世界全体の経済変調について
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あっちゃんの記事を紹介します。
アジアの街角から:亜洲街巷信息 ――
▼▽ 寄稿記事 ▽▼ by あっちゃんさん 男性@五十代@徳島
☆ 世界全体の経済変調について ――――― 2007/08/29
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いつも楽しくメールマガジン拝見させて頂いております。
今回の世界全体の経済変調について、日本の新聞記事だけではよく分からない
人がほとんどだと思います。私自身経済については素人ですが、新聞やテレビ
の解説者の話を聞いていて、私から見て本筋を外した解説をするのを苛立たし
く思い、このメールマガジンに投稿させて頂きます。
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今回、アメリカで起こったサブプライムローンから発した信用収縮は、全世界
のお金の流れを逆転させました――――。
発端はサブプライムではなく、アメリカ連邦準備銀行(FRB)が景気の過熱と
インフレを抑えるため、2004年6月下旬の連邦公開市場委員会(FOMC)
以降、全てのFOMCにおいて0.25ポイントずつ利上げを行い、06年5
月まで連続16回、合計4.00%の利上げを行ったため、住宅ローンの返済
計画が大幅に狂ったのが原因です。
まず、新規の住宅ローンの金利も大幅に大きくなったため、新しい借り手が減
少し、住宅価格の下落が始まりました。
このため、サブプライムローンの借り手は、最初の2年間は日本の住宅ローン
の金利変動型と同じく、うんと安い金利の支払いだけで、金利が大きく上がる
時にはプライムローンに借り換えて返済の大幅増加を避けたり、住宅価格が
大きく上がっているから、売り払えば儲かると考えていたのが、
住宅価格が下がっているので、サプライムローンへの借り換えも、売り飛ば
しもできなくて、返済金額は契約時に思っていた金額の2倍にもなる事が
あって、返済ができなくて家を取り上げられる人が続出しました。
さらに、金融機関はすぐに家を競売にかけるので売り手がどんどん増え、
住宅価格の底がみえない状態になってしまいました。
現在は、サブプライムより信用状態の良い、オルトAとかジャンボといった層
にまで問題が広がっており、この層は、金融商品に組み込まれている比率は
サブプライムより高いので問題はこれからです。
ここで、住宅ローンを出した金融機関が、その債権をヘッジファンドなどに売
り飛ばして、アメリカお得意の金融工学を駆使して、西海岸の債権と東海岸の
債権を組み合わせたりすることで、リスクを低くしたと称して全世界に売り飛
ばしたことで問題が全世界に広がりました。
さらに、いろんな権利とか条件を組み合わせた仕組債なる商品に化けて、9.
11事件以降、アメリカの銀行からヨーロッパの銀行に資産を動かしたアラブ
の富豪などの預かり資産などで資金的に金余り状態になっていたフランスやド
イツの銀行などが、低リスクで高リターンといわれて大量に購入していたので
す。
さて、サブプライムローンの返済が滞るようになると、低リスクと思われてい
た商品が、ある日気づいたら元本割れ、もしくは満期まで解約できませんとい
われて、売ろうにも売れない商品になっていたのです。
フランスBNPパリバ参加のファンドが解約停止に追い込まれたのも、2割の
サブプライムのお陰で8割の優良債権も凍結されたようですし、ドイツのIK
B産業銀行が大幅な損失を出して、
ドイツ復興金融公庫(KfW)は同日、IKBの自己資本の5倍強にあたる、約
80億ユーロの流動性供給を保証する方針を表明した時も、10日前には「順
調だ」とレポートしていたのに急に大幅な損失を発表し、数日で金額も大きく
ふくらむなど、金融のプロでさえ自分の持っている商品の内容を把握していな
かったことが判明しました。
この時、アメリカの金融機関がヨーロッパの銀行にお金を出すのを断って、銀
行間の金利がだんだん上がって行くのにだれも貸し手になろうとしない、とい
う事態が起きていました。そのため、EU中央銀行が大幅な資金供給を始め、
アメリカと日本も追随したのです。
そのときの市場への供給金額を見れば、ヨーロッパの問題の大きさがアメリカ
や日本より大きかったことが分かります。この時、日本では円キャリートレー
ドの巻き戻しで大幅に円高になり、輸出産業と金融機関の株価が大幅に下がり
ました。
このところ、円の為替相場が少しでも円高にふれると、FX取引をしている個
人の円売りと、中国やインドなどの新興国の株式に投資する投資信託のドル
買いなどで頭を押さえられていたのに、今回の大混乱で個人投資家が財産
をなくして、市場から多くの人が退場するでしょう。
これからは、世界中の市場からお金が抜かれるため、基本的に円高と
世界的な不況になるでしょう。特に、韓国やタイなど、金融バブルの恩恵を
多く受けた国ほどその反動が大きいでしょう。
この文章をお読みの皆さんは、第2のアジア経済危機が、すぐそこまで来てい
ると思って対策を講じておかれると良いと思います。特に韓国は、既に韓国人
自身が韓国に見切りをつけ、資産を脱出させている状態ですので、今回の
危機を乗り切るのは難しいでしょう。
以上、マスコミではあまりにも楽観的なことしか言わないので、書かせて頂き
ました。
まだまだこのサブプライムの闇は奥の深いところがあるのですがこのへんで。
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