「やらせ」報道こそ捏造か
渡部亮次郎のメイル・マガジン 頂門の一針 第875号
「やらせ」報道こそ捏造か
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ダンボール紙肉まん事件
文・ 凌鋒
【大紀元日本7月22日】北京市朝陽区の東四環付近の露店でダンボール紙と豚肉の脂身で作った肉まんが販売されていると報道されてから、中国国内で大きな反響を及んだだけではなく、海外でも大いに報道された。
また、最近、品質や安全性の問題で中国の食品やその他の商品が相次いで販売中止されたことで、中国の「すばらしい大国」のイメージが損なわれただけではなく、さらに深刻なのは、これらの問題は中国の貿易収入に深刻な影響を与えている。
同時に、来年の北京五輪大会に控えて、外国選手代表団、あるいは外国の観光客たちに自ら食料品を持参しければならない危機感を与えるかもしれない。中国当局はこのような状況下で、早急に事態の収拾を図っている。
以上の背景の下で、ダンボール紙肉まん事件を報道した北京テレビ局は謝罪し、ダンボール紙肉まんの報道は捏造されたものだと認め、番組制作に関わる責任者が当局に逮捕された。
台湾の報道機関がこの「ダンボール紙肉まん事件の捏造」に関する北京の報道に対して、何の疑問を持たずに、流れてくる情報をそのま飲み込んだ。
これは、以前台湾の報道機関にも、銃を持ったヤクザの立てこもり事件などの捏造番組があったこととも関係している。
一部の報道機関が北京(中国政府当局)を喜ばせるために、北京から流れてくる情報をそのまま報道した。しかし、最も重要なポイントは、ほとんどの報道機関が中国共産党の邪悪な本質を知らないからである。
実は、ダンボール紙肉まんの報道が捏造されたものだとする報道自体はむしろ疑わしいものである。
この報道によると、番組制作者の●(ズー、「此」の下に「言」)氏は、「胡月」という仮の名前を使って、肉まんを製造・販売する露店に行き、
工事現場で働いている出稼ぎの労働者のために朝食を買いたいという理由で、持参してきた豚肉、小麦粉、ダンボール紙をその店の経営である衛氏に渡して、ダンボール紙入りの肉まんを作ってもらった。
その全過程を、●氏は個人所有のビデオカメラを使って撮影し、その後編集を行い、他の番組関係者を騙して番組に流したという。
しかし、ここにいくつかの疑問がある。1つ目は、朝食を買うというならば、普通その場で支払って朝食をもって帰るが、なぜ自ら原材料を持参して店に作らせるのだろうか。
2つ目は、その店の経営者は、ダンボール紙入りの肉まんを作ることに対して、きっと疑問を感じており、しかも、店の評判に関わっており、さらに法律に裁かれる可能性もあるのに、なぜ協力したのか。
3つ目は、撮影に使われたビデオカメラは個人所有のものだと強調したが、これは何を意味しているのか。これはテレビ局が、責任を逃れるために、「個人の行為」と決め付けたかったのだろうか?
台湾では、やらせの報道がいくらひどくても、責任者が逮捕されたことはなかった。しかし、中国では逮捕され、裁かれる危険があるのは、周知の事実である。中国共産党は報道機関に対して厳しい規制を実施している。
このような党と社会主義制度の顔に泥を塗る行為は普通の問題ではなく、政治犯罪となるため、たとえ報道機関が捏造番組を作るとしても、共産党の禁止区域を踏み込む勇気はないはずである。
この事件に関して、海外の中国人の学識者が主宰している「独立論壇」(ネット上掲示板)に、「博訊螺杆」というペンネームの人物は、「ダンボール紙肉まんの報道が捏造だとしている報道自身が捏造ではないだろうか」
「ダンボール紙肉まん報道の捏造を称える報道は18日夜、新浪ネットや捜狐ネット(中国国内検索サイト)の1番目立つところに置かれていたのに、なぜかその後すぐ取り消された」と書き込んだ。
私が19日に新浪ネットで、この報道を検索した結果、報道文のタイトルがまだ残っているが、それを開くと、文章の内容がすべて消されている。
これらのネットの管理者は共産党の虚偽宣伝に協力したくないためだろうか。同じ報道関係者として、大陸の人は外国人や台湾人、香港人より、中国共産党の嘘つきの能力をよく知っている。
もしかすると、これらのネット管理者はこの事件の真相を知っているのかもしれない。 (07/07/22 00:53)
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蚊の目玉のスープ
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渡部亮次郎
このスープを私はまだ飲んだ事は無い。何しろ洞窟で蚊を食べた蝙蝠(こうもり)の糞を洗うと蚊の目玉は未消化だから残る。それをスープに浮かべる、それがなんともいえぬ美味、というのだから大変だ。
各国を歩き回り様々な珍食奇食に挑戦し、たくさんの著作を出している小泉武夫さん(東京農大教授)が「実際には蚊の目玉などという代物があろうはずはない。
スープに点々と浮く黒く微細な目玉はアミのような小さなエビの子である蝦子(ハアツー)の目玉なのである。(『奇食珍食』中央公論社)と断じている。
なにしろ中国は「四足はテーブル以外、二足は梯子以外は食べる。」と揶揄されるほどの国である。飛んでるものも飛行機以外は。こんな料理があっても全く不思議ではない。
だが、肝腎の蝙蝠の糞である。蝙蝠の糞は「夜明砂」といわれるらしい。清の時代に編まれた『本草備要』を調べてみると、「夜明砂」。
「蝙蝠屎也。食蚊。砂皆蚊眼。故治目疾。」すなわち、夜明砂というのは蝙蝠の糞で、蝙蝠は蚊を食べる。砂のようなものは全部蚊の目玉だ、というのである。
ちなみに最後の、目の病気を治す、というのは、例えば動物の肝臓は肝臓の病気に効く、などという考えと同じで眼が目の病気に効く、という中国医学お得意の発想法である。一夫多妻、トドの雄のあそこを刻んで飲めば絶倫になると考えるのと同じ発想。
では、清の時代の医学書『医方集解』には眼の病気を治す「羊肝丸」という処方で夜明砂を用いることを述べ、その説明に、「蚊食血之虫、夜明砂皆蚊之眼也。故能散目中悪血而明目」とある。
さらにその注釈として、「蝙蝠食蚊而眼不化、其屎為夜明砂」とある。すなわち、蝙蝠が蚊を食べ、眼が消化されず、その糞が夜明砂である、と言うのである。先程の本草備要とほとんと同じ内容、効用を言っている。
つまり、夜明砂は蝙蝠が蚊を食べた後の糞で、蚊は人の血を吸い、蝙蝠は蚊を食べる。だからその糞は血を取り去る。と、やはり同じことを言っている。
『本草備要』には夜明砂の薬効として、「散血、明目」とあり、また上記の方剤の効用でも、夜明砂の効用を「羊肝丸」のように目に良い、という作用を取るものと、「代抵当湯」のように血を散じるもの、という作用を取るものとの2通りに集約される
明らかにこの「夜明砂」の作用は、蝙蝠の糞、という理由で考えられているのではなく、あくまでもその中の蚊の目玉-蚊が血を吸うところから「散血」、または、中に入っているところの目玉から「明目」を前提とした効用を考えての薬効なりとある。
夜明砂を使ったスープ。「夜明菜心湯」「夜明谷精湯」がそれである。ちなみに「湯」というのは中国語でスープのことである。
「夜明谷精湯」にはレシピも書いてある。翻訳の上、書いてみよう。
材料 夜明砂6グラム、羊の肝臓50グラム、谷精草6グラム、刻みネギ
5つかみ、塩、コンソメスープ適量、味の素1グラム
作り方 羊の肝臓を刻んでおく。鍋を火にかけ、スープ、夜明砂、谷精草を入れ、十数分煮込み、薬剤を取り去る。スープに羊の肝臓、ネギ、塩を入れ、十分煮込む。味の素で味を調える。
夜明砂がいくらぐらいか、そのスープがいくらか、実物に当たって、調査の結びとしたいものである。また、科学的な調査として、夜明砂の中に本当に蚊の目玉が入っているのか、内容物の分析調査も面白いであろう。
蚊の目玉のスープを求めての中国旅行、というのもバカバカしく、かつ高尚(?)。
しかし2005年の9月ごろのニュースに、この夜明砂には、かつて中国のみならず、世界中を恐怖の底に突き落としたSARSに似たウィルスが存在するとの発表があった。
「君子危うきに近寄らず。」残念であるが、夜明砂の賞味はやはり幻としておいたほうがよさそうだ。
手術の無い昔、白内障にかかった老人にすれば、「蚊の目玉のスープ」こそは最後の頼りであったのだろう。2007・07・13
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「立ち上がれ!日本」メールマガジン【84号】
◆○◆ 今週の主張 ◆○◆
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6者協議では拉致・核・ミサイル問題は解決しない
北朝鮮の核問題をめぐる6者協議は、8月末までに非核化や日朝国交正常化な
どの作業部会を開き、9月上旬に6者協議全体会合を開催することを確認しただ
けで、停止した核施設の無力化など「次の段階の措置」の年内履行という目標
を設定できないまま終了した。
6者協議は、米国が対北朝鮮宥和政策に転換して以来、一段と北朝鮮のわが
ままに振り回されている。このままでは6者協議は単に「北朝鮮支援会議」に
なりかねない。
米国主席代表ヒル国務次官補は今回の協議を高く評価しているが、今までの
北朝鮮の出方を考えれば、今回の協議はいつものように北朝鮮ペースで進み、
何の成果も生まれていない。
ヒル国務次官補の北朝鮮との交渉をみていると、米国はブッシュ政権任期中
に北朝鮮の核保有を事実上容認し、米朝国交回復に向けて準備をしているかの
ようにみえてならない。
実際、北朝鮮の核ミサイルは米国本土に届くわけでもなく、イスラエル、イ
ンド、パキスタンの核保有を米国は既に容認しており、北朝鮮の核保有を容認
するのも時間の問題かもしれない。また北朝鮮が一度保有した核を手放すはず
がないと考えるのが世界の常識だろう。
一方日本政府は、日米間において北朝鮮問題をめぐる国益の不一致が生じて
も、拉致事件で日本は譲歩・妥協するべきではない。米国が対北朝鮮宥和政策
に転換しようが、断固として拉致事件の完全解決なくして、国交回復・経済支
援は行わないというスタンスを守るべきだ。
拉致事件は日本以外の6者協議参加国にとっては他人事であり、日本政府は
6者協議に時間を費やすよりも、場合によっては拉致された日本人救出のため
に自衛隊を出動させることを検討する段階にきているのではないか。同様に北
朝鮮の核・ミサイルは日本の安全保障上重大な脅威であり、日本は北朝鮮の核
・ミサイルに対抗する安全保障体制を構築する必要に迫られている。
日本政府は6者協議は既に無力化しているという認識にたち、北朝鮮と対峙
(外交交渉)するべきある。
「やらせ」報道こそ捏造か
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ダンボール紙肉まん事件
文・ 凌鋒
【大紀元日本7月22日】北京市朝陽区の東四環付近の露店でダンボール紙と豚肉の脂身で作った肉まんが販売されていると報道されてから、中国国内で大きな反響を及んだだけではなく、海外でも大いに報道された。
また、最近、品質や安全性の問題で中国の食品やその他の商品が相次いで販売中止されたことで、中国の「すばらしい大国」のイメージが損なわれただけではなく、さらに深刻なのは、これらの問題は中国の貿易収入に深刻な影響を与えている。
同時に、来年の北京五輪大会に控えて、外国選手代表団、あるいは外国の観光客たちに自ら食料品を持参しければならない危機感を与えるかもしれない。中国当局はこのような状況下で、早急に事態の収拾を図っている。
以上の背景の下で、ダンボール紙肉まん事件を報道した北京テレビ局は謝罪し、ダンボール紙肉まんの報道は捏造されたものだと認め、番組制作に関わる責任者が当局に逮捕された。
台湾の報道機関がこの「ダンボール紙肉まん事件の捏造」に関する北京の報道に対して、何の疑問を持たずに、流れてくる情報をそのま飲み込んだ。
これは、以前台湾の報道機関にも、銃を持ったヤクザの立てこもり事件などの捏造番組があったこととも関係している。
一部の報道機関が北京(中国政府当局)を喜ばせるために、北京から流れてくる情報をそのまま報道した。しかし、最も重要なポイントは、ほとんどの報道機関が中国共産党の邪悪な本質を知らないからである。
実は、ダンボール紙肉まんの報道が捏造されたものだとする報道自体はむしろ疑わしいものである。
この報道によると、番組制作者の●(ズー、「此」の下に「言」)氏は、「胡月」という仮の名前を使って、肉まんを製造・販売する露店に行き、
工事現場で働いている出稼ぎの労働者のために朝食を買いたいという理由で、持参してきた豚肉、小麦粉、ダンボール紙をその店の経営である衛氏に渡して、ダンボール紙入りの肉まんを作ってもらった。
その全過程を、●氏は個人所有のビデオカメラを使って撮影し、その後編集を行い、他の番組関係者を騙して番組に流したという。
しかし、ここにいくつかの疑問がある。1つ目は、朝食を買うというならば、普通その場で支払って朝食をもって帰るが、なぜ自ら原材料を持参して店に作らせるのだろうか。
2つ目は、その店の経営者は、ダンボール紙入りの肉まんを作ることに対して、きっと疑問を感じており、しかも、店の評判に関わっており、さらに法律に裁かれる可能性もあるのに、なぜ協力したのか。
3つ目は、撮影に使われたビデオカメラは個人所有のものだと強調したが、これは何を意味しているのか。これはテレビ局が、責任を逃れるために、「個人の行為」と決め付けたかったのだろうか?
台湾では、やらせの報道がいくらひどくても、責任者が逮捕されたことはなかった。しかし、中国では逮捕され、裁かれる危険があるのは、周知の事実である。中国共産党は報道機関に対して厳しい規制を実施している。
このような党と社会主義制度の顔に泥を塗る行為は普通の問題ではなく、政治犯罪となるため、たとえ報道機関が捏造番組を作るとしても、共産党の禁止区域を踏み込む勇気はないはずである。
この事件に関して、海外の中国人の学識者が主宰している「独立論壇」(ネット上掲示板)に、「博訊螺杆」というペンネームの人物は、「ダンボール紙肉まんの報道が捏造だとしている報道自身が捏造ではないだろうか」
「ダンボール紙肉まん報道の捏造を称える報道は18日夜、新浪ネットや捜狐ネット(中国国内検索サイト)の1番目立つところに置かれていたのに、なぜかその後すぐ取り消された」と書き込んだ。
私が19日に新浪ネットで、この報道を検索した結果、報道文のタイトルがまだ残っているが、それを開くと、文章の内容がすべて消されている。
これらのネットの管理者は共産党の虚偽宣伝に協力したくないためだろうか。同じ報道関係者として、大陸の人は外国人や台湾人、香港人より、中国共産党の嘘つきの能力をよく知っている。
もしかすると、これらのネット管理者はこの事件の真相を知っているのかもしれない。 (07/07/22 00:53)
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蚊の目玉のスープ
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渡部亮次郎
このスープを私はまだ飲んだ事は無い。何しろ洞窟で蚊を食べた蝙蝠(こうもり)の糞を洗うと蚊の目玉は未消化だから残る。それをスープに浮かべる、それがなんともいえぬ美味、というのだから大変だ。
各国を歩き回り様々な珍食奇食に挑戦し、たくさんの著作を出している小泉武夫さん(東京農大教授)が「実際には蚊の目玉などという代物があろうはずはない。
スープに点々と浮く黒く微細な目玉はアミのような小さなエビの子である蝦子(ハアツー)の目玉なのである。(『奇食珍食』中央公論社)と断じている。
なにしろ中国は「四足はテーブル以外、二足は梯子以外は食べる。」と揶揄されるほどの国である。飛んでるものも飛行機以外は。こんな料理があっても全く不思議ではない。
だが、肝腎の蝙蝠の糞である。蝙蝠の糞は「夜明砂」といわれるらしい。清の時代に編まれた『本草備要』を調べてみると、「夜明砂」。
「蝙蝠屎也。食蚊。砂皆蚊眼。故治目疾。」すなわち、夜明砂というのは蝙蝠の糞で、蝙蝠は蚊を食べる。砂のようなものは全部蚊の目玉だ、というのである。
ちなみに最後の、目の病気を治す、というのは、例えば動物の肝臓は肝臓の病気に効く、などという考えと同じで眼が目の病気に効く、という中国医学お得意の発想法である。一夫多妻、トドの雄のあそこを刻んで飲めば絶倫になると考えるのと同じ発想。
では、清の時代の医学書『医方集解』には眼の病気を治す「羊肝丸」という処方で夜明砂を用いることを述べ、その説明に、「蚊食血之虫、夜明砂皆蚊之眼也。故能散目中悪血而明目」とある。
さらにその注釈として、「蝙蝠食蚊而眼不化、其屎為夜明砂」とある。すなわち、蝙蝠が蚊を食べ、眼が消化されず、その糞が夜明砂である、と言うのである。先程の本草備要とほとんと同じ内容、効用を言っている。
つまり、夜明砂は蝙蝠が蚊を食べた後の糞で、蚊は人の血を吸い、蝙蝠は蚊を食べる。だからその糞は血を取り去る。と、やはり同じことを言っている。
『本草備要』には夜明砂の薬効として、「散血、明目」とあり、また上記の方剤の効用でも、夜明砂の効用を「羊肝丸」のように目に良い、という作用を取るものと、「代抵当湯」のように血を散じるもの、という作用を取るものとの2通りに集約される
明らかにこの「夜明砂」の作用は、蝙蝠の糞、という理由で考えられているのではなく、あくまでもその中の蚊の目玉-蚊が血を吸うところから「散血」、または、中に入っているところの目玉から「明目」を前提とした効用を考えての薬効なりとある。
夜明砂を使ったスープ。「夜明菜心湯」「夜明谷精湯」がそれである。ちなみに「湯」というのは中国語でスープのことである。
「夜明谷精湯」にはレシピも書いてある。翻訳の上、書いてみよう。
材料 夜明砂6グラム、羊の肝臓50グラム、谷精草6グラム、刻みネギ
5つかみ、塩、コンソメスープ適量、味の素1グラム
作り方 羊の肝臓を刻んでおく。鍋を火にかけ、スープ、夜明砂、谷精草を入れ、十数分煮込み、薬剤を取り去る。スープに羊の肝臓、ネギ、塩を入れ、十分煮込む。味の素で味を調える。
夜明砂がいくらぐらいか、そのスープがいくらか、実物に当たって、調査の結びとしたいものである。また、科学的な調査として、夜明砂の中に本当に蚊の目玉が入っているのか、内容物の分析調査も面白いであろう。
蚊の目玉のスープを求めての中国旅行、というのもバカバカしく、かつ高尚(?)。
しかし2005年の9月ごろのニュースに、この夜明砂には、かつて中国のみならず、世界中を恐怖の底に突き落としたSARSに似たウィルスが存在するとの発表があった。
「君子危うきに近寄らず。」残念であるが、夜明砂の賞味はやはり幻としておいたほうがよさそうだ。
手術の無い昔、白内障にかかった老人にすれば、「蚊の目玉のスープ」こそは最後の頼りであったのだろう。2007・07・13
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「立ち上がれ!日本」メールマガジン【84号】
◆○◆ 今週の主張 ◆○◆
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6者協議では拉致・核・ミサイル問題は解決しない
北朝鮮の核問題をめぐる6者協議は、8月末までに非核化や日朝国交正常化な
どの作業部会を開き、9月上旬に6者協議全体会合を開催することを確認しただ
けで、停止した核施設の無力化など「次の段階の措置」の年内履行という目標
を設定できないまま終了した。
6者協議は、米国が対北朝鮮宥和政策に転換して以来、一段と北朝鮮のわが
ままに振り回されている。このままでは6者協議は単に「北朝鮮支援会議」に
なりかねない。
米国主席代表ヒル国務次官補は今回の協議を高く評価しているが、今までの
北朝鮮の出方を考えれば、今回の協議はいつものように北朝鮮ペースで進み、
何の成果も生まれていない。
ヒル国務次官補の北朝鮮との交渉をみていると、米国はブッシュ政権任期中
に北朝鮮の核保有を事実上容認し、米朝国交回復に向けて準備をしているかの
ようにみえてならない。
実際、北朝鮮の核ミサイルは米国本土に届くわけでもなく、イスラエル、イ
ンド、パキスタンの核保有を米国は既に容認しており、北朝鮮の核保有を容認
するのも時間の問題かもしれない。また北朝鮮が一度保有した核を手放すはず
がないと考えるのが世界の常識だろう。
一方日本政府は、日米間において北朝鮮問題をめぐる国益の不一致が生じて
も、拉致事件で日本は譲歩・妥協するべきではない。米国が対北朝鮮宥和政策
に転換しようが、断固として拉致事件の完全解決なくして、国交回復・経済支
援は行わないというスタンスを守るべきだ。
拉致事件は日本以外の6者協議参加国にとっては他人事であり、日本政府は
6者協議に時間を費やすよりも、場合によっては拉致された日本人救出のため
に自衛隊を出動させることを検討する段階にきているのではないか。同様に北
朝鮮の核・ミサイルは日本の安全保障上重大な脅威であり、日本は北朝鮮の核
・ミサイルに対抗する安全保障体制を構築する必要に迫られている。
日本政府は6者協議は既に無力化しているという認識にたち、北朝鮮と対峙
(外交交渉)するべきある。