【ウソの塊・中国】卵の中から緑色マーク | 日本のお姉さん

【ウソの塊・中国】卵の中から緑色マーク

【ウソの塊・中国】卵の中から緑色マーク

             産経新聞 2007年8月23日

 ニセモノ天国の中国で精巧なニセ商品の筆頭は人工鶏卵だろう。炭酸カルシウムなどで殻を、海藻酸ナトリウム、みょうばん、ゼラチンなどで黄身や白身を作る。原価は1個約0・05元(0・75円)で、本物の卵の市場価格は0・4元(6円)だから、かなりのもうけになる。相当まずいらしいが、見た目は本物そっくり。数年前から北京や天津などの市場に出回っており、食べ続けると、痴呆の誘因になりかねないと当局も警告している。

 最近、このニセ卵であぜんとさせられた事件があった。山東省青島市郊外のレストランで女性客が煮卵を注文し殻を破ったところ、まるでテーブル・マジックみたいに、殻の内側から「緑色食品」マークが出てきたというのだ。緑色食品とは食品の安全を保証する政府認定制度。17日付の地元紙、半島都市報には、食べた女性の顔写真まで掲載されていたから、ヤラセではなさそうだ。

 レストランによれば、問題の卵は市場で緑色食品として売られ、殻の表にも緑色マークが張られていた。製造過程で殻の内側にまでマークが紛れてしまったのだろうか。これが、認定料ばかりがバカ高く、その実、消費者から今ひとつ信用されていない緑色マークへの痛烈な皮肉を意図した確信犯だったとしたら、このニセ卵製造業者、悪党ながらブラックユーモアのセンスがあると誉めてやりたいところだが…。(福島香織)
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