脱線真紀子節のアルツハイマー・田夫野人(でんぶやじん)な話 | 日本のお姉さん

脱線真紀子節のアルツハイマー・田夫野人(でんぶやじん)な話

渡部亮次郎のメイル・マガジン 頂門の一針  第881号
          平成19(2007)年07月29日(日)第881号 
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脱線真紀子節のアルツハイマー
古澤 襄

麻生外相のアルツハイマー失言には厳しい批判の筆誅を加えたマスコミ
だが、野党の田中真紀子さんが米子市で同じ発言をしても黙殺。29日
は投票日だから朝刊で扱うところはあるまい。それを狙ってのアルツハ
イマー発言とすれば、かなり手の込んだやり方。

真紀子さんは「口の曲がったわけのわかんないおっちょこちょいの外務
大臣が、中国のコメと日本のコメの(価格の)計算が分からないからア
ルツハイマーだと言ったが、そんな自分(麻生氏)がアルツハイマーだ」
と相変わらず品のない批判。

6年前にも「小渕の恵ちゃんなんか、『僕は1年間で借金100兆円作った、
ガハハ』なんてカブ上げて喜んで頭がパチッと切れて、オブチさんがオ
ダブツさんになっちゃったんですからね。これも自業自得なんですよ」
と小渕元首相をコキ下ろした。マスコミや世間から「お陀仏発言」と非
難されている。

子供がいない安倍首相に対しても「安倍晋三さんは種無し南瓜じゃない
ですか。種無し南瓜に何がわかるというのですか!」とやらかした。公衆
の面前でこれだけえげつないことを言う議員は真紀子さんだけであろう。

佐渡の応援演説では「拉致家族の子供は北朝鮮で生まれたから本来なら
北朝鮮に返すべきじゃないですか? その辺のところを蓮池何とかさんは
よく考えてください。」と言ったこともある。

北朝鮮に対するコメ支援では「50万トンじゃダメなのよ。100万トンでも
あげればいい。外交にはタイミングが大事」と一貫して北朝鮮寄りとも
思える発言を繰り返している。

衆院予算委員会では「どうも貧相な朝食を食べているそうですから安倍
さんの政治は筋肉質とはいえません。」「反対に我が家にはしっかりと
した朝食がありますからどうか食べにこられたら如何でしょうか?」・
・・この人の言うことには政策論議がない。

「(年金問題について)グレーゾーンは支払うべき。これは国家が国民を
信用し愛せるかの問題。小泉さん、安倍さんには愛がない。だから大臣
(松岡利勝前農水相)が首をつったんじゃないですか。内閣の防波堤に
されたんじゃないですか」は最近の発言だが、「お陀仏発言」といい、
死者に鞭打つこと平気でいう神経には恐れ入る。



田夫野人(でんぶやじん)な話
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          渡部亮次郎

でんぶやじん、とは秋田弁では極めて乱暴な話という、万葉言葉である。
下町散歩の途次、浅草寺に近い駒形(こまがた)の「どぜう屋(どじょ
うや)」は大繁盛。旧仮名ではどぜうと書いた。観光客だろうか、長蛇
の列である。

日本国中、田圃や川から泥鰌(どじょう)が居なくなって久しいのに、コ
ンクリート・ジャングル東京で泥鰌屋が繁盛するのは何だか変だ。泥鰌
好きが東京に多いというのではなく、いまや東京でしか泥鰌が食えなく
なったためではないか。

温い土地でまとめて養殖し輸送するから大都会でしか捌けなくなったの
である。

東京の泥鰌屋では「まる」の他に「開き」がある。まるとは丸ごと鍋に
煮るもので、まさに野趣豊かである。

その野趣豊かな料理が東京でしか食べられなくなったというのは穏やか
ではない。大きな課題を含む日本文化全体の問題が発生しているのに気
づく人は少い。

日本で野生のトキが2003年、絶滅した。

<ニッポニアニッポンの学名を持つ国際保護鳥・トキの「キン」が(2003
年10月)10日午前7時20分ごろ、新潟県新穂村の佐渡トキ保護センターで
死んだ。国内で生まれ育った日本産トキの最後の1羽。キンは推定年齢
36歳で、人間でいえば100歳以上。死因は高齢による老衰と見られる>
(2003年10月10日読売夕刊)。

トキなんて昔はどこにもいたが、居なくなりかけてから人間が大騒ぎし
始めた。それも人間の一方的な都合でそうなったのに、自分を棚にあげ
て、トキが一方的に絶滅しかけているような扱いをし始めたのだから呆
れる。
冒頭に書いた泥鰌と密接な関係のある極めて田夫野人な話なので
ある。

つまり、トキは泥鰌をエサにしていた。その泥鰌が人間の犠牲になって
居なくなった。だからトキは次々に餓死していった。人間がコメ作りに
除草剤をまいて泥鰌の死滅を無視したからである。
 
<コウノトリ目トキ科の鳥。全長約75Cm。全身ほとんど白色で後頭に顕
著な冠羽があり風切羽、初列雨覆、尾羽などは独特の淡赤色を帯びてい
る。この赤色は一名とき色と呼ばれる。

・・・日本では明治の中ごろまでは全国各地にかなり普通に棲んでいた
と考えられるが・・・1984年現在は野生のものは絶滅した。1952年には
国の特別天然記念物、60年には国際保護鳥に指定された>。(平凡社世
界百科大事典)。

死滅したはずが1羽だけ68年に佐渡で捕獲された。それがキンだったのだ。
いま佐渡に飼われているのは中国からのつがいによるもののみ。

トキは日本では山間の水田や渓流に棲み、主として沢ガニ、蛙、泥鰌、
水生昆虫とその幼虫をエサとしていた。だから人間による農業の生産高
一点張りとともにエサは無くなり始め、戦後、除草剤や農薬、殺虫剤が
ふんだんに使われだすとともにトキは次々に死んでいった。

恥しい話、戦争中は児童、生徒は「しらみ」とか「のみ」が体にたかっ
て痒い思いをしたが、占領軍(アメリカ兵)がいきなり吹きかけてきた
農薬 DDTによりあっという間にそれらは日本中から居なくなった。

その後DDTは人体に実は有害だと禁止されたが、田畑にはDDTのほかBHC初
め様々な病害虫防除の薬品が撒かれた。終いに出てきたのが除草剤であ
る。

この結果しらみ、のみ、蚊、蝿が農村からも殆ど姿を消した。農家は田
植え機の発明もあって遂に腰を曲げる農作業から完全に解放された。今
日、農作業によるネコ背、ガニ股、腰曲りは居ないし、爪に土の入る水
田作業は無くなった。

田植えも草取りも稲刈りも機械だから、わが国田園から婦人の姿が消え
た。田植えとか稲刈りといった協同農作業も無くなったから、それに伴
って発達した民謡もカタ無しだ。農薬と機械により農民はやっと人権を
回復したといっても過言ではない。

しかしその結果がトキの絶滅であり、泥鰌の食えない農村の出現である

トキの絶滅が大変だからといっていまさら農作業をガニ股,腰曲りに戻
せるわけが無い。養殖でない天然泥鰌を食いたいからと除草剤を止める
農家はあるまい。とても無理な相談である。

無理無体なことをわが秋田県の一部では見出しにかかげた「田夫野人
(でんぶやじん)な話」という。辞書には「農夫、田舎なもの、田舎臭
いこと」の意とあるが、もっと探れば「礼儀を知らぬ人、粗野な人、粗
暴な人、野暮な人、無骨もの、未開の人」などの意味もある。

トキの死を悼みながら農夫を元の野に返すということはまさに田夫野人
な話なのである。この秋田言葉はやんごとなき万葉言葉だったらしい。
「らじゃがにゃ」も埒(らち)が開かないという万葉言葉らしい。

しかし林野についての田夫野人はいまや自然全体を壊そうとしている。
例を秋田県にとると、昭和43年に全国植樹祭を主催したのをきっかけに
知事を先頭にした杉の植樹大行進が始まった。

秋田は鉱山とともに杉が有名である。そこで山からゼニを産めとばかり、
木炭にしかならない雑木を切って杉を植えた。国有林でもブナを切って
杉を植えた。 

その結果どうなったか。まず落葉による腐葉土が出来なくなった。そこ
には虫が棲まなくなったからミミズが居なくなり、蛙が居なくなり、ね
ずみが居なくなり、蛇が居なくなった。兎の姿を鳥たちが見失った。

視野を杉の葉で遮られた。イヌワシ、ハヤブサ、タカがいまや絶滅に瀕
している。
加えて山の土壌は脆くなり常に山崩れの心配をしていなけれ
ばならなくなった。

最近は杉のみならず国内産木材の暴落と人件費の高騰が重なって山の手
入れが殆ど出来ていない。例えば杉は風に弱いため密植し、成長につれ
て間伐しなければまともな杉には育たないが、作業員の人件費が高いた
めやっていない。

杉の割り箸を使うまいという呼びかけが効いて間伐の杉が売れない。だ
から山らしい山はどこにも見られない。花粉ばかりが飛んで森林組合の
職員も花粉症だ。

ブナやナラの木は建築用材にならないと、切る一方だったから、ブナの
実、ドングリはもちろんアケビなども山に無くなった。困ったのは冬眠
を前にした熊である。
冬眠に備えて脂を体に巻こうにもエサが無い。

仕方がないから里へ降りて来て家畜のエサをあさったり、稲を食ったり
するようになった。台所のメシも狙われている。熊は冷害の秋を人間よ
りはるかに早く予知する本能があるらしく、早くも夏から里に降りてく
る。

この場合、田夫野人は人間である。尤も、国内産の建築用材がこれほど
値下がりするとあの頃に予想できる人なら知事なんかしていなかったろ
う。

人間は生活の利便を考えて自動車を発明し飛行機を発明した。農薬もそ
うだった。杉植えもそう。中国の有人宇宙船「神舟5号」もまた科学とい
うよりは軍事上の優位のためだろう。

しかし「自動車や飛行機を肯定し、礼讃して、その絶頂にある原水爆だ
けを否定し、禁じようとしても、そうは問屋が卸すかしらん」とかの山
本夏彦老は言い残して死んだ(「日常茶飯事」新潮文庫)。人間は馬鹿
な奴は昔から馬鹿だったのだ。原水爆禁止運動も田夫野人な話らしい。
執筆:05年8月 再掲
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結論は、人間は便利な生活を夢見て、いろんなことを自然に対して行い

自然を壊してきたが、結局、自然を壊して一番困るのは、動物であり

人間だったのですよ。ということかなあ。

だから一部の人から自然と共に暮らす持続可能な生活に戻りたいと

いう考えが出てきたのだろう。

今、日本ができることは、残っている自然を全部、これ以上壊さないで

残すようにすることや、杉を切り取って、常用樹の森に戻すことや、

あまり動物の側まで人間が近寄らないでいることだね。

川には、汚い排水や生活用水を流さないようにして、

官僚が天下りをして、よけいな仕事を作ってマージンをもらうような

無駄なことをしない。よけいな林道やよけいなダムや埋立地などを

作らない。ジーゼル車は、止めて、全部プリウスのような、ガソリン

節約型の車にしてしまう。

石油に頼るだけでなく、原子力発電所だけに頼るのでもなく、

なるべく自然を利用する。風力発電や太陽光発電なども使うとか、

それこそ、ジムでみんなが体力作りに使うエネルギーも電気に

してしまうような、そんな日本にならないかな。日本人、全員がまじめに

エネルギーについて考えて、使わない電気は消すとか、

自然に戻らない合成洗剤は使わないとか、細かいことから

始めるべきだ。大きな事は政府主導で進めてしまうしかない。

無駄な官僚がいることが、自然の山を壊す無駄な道路を作ることに

なるなら、よけいな官僚をまずなんとか排除しないといけない。

言うのは簡単だけど、官僚は生き残りたいから、必死になるだろう。

民主党は天下りを止める仕組みを作ってくれるというのだろうか?

民主党の中には、いろんな意見があってみんな

バラバラ過ぎて何ができるのか全然分からないが、これだけ勝って

いるのに、党首が挨拶にも出ないで、選挙疲れで体調を

崩して寝ているようでは、情け無いことだ。健康な党首に変えたら?

by日本のお姉さん