イスラエルからのニュース
2007年7月11日(水)
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*レバノンとの国境紛争が続くシャバ農園を国連軍の管理下に移すよう、
国連がイスラエルに要求か。この地区はイスラエルが併合した旧シリ
ア領の一部だが、レバノンは自国領だと主張している。(H,P)
*ラモン副首相の友人が、昨年のラモン氏のセクハラ事件の際に、被害
者の証言の信用度を下げる目的で被害者女性の素行調査を私立探偵に
依頼していたことが判明。(H,Y,P)
*大学教育の改革を検討しているショハト委員会が、教育予算の増額と
同時に授業料の70%値上げを提案。学校関係者は歓迎しているが、
学生側からは支払い不能だとの声が出ている。(H,Y,P)
*イスラエルとガザ間のカレム・シャロム検問所にハマスが11発の砲
撃。エジプト国境のラファ検問所の再開が狙いか。(H,Y,P)
*25日にエジプトとヨルダンの外相がイスラエルを訪問へ。アラブリ
ーグが提案している和平案などについて協議を行う予定。(H,Y,P)
*リクードのネタニヤフ党首がバラク国防相を「素人」と批判。バラク
氏が首相時代に実施したレバノン撤退も無責任だとした。(H,Y,P)
*ハマスがイスラエル製の物品のガザ搬入を禁止。イスラエルの生産者
にとっては打撃だが、ガザ住民の受ける打撃の方が大きい。人道危機
を悪化させてイスラエルに圧力をかけるのが狙いか。(P)
*神殿の丘でイスラム教が新たな掘削工事。組織的に古代遺物の破壊が
行われるのは必至と見て、考古学関係者は抗議している。(H,7)
2007年7月12日(木)
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*今年の夏にシリアとの戦争になる可能性は低いと、国防軍のカプリン
スキー副参謀長。しかし、ヒズボラとシリアは臨戦態勢を強めており、
偶発的戦争が起こる可能性があると警告した。(H,Y,P)
*エジプトとガザの国境で爆発。武装勢力が国境の破壊を目指している
もよう。エジプト軍は警備体制を強化している。(H,Y)
*今年前半の交通事故死が41年ぶりの低水準。しかし、アラブ人地区
での死者数は減らず。アラブ人地区では自宅周辺で遊んでいる子供が
家人や近所の人の車にひかれて死亡する例が多い。(H)
*イラン人の70%は、イスラエルを承認し、テロ組織支援をやめ、米
国との国交を正常化することを希望していることが判明。(Y,I)
*リクードの予備選挙は8月に実施することが決定。(P,7)
*カツァブ大統領に強姦されたとする被害者が、大統領から689回も
電話がかかって来た通話記録など、新証拠を裁判所に提出。証拠不十
分を理由にした司法取引は不当だと訴えた。(Y,P)
*エルサレムの下水を浄化してヨルダン渓谷の農業に使用する案を検討
中。しかし、パレスチナとの合意など複雑な問題がある。(H)
*ユダヤ民族の将来を考えるエルサレム会議で、平和を誰も話題にしな
かったとフランス代表が苦言。反ユダヤ主義、他民族との同化、イス
ラエルでの非ユダヤ人口の増加などが主要議題だった。(H)
*西岸地区のビルザイト大学がファタハとハマスの抗争のため校舎を閉
鎖。学生が政治活動と暴力の中止を約束するまで再開しない。(P)
2007年7月13日(金)
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*ガザでの戦闘で、国防軍兵士1人が死亡。西岸地区では検問所を攻撃
したパレスチナ人1人を国防軍が射殺した。(H,P,Y,7)
*ガザからイスラエルに対して、
1発のカッサムロケット砲攻撃と数発
の迫撃砲攻撃。
畑に着弾し、大きな被害は無かった。(H,P,Y)
*テルアビブでEU諸国外相とオルマート首相が会談。シリアもイスラ
エルも戦争は望んでいないと首相は語った。(H,P)
*国防軍兵士が誘拐されて1年。兵士の帰還を求める集会が行われた。
ガザで誘拐された兵士は開放に向けた交渉が進んでいるが、ヒズボラ
はまだ、兵士の安否情報さえ提供していない。(H,P,I)
*レバノンの政局を打開するため、フランスが主催する会議にヒズボラ
代表が出席。サルコジ大統領はヒズボラを「テロ組織」と呼んでいた
が、後にヒズボラの抗議を受けて撤回した。(H)
*英国の大学職員組合が行っているイスラエルボイコットに、米下院が
全会一致で非難決議。他の国々にも反対を呼びかけた。(P)
*エルサレムに数百人が集まり、新党「社会正義」の設立集会。指導者
の富豪ゲイドマーク氏は、エルサレム市長選に立候補してイスラム教
徒の生活改善を目指し、国会に議員を送る方針を表明した。(Y)
*ポーランドで放送局を持つカトリック神父が、ホロコースト補償など
を巡り「ユダヤ人は欲深い」等と反ユダヤ的発言。(P)
*エルサレム市が、旧市街の城壁で動植物の調査。西壁には30のアマ
ツバメの巣があった。石の隙間に生える植物は壁を壊すが、西壁のヒ
ソプなどは歴史的景観の一部となっており対応が難しい。(H)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp