レアメタルにおける「新資源戦争」に関して要注意の点があります。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
通巻第1862号    
(読者の声2) レアメタルにおける「新資源戦争」に関して要注意の点があります。 
それは、技術動向によって需要が大きく変わる可能性があることです。たとえば、中国が世界中の可採埋蔵量の大部分を持っているレアメタルにイリジウムとイットリウムがあります。 
イリジウムは、現時点ではコンピュータ用モニターや薄型テレビの画面として使われるガラスに必須の物質です。 
最近、東京工業大学の網野秀男教授の研究室がC12A7というセメントの主成分の物質からイリジウムと同様テレビ画面用ガラスへの添加物として使用可能な物質を造ることに成功しました。つまり透明かつ電導性を持った物質です。 
ただし研究室での実験段階で将来工業的に大量生産可能になったとしても何年もかかることでしょう。 
イットリウムは高温超伝導合金に使われます。ただし、高温超伝導合金にはイットリウムではなくビスマスを使った技術もあります。 
ビスマスは世界中に比較的豊富にあり、日本でも東北地方に多く埋蔵されています。ただし、ビスマス系の高温超伝導金属は高電圧で不安定です。ここのところが解決できるか、は将来の課題です。 
 たとえどんなにまともな国に埋蔵されていても、レアメタルに依存した技術を使うことは持続性という観点から問題があります。代替技術の開発が必須です。(ST生、神奈川) 
(読者の声1) 宮崎さんの新刊『世界新資源戦争』を拝読。日々、貴メルマガで勉強させていただき、資源関係のニュースなども随分教えられた思いでおりましたが、こうして一冊にまとまったものを拝読するとまことに圧巻です。ロシア、中国のなりふり構わぬえげつないほどの資源あさりにあきれかえる一方、わが日本は一体どうなるのかという思いしきりでした。 それにしても”資源爆食怪獣・中国”とは言い得て妙。 キャッチ・フレーズのうまさに思わず”爆笑”してしまいました。             
(YY生、千葉)>>>>>> 
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 『世界新資源戦争』(1680円。阪急コミュニケーションズ刊)。 
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◆◆◆ 日本再生ネットワークNEWS ◆◆◆ 
◆卒業生数百人、大学内で暴れる=就職難に不満爆発-中国福建省 
 (時事 07/7/12) 
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 中国の福建省泉州市にある私立大学で6月末、学生数百人が卒業に当たっ 
て学生寮の部屋を破壊して回り、構内で家具を燃やすなどして暴れた。 
 就職先が見つからない不満を爆発させたとみられている。香港の人権団体 
・中国人権民主化運動情報センターが12日明らかにした。 
 騒ぎがあったのは仰恩大学。学費は4年間で6万元(約96万円)に上る 
が、卒業証書が社会であまり認められないため就職が難しく、学生らは「大 
学にだまされた」と不満を強めていたという。 
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◆日本、「米国向けミサイル迎撃は技術的に困難」 (CRI 07/7/12) 
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 日本の『朝日新聞』は11日付で、日本政府が10日の閣議で、アメリカ 
に向う可能性のある弾道ミサイルを、日本のミサイル防衛システムで迎撃で 
きるかについて、「技術的に極めて困難」とする答弁書を決定したと伝えた。 
 この答弁書は、日本政府が社民党議員による質問主意書に答えたものだ。 
 答弁書では、海上自衛隊のイージス艦に配備されるSM3型海上配備型迎 
撃ミサイルについて、「過去の実験のデータから見れば、日本に向うミサイ 
ルの迎撃は成功率が高いが、日本から遠く離れた他国へ向う弾道ミサイルを 
撃墜することは技術的に極めて困難だ」としている。 
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◆食品偽装:中国産ヒジキなどを九州産と偽る 佐賀・磯屋 
 (毎日 07/7/13) 
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fication_id=38021&message_id=38021 
 佐賀県は12日、同県小城市牛津町の水産物加工会社「磯屋」(松尾清隆 
社長)が、中国産の干しヒジキやクラゲを九州産と偽って表示し、出荷して 
いたとしてJAS(日本農林規格)法と景品表示法に基づき、表示の適正化 
を指示した。 
 県によると、磯屋は「長崎産芽ひじき」「佐賀県有明海特産生くらげ」な 
どの商品名で、ヒジキ3商品、クラゲ2商品を販売。 
 ヒジキは昨年8月から、クラゲは今年4月から中国産を使った。書類が残 
っている今年3~6月の出荷量は、ヒジキが計4371キロ、クラゲは78 
6キロ。 
 ヒジキは長崎産のタネを中国で養殖したといい、松尾社長は「問題ないと 
思っていた」と話しているという。県の調査では、国産ヒジキは中国産の3 
倍の値段がつく。 
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◆太平洋油送管、1000キロ完成=ロシア (時事 07/7/12) 
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 ロシアの東シベリアから中国、日本向けに原油を輸送する「太平洋パイプ 
ライン」の総延長4770キロのうち1000キロ分が完成、建設現場のサ 
ハ共和国ネリュングリで12日に記念式典が行われた。タス通信が伝えた。 
 式典に出席した国営パイプライン運営会社トランスネフチのワインシュト 
ク社長は「(中国向けの)第一段階で石油供給が不足するとの懸念は当たら 
ない。 
 東シベリアの各油田からの供給申請は年間3600万トンに上っている」 
と述べ、中国向けの年間3000万トンの石油は東シベリアの油田だけで賄 
うことができるとの見通しを示した。 
 ただ、同社長は日本などに向けて建設される第二段階のパイプラインに供 
給する同5000万トンには言及しておらず、依然供給確保の見通しがつい 
ていないことをうかがわせた。 
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◆東海海底、韓国名が国際公認 (中央日報 07/7/12) 
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東海(トンヘ、日本海)の山や絶壁に付けられた韓国名が国際的
公認を受けた。 
モナコで開かれた国際水路期間(IHO)の第20回国際海底地名小委員 
会は、東海海底地名10カ所を国際海底地名集に登録することに決めた
と海 洋水産部が11日、明らかにした。 
今後、この地名は国際社会標準として通用する。 
今回登録された東海海底地名は江原(カンウォン)台地、
鬱陵(ウルルン) 
台地、于山(ウサン)海谷、于山海底絶壁、オンヌリ盆地、
セナル盆地、厚 浦堆(フポトゥェ)、金麟雨(キム・インウ)海山、
李奎遠(イ・ギュウォ ン)海山、安竜福(アン・ヨンボク)海山だ。
安竜福海山は鬱陵島と独島を 日本から守った朝鮮時代の漁夫、
安竜福の名をつけた海の中の山だ。 
小委はまた2003年、南極世宗(セジョン)基地で殉職した全在奎
(チ ョン・ジェギュ)の名をつけた全在奎海山(南極に位置)も登録する
ことに した。