野村證券の損失とラップ投信買い | 日本のお姉さん

野村證券の損失とラップ投信買い

ようちゃん、おすすめ記事。↓

日本人は、野村ホールディングスのサブプライムローン損失を噛 み締め

て、ラップや投信買いを考えよ。byようちゃん

日本の進路★0306★070731★野村證券の損失とラップ投信買い
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▼ドル安と米国経済(日経)
直近、米ドルが英ポンドに対してこれだけ安かったのは、ユーロがまだ

ジャック・ドロール氏*1のひらめきにすぎなかった頃のことである。


7月上旬、ドルは対ポンドで26年ぶりの安値をつけ、対ユーロで最安値

を更新した。

一部の投資家はこの状況を懸念する一方、大半のエコノミストは落ち

着き払っている。両者とも正しい。
世界的な高成長の中で見劣り
 ドル安が進んだのは、米国のサブプライムローン*2問題の影響で

市場が下落する最中の出来事。

リスク資産を避けて米国債や海外資産に逃避する動きが起きた結果、

通貨調整が進み、政府が発行する安全な国債とリスクの高い債券の

利回り格差が広がった。


だが、金融市場の動揺をよそに、世界経済は速いペースで成長を続け

ている。欧州と英国の中央銀行は賢明にもインフレを懸念している。


経済成長は世界中で堅調で、資金はなお潤沢だ。

こうした中で、米国は出遅れが際立つ。

今年上半期の成長率は、潜在成長率を下回る年率2%。国内外での

成長率の差がドル安の一部を説明する(米国の巨額貿易赤字も

必然的にドルの下落圧力となる)。

ドルの弱さは問題だ。

通貨安が示す弱い経済との関連性に一部の投資家は驚くかもしれな

いが、大半のエコノミストは違う。

*1=ドロール氏は、欧州共同体(EC)委員長を1985~95年まで務め、

欧州統一通貨を提唱した
*2=信用力の低い個人向けの高金利型住宅ローンで、最近、債務

不履行に陥る人が増えている

米国の成長鈍化の度合いを過大視すべきでない。

米連邦準備理事会(FRB)はインフレ圧力を警戒しており、失業率は

4.5%前後と6年ぶりの低水準が続く。

様々な兆候は米国が数カ月後に成長ペースを取り戻すことを示している。

全般的に経済条件が良好な中で、なぜ一部の投資家は神経質に

なっているのだろうか。

最近のニュースは確かにサブプライムローンに投資していた人には

悪い知らせだった。

こうしたローンがどれほどうまくデリバティブ(金融派生商品)に隠されて

いようと、結局は信用力のない貸し手に行き着く。

今のところ、事態は整然とした調整に向かっているようだが、もしまた

別のヘッジファンドが苦境に陥り、その影響が金融システム全体に

及んだりすれば、何が起きるかは誰も予想できない。

投資家、そして規制当局は慎重に事態を見極めなければならない。

住宅市場を巡る問題を忘れてはならないが、夏中、誰がドルや

信用市場を殺したのか心配し続ける必要はない。

足元の市場の揺れに対して取るべき賢明な姿勢は、注意深い

落ち着きだ。
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◇ 野村ホールディングスは、2007年1-6月の半年間で、サブプライム

ローン (米国における信用力の低い個人向け住宅ローン)に関連して、

720億円を超 える評価損失を計上しました。

 (注) サブプライムローン: クレジットカードの返済遅滞を繰り返す等の
理由で信用力が低下している個人、
また所得の低い層の人に融資する

住宅ロー ン。


その残高は2006年末現在、1.3兆ドル(160兆円弱)あり、米国住宅

ローン 全体の約14%を占める。

住宅ローン会社は、所有する債権を証券化して、金融 商品とし、

投資家に転売している。

サブプライムローンの延滞率は、10%前後 と言われて来たが、最近

16%も延滞する事態に至っており、不良債権が1000億 ドル

(約12兆円)に達する恐れもある。サブプライムローンの行き先

(焦げ付 き)を懸念して、米国株式市場が急落し、日本の株価にも

大きな影響が及んで いる。


◇ 日本の最大規模の証券会社グループの総帥(持ち株会社)であり、

金融の プロと自他共に認めている企業でさえ、目先の高い金利水準に

目が霞んで、不 良債権を掴む結果に転落し、評価損を計上するに

至っております。

◇ 米国ニューヨークで発生した9.11事件の際、日本の損害保険会社

「大成火 災海上」は、航空機突入で破壊されたビル等の再保険を

引き受けて(損害保険 の危険を転売という形式で分担して)いたため

大損害を蒙り、事実上倒産して 、完全に消滅した(形式上は

安田火災海上→損保ジャパンに吸収された)実例 があります。


◇ 現在の日本では、ラップ口座・投資信託が人気を集め、非常に

盛況となっ ています。

国内の金融商品(銀行預金・株式投資等)の利回りが非常に低いた
め、団塊の世代の退職金等が、ラップや投信に流れているものと申せ

ます。

◇ しかしながら、かかる「ラップや投信」の極めて多くは、海外の

高利率な るも危険度の高い金融商品購入という形式を活用して

毎月の高い分配金(配 当)を確保しています。


◇ 日本の投資家からは、中身(投資対象)が、殆ど分かりません。

米国のサ ブプライムローンを証券化した如き金融商品の場合、当該「

ラップや投信」が 大きく傷つく可能性が高いと言わざるを得ません。

◇ タチの悪い連中(悪徳業者)が間に絡んでいた場合、実際の損害

額を不当 に拡大して、元本返済を縮減して来るケースを否定できません。


◇ 国際オンチの日本人が、確定投資先(米国国債・欧州の健全優良

企業の社 債等)意外の不安定な先(金融商品等)に資金を投資する

ことは、元本を捨てる覚悟が必要であり、原則として回避(投資前なら

購入中止、投資後なら解約して資金回収)すべきであります。

(日本の進路、No.0306、野村證券の損失とラップ投信買い、完)