している。
昨年のコメントには、
尖閣諸島は疑いなく中国のものだと言いつつも、日中間に「争議」が
存在していることを認めていたのだが、
今年はより、態度が大きくなっている。
国際法違反という字句も新たに加わっている。
去年までは、香港の団体 が尖閣諸島に向けて船を出していたが、
今年は、中国人が中国本土からやって来た。
尖閣諸島とは、沖縄県石垣市に属している日本固有の領土だ。
尖閣諸島にガスが出ると分かったとたん、台湾と中国が領有権を
主張しだし、教科書にもいきなり尖閣諸島(中国名・魚釣島)を
中国の領土だと記入。
日本が不当に占領したと中国国民に教育しだした。
保釣行動委などがたびたび抗議船を出しており、2004年3月には
活動家7人が上陸、沖縄県警が入管難民法違反の現行犯で逮捕した。
2006年10月には保釣行動委が台湾の活動家らとともに船を出して
上陸を目指したが、日本側に阻止された。
中国民間保釣連合会も、
江蘇省・南通港を拠点に何度か船出計画を準備していたが、
いつも出発間近になってから武装警察が有無を言わせずメンバーを
拘束・連行するなどして、行動に移ることを中国当局によって常に実力で
阻止されていた。
なぜ、今年は、中国本土から中国人が
尖閣諸島に来ることになったのか。
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香港の親中紙『大公報』電子版は『明報』電子版(2007/10/30/10:46)
活動家が無事帰途に就いたことを報じ、
4人を「釣魚島に突撃した四勇士」などと讃えた。
香港の親中系テレビ局「フェニックスTV」が今回の事件を報じ、
同会のスポークスマンへのインタビュー場面などもそのまま放映。
香港の『香港文匯報』や『大公報』、それにシンガポールの『聯合早報』と
いった親中紙にも関連記事が掲載され、
その電子版には中国国内からもアクセスできるのにも関わらず、
中国側はそれを妨害する措置を講じていない。
中国中央テレビ局(CCTV)の電子版「央視国際」にも、
「保釣船について日本が中国に抗議」(央視国際 2007/10/29/21:01)という
記事が出たが、今は削除されている。
中国は、一党独裁政権下で政治活動を行う民間組織。
活動家4人は、後ろ盾の政治勢力の支援があったから、
抜き打ち的行動に出ることもできたし、短期間ながら中国政府から
「黙認」状態を引き出せたし、メディア統制の面などでの
足並みの乱れを誘うこともできた。
帰国後は、4人は謎の屈強な人物たちに船員5名ともども拘束され、
市内のホテルに軟禁された。
香港各紙(2007/10/31)もこの「拘束・軟禁」を一斉に報じたが、
親中紙の『香港文匯報』と『大公報』は沈黙。
ホテルに軟禁されはしたが、携帯電話で香港メディアの電話取材に応じるし、
北京の「連合会」本部とも電話連絡を行ったりしている。
「連合会」の殷敏鴻スポークスマンとも面会し、
インタビューにも応じているし、ウェブサイト閉鎖が閉鎖された
だけで、組織は潰されていないので、単なる中国側のポーズだけの
軟禁だろう。
今回の行動が「中国民間保釣連合会」の独断による行動だという
ことは、中国の組織防衛の観点からみてもあり得ない。
結局、これも中国軍の行動の一部なのだ。
「日々是チナヲチ」さんのブログ記事によると、今回は。
●日本に対する外交部報道官談話は以前より強硬にする。
●これ以上この問題を中国国内メディアに騒がせないようにする。
●「中国民間保釣連合会」は潰さないものの,当分サイトを閉鎖させる。
とういうことに決まったようだ。
今回の中国本土発による尖閣海域への到達および
魚釣島上陸を目的とした「保釣」行動は、
今の日本の首相を甘く見た行動であることは確かだ。
スジを通すなら、海上保安本部の巡視船は、
領海侵犯時点で漁船を拿捕して、手続き通り乗員は逮捕して
日本に連行し、起訴して判決と司法の場で裁くべきである。
日本政府は領海侵犯に対して通常の処置を行ってほしい。
中国は譲れば譲るほど踏み込んでくる国だということを
忘れないでほしい。
日本人は、尖閣問題に対し中国側が一段と強腰になったことと、
中国人は既成事実を少しずつ積み重ねて、結局は自分の望みを
かなえようとする人種だということを心に止めておくべきだ。
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「日々是チナヲチ」さん↓
http://blog.goo.ne.jp/gokenin168/e/54f56e1d4ecbcf806beccc1833b07f87
http://blog.goo.ne.jp/gokenin168/e/cac5db29022796e7792ef5d1d890368b