イスラエルからのニュース
2007年9月9日(日)
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*トルコ領内で国防軍機のものと見られる燃料タンクを発見。シリア上
空の偵察飛行時に投棄されたものか。トルコ政府はイスラエルに説明
を求めているが、イスラエルは沈黙を守っている。(H,P,Y)
*国防軍がシリア国境での警戒レベルを引き下げ。領空侵犯で両国の緊
張は高まっているが、直ちに戦争になる可能性は低いため。(H)
*警察がテルアビブ近郊でネオナチの若者9人を先月に摘発していたと
発表。報道管制がかかっていた。グループは武器を持って徘徊し、外
国人や超正統派に暴行を加えていたという。(H,P,Y,7)
*ハマス幹部のアルカディを国防軍の特殊部隊が誘拐か。ハマス拠点の
奥深くまで潜入した隠密作戦のため、ハマスは当初、国防軍の誘拐作
戦だとは思わず、ファタハを疑っていた。(H,P,Y,7)
*金曜日にガザでファタハ系の人々が路上で祈祷集会をしようとしたと
ころ、ハマスの治安部隊が暴行を加え、20人以上が負傷。ファタハ
は抗議のためゼネストを行うと宣言した。(H,P,Y)
*ガザでフェンスに近づいた15歳の少年が国防軍の攻撃で死亡。威嚇
射撃を無視してフェンスに近づいたと国防軍は説明した。(H,Y)
*安息年に土地を形式的にアラブ人に売る便法に強硬派のラビが反対。
チーフラビが各地の自主判断に任せたため、各地で混乱。マズズ検事
総長がチーフラビ庁を批判する異例の見解表明を行った。(P)
*ビンラディンが3年ぶりにビデオを発表。米国民に対して、平和を望
むならイスラムに改宗せよと迫る内容。テロ予告はない。(H,P)
*ローマ教皇がウイーンのホロコースト記念碑を訪問。訪問目的は「反
省と悔改めを表すため」だという。(P)
2007年9月10日(月)
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*シリアはまだイスラエルの領空侵犯事件への対応を検討中。シリアの
モアレム外相は、国連安保理に訴える考えを示した。(H,P,Y,7)
*ネオナチの若者は全員が貧しいロシア移民。割礼を受けておらず名目
上は「キリスト教」となるため、宗教学校に入学できないなど様々な
差別を受けて来たと、リーダーの青年の家族は訴えている。(H,P)
*ネオナチ組織が移民者の間に広がっていたことに大きな衝撃。シート
リット内相は、メンバーから国籍を剥奪する可能性に言及。旧ソ連移
民の間では、偏見の拡大を懸念する声が広がっている。(P,Y)
*国防軍がナブラス近郊の検問所で爆弾を持ったパレスチナ人3人を逮
捕。テルアビブでの自爆テロが狙いだったもよう。(H,P,Y,7)
*公用車の入札で、ドイツ系のアウディとシュコダが落札。しかしシャ
スの閣僚らは、ドイツ車に乗ることを拒否している。(P)
*ハマスが西岸地区の組織構築を進めており、放置すればガザ同様に西
岸地区もハマスの支配下に入るとディスキン治安相が警告。(P,Y)
*安息年(シュミタ)を文字通り実施することを目指す強硬派ラビの横
暴なやり方に、多くのラビが懸念を表明。農民の生活や世俗派の人々
の意見を無視した一方的な強制では理解が得られないため。(P)
*考古学者が第二神殿時代の地下下水道跡を発見。紀元70年のローマ
の包囲戦で地下下水道から数千人が脱出したと、ヨセフスは記録して
いるが、その下水道の場所はわかっていなかった。(H,7,I)
2007年9月11日(火)
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*今朝未明、ガザ近くの国防軍基地を
カッサム砲が直撃。
寝ていた数十人の兵士が負傷した
もよう。PRCが犯行声明を出した。(P,H,Y)
*昨日エルサレムでアッバス議長と会談したオルマート首相が、善意の
証として政治犯釈放を約束。しかし右派閣僚は反対を表明。(Y,H,P)
*シリア外相が「イスラエルは領空侵犯の際に実弾を発射していた」と
EU外交官に語ったことが判明。しかしEU外交官は、シリアがこれ
以上事態を悪化させることは無いとの見方を示した。(H,P,Y)
*オルマート首相に対してさらに2件の刑事捜査を開始すべきだと検察
官が意見表明。工業相時代に友人に便宜を図った等の容疑。首相はす
でに銀行民営化に関する汚職で刑事捜査を受けている。(H,P)
*ディヒター治安相が、先週に行われたハマス幹部誘拐作戦を賞賛。国
防軍兵士との交換が、作戦目的の一つだと明らかにした。(H,P)
*友人を包丁で刺し、有罪が確定した少年の有罪判決を裁判官が自ら取
り消し。少年が真摯に反省し、友人とも和解したため。(H)
*ハマス指導者のハニエがアッバス議長に会談を要請。しかし議長は「
謝罪して自治政府施設を返還しない限り交渉しない」との立場。新し
い自治区の世論調査では「ハマスに幻滅」が73%に達した。(P)
*安息年にアラブ人に土地を売る便法を認めるかどうかの判断が、地域
によりまちまちとなり、混乱を招いている状況は不適切だと最高裁が
判断。最高裁はチーフラビに見解統一を要請した。(H)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp
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日本のお姉さんの補足:
データーベースより、引用。
「安息年Shumitah(シュミタ)とは、
7年に1回、耕作が禁止される年のこと。
旧約聖書レビ記25章を参照。2007年秋から始まるユダヤ暦5768年は
シュミタに当たる。 ユダヤ暦では9月末から新年を迎える。」
7年に一回、土地を休めるかわりに、
アラブ人に売るポーズをするらしい。
アラブ人に売ったことにすると、
この土地は自分のものでないので、
収穫物を売ってもいいじゃないかという考え方。
これが認められたのが今から150年前。
パレスチナのユダヤ人社会が危機的状況に貧したための
窮余の策だったという。それが今まで引き継がれてきた。
ところが、シュミタを前にエルサレムのラビ会は、
「この方法が取られなければイスラエルが生き残ることはできないと
考えることはできない」と、今後この
一時的土地売却を認めないとの方針を明らかにした。
農家は、イスラエルで禁止されている養豚で実行されてきた
「上げ底式」の栽培方法も検討しているらしい。
地面から少し高いところで栽培することで厳密には「土地の上」では
なくなるというもの。
http://www.melma.com/backnumber_1142_476105/
(↑以上、こちらから引用しました。)
安息年は、
神さまが昔、イスラエル人にモーセを通して
7年に一回土地を休ませるように言われた年で、
土地を休ませるというのは、土地の持ち主は
収穫してはいけないということです。
勝手に作物が生えたり実がなるのは仕方が無い。
貧乏人には、嬉しい年なのではないか。
他人の土地の作物が食べ放題、取り放題になるのだから。
でも、最近のイスラエル人は、今までまともに実行はしていなかった。
イスラエル人は、
神さまが天地創造の時に、7日目に休まれたから
7年目に休むのは正しいことだと考えている。
聖書の命令どおりにすると、
奴隷も7年目には自由にしてもらえるし、
借金も、7年目は返せていなくてもゼロにしてもらえる。
だから、金を貸す場合も、貸した人が7年間で返せるのかどうか
考えて貸すことになる。金を借りる人は、7年目には、
借金はゼロになるから、気が楽だ。
昔々のイスラエル人は、ちゃんと実行していたようだ。
7年目は、収穫できないから、みんな作物をキープしないと
いけない。飢饉に備えるように普段から準備する訓練にも
なる。作物を保管する倉庫も必要になる。
毎年、7年目の安息年のことを考慮しながら生活することになる。
イスラエル人には、作物の収穫の際は一度収穫したら、
落穂を拾ってはならないという決まりがある。
収穫の際に手元から落ちた落穂は
貧乏人が拾ってもいいことになっている。
聖書に書かれた
神さまがモーセを通して与えられた決まりは、
どれも、貧乏人に優しい。目には目を、歯には歯をという決まりは、
ケンカで目を失くした場合、加害者に与える罰は、目だけに
しなさいという意味で、それ以上の罰を与えるなという意味。
誤って人を殺した場合、逃れの町に逃げ込めば、
一生、その町にいる限り、いのちはとられない。
ただし、一歩でも町を出たら、加害者は、被害者の家族の復讐を
受けることになる。
今のイスラエル人は、聖書に書かれた決まりは、ほとんど
実行していないんじゃないかな。